放送事故

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放送事故（ほうそうじこ）とはテレビ・ラジオ放送中に機械的故障や人為的ミスによって正常に放送できないこと。アナウンスの場合、10秒以上無音になることも指し、近年ではアナウンサー達が出演する特別番組でも取り上げられることがある。それ以外においては、放送中に不適切な発言や表現があった場合を指すこともある。

なお、放送事故が発生した際には総務省に届け出なければならない。

[編集] 有名な放送事故

[編集] バラエティ

生放送中に起こった有名な放送事故も参照のこと。

森田一義アワー笑っていいとも!: テレフォンショッキングに変質者が乱入した。詳細についてはハプニングなどを参照のこと。
24時間テレビ「愛は地球を救う」: 2006年8月27日の生中継中、100kmマラソンランナーを応援しようと手を差し伸べたお年寄りの女性に対し、スタッフの「触るなボケ！」等という罵声が入った。周辺がランナーの応援で騒然とする中で、テレビ音声にはっきりと入っていたことから、相当の大声で怒鳴り散らしたものと推測される。また、この時の映像がYouTubeを通し流出したが日本テレビ側はコンテンツ無断使用を理由に即座に削除要請した。しかし、一度火がついた騒ぎは収めることはできず、再び“反対勢力”によるアップロードにより、テレビ局と“反対勢力”による一進一退が続いている。

[編集] ドラマ

朝の連続テレビ小説さくら: 地上波（NHK総合）の2002年9月20日（金曜日）放送時に、翌日の9月21日放送分を放送してしまった。詳細は放送飛ばし事故項目参照。
ケータイ刑事銭形泪: 地上波（TBS）でファーストシリーズ第4話放送予定日にセカンドシリーズ第4話（出演者も異なる）を放送してしまった。詳細については放送事故を参照のこと。

[編集] アニメーション

ポケットモンスター: アニメの描写に使用した「パカパカ」と呼ばれる映像演出が番組を見た視聴者の健康に悪影響を及ぼし、約700名が病院で手当てを受けた。詳細についてはポケモンショックを参照のこと。
まじかるカナン: KBS京都にて、第9話放送日に誤って第10話を放送。翌週に第9話、第10話を連続放映して対処した。
YAT安心!宇宙旅行: ポケモンショックの4ヶ月ほど前にポケモンショックと同じ症状を起こしていたことが判明。放送中止には至らなかったが、ビデオは全て修正版に置き換えられた。勿論ストーリーに影響は無い。

[編集] スポーツ

日本プロレス中継: フレッド・ブラッシーのかみつき攻撃でグレート・東郷が大流血するシーンを見て高齢者4人がショック死して社会問題になった。
スーパーベースボール: 2003年 10月22日の日本シリーズ阪神タイガース対福岡ダイエーホークス戦で阪神星野仙一監督（当時）のインタビュー中にCMが挿入される状態があった（詳しくは放送事故の項を参照）。
2006年5月13日・セ・パ交流戦の西武対巨人戦: BS朝日の放送開始から数分、上下分離の状態で映像が乱れる状態が発生した。詳しくは2006年の出来事の項を参照。
2006年FIFAワールドカップ: オーストラリアVSイタリア戦において、2～3の国際放送が乱れる事故が発生した。このあとアナウンサーが「大変つらい思いをさせてしまいました」と謝罪。

[編集] 報道・ニュース番組

2004年2月27日、テレビ朝日のオウム真理教元教祖松本智津夫（麻原彰晃）の判決に関する報道特別番組で、CM終了直後、清田浩司記者がCM終了に気付かず「寒いんだよ！」「さむい～」とウケ狙いで叫び、高井正憲アナウンサーと大野公二記者、その他のカメラマンなどのスタッフが大爆笑。そこで3人同時に中継開始に気づき、突然真顔になり何事も無かったように番組再開。それまで深刻な顔で原稿を読んでた人の表情の変わりようと、深刻な報道内容に似合わぬ不謹慎さが波紋を呼んだ。その後「不適切な場面があったことをお詫びいたします」と、朝日放送の赤江珠緒アナウンサーが謝罪。

『真相報道バンキシャ!』にてゲストコメンテーターの塩川正十郎が騒音おばさんに対し「あのねぇ、やっぱこの人狂ってますよ。顔見てごらんなさい。目はつりあがってるでしょ？これきちがいの顔ですよ。」と差別発言（＝きちがい）をしてしまった。直ちに福澤朗が口を押さえて「しまった」と言わんばかりの表情で「あ、いや、あの、そういった発言はよくないと思います。いえ、そういう発言はよくないと思います、はい。失礼致しました。ええ、そうですね。」と謝罪した。（福澤氏の太字部分は強調して言った部分である）

日本テレビ（当時）の小林完吾アナウンサーが『NNNきょうの出来事』出演中、徳島ラジオ商殺し事件のニュースを読んでいてくしゃみをしてしまった。これは後々NG大賞のネタにもされた。

[編集] 衛星中継における放送事故

ザ・ベストテン（TBS系列）にTHE ALFEEが中継で出演した回にて。1983年9月8日「メリーアン」では、衛星回線の不調により、演奏と歌唱にずれが生じてしまった。
また、1985年「恋人達のペイヴメント」でも、演奏はしていたが、歌声が衛星回線に届かないというトラブルが発生した。
1990年10月28日「'90国際パリ駅伝」の中継（フジテレビ系列、19:00-20:54）では、現地パリの天候が悪かったために衛星中継の映像が大幅に乱れ、同局で過去に中継した国際マラソンの再編集映像を流すなどで対処した。

[編集] 放送内容による被害

放送事故とは異なるが、番組で紹介された健康法や裏技が人的・物的被害を及ぼした事例も紹介する。

日本テレビ『伊東家の食卓』2002年1月22日の放送でアズキを電子レンジで加熱して足を暖める裏技を紹介したところ、糖尿病の持病がある大阪府の男性が左足に火傷を負い、壊死を防ぐために左ひざから下の切断を余儀なくされるほどの重傷を負った。番組では「木綿のハンカチを袋状にして」と紹介していたが、男性は化繊の靴下を使用したため。
TBSテレビ『ぴーかんバディ!』2006年5月6日の放送で白インゲン豆を3分間炒ってから粉にして米飯にまぶして食べるダイエット法を紹介したところ、激しい嘔吐や下痢などの健康被害が全国で発生した。この件で、総務省からも厳重注意を受けた。なお、番組はその後打ち切られた。
TBSテレビ『はなまるマーケット』2006年12月15日の放送で熱湯を使った便器掃除法を紹介したところ、急激な温度変化による便器のひびが発生したとの苦情が寄せられた。

[編集] その他

1953年（昭和28年）、初の民放テレビ番組開始（日本テレビ、正午）の時、テレビCM（精工舎）が裏返しに映るという放送事故が発生した。これは、初のテレビ番組の放送事故である。
1988年 9月20日、生駒山にある送信所でトラブルが発生し、関西テレビの放送が完全にストップした。生駒山にヘリコプターを飛ばし技術社員を送り込んで復旧を急いだ。また、1990年 5月9日にもytvで生駒山送信所のトラブルで放送中断する事故があり、スタッフが急行するまで64分間も放送が中断した。
1991年 4月1日に日本初の民間衛星放送として開局したWOWOWが、12時からの有料放送開始後、約6分間にわたりスクランブル信号が解除できない状態に。放送していた映画『リーサル・ウェポン2/炎の約束』は後日再放送された。
1998年 9月6日福島放送の会津若松中継局で送信機が故障。約8時間に渡っての停波事故が発生した。これに伴い、福島県会津地方一円に渡って福島放送の電波が届かなくなった。事故間、同じ郡山市に本社をもつ福島中央テレビは、福島放送が停波状態にあることをスーパーで流した。
2003年 5月26日、IBC岩手放送 - 東北地震により新山テレビ送信所（盛岡局）のプログラム回線(STL)ケーブルが切れ、地震発生直後の18:24から21:20まで放送が出来ない状態となった。
2004年 6月30日、とちぎテレビ - 15:30から2時間31分にわたって放送が中断する事故が発生。本社演奏所の電気系統の故障が原因。同年7月27日に総務省から指導を受ける。
2004年10月20日、ラジオ関西但馬放送局（兵庫県出石町（現・豊岡市）） - 台風23号による大規模な水害のため停電となり、10月20日22時頃から22日17:15まで停波状態となった。
- また同日、コミュニティFM局のFMジャングル（兵庫県豊岡市）でも22時頃から23日17時過ぎまで停波となった。
2006年 11月15日、フジテレビ他FNS系列局で23時頃にCMの送出がうまくいかなくなる放送事故が発生。カラーバーやテロップが流された。
2007年 2月19日、テレビ朝日他ANN系列局でやじうまプラス放送中、7:29に突然テレビ朝日テストパターンに切り替わった。7:30からは何事もなかったかのようにスーパーモーニングが放送された。
2007年 3月27日午後4時50分ごろ、NHK総合にて誤ってNHKスペシャル「プラネットアース」のテープが流された。直後にお詫びのテロップが入りそのまま53分まで放送が続いた。53分からはプレマップが、55分からはみんなのうたが番組表通り放送された。お詫びのテロップは｢ただいまおみぐるしいところがありました　おわびいたします｣というもので、すべて平仮名であった（みんなの歌の直前であったことから、視聴者の年齢を考慮してと思われる）。本来は50分から53分まで「NHKの音楽番組が変わる!「SONGS」&「MUSIC JAPAN」PR」という番組宣伝が放送される予定だった。同じ日の午後7時30分にはNHKスペシャル選として、2007年1月14日に放送された「第9週ジャングル」を再放送しており、そのテープを誤ってかけたのではないかと推測されている。
2007年 3月28日午前11時45分より岐阜放送にて送信所トラブルによる、放送事故が発生し、アナログ放送が2時間以上にわたり、停波した。　そのため、当日放送される予定だった服部半蔵影の軍団は同年4月1日の午後6:00より再放送された。