糸魚川駅
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糸魚川駅(いといがわえき)は、新潟県糸魚川市大町一丁目にある西日本旅客鉄道(JR西日本)の駅である。また日本貨物鉄道(JR貨物)の貨物駅でもあるが、2003年より臨時車扱貨物の取扱駅となったため貨物列車の発着は無い。
新潟県西頸城地区の中心地で翡翠とフォッサマグナの町として知られる糸魚川市の中心駅。寝台特急日本海の一部と特急はくたかの一部を除くほぼ全ての列車が停車する。
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[編集] 利用可能な鉄道路線
[編集] 駅構造
- 地上駅。みどりの窓口設置の有人駅で、駅弁も販売されている。
- ホームは相対式1面1線、島式1面3線の計2面4線。両ホームは跨線橋で連絡している(下記ホーム配置は北から順に)
- ■1番のりば:北陸本線(下り=直江津・新潟・越後湯沢方面) ※駅舎側
- ■2番のりば:北陸本線(待避・折り返し等) ※島式内側
- ■3番のりば:北陸本線(上り=富山・金沢方面) ※島式外側
- ■4番のりば:大糸線(上り=南小谷方面) ※2番のりば富山方、切欠きホーム
- この他、構内には側線が設けられており、車両の留置等に使用される。また南西側には総煉瓦造りの機関車庫がある(詳細は後述)。
- 駅舎内にはみどりの窓口、券売機の他、待合室、コンビニエンスストア(CHAO。ジェイアールサービスネット金沢の店舗としては新潟県内唯一)、自動販売機、トイレなどがある。
- また駅舎1階には、北陸本線・大糸線の新潟県内全区間の管理を担当する糸魚川地域鉄道部の事務所が置かれている。
- 尚、駅構内にはコカ・コーラの自動販売機が設置されているが、JR西日本の駅でありながら、JR東日本系列の会社(ジェイアール高崎商事)が販売している清涼飲料「大清水」が陳列されている。これは「大清水」が新潟県を管轄とする三国コカ・コーラボトリングのグループ会社である三国フーズの取扱商品である関係による。
[編集] 赤レンガ車庫
前述した総煉瓦造りの車庫(通称:赤レンガ車庫)は1912年12月に竣工。両妻壁と桁下全てが純煉瓦造で、機関車・客車の2両編成が3列格納できる。建設から90余年を経過しても尚、筐体の損傷が少なく、現在も現役で使用されているが、既に全国の同様の車庫はほとんどが廃止・撤去されていることから「全国的にも極めて貴重な存在」といわれている。
しかし北陸新幹線の工事進捗に伴い、構内の一部を新幹線ホーム用地とする必要が出て来たため、このレンガ車庫も廃止・撤去されることが検討されている。これに対し、地元有志が「歴史的価値が高く、ランドマークとして今後も保存すべきである」として保存運動を展開しており、市内に移築して活用することも検討されているが、具体的な計画はまだ立っていない。
[編集] 駅周辺
糸魚川市の中心部で駅の周りには市街地が広がっている。駅前広場が整備されておりバスが発着するほかタクシーも客を待っていることが多い。駅前商店街には奴奈川姫の像がある。
[編集] 駅弁
駅前にある業者「たかせ」によって調製される。販売場所はたかせ店舗と待合室にある売店「CHAO」。かつてはホームに売店があったが、駅舎内のキヨスク売店が「CHAO」に業態転換されたのに伴ってホーム売店が閉店したため、現在ホーム上からは駅弁を購入できない。
但し、糸魚川駅の駅弁は北陸線内の他駅弁と同様、特急列車の車内販売で購入できる他、富山駅、金沢駅の売店でも購入できる。
- えび釜めし
- 田舎ずし
- 白馬弁当
- 夫婦釜めし
かつて二、三番ホームには立食いそば店が設置されていたが、1989年前後に撤去された。それと前後して駅舎内にお好み焼き店「マイタウン」が進出したものの数年で撤退した。
[編集] 歴史
- 1912年(大正元年)12月16日 - 国鉄北陸本線 名立駅~当駅間開通と同時に開業。
- 1913年(大正2年)4月1日 - 当駅~青海駅間が開通。
- 1957年(昭和32年)8月 - 現駅舎に改築。
- 1964年(昭和39年) - 明星セメント糸魚川工場が操業開始。この頃工場への専用線が使用開始。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化によりJR西日本・JR貨物の駅となる。
- 2003年(平成15年)3月15日 - 貨物列車の発着が無くなる。同年3月23日のダイヤ改正で貨物列車の設定廃止。