餓狼伝説スペシャル
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ジャンル | 対戦格闘ゲーム |
対応機種 | アーケード[AC] ネオジオ[NG] X68000[X68K] スーパーファミコン[SFC] ネオジオCD[NGCD] ゲームギア[GG] PCエンジン[PCE] メガCD[MCD] プレイステーション2[PS2] |
開発元 | [AC][NG][NGCD]:SNK [X68K]:魔法 [SFC]:モノリス [PS2]:SNKプレイモア |
発売元 | [AC][NG][NGCD]:SNK [X68K]:魔法 [SFC][GG]:タカラ [PCE]:ハドソン [MCD]:ビクターエンタテインメント [PS2]:SNKプレイモア |
人数 | 1~2人(対戦可) |
メディア | [AC]:MVS [NG][SFC][GG]:ROMカセット [PCE]:アーケードカード [MCD]:CD-ROM [PS2]:DVD-ROM |
発売日 | [AC]:1993年9月 [NG]:1993年12月22日 [X68K]:1994年7月28日 [SFC]:1994年7月29日 [GG]:1994年11月25日 [PCE]:1994年12月2日 [MCD]:1995年3月31日 [PS2]:2006年7月20日 |
対象年齢 | CERO:12才以上対象(PS2) |
『餓狼伝説スペシャル』(がろうでんせつすぺしゃる)は、SNKが1993年9月に発売した2D対戦格闘ゲームである。システム基板はMVSで、容量150メガビット。
目次 |
[編集] 概要
1993年9月16日登場。92年12月に発売された餓狼伝説2のバージョンアップ的な作品。同社の餓狼伝説シリーズの系譜に属する作品で、同シリーズでは95年3月に続編である『餓狼伝説3』が発売され、94年8月発売の『ザ・キング・オブ・ファイターズ(KOF)』シリーズの系譜へも繋がる。
コンシューマー機への移植は、ネオジオ(93年12月発売)、X68000(94年7月、発売元:魔法株式会社)、スーパーファミコン(94年7月、タカラ)、ネオジオCD(94年9月)、ゲームギア(94年11月、タカラ)PCエンジン(94年12月、ハドソン)、メガCD(95年3月、ビクターエンタテインメント)など。各作品においては、オリジナルとの異なる点や、追加要素などが存在する。
プレイヤーキャラは『餓狼2』の8人に加え、同作ではCPU専用キャラクターであった三闘士、クラウザーがプレイヤーキャラとして使用可能となり、また、初代餓狼伝説よりダック・キング、タン・フー・ルー、ギース・ハワードの3人のキャラクターが加わってプレイヤーキャラは合計15名となる。さらに、隠しキャラクターとして、対CPU戦を特定の条件で進めると龍虎の拳シリーズのリョウ・サカザキが乱入する。また、各キャラクターのエンディングの内容やグラフィックも変更されている。
キャラクターイラストは森気楼が担当した。
ゲームシステムにおいては、キャラクターの性能が一部変更され、連続技の導入により(前作まではダメージを受けている=のけぞっている間は無敵だった)キャラクターのバランスが調整されて今まで以上に対人戦を意識した作品となっている。ライン移動攻撃も改良され、ボーナスステージは削除された。
発売より10年以上経過した現在でも大会やファンの集いなどが存在し、格闘ゲーム歴史上でも屈指の長寿作品となった。また、本作のイラストが兵庫県警察の少年犯罪防止運動ポスターに使用された。
[編集] 登場キャラクター
- テリー・ボガード[Terry Bogard](声:橋本さとし)
- ギースに暗殺されたジェフ・ボガードの息子。父譲りの喧嘩殺法を使う。
- アンディ・ボガード[Andy Bogard](声:橋本潤(現・橋本じゅん))
- テリーの弟で骨法の達人。師は舞の祖父・不知火半蔵。
- ジョー・ヒガシ[Joe Higashi](声:生瀬勝久)
- 「嵐を呼ぶ男」の異名をもつムエタイチャンプ。名前を日本式に書くと「東丈」。
- ビッグ・ベア[Big Bear](声:竹田団吾)
- 巨大な体格のプロレスラー。初代『餓狼伝説』では悪役レスラー「ライデン」として登場したが、改心してマスクを脱ぎ正統派レスラーとなった。
- チン・シンザン[Cheng Sinzan](声:橋本潤(現・橋本じゅん))
- 香港でもトップクラスの財力を持つ大金持ちの太極拳使い。
- 不知火舞[Mai Shiranui](声:曽木康代(現・曽木亜古弥))
- 不知火流忍術を駆使して戦う巨乳のくの一。アンディがお気に入り。
- キム・カッファン[Kim Kaphwan](声:橋本さとし)
- 正義を重んじ決して悪を許さないテコンドーの師範。『餓狼伝説2』に比べ非常に性能が強化され、後に「偽善者」呼ばわりされる原因になった。なぜか背景で空を飛んでいる。
- 山田十平衛[Jubei Yamada](声:竹田団吾)
- 若い頃に鬼と怖れられた程の柔道の達人だが相当なスケベ。煎餅を投げて飛び道具にする。エンディング画面では女子高生にモテているが、中にアテナがまざっている(髪型は初代、格好はサイコソルジャー)。
- ダック・キング[Duck King](声:マイケル・ビアード)
- 自称テリーのライバルのモヒカン青年。Pちゃんと言う名のヒヨコを飼っている。超必殺技「ブレイクスパイラル」の意味不明なボイス("Your an angel baby"、声優のアドリブらしい)は有名で、プレイヤーに空耳されている。
- タン・フー・ルー[Tung Fu Rue](声:逆木圭一郎)
- ジェフとギースとチンの師匠で中国拳法「八極聖拳」の達人。肉体を筋肉質にしているように見えるが、これは気の力が見せる幻影である。
- ビリー・カーン[Billy Kane](声:生瀬勝久)
- 三闘士の一人。ギースの側近で三節棍棒術の達人。前作では実は生きていたギースの命令で、クラウザーの部下に成りすまし彼をスパイしていた。
- アクセル・ホーク[Axel Hawk](声:マイケル・ビアード)
- 三闘士の一人。ボクシングの元ヘビー級チャンピオン。実は母親想い。マイケル・マックスからトルネードアッパーを伝授される。
- ローレンス・ブラッド[Laurence Blood](声:生瀬勝久)
- 三闘士の一人。素手で闘牛を殺すことの出来る凄腕の闘牛士。
- ギース・ハワード[Geese Howard](声:生瀬勝久)
- テリーに倒され死亡したと思われていたが「奇跡の生還」を遂げたサウスタウンの支配者。クラウザーの異母兄。
- ヴォルフガング・クラウザー[Wolfgang Krauser](声:マイケル・ビアード)
- シュトロハイム城城主。裏の世界では闇の帝王と呼ばれ怖れられている。ギースの異母弟。
- リョウ・サカザキ[Ryo Sakazaki](声:臼井雅基)
- 同社の作品『龍虎の拳』の主人公。CPU専用キャラとしてゲスト出場(SFC版ではTAKARAのロゴの画面で『下、右下、右、右下、下、左下、左、X』と入力すると餓狼伝説の文字に描かれる炎が赤から青へと変化し、使用可能となる。)。ラウンドを一度も落とさずにクラウザーを倒す(落とした場合はそのステージでゲームオーバーになってコンティニューすればやり直し可能)と出現する。『龍虎の拳』と『餓狼伝説』とでは時代設定が違うため、このリョウはプレイヤーキャラが見た幻という扱いになっている。名目上は「隠しキャラクター」ということになっているが、アーケード版初披露の際に、展示会のプロモーションビデオにしっかり登場しており、登場当初から誰もが知っている「隠しキャラクター」だった。スキの全くない虎煌拳やガード不能な龍虎乱舞などかなり無茶な強さのキャラだった。
- ちなみに、企画段階では隠しボスは『ワールドヒーローズ』のハンゾウが考えられていたが、やはり他社のキャラなのでリョウになった。
[編集] 移植作品
- ネオジオ版
- SNK 1993年12月22日 発売28,000円
- アーケードの基板と仕様は全く一緒なのでほとんど違いは無いが、「裏技でリョウ・サカザキが対戦のみ使用できる」「サウンドテストモードがある」等と言った+的な違いが多少ある。また、ノーミスでクリアした場合、通常のエンディングの後にキャラ総出演の短いデモが入る。
容量は150メガビット。(パッケージに記載されている) - X68000版
- 魔法 1994年7月28日発売 9,800円
- 内容はかなりネオジオ版に近い出来だが、ゲーム自体の容量が大きい為ハードディスクで起動しないとディスクの入れ替えが多く手間が掛かってしまう。システムディスク以外のデータディスクは全て「9セクターフォーマット」と言う物でx68000では特殊なフォーマットを利用し、フロッピーディスクに少しでも多くのデータを入れる努力をしている。前作同様ロード時間は大きい。
容量は109メガビット[要出典]。 - スーパーファミコン版
- タカラ 1994年7月29日発売 10,900円
- 前作の餓狼伝説2の移植度と同様、大きな完成度を誇っている。しかし全体的にリザーブ入力が効きにくく、餓狼伝説スペシャルで特有の技「弱攻撃→強攻撃」の連携が成立し難い。また、同様の理由でジャンプ攻撃やライン攻撃からの地上攻撃も成立し難い。奥ラインに移動するとキャラクターがきちんと縮小されると言う丁寧な作りである。サウンド面ではドルビーサラウンドに対応しており、オプションの設定によりネオジオ版にも無いサラウンド効果を得ることが出来る。また、BGMには大胆なデジタルロック要素を含むアレンジがなされていて、このアレンジBGMは好評を博した。裏技でリョウが使えるのはネオジオ版と同じだが、こちらはCPU戦でも使える。グラフィックの発色が非常に美しい。本ゲームの家庭用ゲーム機の移植作品の中ではこのSFC版が最も評価が高い。
容量は32メガビット。(パッケージに記載されている) - ネオジオCD版
- SNK 1994年9月9日発売 7,800円
- BGMが生音源である以外はネオジオ版とほぼ同じ。ロードが異常に長い。
容量は149メガ[要出典]。 - ゲームギア版
- タカラ 1994年11月25日発売 4,800円
- 当時の携帯機への格闘ゲームの移植の際の定番のやり方と言えば“二頭身アレンジ”であるが、今作品は珍しくキャラが等身大(それでもアーケード版には遥か遠く及ばないが)である。キャラはテリー、アンディ、ジョー、舞、タン、ダック、ギース、クラウザー、リョウの9人。ドット欠けが酷く色数が少ないが、発色は美しい。このスペックの機種への移植にしては結構頑張ってはいる方である。
容量は4メガビット[要出典]。 - PCエンジン版
- ハドソン 1994年12月2日発売 6,900円
- アーケードカード対応のCD-ROM版。ネオジオ版に非常に近い出来ではあるがやはり読み込み時間が長い。何故かは判らないが、ボイスがいくつかカットされている。
容量は79メガ[要出典]。 - メガCD版
- ビクターエンタテインメント 1995年3月31日発売 6,800円
- 家庭用マシン移植の中では最後発。キャラクターの大きさや画面構成など、システム面ではほぼアーケード版に忠実した作りだが、いくつかのボイスがカットされていたり、音質も大胆に音数が少ないなど手抜きが多い。背景画はドットの手抜きが多く、アニメーションも多数削られている。説明書などには一切触れられていないが、リョウ・サカザキは対戦・CPU戦ともに使用可能。リョウ・サカザキの使用は隠しコマンド等の入力などは一切必要なく、普通にスタートさせればキャラクターセレクト画面にリョウ・サカザキが存在する。グラフィックは本機特有の問題としてかなり薄暗くお世辞にも鮮やかとは言えない。
容量は88メガビット(CD-DAデータを除く)[要出典]。 - プレイステーション2版
- SNKプレイモア 2006年7月20日発売 5,040円
- NEOGEO オンラインコレクションの第5弾「餓狼伝説 バトルアーカイブズ 1」の収録タイトルの一つとして移植され販売された。PS2版追加要素を除き、アーケード版のほぼ完全な移植となっている。PS2版の問題としてロード時間はかなりかかる。
- Xbox 360版
- マイクロソフト/SNKプレイモア 発売日未定 400マイクロソフトポイント(約600円)
- Xbox Live Arcade用タイトルとしての移植作。Xbox Liveによる通信対戦が行うことができるほか、他人の対戦を観戦できるモードが実装される予定。Xbox360自体スペックが非常に高い為、アーケード版が完全再現される可能性は高い。また、ロード時間も短縮される可能性は大と言えよう。
[編集] 参考文献
- ALL ABOUT SNK対戦格闘ゲーム 1991-2000(ISBN 4-88554-677-X)
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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餓狼伝説 | 餓狼1 - 餓狼2 - 餓狼SP - 餓狼3 - RB餓狼 - 餓狼MOW - 登場人物 |
龍虎の拳 | 龍虎1 - 龍虎2 - 龍虎外伝 |
サムライスピリッツ | 初代 - 真 - 斬紅郎 - 天草 | 零 - 剣客伝 - 登場人物 |
ザ・キング・オブ・ファイターズ | '94 - '95 - '96 - '97 - '98 - '99 - 2000 | 2001 - 2002 - 2003 - NW - XI - XII - 登場人物 |
風雲黙示録 | 風雲黙示録 - 風雲スーパータッグバトル |
月華の剣士 | 月華の剣士 - 第二幕 |
ハイパーネオジオ64 | 侍魂 - 侍魂2 - 新章 - 餓狼WA - 武力ONE |
ADK | ワールドヒーローズ - 痛快GANGAN行進曲 - ニンジャマスターズ |
ネオジオポケット等、携帯ゲーム機 | KOF R - 餓狼FC - サムスピ! - 月華特別編 - 頂上決戦 SNK VS. CAPCOM - KOF EX |
SNKプレイモア・3Dシリーズ | KOF MAXIMUM IMPACT - サムライスピリッツ閃 |
クロスオーバー | SNK VS. CAPCOM SVC CHAOS - ネオジオバトルコロシアム |
その他 | NEOGEO オンラインコレクション |
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