のだめカンタービレの登場人物
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のだめカンタービレの登場人物では、漫画『のだめカンタービレ』の登場人物について、詳細に解説する。
- アニメの声優については、<>内に記述する。
- ドラマの俳優については、()内に記述する。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] 野田 恵
- のだ めぐみ - [Pf.]
- (上野樹里/幼少時代:森迫永依)<川澄綾子>
- 通称ならびに自称・のだめ。第1話の時点でピアノ科2年生。1981年9月10日生まれ、乙女座、B型、身長162cm。
- 桃ヶ丘音楽大学在学時は千秋の一つ後輩であり、同じマンションの隣人でもあった。明るく人なつっこい一方、奔放過ぎる性格やだらしなさが目立つ。「ぎゃぼー」や「むきゃー」といった奇声を発する変わり者だが、根は心優しく、ナイーブな一面もある。マンガとアニメが好きで、日本の国民的人気アニメ『プリごろ太』の大ファン。勉強はまるでダメだが、運動神経は良く水泳は水上スキーを抜くほど(第21話)。また、「みそ字」なる本人発案のフォントを作成し、千秋のパソコンにも勝手にインストールしている事からパソコンの知識もかなり高いと思われる。部屋の片づけが大の苦手(おそらく母親の遺伝)。洋服は、着こなしが楽で着脱も容易なワンピースを好んで着用しているが、母親お手製のワンピースはラインナップも豊富でおしゃれ。一部のカタカナ語においては長音符を省略して発音する(「ベトベン」(ベートーベン)「オケストラ」(オーケストラ)など)。嘘をつく時は必ず目をそらしてしまう。実家は海苔の養殖業を営む。意外とグラマー(作中でDカップと判明)。
- 公式キャラクターブックによると、「のだめ」というあだ名は中学時代からのもの。クラスに「メグミ」という名前が複数居たために、区別のため「のだめ(野田恵)」「こがめ(古賀めぐみ)」「つじめ(辻恵)」などと呼ばれていたのが発端。さらに「高校時代はモテていた」ことになっており、大学時代、および留学生の今も黒木やフランク、リュカに惚れられているのでモテ期は継続中。
- 生まれは東京都だが、10歳の時父親の故郷である福岡県大川市へ移住。素になると大川弁(肥筑方言の一種)が出る。大学生の弟がいる。音大のピアノレッスンで連弾したことがきっかけで千秋にベタボレ。そのありあまる愛ゆえに過剰なアプローチに走りがちで、しばしば千秋にどやされている。5歳でピアノを習い始め、有名ピアノ塾「花桜ピアノ教室」に通わせられる。そこでのスパルタレッスンがトラウマになり、ピアノを弾かない期間が長く続いた。耳が非常に良く、一度聴いた曲はかなりの難曲であっても弾きこなしてしまう。演奏は超自己流で即興で作曲してしまうほどだが、その音色は千秋を唸らせるほどに美しい。ただし読譜や初見演奏は不得手。
- 将来は幼稚園か小学校の先生になることが夢だったが、千秋と出会い、彼に追いつきたいという思いから次第に上昇志向が芽生えてくる。しかし初挑戦した「マラドーナ・ピアノ・コンクール」で失敗。一時スランプに陥るも見事に立ち直り、留学のため桃ヶ丘音楽大学中退・渡仏(本来なら卒業学年だったが、江藤のレッスンをさぼったり、スランプ期に実家に閉じこもっていた所為もあって出席日数不足で留年決定。その後留学が決定したために中退の形をとった)。第53話からはピアニストを目指しフランス・パリの名門国立音楽院コンセルヴァトワールに在学。第86話でリサイタルを行い成功している。渡仏直後にはフランス語がまったく分からなかったが、フランク所有のフランス語版『プリごろ太』を何度も繰り返し鑑賞し、台詞を丸暗記することでフランス語を習得した(しかし、英語がだめなのはそのまんまなので、千秋には、英語で密談されてしまうことも)。のだめの人並み外れた耳のよさと、脳内の『プリごろ太』データベースの成せる業であった。とはいえ、一応フランス語学学校にも通って勉強している。
- リアルのだめ
- 「部屋が片付けられない」、「おにぎりが得意料理」、「アニメ好き」などの特徴は、実在する同姓同名の人物が原型になったとされている。彼女は元々作者の二ノ宮のファンであり、ウェブサイトに「のだめ」というハンドルネーム(もともとこれは彼女のあだ名だった)で自身がゴミ溜めの部屋の中でピアノを弾いている写真を送ったことから二ノ宮が興味を持ったと言われる。コミックスでは「リアルのだめ」と呼んで紹介されており、コミックスでも巻末の取材協力者の常連となっている。現在は福岡でピアノ教室を開いている。フジファブリックのボーカル、志村正彦の知り合いの知り合いである。
- なお、「みそ字」をつくったのもリアルのだめといわれている。
[編集] 野田恵(のだめ)の家族
- 野田 洋子(のだ ようこ)
- (宮崎美子)
- のだめの母。通称ヨーコ。裁縫以外の家事は全く苦手で、同居している義母に任せっきり。その反面洋裁はプロ級で、のだめの普段着用ワンピースやフォーマルドレスはお手の物。さらに千秋の服も作ろうとした(実際白いYシャツを製作しフランスにいる千秋の元に送っている)。のだめに「遺伝」したごみの山は音大生の女性やピアノ教室の花桜先生が自宅に来た際の場面(コミックス9巻p.173)に「さりげなく」描かれている。
- 野田 辰男(のだ たつお)
- (岩松了)
- のだめの父。東京でサラリーマンをしていたが、のだめが10歳のとき、福岡に戻って実家の海苔農家を継ぐ。なお、洋子の掃除下手(に伴う生活空間の減少)も引っ越しの一因らしい。野田家の中で、のだめのことを一番心配している。趣味は和太鼓。ダジャレ好き。
- 野田 佳孝(のだ よしたか)
- (別當優輝)
- のだめの弟。通称よっくん。料理と貯金が大好きな大学生。のだめ製作のオリジナルフォント「みそ字」を勝手に販売し、収入を独り占めするちゃっかりした面も。高い金を出して音大に行かせてもらっているのに、卒業年次になっても就職活動をしていない姉を「不良債権」呼ばわりする。
- 第9巻では新作メニュー「海苔餃子」を披露する。
- 野田 喜三郎(のだ きさぶろう)
- (江藤漢斉)
- のだめの父方の祖父。野田家では最も物静かで、大学生の孫たちにもお年玉をあげる優しいおじいちゃん。海苔農家の初代。
- 野田 静代(のだ しずよ)
- (大方斐紗子)
- のだめの父方の祖母。洋子にかわって一家の炊事・洗濯・掃除を一手に引き受けている。コンクールで失敗した傷心ののだめに、再びピアノに向き合う情熱を取り戻させた。
[編集] 千秋 真一
- ちあき しんいち - [Cond., Pf., Vn.]
- (玉木宏/幼少時代:藤田玲央)<関智一/幼少時代:沢城みゆき>
- 主人公。指揮者を目指すエリート音大生(のだめのせいで寝過ごしたために追試でS(A,B,C評価のAの更に上)でない科目が出てくることを悔しがっている場面から)。第1話の時点でピアノ科3年生。1981年2月17日生まれ。身長181cm、血液型O型、フランス生まれ(神奈川県育ち)。身内や元彼女の彩子を除いたほとんどの登場人物から名字(しかも一部からは様付け)で呼ばれる。
- 帰国子女で金持ち、見た目好し頭良しだが、自分にも他人にも厳しくプライドの高いオレ様男。しかし一方、世話好きで面倒見のよい一面もあり、自然と人を惹きつけるカリスマ的存在。小さい頃に観たヴィエラの指揮に感銘を受け、指揮者を目指して独学で勉強を始める。また、3歳から始めたピアノとヴァイオリンの腕も一流。大学でピアノ科に所属しているのはピアノが他の楽器に比べて苦手だった事と、ヴィエラ以外に指揮の師事を仰ぎたくなかったためである(その後、のだめやシュトレーゼマンの影響で何度か指揮科に転学科を試みているが結局ピアノ科のまま卒業している)。音楽の才能に多分に恵まれており、本人もそのことを自覚しているが、実は見えないところで地道に努力をしている。基本的には器用で何でも人並み以上にこなしてしまう性質で、社交ダンスや料理も得意。また、他人を(心の中で)あだ名で呼ぶという癖がある。
- 世界的に有名なピアニスト・千秋雅之と資産家令嬢・三善征子の一人息子としてフランス・パリに生まれ、幼少期を欧州にて過ごす。そのため英語、フランス語、ドイツ語が堪能。現在はイタリア語を勉強中。ウィーンのヴァイオリン・ジュニア・コンクールで優勝した経験あり。12歳の時、両親の離婚を機に母親とアメリカへ渡る途中で、離婚届提出のために日本に立ち寄る。だがこの時発生した飛行機事故(胴体着陸)が原因で、飛行機恐怖症になってしまう。また同じく幼少の頃に海で溺れた経験から、カナヅチで船舶恐怖症でもある。そのため海外留学を夢見るも、長らく日本から脱出することができずにいた。なお、実際には飛行機のほうに関しては、本人も忘れていたが胴体着陸以上に深いトラウマがある。(通路を挟んで座っていた老人が発作を起こしてその場で亡くなったが、発作を抑える薬の瓶を拾い損ねた千秋は「自分の所為で人が死んでしまった」という罪悪感をずっと抱いていた。)
- しかし、のだめと出会ってからは、日本で出来ることを見つけて、様々なことに積極的にかかわっていくようになる。仲間と一から立ち上げた、R☆S(ライジングスター)オーケストラの初代指揮者。その後、のだめの催眠術(もどきだが、立派な方法)により飛行機恐怖症を何とか克服。桃ヶ丘音楽大学大学院を中退し、のだめとともにパリへ渡る (第53話)。「プラティニ国際指揮者コンクール」で優勝し、桃ヶ丘音大在籍時に師事したシュトレーゼマンと同じ事務所に入る(というより、入れられる)。コンサートツアー中の上海公演で、シュトレーゼマン急病のため代理を務めて指揮者デビューを果たす (第62話)。第72話でルー・マルレ・オーケストラ常任指揮者に就任する。
- のだめとは、ごく初期こそ罵倒もしたが、なんだかんだ言っても仲がよく(惰性とはいえ)周囲公認のパートナーとなっている。1度だけパリ滞在中に2人の間にすれ違いが起きてしまい、千秋はのだめに別れを告げるもののそれに対し彼女は逆上、「千秋への愛と音楽に対する態度は本気だ」との涙ながらの訴えに千秋が折れる形となり、無事に元の関係に戻っている(第72話)。たまにのだめの影響か、のだめの好きなアニメ・『プリごろ太』を見ているらしい。また、彼女が嘘をつく時に目をそらす行為を受けて、自らも目をそらしながら嘘をつくこともある(第52、80話)。ちなみにタイトルに含まれている“カンタービレ”(イタリア語で「歌うように」を意味する発想記号)は、彼がのだめの指導をしたときにアドバイスした言葉である。2005年9月、R☆Sオケを指揮した伝説的名演、ブラームスの「交響曲第1番」がCDリリースされた。
- なお、家庭を棄てた父に対しては現在でも強い反発心を抱いており、「親の七光」「千秋雅之の息子」と評価される事を何より嫌っており、千秋雅之との血縁関係を問われると即座に否定するほど。しかし三善姓を名乗る事はせず、未成年の間も親権者と姓が異なる不便を甘受していたが、その理由は不明(法的には三善姓を名乗り母の戸籍に入る事が出来る)。
[編集] 千秋真一の家族・親族
- 三善 征子(みよし せいこ)
- (黒田知永子)
- 千秋の母。家庭を顧みない夫とは離婚し、実家に出戻っている。お嬢様育ちで世間知らずに見えるが、実は現実的。離婚の際にも慰謝料代わりに夫からマンションひとつ取り上げたほど。若い芸術家のサポートを生業としており、のだめの留学も支援した。千秋はどうやら母親似。
- 千秋 雅之(ちあき まさゆき)
- 千秋の父で、世界的に有名なピアニスト。征子と出会ってから成功を収め、三善家の支援もあって世界的に有名になった。しかし音楽活動にかまけて家庭を顧みず、マネージャーとの浮気現場を息子に目撃された事も。千秋が12歳のときに征子とは離婚した。ヴィエラと親しく、彼がヴィエラの公演のチケットを千秋に送った事がきっかけで千秋は指揮者を志すようになった。なお、顔の全容が初めて描かれたのは第94話(コミックス16巻)最終コマ。
- 三善 竹彦(みよし たけひこ)
- 千秋の叔父、かつパトロン。家族想いで特に娘にはデレデレだが、三善商事を二代目として引き継ぐと完璧主義が災いして仕事に没頭、精神の余裕を無くす。その所為か妻・千春は家出中。千秋に音楽を棄てさせ後継者にしようと目論んでいたが、現在は指揮者としての成功を願っている。
- 三善 俊彦(みよし としひこ)
- 千秋の従弟。幼少期は「真兄になりたい」とバイオリンに熱中したが、今は見切りをつけ父の跡を継ぐべく勉学に励んでいる。父譲りの割れた顎を気にしている。母の家出の原因が父にあると思っており、また甘やかしとスパルタが両極端な父に反発する事もしばしば。実は「みそ字」ユーザー。
- 三善 由衣子(みよし ゆいこ)
- 千秋の従妹。千秋を「真兄ちゃま」と呼んでべったり甘えており、千秋も由衣子を可愛がっている。家庭環境の悪化から妙に大人びた表情を見せていたが、のだめと打ち解けたことで子供らしさを取り戻す。幼稚園教諭を目指すのだめに「友達だけど先生じゃ無い」と忠言した。
- 三善 誠一郎(みよし せいいちろう)
- 千秋の祖父で、作中では故人。三善商事初代社長。大きな包容力を持ち、音楽を愛する優しい人(特にエルガーが好き)。そのため征子の夫・雅之の活動も全面的に支援していた。
- 坂田 千代(さかた ちよ)
- 三善家の住み込み家政婦。無表情で料理が苦手だが、忙しい旦那(竹彦)と家出中の夫人(千春)にかわって子供たちを守る、頼れる存在。パリ留学直前ののだめが三善家に下宿した際、“のだめ部屋”を見て強盗が入ったと勘違いした。
[編集] 指揮者とその関係者
- フランツ・フォン・シュトレーゼマン(Franz von Stresemann) [Cond.]
- (竹中直人)<小川真司>
- 6月3日生まれ、双子座、血液型O型、身長180cm。
- 世界的に有名なドイツ人指揮者。千秋の師匠。音楽に関しては一流だが、中身はただのスケベ(変態)ジジイ。野球拳が大好き。独身。家は裕福で、まじめで優秀なピアニストの兄がいる。
- かつてお忍びで来日した際には、「ミルヒ・ホルスタイン (Milch Holstein) 」といういかにも胡散臭い偽名を名乗っていた(Milch = 牛乳、Holstein = 乳牛の品種。直訳して「牛の乳」)。のだめには未だにミルヒーと呼ばれている。隙あらば行きつけのクラブ「ワン・モア・キス」へと姿を消し、日本のみならずパリ支店にものだめを連れ込んだ。ホステス相手にセクハラまがいのいたずらに出、のだめにもセクハラしようとするがたいていは殴り飛ばされて気絶する。かつてルー・マルレ・オーケストラの常任指揮者を務めていた。
- ミナコ・モモダイラ(ミーナ)、カイ・ドゥーンとは音大の同級生。学生時代はピアノを学んでいたが、ミーナに「指揮者になった方がいい」とアドバイスされたことにより指揮者に転向する。現在ミーナは千秋とのだめが日本で在席していた音大の理事長をしており、その縁で来日していた。セバスチャーノ・ヴィエラとは犬猿の仲。
- 健康のために様々な食品を混合したマーメイドジュースを愛飲、風邪薬嫌い、ニンジンとシイタケ嫌い。我侭な性格で、指揮者の友だちはジェイムズ・デプリーストしかいないらしい。マネージャーはエリーゼだが、彼女がいない時は実質的に千秋がマネージャーを務める羽目になる。
- 日本語が堪能であり、のだめらとは日本語で話すが漢字は読めない。
- ドラマでは本物の指揮者が演じていたヴィエラに対し、竹中直人が演じている。
- エリーゼ
- (吉瀬美智子)<川上とも子>
- シュトレーゼマンの敏腕マネージャーであるドイツ人。
- 頻繁にバカンスを取り、千秋に業務を押し付けている。用心棒のオリバーを従え、シュトレーゼマンを裏で操る。「砂漠のプロメテウス作戦」と称し、千秋を無理やりシュトレーゼマンと同じ事務所に引き込んだ実行犯。ジャンのファンで一目見た瞬間にファンクラブを結成するほど。ビーフジャーキーが好物。意外とナイスバディ。千秋とはドイツ語で話す。
- エリーゼも日本人で演じている。その際、カラコンを入れている。
- オリバー
- <安元洋貴>
- エリーゼの用心棒。サングラスをかけている(最初に登場した時はかけていなかった)。主な仕事はシュトレーゼマン(と千秋)の捕獲。合唱団に所属しているらしい。
- セバスチャーノ・ヴィエラ (Sebastiano Viella) [Cond.]
- (ズデネク・マカル)<江原正士>
- 1月23日生まれ、水瓶座、血液型B型、身長187cm。
- 世界的に有名なイタリア人指揮者。千秋が子どもの頃から師と仰ぐ人物。おもちゃが好きで少年のような心の持ち主(テレビドラマ版ではたまごっちが縁で千秋と親しくなる)。千秋の父とは友人同士だが、千秋よりはおもちゃのほうが大切らしい。千秋と過ごした期間は短く、指揮の手解きも殆どしていない(モーツァルトの奇癖などやらしい事を教えていた)が、今でも「弟子」として気にかけている。シュトレーゼマンとは犬猿の仲。不仲の理由は、「店でたった1個だけ残っていたおもちゃを(ヴィエラに)取られた」「妻を(シュトレーゼマンに)口説かれた」から。
- ドラマ版でヴィエラを演じたのは、チェコ人の本物の指揮者ズデネク・マカル(チェコ・フィルの首席指揮者)。
- 松田 幸久(まつだ ゆきひさ) [Cond.]
- 千秋留学のため、R☆Sの後任として千秋本人により招聘された指揮者。パリのR管(ルセール管弦楽団)から日本のMフィルを指揮するために帰国していた。性格はシュトレーゼマンに通じる部分が多々ある(本人も密かに尊敬しているようだ)。一見軽く見えるが、音楽に対しては真摯であり、当時恋人であった大富豪の娘からR☆Sオケを馬鹿にされた際には怒りを表してさえもいる。ズボンを全部下ろさないと用が足せない。未来日記をつけている。
- ジャン・ドナデュウ(Jean Donnadieu) [Cond.]
- 5月14日生まれ、牡牛座、身長182cm。
- フランス人の若手指揮者。ヴィエラの弟子。「プラティニ国際指揮者コンクール」で千秋と優勝を争った。華やかで才能があり、ルックスも性格も良い才色兼備の青年。ゆうこという日本人の彼女がおり、よく人目をはばからずにイチャイチャしている。「黒王子」千秋に呼応して「白王子」と称され、そのあだ名が示すように実に華やかで流麗な音楽創りをするが、同時に、どのような曲にもそのような姿勢で臨んでしまうため、演奏に深みが欠けるという大きな欠点も有している。現在デシャン・オーケストラの常任指揮者。千秋に「僕はデシャンでマルレをつぶす」と中古車ディーラーの乱を起こしている。登場シーンは薔薇に囲まれていることが多い。やや誇大妄想。
- 並木 ゆうこ(なみき - )
- ジャンの恋人。負けず嫌いで気が強く、ジャンも頭が上がらない様子。某ブランド店で働いていた。コンクールでの曲決めの際、ジャンが得意とするジャンルをくじで引き当てることが多い「幸運の女神」(ジャン談)。度々「千秋・のだめVSジャン・ゆうこ」の形で場外戦を展開している。のだめの言った「千秋の師匠はミルヒー・ホルスタイン」を本当と受け取って馬鹿にしていた。
- 片平 元(かたひら はじめ)[Cond.]
- 「プラティニ国際指揮者コンクール」に出場した日本人指揮者。フランス語が話せず、千秋に通訳してもらっている。年齢制限ぎりぎりの30歳で、このコンクールで初めてファイナリストになり、優勝は逃したもののプロのオーケストラから客演依頼を受けるようになった。滞空時間まで計算されたジャンプとダイナミックな指揮が持ち味。妻と娘が日本におり、愛妻家。コンクール関係者のフランス人たちからは「カタイラ」の愛称で親しまれている(フランス語では「h」を発音しないため)。
- ジェイムズ・デプリースト(James DePreist) [Cond.]
- 実在の人物で、東京都交響楽団の常任指揮者。作者との対談[1]がきっかけで登場するようになる。作中ではルー・マルレ・オケの音楽監督だが、来日中のため千秋とはまだ会っていない。対談の通りであれば、シュトレーゼマンに劣らぬとんでもない人物として描かれる可能性がある。
カイ・ドゥーン
[編集] Sオケ関係者
- 峰 龍太郎(みね りゅうたろう) [Vn.]
- (瑛太)<川田紳司>
- 7月27日生まれ、獅子座、血液型B型、身長182cm、東京都出身。
- 桃ヶ丘音楽大学の裏にある中華料理屋「裏軒」の一人息子。過保護な父を持つ。当の本人も父親が好きで、一言で言えば「ファザコン」。千秋とのだめの友人。ヴァイオリン科に在籍し千秋と同い年であるが、(成績不良で)1回留年しているため、のだめと同じ学年である。そのため「留年太郎」という不名誉なあだ名を持つ。小学生のころは国内コンクールで上位に居たらしい。当初はエレキヴァイオリンを愛用し完全なロック志向だったが、千秋と出会い、クラシック一本でやって行くことを決意。シュトレーゼマンによってSオケのコンサートマスター(コンマス)に抜擢され、ニナ・ルッツ音楽祭に参加したことによりヴァイオリン奏者として成長を遂げる。R☆Sオケには結成当時(大学4年在学中)から参加し、初期主要メンバーが抜けていく中でR☆Sオケの中核として支えている。
- 桃ヶ丘音楽大学ヴァイオリン科卒業後は家事手伝いをしながらR☆Sオケの活動をしている。
- 奥山 真澄(おくやま ますみ) [Perc., Timp.]
- (小出恵介)<藤田圭宣>
- 1月4日生まれ、山羊座、血液型AB型、身長170㎝。
- 体は男でも心は常に乙女チックな打楽器奏者。山形県出身。初登場時は桃ヶ丘音楽大学打楽器科の3年生で、千秋と同学年。アフロヘアーと口ひげが特徴的。あだ名は「ティンパニーの真澄ちゃん」、千秋の命名による「モジャモジャ」、そして自称する「打楽器の女王」。極度の閉所恐怖症で、練習室に長時間篭っていることができない。人間メトロノームと言われるほど、正確なテンポを刻む。千秋のことは最初は全く好みのタイプではなかったようだが、大学の階段で助けられて以来熱烈に慕うようになる。そのため千秋につきまとうのだめに嫌がらせをしたり、千秋をめぐって勝負をしたこともある。元はAオケのメンバーだったが、リハーサルを見学していた千秋の気を引こうとして、踊りながら演奏したため、Aオケを追い出されSオケに参加する。卒業後は在京オーケストラである新都フィルのオーディションに合格しプロとして活動する一方、R☆Sオケにも参加する。
- 奇人・変人の揃ったSオケの中でもその特異なキャラクター性が目立つが、ニナ・ルッツ音楽祭にしっかり準備をしていたり、卒業演奏会 (第31話) でも軽い練習などないと発言していたりと努力家であり、SオケおよびR☆Sオケのメンバーを務める実力者でもある。
- 鈴木 萌(すずき もえ) [Fl.]
- (松岡璃奈子)<柚木涼香>
- 「Sオケの叶姉妹」の姉で薫と双子のフルート奏者。髪は緩いパーマ。卒業演奏会へ出演できたものの、千秋にR☆Sオケへの入団を断られる (第31話)。しかし千秋の目論見どおりに腕を上げ、CDを出して「クラシック界の叶姉妹」と呼ばれるまでになる。第49話でR☆Sオケの新メンバーとしての参加を果たす。ちなみに、Gカップ。
- 鈴木 薫(すずき かおる) [Cl.]
- (松岡恵望子)<小野涼子>
- 「Sオケの叶姉妹」の妹で萌と双子のクラリネット奏者。髪はストレート。萌と同じく卒業演奏会へ出演したが、やはりR☆Sオケへの入団を断られる。第49話では萌とともにCDを出し、晴れてR☆Sオケの新メンバーとなる。ちなみに、こちらもGカップ。玉木に思いを寄せられているが気づいていない。
- 佐久 桜(さく さくら) [Cb. (DB) ]
- (サエコ)<能登麻美子>
- 身長148cmの小柄な身体ながら(のだめをも上回る)大食いのコントラバス奏者。小柄のためコントラバスを背負って歩くとコントラバスが歩いているように見える。ヴァイオリン蒐集家の父親の事業失敗がもとでのだめを上回る貧乏学生となり、学費のために日々アルバイトに精を出すことになるが、練習不足になるという本末転倒の結果になる。父親が呪いの楽器を手放して以降は再び家計が立ち直り、遅れを取り戻すべく猛練習に励む。同じくコンバスのカーくん(岩井一志)とは、Sオケ初のカップル。将来はウィーン・フィルのメンバーになるのが夢。(作中で千秋の独白としてウィーン・フィルは女性は入れないとあるが、昔はともかく現在はそのようなことはなくなっている。)また、ドラマではR☆Sオケに選ばれている(しかし、原作では選ばれていない)。
- 岩井 一志(いわい かずし) [Cb. (DB) ]
- (山中崇)<中村悠一>
- Aオケにも参加するほどの実力者。桜とは対照的にかなり背が高い。最初は、練習不足でチューニングすらままならない桜に意地悪していた。しかし、佐久家の家計が立ち直って桜が実力を伸ばしてくると態度を和らげる。そしてSオケ初のカップルとなる。
- 玉木 圭司・橋本洋平(たまき けいじ・はしもと ようへい) [Cl.・Ob.]
- (近藤公園・坂本真)<古島清孝・鈴木達央>
- 通称、ダーティーペア。アンチ千秋を目論むSオケの2人組。練習中・打ち上げなど様々な場面で千秋を失墜させようとするが、ことごとく失敗する。ちなみに玉木は薫に憧れていたが、恋愛面でも千秋に敗北を喫している。
- 金城 静香(きんじょう しずか) [Va.]
- (小林きな子)<橘U子>
- 泣き虫のヴィオラ奏者。千秋・シュトレーゼマンの両方から男と間違われる容貌だが、大学卒業とともに結婚(相手は45歳)、今村姓になる。
- 大河内 守(おおこうち まもる) [Cond.]
- (遠藤雄弥)<近藤孝行>
- 指揮科の学生。かなりの自信家で千秋をライバル視し服装までも真似しているが、実力、ルックス共に全く劣っているため千秋どころか周囲にもライバルだと認められていない。学園祭では千秋がAオケとピアノ協奏曲をやることになったため、指揮者の座につくことが出来た。ファンブックの番外編では、R☆Sオーケストラの松田の助手として入り込み、さらに千秋の「盟友」と偽って千秋のファンの女性と仲良くなり、彼女の母親が所属する合唱団の指揮者になった姿が描かれている。
[編集] R☆S(ライジングスター)オーケストラ
- 峰 龍太郎(みね りゅうたろう) [Vn.]
- 奥山 真澄(おくやま ますみ) [Perc.]
- それぞれ前述の通り。
- 三木 清良(みき きよら)[Vn.]
- (水川あさみ)<小林沙苗>
- 4月18日生まれ、牡羊座、血液型O型、身長159cm、東京都出身。
- 実力派美人ヴァイオリニスト。ウィーンに留学していたが、師匠のカイ・ドゥーンに従い一時帰国。しかしその師匠から贈られた安眠枕のせいで、コンクール当日に生まれて初めて首を寝違え、屈辱の2位に留まることに。
- R☆Sオケの初代コンサートミストレス(コンミス)を務める。
- ドラマでは、最初から桃ヶ丘音楽大学の学生でAオケのコンミスになっているが、原作ではAオケのコンミスは別人である。
- オケの活動を通して峰龍太郎の彼女に。高橋紀之にコンマスの座を譲ると同時にウィーンに戻った。主要登場人物にもかかわらず現在に至るまでのだめとは面識がない。(清良が千秋をオーケストラに誘いに来た際にのだめもその場に居合わせていたが、清良は千秋しか目に入っていなかったようである)
- 黒木 泰則(くろき やすのり) [Ob.]
- (福士誠治)<松風雅也>
- 11月13日生まれ、蠍座、血液型B型、身長175㎝、埼玉県出身。
- 実力派オーボエ奏者。あだ名は「くろきん」、(フランス人からは)「ヤス」。その実直で義理堅い性格と古風な容貌は「いぶし銀の武士」といった印象を与える。あまりにも素直なため、物をはっきりと言ってしまい、知らず知らず人を傷つけていることも。精神状態が演奏に反映されやすい。何を間違ったのか、のだめに一目惚れしてしまう。そしてコンクール本選観覧に誘おうとするも、千秋に対するのだめの愛を目の当たりにし、失恋。そのままコンクールで大失敗。
- しかし、その実力は千秋やプロをも唸らせる程。千秋の勧めでルー・マルレ・オーケストラのオーディションを受け、見事首席オーボエ奏者として入団。
- 現在は、のだめと同じパリの音楽院に留学中。今度はのだめ部屋を目の当たりにするも、現在も良好な関係を築いている。また、ターニャと初めて(のだめを介さずに)出会ったときは、フランス語で「陰湿」を暗喩する青緑色に形容され、それを覚えていた彼はターニャとの予期しない再会で表情が固まり、ターニャに再び同じ事を言われる。リード作りが日課。のだめを本名(「恵ちゃん」)で呼ぶ、数少ない人物でもある。
- 菊地 亨(きくち とおる)[Vc.]
- (向井理)<諏訪部順一>
- 10月23日生まれ、天秤座、血液型B型、身長178㎝、群馬県出身。
- 実力派チェロ奏者。ボストン留学中。表現力に定評があり、国内コンクールでの優勝経験もある。しかし筋金入りの女たらしで、コンクールの優勝祝いに複数の彼女が同時に駆けつけたため、祝賀ムードは一転、修羅場になったことがある。その流れか、彼女の一人であるいずみの夫から暴力をうけ、足を骨折した。ただしR☆S内の女の子に対しては、レベルが高いと見ていたが手は出していない。
- 高橋 紀之(たかはし のりゆき) [Vn.]
- (木村了)
- ヴァイオリン奏者。ブッフォン国際ヴァイオリンコンクール3位入賞経験あり。R☆Sオーケストラの公演に衝撃を受け、芸能界入りの話を蹴って入団を千秋に直談判。コンサートマスターの座を清良から奪い取った。真澄ほど露骨ではないが男色の気があり、千秋のことを狙っていたが、現在は松田に夢中。
- 木村 智仁(きむら ともひと) [Vn.]
- (橋爪遼)<神谷浩史>
- ニナ・ルッツ音楽祭で峰と初めて出会い、文通で仲良くなる。その後、峰の推薦により晴れてR☆Sオケへの参加が許される(が、実際には乗っている曲が少ないので事務員も兼ねている)。ドイツ語ができる。独特の髪型で、あだ名は沙悟浄(木村は峰をサルと呼んでいる)。
- 峰 龍見(みね たつみ) [パトロン]
- (伊武雅刀)<チョー>
- 中華料理「裏軒」の主人で、龍太郎の父。息子を異常なまでに溺愛しており、息子や彼のオーケストラを馬鹿にする客には容赦なく怒りを向ける。息子と千秋のバックアップのために、R☆Sオケにおける活動の全面的協賛を行っている。また、SオケやR☆Sオケが成功を収めるたびに、新メニューとしてそれにちなんだ食べ物を作っている。作者によると本作屈指の人気キャラであるらしい。
このほか、ドラマではダーティーペアや桜、静香を始めSオケのメンバーも多数加入している。
[編集] 大学関係者
- 江藤 耕造(えとう こうぞう)
- (豊原功補)<中井和哉>
- 4月6日生まれ、牡羊座、血液型O型、身長175cm。
- 桃ヶ丘音楽大学ピアノ科教授。大阪府出身で関西弁の熱血教授。単なる見かけ倒しではなく、実際に有能で権力もあり、担当するのは優秀な学生のみ。そのレッスンは「エリート専門江藤塾」と呼ばれ、ハリセンを手にしたスパルタ指導で学生から恐れられている。あだ名はそのまんま「ハリセン」。しかし千秋に見限られ、谷岡と担任交代してまで指導しようとしたのだめにまで拒否されたことから、ついにハリセンを捨て、変わる。
- 江藤 かおり
- (白石美帆)
- 耕造の妻。初登場時40歳。かつて声楽をやっており、のだめがコンクールで着用したど派手なドレスは全て彼女のお下がりである。未だに耕造が花しょって見えるときがあるくらい、旦那ラブ。
- 谷岡 肇(たにおか はじめ)
- (西村雅彦)<小形満>
- 桃ヶ丘音楽大学ピアノ科教授。主に落ちこぼれを担当するといわれ、彼の生徒になっただけで凹んでしまう学生も多い。しかし実際には実力主義に固執した生徒に、「音楽を楽しむ心」を取り戻させることができる稀有な存在。人は良いがいまひとつやる気に欠ける(本人曰く「やる気のない生徒にやる気を出させるほど、やる気のある教師ではない」とのこと)。元・のだめの担任。江藤と決別した後の千秋の担任でもある。のだめとは息の合ったレッスンを行っていたが、担任の座をあっさりと江藤に明け渡してしまった。
- ミナコ・モモダイラ(桃平美奈子)
- (秋吉久美子)<一城みゆ希/学生時代:藤村歩>
- 桃ヶ丘音楽学園の理事長。海外に行けない千秋を気にかけていた。若かりし頃は海外で活躍し、「東洋の宝石」と渾名され、美貌の天才ピアニストと謳われたが、指の病気を患いピアノを断念。日本に帰国後、作家と結婚するが後に離婚。
- 昔シュトレーゼマンとロマンス (?) を繰り広げたことがあるらしく、彼が指揮者を目指すきっかけを作った。2人は現在でも親交があり、「フランツ」「ミーナ」と呼び合っている。また、かつてカイ・ドゥーンとシュトレーゼマンの間で彼女をめぐる死闘があったという話を聞いた千秋は、「魔性の女」と心の中で称していた。千秋を気にかけていたシュトレーゼマンに、「手を出すな」といってナイフを投げつけたことがある。
-
- 桃平 沙夜子( - さよこ)
- 理事長の妹。理事長と顔つきがそっくりだが、対照的に体は太っており、「理事長デブ疑惑」浮上の一因となった。峰パパと仲がよく、しょっちゅう学園のツケにして裏軒で食べ、10人前完食を達成したことも。
- 多賀谷 彩子(たがや さいこ)
- (上原美佐)<生天目仁美>
- 4月7日生まれ、牡羊座、血液型A型、身長157cm、神奈川県出身。
- 千秋の元彼女。多賀谷楽器社長令嬢。声楽家を目指すお嬢様。美人で優秀だがプライドが高く、千秋に言わせれば「底意地が悪い」。別れた後も千秋に未練があり、スランプに入ったこともあって、何度も音楽を棄てようと思った事もある。しかしライバルの菅沼が学祭のオペラで、そんな自分の姿をモデルにして浮気女を演じたことを知り、みっともない自分を認めて開き直った瞬間、スランプから脱し、再び歌に生きることを決意するきっかけとなる。
- 菅沼 沙也(すがぬま さや)
- (井上佳子)<新井里美>
- 彩子の同級生。思いがけず彩子の欲しがっていた役を奪ったことから、猛烈な嫌悪感やライバル意識を持たれていて、「ブー子」と呼ばれている。初登場時はかなりの巨体だったが、テノールで首席の山本君に恋をしてからはダイエットに励み、少しスリムになった。千秋に未練たっぷりな彩子をモデルに、学祭で(彩子曰く「見ていて恥ずかしくなるぐらいイヤらしい」)ドラベッラを演じ、千秋には「小さな枠に収まりきらない演技力がある」と評される。
- 中村 みどり
- <森夏姫>
- ヴァイオリン科教授で峰の担任のオールドミス。裏軒のパフェが好きで、あだ名はそのまま「パフェ」。ヘアカラーを多用して若作りし、イケメン学生が大好き。小田切たちと「教授トリオ」を結成し、峰の実家とも知らずに裏軒で峰やSオケの悪口を言っている。
- 小田切 次郎(おだぎり じろう)
- <最上嗣生>
- ピアノ科教授。おにぎりの海苔のようなバーコード頭で、あだ名は「おにぎり」。「教授トリオ」のひとり。
- 教授
- 「教授トリオ」の中で一番影が薄いが一番の権力者。Sオケの廃止・存続の決定や、生徒の進級・卒業に関する権限を持っている。
- 早川 有紀夫(はやかわ ゆきお)
- (諏訪雅)
- 指揮科の学生。大学在学中にドイツ留学してヴィエラに師事。そのため千秋からは一方的にライバル視され、太っているため影で「ハム」「ソーセージ」と呼ばれている。声楽家の母がおり、その縁で彩子とも親しい。
[編集] フランス・コンセルヴァトワール
- シャルル・オクレール (Charles Auclair)
- (マヌエル・ドンセル)
- 5月9日生まれ、牡牛座、血液型O型、身長173㎝。
- フランス人ピアニスト。指導者としても有名で、有名なピアニストを何人も育ててきた名匠(フランクや孫 Ruiが希望するほど)。審査員を務めた「マラドーナ・ピアノ・コンクール」でのだめを見出し、パリの国立音楽院「コンセルヴァトワール」留学を勧めた。現在同音楽院で、のだめの指導教官を務める。のだめには「マスター・ヨーダ」と呼ばれている。のだめのことを「べーべちゃん(赤ちゃん)」と呼んでいる。天然ボケで、のだめと会話がかみ合わないこともある。
- リュカ・ボドリー
- 弱冠12歳にしてコンセルヴァトワールに入学した天才ピアノ少年、のだめの同級生。学校の勉強は通信教育でこなし、のだめと出会うまでは一人遊びに興じていたが、今では10歳の年齢差がありながら良き遊び相手となっている。祖父は有名な音楽学者。のだめに淡い恋心を抱くが、ノエルの夜にあえなく玉砕。
- 第91話で久しぶりに登場。夏休みの3ヶ月の間に成長期に入り、声変わりし背もかなり伸びてのだめを驚かせた。だがまだのだめのことは諦めていないらしく、千秋に嫉妬している。のだめの外見(東洋人は若く見える)と言動から年齢差は2~3歳と思い込んでいたが、10歳年上と知りショックを受けた。
- 孫 Rui(ソン・ルイ) [Pf.]
- 米国育ちの中国人ピアニスト。超絶技巧の演奏テクニックを誇り、早くから演奏活動で世界中を回っている。が、テクニックに走って酷評されたことも。上海で千秋と共演したこともあり、のだめが一方的にライバル視している。辣腕マネージャである母親に反発し、フランス語を勉強してコンセルヴァトワールに留学。フランク同様、オクレール先生の授業を希望していたがフランクと同じ先生にあたっている。人に頼みごとをするのが上手で、周囲を振り回すこともある。ショッピングが大好き。部屋はのだめに負けず汚い。
- ポール・デュボワ
- コンセルヴァトワールのバソン科に在籍するフランス人学生。千秋も認めるほど演奏技術は高い。室内楽の試験のため、のだめ、黒木とトリオを組む。和食好きで、トリオにも「ヤキトリオ」と名づけた。すぐに「ノン!」という。時代の流れでバソンではなくファゴットを募集していたマルレ・オケのオーディションにわざわざバソンで挑み、合格。唯一のバソン奏者として加わることになる(自称「マルレ・オケにバソンを残す会 会長」)。顔が一家全員そっくり。
- デュマ先生
- のだめの初見演奏の先生。初見が大の苦手なのだめに振り回されつつ、しっかり教育中。
- マジノ先生
- ピアノ科のアシスタント。オクレール先生のレッスンの前に厳しい予習・復習を課す。音楽に対しては厳格だが、良き相談役でもある。人生に恋は不可欠だと信じている。
- アナリーゼの先生
- 名前は不明。作曲科の先生で、淡々と授業を進める。のだめとリュカが初めて出会ったクラス。
[編集] パリのアパルトマンの仲間
- アンナ
- 三善家所有のアパルトマンの現地管理人。長田や雅之・征子夫妻とは長い付き合いだが、千秋家の事情から現在雅之に対しては冷たい。若い頃は美人だった。
- フランク・ラントワーヌ
- コンセルヴァトワールのピアノ科に在籍するフランス人学生。オクレールのレッスンを受けたいがためにコンヴァトに転入した。しかし自分ではなくのだめが彼の受け持ちの生徒として選ばれたことでショックを受ける。また『プリごろ太』をはじめとする日本アニメオタクで、オタクを侮辱されると怒る。日本人女性が好みらしく、一時期のだめに惚れていたこともあるが、のだめが自分以上にオタクである事にショックを受け、失恋。現在はよきオタク友達である。面倒見がよく、ターニャやユンロンを実家に招くこともある。
- タチヤーナ・ヴィシニョーワ(ターニャ)
- コンセルヴァトワールのピアノ科に在籍するロシア人留学生。男好きで化粧が濃いが素顔は純朴。意外と世話好きで情が厚い。紫やヒョウ柄等、ショッキングなファッションセンスを持ち、付き合っていた相手に「君はダサい」など散々言われてふられた(フランク談)。実は黒木とは一度、のだめを介さずに出会っているが、そのときの互いの第一印象は最悪で、黒木を「暗ーい」(フランス語。直訳すると「青緑」)と評する。のだめお手製カレーによって食中毒になってしまい、黒木のルー・マルレ・オーケストラ入団テストの伴奏中に具合が悪くなり、演奏終了直後に倒れてしまった。その食中毒をきっかけとしてダイエットに成功し、美人度が大幅に上昇、新しい恋を見つけようと躍起になっている。一方で、黒木とは徐々に距離が縮まり、今はいわゆるケンカップル状態。特技は料理。
- 李 雲龍(リ・ユンロン)
- パリの私立音楽院エコール・ノルマルのピアノ科に在籍する中国人留学生。神経質で、お金に細かい。のだめに負けず劣らず大食い。家族が大好きで、しばしばホームシックになる。同じ中国出身のピアニストである孫 Ruiに憧れているが、その憧れが時に重圧となっている。
- 長田 克広(おさだ かつひろ)
- 40代の日本人画家。通称「ムッシュー長田」。壁の絵を描き続けるかたわら、アパルトマンの住人たちの「音」の抽象画を描いたりもしている。第1作は千秋の父親の作品。昔からアパルトマンに住んでおり、かつて滞在していた千秋の父親とは友達だった。幼い千秋から50フランを奪って逃げた経験あり。ターニャと同様、のだめお手製カレーで食中毒で倒れる。
- ヤドヴィガ(謎の眠り姫)
- 17歳の作曲科のハンガリー人の女の子。初めて登場したときはベッドの中で唸っており、ファンブックでは「謎の眠り姫」とクレジットされていた。滅多に姿を現さず、「幽霊学生」と呼ばれている。102話では、「テルミンとピアノのための小品集」を発表。フランクの伴奏つきで演奏した。テルミンが好きらしい。
[編集] ルー・マルレ・オーケストラ
- トマ・シモン [Vn.]
- マルレ・オケのコンサートマスター。気に入らない指揮者やメンバーに対する態度が高圧的で、そのため「マルレの独裁者」と噂されている。しかしそれは、音楽に情熱を傾け真剣に向き合っている証。千秋とは価値観が似ているため、周囲からは2人が結託しているように見える。
- テオ
- マルレ・オケの事務局員兼ライブラリアン。うっかり者だが、強運と要領の良さで数々の危機を乗り越えている。のだめを千秋の妻として認識している。よく変なTシャツを着ている。
- ノエミ・クルベ [Vc.]
- マルレ・オケのチェロ奏者。大きくウェーブのかかった赤毛が特徴で、千秋は心の中で「赤モジャ」と呼んでいる。変装した千秋の正体を見破るという鋭い部分もある。副業でマルレ・オケのポスターやプログラムのデザイン、アメリカンコミックの翻訳もやっている。
- 黒木 泰則[Ob.]
- 前述参照
- アレクシ・ソラン [Ob.]
- オーボエのセカンド(黒木の隣)。看護師の妻と幼稚園児の娘カトリーヌを持つ。練習中に職場にメールを打っていたため、千秋から「ケイタイ」と呼ばれている。毎晩地下倉庫で猛練習している(カトリーヌ談)。リードを作る時間も無いらしく、黒木のリードを貰ったことがある。
- チェロ主席
- 旧団員。上手すぎる副主席と千秋のしぶといダメ出しで発奮、コンサートでソロを成功させる。
- ダニエル [Vc.]
- チェロ副主席。新団員。金持ちの御曹司で、オケ参加はただの趣味のように見えるが、主席をも脅かす実力者である。主席のソロを聴いて、彼もまた発奮する。後ろから見るとキノコ(ノエミ談)あるいは胡桃(千秋談)。
- チューバ奏者
- 千秋の粘着質な指導を知らず楽観的だったが、初めて合奏に出て来た日に早速千秋に捕まる。
- ファゴット主席
- 募集しているのがファゴット奏者であることを理由にポールの入団を阻止しようとする(実際には実力に危機感を感じたため)。尊敬する奏者がバソンからファゴットに持ち替えたのを契機に、自身も持ち替えた。そのためポールとは犬猿の仲で、ふたりの険悪な会話を間近で聞いている黒木は気が気で無かった。しかし、コンサートの成功を機に「伝統を守りたい」とバソンに戻ることを決意する。
- ポール・デュボワ[Bs]
- 前述参照
- マルタン [Vn.]
- ファーストバイオリンのひとり。席は一番後ろ。子供の病気を理由に練習を休むが、子供が居ないためサボリである。
- ポッター隊 [Perc.]
- 本名不明。シンバルと大太鼓担当の2人組。2人とも面長・細身・丸眼鏡でハリー・ポッターに似ているため、千秋が心の中で命名(練習中についうっかり呼びそうになった)。
- ノースリーブ [Vn.]
- 本名不明。長い黒髪を後ろで縛っている。いつもスーツ、に見えて実は「袖無し・袖口あり」の奇妙なワイシャツを着ている。それはファッションではなくてクールビズのため(「上着を着ても暑くない。見た目普通」本人談)。自己主張の強い演奏で、合奏を乱してしまう事もしばしば。
- ストライプ [Vn.]
- 本名不明。ノースリーブの隣で演奏している。ノースリーブとはよく口論している。いつも縦ストライプのシャツを着ている。
- 萌 [Vn.]
- 本名不明。ノースリーブの後ろの席で演奏している。見た目がまるで妖精。
- ジェイムズ・デプリースト[Cond.]
- 前述参照
[編集] その他フランス
- ロラン・シュヴァリエ[Va.]
- ウィルトール交響楽団のフランス人ヴィオラ奏者。フワフワの髪の毛が特徴の青年。25歳でウィルトールの中では最年少の部類。人見知りだが、慣れると人懐っこい。「プラティニ国際指揮者コンクール」に参加していた千秋に興味を持ち、彼を前進させようとあれこれ助力する。うんちく好き。祖母はルー・マルレの会員。また、エキストラとしてマルレオケの舞台に立ったこともある。
- ルシー [Fg.]
- ウィルトール交響楽団のファゴット奏者。ショートカットのセクシーな既婚女性。33歳。千秋やジャンといった年下の男をかわいがっている。
- セリーヌ [Fl.]
- ウィルトール交響楽団のフルート奏者。眼鏡が似合う知的な女性。ルシー同様アイドル好き。おそらくルシーと同年代。
- ジャン・ジャック・ボドリー
- リュカの祖父で高名な音楽学者。敬虔なカトリックで、パイプオルガン奏者。対位法に関する著書が難しすぎるとして絶版にされ、更に同じテーマを分かりやすく解説した弟子の本が大ヒットしたという苦い経験を持つ。
[編集] マスコミ関係者
- 音楽評論家。
- 作中の雑誌『クラシック・ライフ』で『夢色☆クラシック』というコーナーを担当している。佐久間の流麗(かつ難解)なポエム記事にはファンが多い。千秋のことは、初めは親の七光だと軽視していたが、シュトレーゼマン指揮のラフマニノフ2番でのピアノ演奏を聴いてその才能に惚れ込み、音楽活動にアドバイスをするようになる。ドラマ版ではまさにこの人しかいないといわんばかりに及川光博がこの役に抜擢された。
- 河野 けえ子(かわの けえこ)
- (畑野ひろ子)<本田貴子>
- 雑誌編集者。
- ニナ・ルッツ音楽祭で、シュトレーゼマン代理として指揮棒を振る千秋に目を付け、佐久間に引き合わせる。なお佐久間の難解なポエムを翻訳できるのは、彼女だけである。千秋は、彼女と佐久間と裏軒で初対面の際に、「ケイコとマナブ」をもじって「ケエコとマナブ」とつぶやいた。
- 大川 総太郎(おおかわ そうたろう)
- 音楽評論家。
- 作中の全国紙「押売新聞」でクラシック評論を行っている。佐久間の師匠にあたる人物で、流麗(難解)なポエム記事の第一人者。美人演奏家好き。
[編集] 劇中作品『プリごろ太』
- 詳細はプリごろ太を参照
[編集] 外部リンク
- 二ノ宮知子さん インタビュー!:リアルのだめ写真も掲載