アメリカ合衆国国務長官
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アメリカ合衆国国務長官 (-がっしゅうこくこくむちょうかん、United States Secretary of State) は、アメリカ合衆国連邦政府において外交政策を担当する閣僚である。日本の外務大臣に相当する。初代国務長官は後の第三代大統領トーマス・ジェファソン。現国務長官はコンドリーザ・ライスである。
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[編集] 概要
アメリカ合衆国国務長官は、国務省の長であり、閣僚の一員であるが、諸外国における外相よりも強力な権限を持ち、外交のみならず通商や国家行事なども統括することがある。
また内閣の主席閣僚であり、憲法および大統領権限継承法の定めるところにより、大統領が欠けた場合の昇格順で、副大統領、下院議長、上院仮議長に次いで第四位に位置づけられている。
このため国務長官のポストは政権の最重要人事であり、これによって政権の支持率までもが左右されることがある。1973年、ニクソン大統領はベトナム和平交渉を主導し各界から信望を得ていたヘンリー・キッシンジャー国家安全保障担当大統領補佐官を国務長官に任命、政権の浮揚を計っている。キッシンジャーはこの直後にノーベル平和賞を受賞したためこの人事は大成功と思われたが、ニクソンは翌年ウォーターゲート事件によって辞任を余儀なくされる。このとき大統領が辞表を提出したのもキッシンジャーに対してだった。
[編集] 国務長官
[1] 後継者が指名承認されるまで、後継大統領の下で短期間在任した。
[編集] 国務長官代行
国務長官が辞任した場合、大統領と上院が正式に後任者を指名するまでアメリカ合衆国国務副長官がその職務を代行する。