アメリカ合衆国財務長官
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アメリカ合衆国財務長官(あめりかがっしゅうこくざいむちょうかん、United States Secretary of the Treasury)は、アメリカ合衆国財務省の長官であり、連邦政府において金融政策および財政政策を担当する閣僚である。かつては国家安全保障の一部も担当しており、税関局や検察局、アルコール・タバコ・火器・爆発物局などの法執行機関も管轄していたが、2003年の省庁再編に伴い、国土安全保障省などの他の省庁に移管された。
財務長官は大統領に対して経済政策に関する助言を行う顧問であり、アメリカ合衆国連邦政府の金融政策および財政政策を決定する上で重要な役割を担っている。財務長官はアメリカ合衆国内外の経済の安定を図るための金融政策、経済政策、税制政策を策定し、策定した政策を大統領に提言する責任を負っている。また連邦政府の財政担当者として、国庫借入金や、硬貨および紙幣発行の監督責任を負う。そのため財務長官は連邦準備券を法定通貨として発行する際には、アメリカ合衆国財務官とともに署名をしなければならない。
財務長官は連邦政府の最高財務責任者であり、経済政策閣僚会議の議長代行や、国際通貨基金、米州開発銀行、アジア開発銀行、欧州復興開発銀行のアメリカ合衆国代表を務める。
[編集] 歴代財務長官
[編集] 財務長官代行
財務長官が職務を遂行できなくなった場合には、財務副長官が財務長官の職務を代行する。財務長官および財務副長官の両方がともに職務を遂行できない場合には、次官級の政府関係者のうち、最も職歴の長い人物が財務長官代行として財務長官の職務に当たることになっている。現行の制度の下では、国内金融担当財務次官、国際金融担当財務次官、およびテロリズム・金融犯罪担当財務次官がこれに該当する。
[編集] 外部リンク
- History of the Treasury - Secretaries of the Treasury - アメリカ合衆国財務省のウェブサイト[1]内の、歴代財務長官の一覧。