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ブラック・ジャック

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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ブラック・ジャック』は、1973年(昭和48年)11月19日号から1983年(昭和58年)10月14日号にかけて『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)に連載(1979年(昭和54年)以後は読切掲載)された手塚治虫漫画作品。医療漫画の元祖かつ金字塔とみなされている。また、その作品に登場する主人公医師のニックネームである。略称はBJ

目次

[編集] 概要

主人公は、黒いマント姿にツギハギの顔をもつ天才無免許医師、ブラック・ジャック(以下「BJ」)。彼が法外な料金を請求した上で、様々な怪我や難病に立ち向かい、治療してゆく物語である。

本作は20ページ前後の一話完結型のオムニバス作品で、主人公のBJにまつわる話はもちろんのこと、当時の医療現場の現状、依頼主なり患者なりただの通りすがりなり主人公にかかわった人物たちの悲喜劇も取り扱っている。そのため主人公は、必ずしもすべての話で活躍するわけではなく、ごくまれに話のどこかで登場するだけの役であったりもする。

一方、BJの性格・人柄や畸形嚢腫(きけいのうしゅ)から生まれたピノコの愛らしさや色っぽさ(?)やドクター・キリコなどのキャラクターの魅力もあり、単行本はロングセラーになり、テレビドラマ化やOVA化、舞台化が頻繁にされている。

本作はリアルで時にグロテスクでさえある手術場面など医学的リアリティを感じさせる一方、大胆な「空想」も織り交ぜられているが、これは手塚の作劇術の一環である。現実にはあり得ない架空の病気も登場したほか、BJやピノコの「つぎはぎ」設定も当時どころか21世紀初頭での医療技術をも大きく超えている。果ては感情を持ったコンピュータや宇宙人、幽霊を手術するといったエピソードもあった。自身が臨床経験は乏しいとはいえ外科医であった手塚はこれらの描写が医学的には空想であることを承知の上で、医学的事実よりも物語作りを優先したものと考えられる(別作品『ミッドナイト』では、人間の脳を交換する手術を行ったことについてBJ本人に「その様な事は漫画だから可能だ」と言わせている)。コンピュータや宇宙人に対する手術のエピソードを例にとれば、コンピュータや宇宙人に仮借して異文化理解を表現した、センス・オブ・ワンダーを追求した、読者の興味を引きたかった、あるいはその全てなど、手塚の意図は様々に解釈できる。

一方で、逆に劇中で治療困難な症例として扱われているものが、実際には当時の医療技術でも治療できた症例であるという指摘もいくつかされている。これについては、手塚が現役で医学に関わっていた昭和20年代の知識で執筆した結果だと思われる。

[編集] 逸話

医療漫画の元祖として有名な作品であるが、連載当初は「主人公の顔」と手術シーンにて人間の血や内臓などのシーンが出てくる事から、スプラッターと勘違いされたらしく怪奇漫画の扱いだった。このため少年チャンピオンコミックスでは中期~25巻は分類が『ヒューマンコミックス』で統一されているが、初期は『恐怖コミックス』となっていた。

連載開始は、旧虫プロの倒産直後で、手塚は既に終わった漫画家と思われており、どこの雑誌社も使おうとしなかった。当時の少年チャンピオン編集長が、手塚の最後の連載をチャンピオンで持たせて、花道を飾ってやろうという意図で5回分の連載枠を用意したのが連載開始のきっかけである。漫画家生活30周年記念作ということになっているが、実際にはデビューからは28年しか経っておらず、このあおり文句は当時の担当編集者がつけたこじつけである。元々引退作になる予定だったため、過去作品の締めくくりの意味で過去の作品群の登場人物が随所に登場(スターシステム)している。しかし、5回の連載終了を待たずして、編集長が連載延長を決め、長期連載となった。設定などに無理な部分が多いのは、元々長期連載を予定していなかったためである。

鉄腕アトム』のアトム、『リボンの騎士』のサファイヤ、『ふしぎなメルモ』のメルモなど、他の手塚漫画の主役も本作では患者やゲストキャラクターとして登場した。またヒゲオヤジは列車のスリ、車掌、町医者、映画監督、アパートの管理人等として登場した。手塚治虫自身もあるときはBJの友人である医者、またあるときは本人そのままの漫画家として登場し、ときには「シメキリ、シメキリ」と叫ぶ「慢性シメキリ病(架空)」にかかって入院することもあり、少しもよくならないらしい。テレビアニメでは『三つ目がとおる』の写楽や和登もレギュラー出演している(写楽は原作にもゲスト出演実績あり)。

連載当初は目に見える反応がなく、一時は「やはり手塚の人気はなくなった」のだと言われたが、静かに人気を集め続け、たまたま休載したときには編集部に苦情が殺到した。手塚人気は衰えてなどいなかったのだ、と言われる逸話である。

ご子息の回想本によれば、担当編集者と喧嘩をしてしまったために、唐突に連載を終了されたという。しばしばクレームにうんざりしてやめた、とも言われるものの、これは手塚が医学的な整合性についてクレームを受けたことを、生前に何度かぼやいたあたりが影響していると思われる。

2004年のTVアニメ化を機に10代~20代といった若者層からの人気も強くなっている。

単行本は新書版・文庫版・ハードカバー等を含めた発行部数が全世界で1億7600万部に達する(全協・出版科学研究所「出版月報」による、2000年度末時点)。

[編集] 年表

  • 1973年11月:週刊少年チャンピオン11月19日号にて連載開始。
  • 1975年5月12日:『ブラック・ジャック』で第4回日本漫画家協会賞特別優秀賞受賞。
  • 1977年7月22日:『ブラック・ジャック』『三つ目がとおる』で第1回講談社漫画賞受賞。
  • 1978年9月:9月18日号にて連載終了。(以後、単発で掲載)
  • 1993年7月20日:秋田書店より秋田文庫『BLACK JACK』(1~12巻)が刊行される。
  • 1993年:OVA『ブラック・ジャック』が2000年まで発売される。
  • 1996年11月30日:アニメ映画『BLACKJACK(ブラックジャック劇場版)』が全国松竹系で公開。
  • 1996年:Vシネマ『ブラック・ジャック』が三巻まで発売される。
  • 2000年3月31日:スペシャルドラマ『ブラック・ジャック』TBS系にて放映。
  • 2000年8月26日:スペシャルドラマ『ブラック・ジャックII』TBS系にて放映。
  • 2000年9月29日:スペシャルドラマ『ブラック・ジャックIII』TBS系にて放映。
  • 2003年12月22日:TVスペシャルアニメ『ブラック・ジャック2時間スペシャル』よみうりテレビ・日本テレビ系にて放映。
  • 2004年10月11日:TVアニメ『ブラック・ジャック』よみうりテレビ・日本テレビ系にて放映開始
  • 2005年12月17日:アニメ映画『ブラック・ジャック ふたりの黒い医者』が全国東宝系で公開。
  • 2006年4月10日:TVアニメブラック・ジャック』の続編『ブラック・ジャック21』よみうりテレビ・日本テレビ系にて放映開始(同年9月に終了)。
  • 2006年11月9日:『ブラック・ジャック』のゲーム版『ブラック・ジャック 火の鳥編』発売。

[編集] 主な登場人物

ブラック・ジャック」「ピノコ」「本間丈太郎」は独立項目があるのでそちらを、他の脇役は「ブラック・ジャックの登場人物」を参照。

[編集] 本作の謎

[編集] ブラック・ジャックが無免許である理由

これについてはさまざま要因があると思われるので、それぞれ挙げておく。

肩書きやルールを好まない
作中には「私はノーベル賞をとった人間なんかに興味はないんでね」「私は肩書きというものが苦手でね」「こんな立派な病院では、モグリの医者が作った資料なんか役に立ちませんよ」などそのことを示唆すると思われる台詞がいくつか見られる。
医師免許をとり、医師連盟に加盟すると、決められた料金しか患者からとれなくなる
ただし実際にはこのようなことはない。保険診療で医療を行うならば、『決められた料金しか患者からとれなくなる』ことは事実だが自由診療(保険外診療、例、美容整形)のみ(日本では混合診療を禁じている)で医療を行うならば、理論的にはBJのように法外な料金を請求することも可能である。ただ、作品内では自由診療について説明がないなど、実際の医療制度をきちんと説明せず、読者に誤解を与える描写になっている。しかし、ストーリーを分かりやすくするため或いはBJの孤独さを表現するため、「医師連盟加入=決められた料金での診療が義務」としていた可能性はある。
BJがあちこちで患者を脅迫して、世界医師会連盟に苦情が殺到しているため
『獅子面病』では、「BJがあちこちで患者を脅迫して、世界医師会連盟に苦情が殺到しているので、医師免許を与えることは出来ない」と説明されているが、『報復』では日本医師会連盟会長自らが自身の息子の手術の依頼をするためにBJに免許状を手渡している。(実際に医師免許を発行するのは厚生労働大臣(当時は厚生大臣)である)医師連盟会長は自分のメンツのために、外国の要人がBJに自分の孫の手術を依頼したのに認めず、他の医師に手術させて死なせてしまった。結果として正体はマフィアである外国の要人から復讐を受け、自分の息子を狙撃されてしまう。自ら手術して手がつけられなかった会長はBJに手術を依頼するが、自分のことしか考えない医師連盟会長の態度に憤ったBJは免許状を破り捨ててしまう(そこでストーリーは終わっていて、会長の息子が助けられたかは不明。リメイク作である『ブラック・ジャック ~黒い医師~』ではさらに「残念だがもう手遅れ」と治療を拒否するところでストーリーが終わっているが、アニメ版では逆に会長の息子を助けたことが明確に語られている)。
医師免許取得のための面接に出席できなかった
『ピノコ還る』で、特別に医師免許を交付されることになり、その面談が設定された。このときのBJは非常にご機嫌な表情を浮かべる。しかし、その後ピノコが失踪してしまい、BJは見つけ出すために奔走したため結局面談には間に合わなかった。医師免許の話がご破算になったという電報を読んだBJは、極度に落ち込んでしまっている。

[編集] 作中に明確な描写がないもの(ファンの推測)

  • BJが昭和40年代初頭に起きていた医学生による学生運動(連載当時は国家試験の前に一年間のインターンを経験することになっていたが、学生運動の一環としてインターン終了後の国家試験受験拒否運動が起きていた)に関わっていたために国家試験を受験しないまま無免許医師になった可能性がある(実際にこの時に試験を拒否して無免許医師のまま開業医になっていた人物が逮捕される事件が1979年(昭和54年)に起きている)。
  • 医大時代、子宮ガンに侵された後輩の如月めぐみを、まだ医大生の身でありながら教授らの反対を押し切って単独で治療に当たり、あまつさえ摘出手術さえ行っている。これが医師法違反に当たるとして、問題になって免許を所得出来なかった可能性がある(その後医大に在籍し続けられたのかどうかも不明である)。

[編集] 高額の手術料金の理由とその使い道

BJが患者やその家族にふっかける高額の手術料は、相手の決意の度量を測るためのことが多く、場合によってはタダ同然(例:50円)、あるいはタダになることもある。しかしそれはごく一部のケースに限られ、多くの元患者(金持ちの場合が多いが)は債務を背負い込むことになる(無論、支払いを渋る者もいる)。場合によっては、支払いきるまで地の果てまで元患者をBJ直々に追いかける。受け取った後は守銭奴よろしく札束を嬉しそうに数えたりする。また、別冊宝島794「ブラック・ジャック完全読本」では「無免許医は医療器具を正規ルートで買えないので必要経費が高くつくのではないか」との指摘もある。作中でBJは自分のメスを名高い刀匠に作ってもらっており、数千万円の報酬を渡している。さらに、ガラス製のメスや緊急手術の為の閉鎖型透明テント(絶縁体製で「ビニールケース」と呼ばれている)、オリジナルの人工心臓など特殊な器具も多数所有している。

受け取った金の使い道は、作中で判明している物では

  • 母親がらみ(過去の事故の復讐と老人施設への寄付)
  • 自然保護(島嶼の買い取り)
  • 本間丈太郎がらみ(本間血腫を治すための人工心臓の開発)

などがある。ごくまれだが、たった一度親切にされただけの素性も知らない人物のために、惜しげもなく金を使いきったりもしている(殺人事件の容疑者にされかかった時、自分の無実を証言してくれた会社員が、会社の不正を押し付けられ殺されかけ瀕死の重傷に陥った際、その場でレンタカーやモーターボートを買い取り、さらにその会社員が入院していた病院の院長と会社が癒着していた為、治療が出来なかったので、その病院ごと買い取って手術を行う等)。一方身の回りのもので、特に思い入れの強いものには他人の介入を拒む傾向があり、そのため自邸は建築当時のままで建て替えようとしていない(一度台風で吹き飛ばされているので、全く元通りに復元したようである)。

[編集] 劇中のパロディネタ

本作には、『ブラック・ジャック』が『少年チャンピオン』に連載されていた当時の、他の連載漫画やバラエティ等のパロディが頻出する。

  • 頬がふくれた顔を「がきデカ」と形容したり、BJがこまわり君の帽子をかぶって「あふりか象はきらい」(元のギャグは「あふりか象が好き」)と言ったりする。『本間血腫』に登場した本間血腫の患者は野球選手「山上投手」で、こまわり君そっくりだった。
  • BJの母校である小学校には、水島新司、こまわり君、『マカロニほうれん荘』の膝方歳三とそっくりな3人の恩師がいた(それぞれ「ドカベソ」こと水島先生、「ガキデコ」こと山神先生、「スパゲッティ」こと鴨辺先生」)。
  • 『魔女裁判』でBJがゾロアスター教徒の母子と逢い、「黒ミサをやるって本当かい?」と訊いた直後、1コマだけ古賀新一の『エコエコアザラク』のような画風の絵が出てくる。当時の掲載誌の読者が「黒ミサ」という言葉で「黒井ミサ」を連想することを狙ったものであろう。
  • 『笑い上戸』の高校時代のBJと同級生・ゲラの会話の途中で、BJが「笑っていいかい」と訊いたときのコマだけ、ゲラの顔がタモリの顔に変わり「笑っていいとも」と答えている。
  • 『デベソの達』では、ゴルゴサウルス(実在する恐竜)の化石を見学する人物たちの一人がゴルゴ13になっている。
  • 『白いライオン』では、『ジャングル大帝』のレオのような白い子供のライオンが動物園で注目を集め、結果、ストレスで病気になる。BJはこのライオンに色素を注射し、普通の色のライオンにして野生に帰すのが最善だと判断。作中でその「着色」の結果を見た関係者はライオンに色がついているのを見て愕然とするが、そのときの台詞が「こ、このドス黒いアミはなんだ」、「印刷の間違いだ」、「私は秋田書店に抗議する」というもの。白黒漫画なので普通のライオンの色は薄黒く見えるスクリーントーンで表現されている。テレビアニメ版でアニメ化されたときはこのような楽屋落ち的ギャグは反映されず、普通の台詞になっている。
  • 『畸形嚢腫パート2』では、ピノコと同じような畸形嚢腫を再度扱うことになったBJが「組み立てると人間ができる?」と言うと、依頼した医者が「うんにゃあ、それじゃチャンピオンの漫画だ」と突っ込みを入れていた。さらに『ホスピタル』では手術に立ち会った旧友に「すごい技術だ、どこで学んだんだ」と聞かれ「チャンピオンの漫画からさ」と返したこともある。
  • 『しめくくり』では、BJの同級生である医師が自分の病院に入院した作家の作品について「『ルーツ』や『人間の証明』を越える人気だ」と言っている(『ルーツ』は他のエピソードでもネタにされている)。
  • 『鯨にのまれた男』では、記憶を失った少年の担任だった教師として永井豪が登場している(少年に「ヒヤヤッコ」と呼ばれていたと言われる)。
  • 『命を生ける花』では、松本零士のタッチに似せた女性を登場させ、周囲の人に「松本零士のかく女そっくり」と評させている。

[編集] 出版物

一話完結の作品の集合体であるため、作者の都合等で、出版物ごとに或る話が抜けたり順番が変えられたりしている。また、セリフなどが微妙に書き換えられていることもままある(特に『恐怖菌(雑誌掲載時『死に神の化身』)」は、話の内容そのものがほぼ完全に変えられている)。内容・表現などの理由で、『指』・『植物人間』、『快楽の座』、『壁』、『落下物』はこれらの単行本には未収録となっている(ただし『植物人間』は少年チャンピオンコミックスの初期版(1977年頃までの版)には収録されている)。『落下物』はコンビニで発売された「ブラック・ジャック 医師の使命編」に収録。『壁』は2005年に「ヤングチャンピオン増刊ブラックジャックスペシャル」に単行本未収録作品として本書の目玉ということで袋とじ掲載された。現在は在庫なしとなっており、購入はできない状態である。しかし、2006年末に発売された秋田トップコミックス「死にゆくものへの祈り編」に単行本としては初めて収録された。また、『指』は『刻印』として改作され、前述の『植物人間』の単行本はその話の部分が『からだが石に…』に差し替えられた。

  • ブラック・ジャック(1974-95年、全25巻、秋田書店、少年チャンピオンコミックス)
  • ブラック・ジャック(1977-96年、全22巻、講談社、手塚治虫漫画全集)
  • ブラック・ジャック(1987-2004年、全17巻+オールカラー版1巻、秋田書店、愛蔵版)
  • Black Jack(1993-2003年、全17巻、秋田書店、文庫版)※文庫版コミックス出版の火付け役とされる。構成は愛蔵版と同一(オールカラー版のみ未発売)だが、途中から文庫版が先に発売されるようになった。
  • DX版ブラック・ジャック(2003-05年、全22巻、講談社、手塚治虫漫画全集)
  • 新装版ブラック・ジャック(2004-05年、全17巻、秋田書店、少年チャンピオンコミックス)※文庫版の内容を掲載順に再構成

また、DX版、新装版、文庫版では『血が止まらない』、『しずむ女』、『二人のジャン』、『水頭症』、『最後に残る者』、『魔女裁判』がいずれも未収録となっている(但し『二人のジャン』はDX版に収録)。これらは新書版の秋田書店少年チャンピオンコミックス版では3巻、4巻、6巻、13巻、17巻の各巻にそれぞれに収められているが、初出後の社会的見地の変化から、今後の収録は難しいと思われる。このことから、いずれの単行本でもきちんと連載順どおりに全ての話が収められている単行本は存在しないことになる。現在までに改作なども含め全ての刊行物で未収録のものは『快楽の座』のみで、他の話はいずれかの単行本やコンビニコミックで購入可能といえる。

[編集] 未収録の作品化ついて

  • 「血がとまらない」はドラマ化されたが、血友病に対する差別的表現があったのを指摘されて、お蔵入りされたと思われる。その問題があったためか、この作品は「ほとんどの未収録作品」(「ブラックジャック病」後編)と共にアニメ化されなかった(ただし「しずむ女」はOVA化された)。

[編集] リメイク漫画

2004年10月のテレビアニメシリーズ放映開始に合わせ、秋田書店の各漫画雑誌にて、各漫画家による『ブラック・ジャック』 のリメイク作品が読み切り(『週刊少年チャンピオン』のみ月一連載)で掲載されている。以下、リメイク作品と執筆した漫画家を挙げる 。

[編集] 漫画以外のメディア化

リンクのある作品の詳細については、リンク先を参照。

[編集] テレビアニメ

[編集] OVA

[編集] 劇場用アニメ

上記「テレビアニメ」「OVA」を参照。

[編集] ブラック・ジャック/平安遷都

京都の駅ビルの中にある手塚治虫ワールド内のみで上映。

原作ストーリーからは『おばあちゃん』を起用。京都にまつわる歴史的なエピソードを紹介するアニメーションとの二本立てという形で 上映され、その二本を火の鳥がストーリー・テラーとなってつないで行く、という構成。

作画監督、演出、共に西田正義監督。プロデューサーもOVAと同じ。音楽はOVA版KARTE6と劇場版より参加した川村栄二で、OVA版のサントラを使用。

上映後は『平安遷都(へいあんせんと)』という京都の歴史を紹介したアニメが流れる。

キャスト

[編集] インターネットアニメ

『ブラック・ジャック』
ピノコ役を宇多田ヒカルが演じたことで有名なブロードバンド用のアニメ。有料。全12話。
BJ役はOVA・TVアニメ版と同じく大塚明夫
アニメーションの製作とネット配信はコンテンツジャパン社が担当した。
現在は配信を終了している。

[編集] その他のアニメ

アメリカでもAZN TVで放送されている。しかしBJ21とは違うバージョンで、こちらは約45分。絵も内容やストーリーもすべて大人向きになっている。

[編集] 実写版

ブラック・ジャック (実写版)」を参照。

[編集] ゲーム

[編集] ラジオドラマ

『ブラック・ジャック』
ラジオ劇画傑作シリーズの一作品として、昭和52年(1977年10月31日から11月25日まで、全20話をTBSラジオで放送。
BJ役は岸田森。ピノコ役は松島みのり
台詞以外のナレーション、効果音等は「ブラックジャックギャング団」という子供達の団体が担当。
『ブラック・ジャック』
1993年10月4日から1994年4月1日まで全130話をTBSラジオの番組「若山弦蔵の東京ダイヤル954」の1コーナー「手塚治虫ワンダーランド」で放送。
BJ役は時任三郎。ピノコ役は山田妙子(川田妙子)。

[編集] 舞台

[編集] 朗読劇

『ブラック・ジャック おばあちゃん』
1999年5月13日放送「ダウンタウンDX」の一コーナー「泣きメンタリー三分間劇場」で『おばあちゃん』が取り上げられる。
紙芝居のように漫画を映し、その日のゲストが声を吹き込んだ。
BJは高橋英樹、おばあちゃんは小林幸子、息子は関根勤がそれぞれ声をあてた。

[編集] その他

  • また台湾香港でもアメリカとは違い、アニメ版だけではなくテレビドラマ版(本木版)も放送された。

[編集] 影響・受容史

ゴルゴ13』に触発されて生まれた漫画だが、アウトローながらプロフェッショナルである主人公の一話完結漫画のはしりとなり、その後、設定が類似した職業漫画が生まれている。手塚自身も『七色いんこ』(演劇界が舞台)という類似作品を発表している。

医療漫画としての評価も高く、これを読んで医師を志した者も数多い。医者・医療漫画というジャンルを生むきっかけとなり、これを手本にしたとしか思えない漫画も多く発表された。近年では、BJのキャラクター自体も一人歩きし、漫画『ブラックジャックによろしく』(2002年-)でタイトルに使われる(BJは内容には直接関係しない)など、神業の天才外科医の代名詞となっている。

その一方で、1998年にはドクター・キリコの名を名乗り、自殺志願者にネット上で青酸カリを密売した「ドクターキリコ事件」、2003年には一読者が過去未発表の話を集めて架空の少年チャンピオンコミックス版26巻を作り、ネットオークションに出品した事件が起こっているが、いずれも本作品の評価を下げるまでには至っていない。

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

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