稲田直人
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稲田 直人(いなだ なおと、1979年11月6日 - )は、プロ野球・北海道日本ハムファイターズに所属する内野手である。背番号は54。50m走のタイムが5秒7の俊足と、安定性の高い打撃が売り。
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[編集] 人物概要
駒澤大学では1年次からレギュラーを務め、4年秋に大学日本一となった。卒業後はNKKに進み、1番打者として2002年の都市対抗野球ベスト8進出に貢献し「若獅子賞」を獲得した。NKKと川崎製鉄との経営統合によりチームがJFE西日本硬式野球部となった2003年の都市対抗野球では一回戦で敗退したが、遊撃手としての守備力は買われていた。
2003年秋のドラフト会議で日本ハムに5巡目指名され、即戦力として期待されていたが2004年、2005年ともに一軍出場なし。2006年は二軍で主に三塁手を担当し、打撃面で好成績を残すと6月半ばに一軍昇格。以後は先発出場する機会も増えている。同年10月24日には日本シリーズ第3戦で先発出場(初出場)を果たした。稲田のプレーがチームに流れを引き寄せることも少なくなく、ラッキーボーイ的な存在である。
バントが巧く、森本稀哲や田中賢介のバント練習を指導したこともある。
稲葉篤紀との混同を避けるため、応援の際は「稲田」でなく「直人」と呼ばれている。
[編集] 略歴
- 身長・体重:176cm 76kg
- 投打:右投左打
- 出身地:広島県廿日市市
- 血液型:B型
- 球歴・入団経緯:広陵高等学校-駒澤大学-NKK・JFE西日本硬式野球部-北海道日本ハム(2004年~)
- プロ入り年度・ドラフト順位:2003年日本ハム5巡
- 英語表記:INADA
- 守備位置:内野手
- 背番号:54(2004年~)
[編集] エピソード
- 2006年7月1日の東北楽天ゴールデンイーグルス戦でプロ初安打、プロ初得点を記録して初のお立ち台を経験、そのお立ち台では北海道弁と広島弁をあわせて「なまら最高じゃけんのう」と言った。
- 2006年の日本シリーズ第3戦(10月24日)に7番・三塁手として先発出場した。この試合はテレビ朝日系列で生中継されたが、稲田は1、2打席目はCM中に凡退、3打席目は代打を出され、守備機会も無かったため画面には殆ど映っておらず、辛うじて映っていた場面は「グランド全景で守備中の姿が豆粒のように」「笑顔でアップの新庄剛志の後ろで、背中と臀部だけ」「ハイタッチを決める小笠原道大の横で後姿」「走り抜ける三塁ランナーの後ろで、やや小さく全身横向きで0.3秒ほど」等。テレビ朝日系列の野球中継はCMの多さや長さ、CMを入れるタイミングを批判されることが多い(2001年の日本シリーズ第4戦の中継ではヤクルト・副島孔太の決勝ホームランを生中継し逃している)が、選手個人がここまで割を食うケースは非常に珍しい。
- 同シリーズ第5戦(10月26日)では「初めて初から映してもらった」第2打席で川上憲伸からセンターオーバーの二塁打を放つと三進後、金子誠のスクイズで好スタート、同点のホームを踏む快走を見せた。試合後、「家族が来ていたし、テレビにも映ったし、日本一にもなれたし最高」とコメントしている。
- 2006年のアジアシリーズ決勝・La Newベアーズ戦(11月12日)では6番・指名打者で先発出場し、打線が許文雄を攻略できずわずか3安打と苦しむ中2打数2安打(フィオレに交代後の1打席も1犠打)と孤軍奮闘し勝利に貢献したが、テレビ朝日系列で全国放送された中継のハイライトシーンでは稲田のヒットはおろか、日本ハム唯一の得点である鶴岡慎也のタイムリーヒットを演出した送りバントすら放送されることはなかった。
- 2007年4月1日、北海道日本ハムファイターズと西武ライオンズ戦において、プロ1軍初のファーストスタメンとして出場した際、稲田選手が過去に日本ハムに在籍した渡邉孝男選手(現・社会人チーム沖縄電力)のファーストミットを貰ってあったものを用いて出場した。幸い、守備も無事にこなした。ちなみにこのとき稲田は「変な話、こんな小さな(身長176センチ)一塁手はいないと思いますけど…」と苦笑いしており、試合中も高い送球に飛び上がって食らいつくシーンもときどき見られたが、実は前年ファーストだった小笠原道大より2cm低いだけである。
[編集] 通算成績(2006年シーズン終了時)
試合33 打率.270(63打数17安打) 本塁打0 打点3 盗塁0
- 一軍初出場:2006年6月18日、対広島東洋6回戦(札幌ドーム)(9回裏に代走)※
- 一軍初安打:2006年7月1日、対東北楽天9回戦(札幌ドーム)(8回無死、二塁打、投手:一場靖弘)
- 一軍初打点:2006年7月6日、対オリックス10回戦(札幌ドーム)(8回2死、投手:歌藤達夫)
- 一軍初先発出場:2006年7月9日、対西武11回戦(インボイスSEIBUドーム)(7番・三塁手)
- ※はセ・パ交流戦
[編集] 関連項目
1 森本稀哲 | 3 田中賢介 | 4 アンディ・グリーン | 5 フェルナンド・セギノール | 6 田中幸雄 | 7 坪井智哉 | 8 金子誠 | 9 小田智之 | 10 木元邦之 | 11 ダルビッシュ有 | 12 鎌倉健 | 13 須永英輝 | 14 ライアン・グリン | 16 金村曉 | 17 宮本賢 | 19 清水章夫 | 20 糸数敬作 | 21 武田久 | 22 建山義紀 | 23 尾崎匡哉 | 24 陽仲壽 | 25 立石尚行 | 26 糸井嘉男 | 27 江尻慎太郎 | 28 金澤健人 | 29 八木智哉 | 30 高橋信二 | 31 小谷野栄一 | 32 選手兼コーチ 中嶋聡 | 33 橋本義隆 | 34 吉川光夫 | 35 木下達生 | 36 MICHEAL | 37 小山桂司 | 38 武田勝 | 39 川島慶三 | 40 金子洋平 | 41 稲葉篤紀 | 42 ブライアン・スウィーニー | 43 星野八千穂 | 44 山本一徳 | 45 今浪隆博 | 46 植村祐介 | 47 菊地和正 | 48 中村渉 | 49 内山雄介 | 50 市川卓 | 52 紺田敏正 | 53 工藤隆人 | 54 稲田直人 | 55 佐藤吉宏 | 56 駒居鉄平 | 57 飯山裕志 | 58 高口隆行 | 59 金森敬之 | 60 伊藤剛 | 61 押本健彦 | 62 今成亮太 | 63 渡部龍一 | 64 鶴岡慎也 | 65 鵜久森淳志 | 66 ダース・ローマシュ匡
88 監督 トレイ・ヒルマン | 90 白井一幸 | 77 淡口憲治 | 81 佐藤義則 | 74 厚沢和幸 | 82 平野謙 | 83 デーブ・オーウェン | 78 二軍監督 福良淳一 | 80 野村収 | 73 島崎毅 | 79 島田一輝 | 76 大村巌 | 71 山中潔 | 72 水上善雄 | 75 川名慎一 |
北海道日本ハムファイターズ 2003年ドラフト指名選手 |
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自由獲得枠:糸井嘉男 / 2巡目:須永英輝 / 4巡目:押本健彦 / 5巡目:稲田直人 / 6巡目:金森敬之 / 7巡目:渡部龍一 |