坪井智哉
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坪井 智哉(つぼい ともちか、1974年2月19日 - )は、北海道日本ハムファイターズに所属するプロ野球選手である。東京都出身。ポジションは外野手。
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[編集] 来歴・人物
実父はかつて中日ドラゴンズなどの選手だった坪井新三郎。幼少期は愛知県名古屋市で過ごす。
PL学園高校、青山学院大学、東芝でプレーし、1997年に阪神タイガースにドラフト4位指名され入団。1998年に打率.327でセントラル・リーグ新人最高打率を記録し、最優秀新人の座こそ川上憲伸(中日)に譲ったが、その年同じく新人として活躍した高橋由伸(読売ジャイアンツ)や小林幹英(広島東洋カープ)とともに連盟の特別表彰を受けた。以後数年間、阪神の主力打者だった。
2002年シーズン終了後、野口寿浩との交換トレードにより日本ハムに移籍。翌2003年、自己最高の打率.330を記録。史上初めて両リーグ1年目で3割を越す打率を残した。
2006年はオープン戦で故障し、何とか開幕には間に合わせたが不振のためすぐに二軍で再調整。その後一軍に復帰したが、8月6日の西武ライオンズ戦で守備中に右肩を負傷し再び登録抹消された。この怪我の影響で思わしい打撃成績が残せなかったことや、稲葉篤紀、森本稀哲の存在による出場機会の減少、推定9000万円という高額年俸などの要素が重なって、シーズン終了後に日本ハムからトレード要員通告を受ける(後にトレード話がまとまらず、解雇となった。球団発表よりも前の10月29日に、自身のブログでこのことを発表している)。
新たな移籍先を求めて12球団合同トライアウトを2度受けたが移籍先が見つからなかったため、12月27日に日本ハムと大幅減俸の上、正式に再契約した。
怪我が多いものの、振り子打法で高打率を残すシュアな打撃が特徴である。
[編集] 略歴
- 身長・体重:177cm 79kg
- 投打:左投左打
- 出身地:東京都江東区
- 血液型:B型
- 球歴・入団経緯:PL学園高 - 青学大 - 東芝 - 阪神(1998年 - 2002年) - 日本ハム・北海道日本ハム(2003年 - )
- プロ入り年度・ドラフト順位:1997年(4位)
- FA取得・行使:なし
- 英語表記:TSUBOI
- 守備位置:外野
- 推定年俸:2000万(2007年)
[編集] 通算成績(2006年シーズン終了時点)
年度 | 所属 | 背番号 | 試合 | 打席 | 打数 | 得点 | 安打 | 二塁打 | 三塁打 | 本塁打 | 塁打 | 打点 | 盗塁 | 盗塁刺 | 犠打 | 犠飛 | 四球 | 死球 | 三振 | 併殺 | 打率 | 失策 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1998 | 阪神 | 32 | 123 | 455 | 413 | 63 | 135 | 26 | 2 | 2 | 171 | 21 | 7 | 5 | 3 | 1 | 32 | 6 | 80 | 0 | .327 | 4 |
1999 | 134 | 583 | 530 | 75 | 161 | 30 | 1 | 5 | 208 | 43 | 6 | 10 | 1 | 2 | 43 | 7 | 90 | 5 | .304 | 5 | ||
2000 | 128 | 546 | 489 | 49 | 133 | 14 | 4 | 4 | 167 | 32 | 6 | 6 | 4 | 3 | 38 | 12 | 83 | 3 | .272 | 3 | ||
2001 | 43 | 142 | 128 | 12 | 28 | 7 | 2 | 2 | 45 | 11 | 1 | 1 | 2 | 1 | 10 | 1 | 30 | 1 | .219 | 1 | ||
2002 | 24 | 76 | 68 | 8 | 17 | 3 | 0 | 1 | 23 | 6 | 1 | 0 | 3 | 0 | 4 | 1 | 19 | 2 | .250 | 0 | ||
2003 | 日本ハム | 7 | 123 | 500 | 443 | 70 | 146 | 26 | 3 | 5 | 193 | 40 | 13 | 5 | 5 | 0 | 46 | 6 | 79 | 10 | .330 | 4 |
2004 | 89 | 409 | 359 | 53 | 102 | 23 | 2 | 11 | 162 | 43 | 4 | 6 | 4 | 3 | 35 | 8 | 64 | 8 | .284 | 1 | ||
2005 | 98 | 349 | 314 | 39 | 97 | 10 | 1 | 2 | 115 | 19 | 5 | 3 | 3 | 1 | 26 | 5 | 54 | 0 | .309 | 2 | ||
2006 | 25 | 50 | 47 | 4 | 9 | 2 | 0 | 0 | 11 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 2 | 0 | 10 | 1 | .191 | 0 | ||
通算 | 787 | 3110 | 2791 | 373 | 828 | 141 | 15 | 32 | 1095 | 216 | 43 | 36 | 26 | 11 | 236 | 46 | 509 | 30 | .297 | 20 |
※太字はリーグ最高
- 一軍初出場:1998年4月3日、対横浜1回戦(横浜スタジアム)(8回表に代打、投手:川村丈夫)
- 一軍初安打:1998年4月11日、対広島東洋2回戦(5回裏、投手:紀藤真琴)
- 一軍初先発出場:1998年4月15日、対ヤクルト1回戦(阪神甲子園球場)(1番・右翼手)
- 一軍初打点:同上(8回裏、投手:伊東昭光)
- 一軍初盗塁:1998年4月24日、対読売3回戦(阪神甲子園球場)(3回裏、投手:桑田真澄、捕手:吉原孝介)
- 一軍初本塁打:1998年7月4日、対広島東洋12回戦(広島市民球場)(1回表、投手:紀藤真琴) ※ランニング本塁打
[編集] 記録
[編集] エピソード
- 球場で応援団が演奏する応援歌の前奏部分の歌詞は「♪PL~青学~東芝~坪井~」である。これは阪神時代から続いているもので、彼の球歴をこの歌詞だけで知ることができる。2003年日本ハム移籍後は「東芝」と「坪井」の間に「阪神!!」という合いの手が追加された。
- 1998年7月4日、広島12回戦(広島市民球場)にて紀藤真琴から初回先頭打者ランニングホームラン。これがプロ初ホームランだが、プロ初ホームランがランニングホームランなのはサンケイ・武上四郎、巨人・緒方耕一に続き3人目。初回先頭打者ランニングホームランの記録は史上5人目だがルーキーでの達成はプロ野球史上初。
- 同年7月31日の巨人戦(甲子園)でバルビーノ・ガルベス投手から本塁打を放つが、その前から判定に不満を持っていた同投手がこの直後に橘高淳審判にボールを投げつけるという事件が起きた。
- 阪神から日本ハムへのトレードが発表される数日前、当時阪神タイガースHP内にあった公式HPが突如閉鎖された。このため、ファンがトレードを察知して騒ぎになった。
- 阪神時代、新庄剛志の敬遠球サヨナラヒットの時生還したランナーである。
- 2004年3月27日、対大阪近鉄バファローズ戦(大阪ドーム)で、日本ハム北海道移転後のチーム公式戦初安打を打つ(岩隈久志から中越二塁打)。
- オフには3日程度、水のみの断食を行う。本人曰く、シーズン中はカロリーの多い食事ばかり取るため、内臓を休ませる効果がある、断食をしないとシーズンに調子が出ないとのこと。
- 大変な練習好きとして有名。阪神時代は坪井が練習に余念がないことから、虎風荘(阪神合宿所)の練習機材が増えたという逸話もある。
- 長いシーズンを戦い抜くためにと、数種類のサプリメントを愛用している。自主トレ等を共にする関本健太郎にもそれを薦め、関本本人も活躍した今季は坪井お薦めのサプリを常用していた。
- 2007年1月6日にTBSで放映された『プロ野球戦力外通告・クビを宣告された男達』というドキュメンタリー番組で日本ハムに解雇されてから再雇用されるまでのいきさつが紹介された。同番組のラストは日本ハムとの再契約の際の記者会見で意気込みを語る姿であった。
- 大のコーヒー好きとしても有名で札幌市に本社を置きラジオ番組などを手がけるグーゲンとの共同計画で「坪井珈琲」を販売した。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
1 森本稀哲 | 3 田中賢介 | 4 アンディ・グリーン | 5 フェルナンド・セギノール | 6 田中幸雄 | 7 坪井智哉 | 8 金子誠 | 9 小田智之 | 10 木元邦之 | 11 ダルビッシュ有 | 12 鎌倉健 | 13 須永英輝 | 14 ライアン・グリン | 16 金村曉 | 17 宮本賢 | 19 清水章夫 | 20 糸数敬作 | 21 武田久 | 22 建山義紀 | 23 尾崎匡哉 | 24 陽仲壽 | 25 立石尚行 | 26 糸井嘉男 | 27 江尻慎太郎 | 28 金澤健人 | 29 八木智哉 | 30 高橋信二 | 31 小谷野栄一 | 32 選手兼コーチ 中嶋聡 | 33 橋本義隆 | 34 吉川光夫 | 35 木下達生 | 36 MICHEAL | 37 小山桂司 | 38 武田勝 | 39 川島慶三 | 40 金子洋平 | 41 稲葉篤紀 | 42 ブライアン・スウィーニー | 43 星野八千穂 | 44 山本一徳 | 45 今浪隆博 | 46 植村祐介 | 47 菊地和正 | 48 中村渉 | 49 内山雄介 | 50 市川卓 | 52 紺田敏正 | 53 工藤隆人 | 54 稲田直人 | 55 佐藤吉宏 | 56 駒居鉄平 | 57 飯山裕志 | 58 高口隆行 | 59 金森敬之 | 60 伊藤剛 | 61 押本健彦 | 62 今成亮太 | 63 渡部龍一 | 64 鶴岡慎也 | 65 鵜久森淳志 | 66 ダース・ローマシュ匡
88 監督 トレイ・ヒルマン | 90 白井一幸 | 77 淡口憲治 | 81 佐藤義則 | 74 厚沢和幸 | 82 平野謙 | 83 デーブ・オーウェン | 78 二軍監督 福良淳一 | 80 野村収 | 73 島崎毅 | 79 島田一輝 | 76 大村巌 | 71 山中潔 | 72 水上善雄 | 75 川名慎一 |