JR東日本キハE130系気動車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
キハE130系気動車(キハE130けいきどうしゃ)は、東日本旅客鉄道(JR東日本)の気動車である。
目次 |
[編集] 概要
キハ110系に代わるJR東日本の一般形気動車として製造され、2007年(平成19年)1月19日から水郡線で使用を開始した。
同年度中に両運転台のキハE130形が13両、片運転台で2両固定編成を組むキハE131形+キハE132形が26両、合計で39両が製造される予定で、現在水郡線内で使用されているキハ110系は花輪線などの盛岡地区や快速「南三陸」号に転用される見込みである。詳しくはJR東日本キハ100系気動車#今後の転用予定を参照されたい。
[編集] 構造
車体は軽量ステンレス製で、従来の気動車よりも広い幅2,900mmの広幅車体としている。前面はFRP製でJR東日本一般形電車の標準形状に類似するが、貫通扉をもつため印象が異なる。客用扉は幅1,300mmの両開き扉を片側3箇所に設け、乗降を容易にした。
座席配置は1+2列配置のセミクロスシートで、ロングシート部は1人あたりの座席幅を従来より20mm拡大して余裕を持たせた。また、モケットの柄の色は暖色系とした。
各部にバリアフリーに配慮した設計がなされ、床面の高さをキハ110系より45mm下げて1,130mmとした他、車いすスペースや車いす対応のトイレを設けた。優先席部分のつり革は識別のためオレンジ色とし、設置高さを低くしている。客用扉にはドアチャイムや開閉時に赤色で点滅するドアランプが設置された。
行先表示器は前面・側面ともにLED式で、側面のものは日本語と英語を交互に表示する。また、車内の乗務員室出入口上部にはLED式の旅客案内表示装置が設置されている。
外装デザインは水郡線利用者の意見を基に決定され、2006年(平成18年)6月16日に発表された。車体の塗装は、両運転台車は紅葉をイメージした色、片運転台車は久慈川と新芽をイメージした色とされた。
動力には、コモンレール式燃料噴射装置などの採用で排気中の窒素酸化物(NOx)や粒子状物質(PM)の低減化を図った新型のディーゼルエンジン(コマツ製DMF15HZ、450PS/2,000rpm。JR北海道キハ150形と基本は共通)が採用されている。走行性能はキハ110系とほぼ同等で、同系列との併結運転も可能である。台車は軸梁式のボルスタレス台車DT74形(動力台車)TR259形(付随台車)である。
![両運転台のキハE130形(郡山駅構内、2007年3月25日撮影)](../../../upload/thumb/7/7c/JRE_DC130-7_20070325_001.jpg/250px-JRE_DC130-7_20070325_001.jpg)
[編集] 形式別詳説
[編集] キハE130形
両運転台式の車両で、トイレを設置する。窓回りの塗色は赤色。
[編集] キハE131形
片運転台式の車両で、トイレを設置する。キハE132形と2両1組で使用される。窓周りの塗色はエメラルドグリーン。
[編集] キハE132形
片運転台式の車両で、トイレは設置しない。キハE131形と2両1組で使用される。窓周りの塗色はエメラルドグリーン。
[編集] その他
2007年1月14日には、水郡線水戸~常陸大子間で両運転台車キハE130形4両を使った試乗会が行われた。募集人員は、形式にちなんで130名だった。
[編集] 関連項目
- JR東日本の在来線車両 (■国鉄引継車を含む全一覧 / ■カテゴリ) ■Template ■ノート
[編集] 外部リンク
カテゴリ: 現在進行 | 鉄道関連のスタブ項目 | 日本の気動車 | 東日本旅客鉄道