JR東日本E331系電車
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JR東日本E331系電車 | |
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E331系(2006年7月、京葉車両センターにて撮影) | |
設計最高速度 | 120km/h |
編成定員 | 1,480人(標準) |
軌間 | 1,067(狭軌)mm |
電気方式 | 直流1,500V |
制御装置 | VVVFインバータ制御 |
ブレーキ方式 | 回生併用電気指令式空気ブレーキ |
保安装置 | ATS-P、ATS-SN |
E331系電車(E331けいでんしゃ)は、東日本旅客鉄道(JR東日本)の直流一般形電車である。
目次 |
[編集] 概要
京葉線で使用されている201系の置き換えを目的として、2006年3月に量産先行車が製造された。国鉄・JR初の営業運転を行う連接車である。
第1編成は、2006年3月、2回に分けて7両ずつ車両メーカー(東急車輛製造・川崎重工業)から甲種車両輸送された。
[編集] 車体
軽量ステンレス製で、前面形状は山手線用のE231系500番台と類似しているが、車端部のオーバーハングがなく、台車中心間距離が短い連接式であることから、車体幅は従来の車両より39mm広い2,989mmで、車体全長は13mを基本とし、片方の台車をその車両に属することとしている[1]。先頭車(制御車)のクハE331・E330形および編成分割部の付随車のサハE331形1000番台・E330形は16mである。
E993系と同様に客用ドアの数は1両当たり3ヶ所となっている。なお、同形式で採用された外吊り戸は本系列では採用されず、戸袋にドアを収納する従来タイプとされた。
窓枠は、E231系のような1段下降式ではなく209系0・500・1000・3100番台や東京臨海高速鉄道70-000系のような下段固定、中桟を支点として上段が車内側に開くタイプの2段窓を用いている。これは車体幅拡大により裾絞りの曲率がきつくなったため、構造上1段下降式を採用できなかったからと言われるが、元々は固定窓で設計されていたものが京浜東北線用の209系が車両故障で長時間停車した際に換気の点が問題になったことを受け、急遽変更されたとの説もある。
1編成14両で構成されており、編成の長さは既存車両(20m車)の10両編成と同一になる。
[編集] 車内
視認性を向上するため、各ドアの端部にE531系で採用した黄色いテープを高さいっぱいに貼付するとともに、ドアチャイムとドアランプを搭載している。また、自動放送装置を搭載するとともに、各ドアの上部にはE231系500番台やE233系のような液晶モニタを2基搭載し、右側は行先・次の駅・乗り換え案内・運行情報を、左側はトレインチャンネルとしてニュース・天気予報・CMなどをそれぞれ表示している。新たな運行情報が入電された時はアラートが鳴動し、また始発駅を発車した時点で運行情報が入電されている時は最初から鳴動する。
つり革は、E993系やE233系では黒色だったが、本系列では白色を採用した。
先頭車の中央の座席はロングシートとセミクロスシートの両方に対応し、座席の中央の部分を回転させるとロングシートからクロスシートに変更することが可能である。なお、座席モケットの柄はE231系500番台と同一である。
[編集] 編成
- モハE331形:電動車(側面行先表示器なし)
- クハE331形:制御車(可変座席あり)
- クハE330形:制御車(可変座席あり)
- サハE331形:付随車
- サハE331形500番台:補助電源搭載付随車(パンタグラフを搭載する)
- サハE331形1000番台:付随車(片側通常台車)
- サハE330形:付随車(片側通常台車)
[編集] 第1号編成
量産先行車の第1編成は、2006年3月、2回に分けて7両ずつ車両メーカーから甲種車両輸送された。
- +は連接台車、=は通常台車・連結器
両者は幕張にて連結され、27日より一般路線での試運転を開始し、下旬に試運転を実施しながら配置先の京葉車両センターに到着している。現在でも京葉線や外房線などで試運転を行っているが、時々,試験台車の交換などで,大宮総合車両センターに入場する時もある。
[編集] 運用
2007年3月18日のダイヤ改正から京葉線で営業運転を開始している。当面は土曜・休日ダイヤの94・95運用のみの運用だが、将来的には平日ダイヤへの運用拡大も予定されている。平日ダイヤで運用される場合、先頭車のクロスシート部分をロングシート部分に転換して運用される。翌4月30日まで「ちばディスティネーションキャンペーン」のADトレインとして運用している。各駅のホームには通常の201系や205系とは異なり、E331系専用の乗車口マークが設置されており、またE331系運用時には発車標に「14両(3ドア)」が表記される。また、今後の増備計画については2007年3月時点では発表されていない。
なお、2007年4月現在車両故障の影響で運用から離脱している。運転再開時期は未定である。
[編集] 主な性能
[編集] 機器構成
E993系(ACトレイン、現在は廃車)の成果を受けて開発された車両で、連接台車を持つ14m級の短い車体が大きな特徴である。また、これも「ACトレイン」で試験された車軸直接駆動式電動機(DDM)を採用している。
運転台の速度計と圧力計は、2004年(平成16年)度以降に製造されたE231系近郊タイプや常磐線用のE531系と同様の液晶モニター(LCD)とされた(グラスコックピット)。液晶モニターのサイズはE231系近郊タイプでは10インチであったが、本系列では12.4インチへと変更され、2.4インチ大きくなった。
本系列の情報管理システムは、E231系が搭載するTIMSの発展型であるAIMSを搭載している。
[編集] 車内設備・放送
車内設備では、ドア上部には209系・E217系・E233系・E501系・E531系と同様のチャイムを採用している。また、客室内にはトレインチャンネルと呼ばれる液晶ディスプレイによって運行情報などを表示するシステムがあり、次駅案内等が表示され、漢字→ローマ字→ひらがなの順に表示される。
- (例、「次は舞浜です」→「Next Maihama」→「つぎはまいはまです」)
この他、自動放送が行われている。音声は、日本語を三浦七緒子、英語をクリステル・チアリがそれぞれ担当している。
[編集] 脚注
- ^ ただし、自重は両端の台車の半分ずつで算定されている。
[編集] 関連項目
- JR東日本の在来線電車 (■国鉄引継車を含む全一覧 / ■カテゴリ) ■Template ■ノート
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