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JR東日本209系電車 - Wikipedia

JR東日本209系電車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

JR東日本209系電車
0番台京浜東北・根岸線仕様(2006年10月8日、さいたま新都心駅にて撮影)
0番台京浜東北・根岸線仕様(2006年10月8日、さいたま新都心駅にて撮影)
起動加速度 (4M6T)2.5km/h/s/(1000番台、6M4T)3.3km/h/s
営業最高速度 110km/h
設計最高速度 110km/h
減速度 3.5km/h/s(常用最大)


4.0km/h/s(非常)

編成定員 先頭車141/中間車156*1
先頭車147/中間車162*2
全長 20,460*3(20,000*4)mm
全幅 2,880mm
軌間 1,067mm
電気方式 直流1,500V(架空電車線方式
編成出力 1,520(10両・6両編成)
駆動装置 TD継手平行カルダン駆動方式
制御装置 VVVFインバータGTOサイリスタ素子
ブレーキ方式 回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ
保安装置 ATS-SN,ATS-P,ATC,D-ATC
備考 *1:0・900・910・920・1000・3000・3100台
*2:500・950台
*3:0・3000・3100台Tc車
*4:その他

Template(ノート 解説)鉄道PJ

209系電車(209けいでんしゃ)は、東日本旅客鉄道(JR東日本)の直流通勤形電車である。

目次

[編集] 概要

老朽化の進んだ103系を置き換えるため、1993年平成5年)4月より京浜東北線根岸線南武線に本格投入された。これまでの鉄道車両の製造・整備の方法を全面的に改めた新しい設計思想が採用され、JR東日本では209系以降の車両を「新系列車両」として区分している。

1993年度通商産業省(→経済産業省)選定グッドデザイン商品(当時)金賞、ブルネル賞奨励賞受賞。

車両デザインは、GKインダストリアルデザインが手掛けた。

JR東日本では、日本国有鉄道(国鉄)時代末期に常磐緩行線用としてVVVFインバータ制御を採用した207系900番台を承継したが、結局量産には至らず、本形式で本格的にVVVFインバータ制御を導入した。インバータ装置は三菱電機製で、素子にはGTOサイリスタが採用されている。

新しく開発されたモーターMT68型の定格出力は95kWと低いが、VVVFインバータ装置とともに用いる交流誘導モーターは、直流モーターと異なり、起動時などには1時間定格出力以上の過負荷使用を前提としており、実際には直流モーター150kW相当の出力を持っている。その結果、10両編成で4M6Tの動力車比率(MT比)でありながら、205系を上回る起動加速度2.5km/h/s、最高速度110km/hを達成している(歯車比は7.07)。また、整流子のない交流モーターの採用はメンテナンスコストの削減にも貢献している。また、台車は構成部品数の少ない軸梁式のボルスタレス台車が新たに開発された。

内装も一新され、大型の熱線吸収ガラスの採用とカーテンの省略、スタンションポールの付いたバケット式の座席、そしてドア上の車内LED案内装置の設置など、メンテナンスの簡素化と同時に利用者へのサービス向上を意図したものとなっている。

製造コストを削減するため、車両製造メーカーごとの車体工法の違いを容認したのも特徴である。従来の国鉄や地下鉄および関東地方大手私鉄の車両は、複数のメーカーが共通の図面を用いて製造し、仕様に違いが出ないように考慮されていた。209系では製造メーカーをコンペにより選定し、東急車輛製造川崎重工業の2社が製造を担当したが、東急車輛が従来からの骨組み工法を改良して対応したのに対して、川崎重工は新しく開発したシート貼り合わせ工法(2シート工法)を採用しており、外観(窓枠隅の丸み、妻面のビードの有無など)に明らかな相違が見られる。また、内装についても、川崎重工業製の車両はFRP(繊維強化プラスチック)製の内装パネルをビスにより固定する方式を採用するなど、随所に仕様の違いが存在する。

JR東日本も当初より自社での車両製造を計画し、東急車輛製造から技術供与を受けて自社の大船工場(→鎌倉総合車両センター、現在工場機能は廃止)において試験的に車両製造を行い、1994年(平成6年)からは新津車両製作所を開設して209系の自社生産を開始した。前身の新津工場→新津車両所時代も含めて同所で車両を製造したのは107系に続き2例目である。

設計段階より廃車後のリサイクル計画が策定されるなど、環境問題にも配慮した設計となっている。

派生番台として、八高線川越線用の3000番台、車体の幅を広げて輸送力を増加させた500番台地下鉄直通(常磐緩行線⇔千代田線)用の1000番台がある。また、東京臨海高速鉄道70-000系の基本設計は209系と同一である。その70-000系も2004年(平成16年)に一部がJR東日本に売却され、改造の上3100番台として八高線・川越線に投入されている(後述)。これに伴い、中間電動車2両が川崎重工業で新造された。

2007年(平成19年)現在、京浜東北線・根岸線、南武線、中央・総武緩行線、常磐緩行線と乗り入れ先の東京地下鉄(東京メトロ)千代田線、八高線・川越線で使用されている。このうち京浜東北線・根岸線には現行の209系の配置数と同数の830両のE233系を投入するという発表がJR東日本からあったため、動向が注目されている。また、交通新聞ではさらに同線用0番台全車の廃車と500番台の京葉線転属が報道されている。

209系はその後のE501系E217系701系E127系の設計のベースとなり、さらに通勤形電車と近郊形電車を融合させた「一般形電車」であるE231系へと発展している。209系を起源とする「新系列電車」は、JR東日本における電車設計の標準となっただけでなく、他のJRや私鉄などの鉄道事業者の車両開発にも大きな影響を与えた。

[編集] 開発の経緯

1987年昭和62年)のJR発足後、JR東日本では通勤形電車として旧・国鉄設計の205系を一部変更した上で引き続き製造していた。しかし、国鉄時代に大量に配備された103系の置き換え時期が近付きつつあり、また経済事情の変化や民営化に伴うコストダウンの必要性から、新しい設計思想に基づく新世代車両の開発が行われた。その結果、1992年(平成4年)に新世代車両の試作車として「901系」10両編成3本(30両、A~C編成、現在の90~92編成)が登場し、京浜東北線・根岸線で試用された。

新系列車両の開発に当たっては『重量半分・価格半分・寿命半分』が達成目標として掲げられた。「重量半分」とは編成単位での総重量の削減と動力車比率の引き下げによる省エネルギー化、「価格半分」とは軽量化と大量生産によるコストダウンを意味している。そして「寿命半分」とは新造から20~30年経過した際の車両の陳腐化や、技術進歩の恩恵を受けられなくなることなどを避けるため、税法上の鉄道車両減価償却期間の13年間を大規模な分解補修を行わずに使用し、その段階で廃車にした場合でも経営上の影響を受けることがないようにする、ということが目的とされた。

新系列車両開発における主な施策は次の通り。

  • 車両本体の製造工法の見直しと新機軸の試用
    • 車両や機材の製造メーカー選定にコンペ方式を導入
    • 新しい車体構造の開発
    • 台車の取り付け間隔を中央寄りに詰め、両端のドアの下にかからないようにして、車体の補強を少なくして軽量化(910番台及びサハ209-923・924は除く)
    • 窓ガラスを外国製の大型の固定窓にして部品点数を減少し軽量化
    • 客扉間の寸法を4,800mmから4,940mmに拡大し、編成全体でみてほぼ均等配置とする(910番台及びサハ209-923・924は4,910mm)
  • 内装の見直しと新機軸の試用
    • 内装のモジュール
    • 濃色の熱線吸収ガラスの採用による日除けカーテンの省略
    • 国内初のフランス・フェベレイ社製電気式ドアエンジン(従来は空気式)の試験的な採用
    • 1人分ずつ独立したバケット式シート(これも外国製)の採用。座面クッションは従来のバネ式からウレタン樹脂に変更し、固めの座り心地となる。また、仕切りを兼ねてシート途中に握り棒(スタンションポール)が設置された。座席の構造も壁だけで支える片持ち式となり、座席の下は空洞で蹴込み板がない。
    • 座席の1人当たりのスペースを従来形車両より20mm広い450mm幅に、また座面高さは従来型車両と同一の430mmだが、クッションの沈み込み量が少ない分、実質的には高くなっている
    • 車内照明用蛍光灯の並びも従来のレール方向の他に枕木方向に並べたものも試用
    • バリアフリーを意識して、JR東日本の通勤形電車で初めて車いすスペースを先頭車両2両の車端部分に設置
    • 液晶ディスプレイ装置の試用
  • 電気機器の見直しと新機軸の試用

民営化後のJR各社では、コストダウン策として車両部品や軌道設備用品に外国メーカー製品の採用を模索していた。そのため、外国製の機器や内装が多く採用されており、一部量産車にも反映されている。

後述のように、901系ではVVVFインバータ装置や内・外装などで編成ごとに異なる仕様のものが採用され、量産化に向けた最終的な技術の選択と調整が行われた。その結果、VVVFインバータ装置についてはC編成に使用された三菱電機製GTO素子タイプ、CPにはA編成に使用されたスクリュー式装置、制御装置はB編成で使用されたワンハンドル式がそれぞれ採用され、1993年に量産車である209系として生産が開始された。量産車ではJR東日本の通勤形電車としては初めてとなるLED車内案内表示装置(次停車駅を日本語英語で表示。順番は漢字→英語→カタカナ(半角)。例:次は横浜→Next Yokohama→次はヨコハマ)とドア開閉チャイムがドア上に設置され、利用者の利便性を向上している。

[編集] 番台区分

[編集] 試作車

1992年(平成4年)に登場し浦和電車区に10両編成3本(30両)が配置された。当初は901系と称した209系の試作車であったが、1994年(平成6年)に量産化改造を行った上で本番台となった。901系としての登場当初は上部側面帯の色が黒色であったが、量産化に伴いスカイブルーに変更された。

1993年には0番台の仕様と極力あわせる量産化改造が行われたが、主要機器はそのままであった。この特殊仕様が保守上のウイークポイントとなった事や、車体の老朽化が0番台と比べると顕著となった事から、E233系の導入を待たずして予備車として残存する900番台を除き、中央・総武緩行線にE231系を増備して捻出した500番台を転用して置き換えられる事が決まった。まず、2006年12月26日に910番台が、翌2007年3月7日に920番台がそれぞれ浦和電車区から大宮総合車両センター東大宮派出所へ廃車を前提に疎開回送された。0・500番台と異なるのはドア開閉チャイムがないこと、ドア上のLED次駅名表示器を搭載していないこと、車体の号車番号表示がステッカーではなくアクリル札を使用していること、500番台とともに6扉車が連結されていないことなどである。

3編成とも試作車であるため、それぞれの仕様は大きく異なっている。901系登場時の各編成の主な仕様は次の通り。

[編集] 900番台

E233系登場まで予備車として残存予定)

209系900番台。6ドア車が連結されていないため、0番台にある『6DOORS』のステッカーが貼られていない(2006年11月18日、大船駅にて撮影)
209系900番台。6ドア車が連結されていないため、0番台にある『6DOORS』のステッカーが貼られていない(2006年11月18日、大船駅にて撮影)
  • 元901系A編成で、製造所は川崎重工業。
  • 制御装置は富士電機製のパワートランジスタ素子1C4M(1基につき4個のモータを制御)方式を採用。量産化改造後も引き続き使用されたが、京浜東北線のデジタルATC化に対応できなかったため、2001年(平成13年)に量産車と同じ装置に交換した。
  • 車体は2シート工法(川崎重工業独自の製造方法)
  • 側窓は大型1枚窓
  • スクリュー式空気圧縮機
  • 直動空気式ドアエンジン
  • 2ハンドル式マスターコントローラー(量産化改造に際し1ハンドル化)

[編集] 910番台

209系910番台の2枚窓。車体の老朽化が進み、車体外板が凸凹に歪んでいる(2006年9月24日、新杉田駅にて撮影)
209系910番台の2枚窓。車体の老朽化が進み、車体外板が凸凹に歪んでいる(2006年9月24日、新杉田駅にて撮影)
  • 元901系B編成で、製造所は東急車輛製造。
  • 制御装置は東芝製GTO素子1C1M方式(後に255系に採用)。2001年(平成13年)のデジタルATC化に際してはVVVFインバータのソフトを変更したため、ベクトル制御対応になり、停止寸前に非同期モードが入るなど走行音が若干変化している。
  • 車体は在来工法を改良したもの
  • 前面FRPの厚さが他の編成より薄い
  • 台車間距離は13,800mm、先頭車全長は20,340mm
  • 側窓は2分割方式
  • レシプロ式空気圧縮機
  • 電気式ドアエンジン
  • つかみ棒の設置によるつり革の省略(量産化改造に際しつかみ棒を撤去しつり革を設置)
  • 蛍光灯を枕木方向に配置
  • 1ハンドル式マスターコントローラー(形状を改良したうえで量産車に採用)

[編集] 920番台

209系920番台(2007年1月11日、上野駅にて撮影)
209系920番台(2007年1月11日、上野駅にて撮影)
  • 元901系C編成で、製造所は川崎重工業(1~3・6~10号車)とJR東日本大船工場(4・5号車)。
  • 制御装置は三菱電機製GTO素子1C4M方式(量産車に採用)
  • 車体は川崎重工業製造分は2シート工法、大船工場分は在来工法の改良型
  • 大船工場分の台車間距離は13,800mm
  • レシプロ式空気圧縮機
  • 直動空気式ドアエンジン
  • 側窓は川崎重工業分は1枚窓、大船工場分は2分割方式
  • 車内に液晶式の情報モニタ装置を設置(量産化改造時に撤去)
  • 2ハンドル式マスターコントローラー(量産化改造時に1ハンドル化)

[編集] 950番台

1998年(平成10年)10月に落成したE231系の試作車であり、2000年(平成12年)6月に量産化改造を行った上でE231系900番台に改番された。中央・総武緩行線で運用され、三鷹電車区に10両編成1本(10両)が在籍する。詳細はE231系900番台の項を参照のこと。

[編集] 0番台

南武線仕様の0番台(矢向駅にて撮影)
南武線仕様の0番台(矢向駅にて撮影)

1993年(平成5年)に登場した量産車である。空気圧縮機にドイツ・クノール社製スクリュー式を採用し、1~6次車は「ウイーン」という高い動作音が特徴である。運転席のマスター・コントローラーに左手操作のワンハンドル式を採用。ドアエンジンは量産初期ロットでは従来と同じ国産空気式が採用されたが、途中から外国製電気式に切り替わった。ドア開閉時のチャイムと、扉上部に3色LEDディスプレイによる次駅表示などを行う旅客案内表示器を装備している。

2007年(平成19年)現在、浦和電車区に10両編成78本(780両)と中原電車区に6両編成2本(12両)の合計792両が配置され、京浜東北線・根岸線、南武線で運用されている。電動車比率(MT比)は京浜東北・根岸線用が4M6T、南武線用は4M2Tであり、MT比が高い南武線の車両はVVVFインバータ装置の設定を変更しており、インバータおよびモータから発する変調音が異なる。

京浜東北線・根岸線用の車両は登場当初全車が4ドア編成であったが、1995年(平成7年)度製造分から6扉車を連結した編成が登場し、これまで未連結だった編成にも順次6扉車が新造の上それを既存編成に連結し、捻出した車両は他の編成に転用した。2007年時点では全編成の6号車に6扉車が連結され、先頭車の前面と6扉車の扉の上部に「6DOORS」のステッカーを貼付している。車内の座席は折り畳み式で、平日の初電~9時30分は座席を使用することができない。

京浜東北線のウラ35編成に設置されていたWVIT試験用モニター(2006年8月7日撮影)
京浜東北線のウラ35編成に設置されていたWVIT試験用モニター(2006年8月7日撮影)

また、ウラ19・21編成では日本テレコム(→ソフトバンクテレコム)の協力の下にコンテンツ編集・配信センターで蓄積されたコンテンツを駅などに設置された無線伝送装置から無線LANで受信し、車両内にリアルタイムで配信する「デジタルモニタ」というサービスを実験している(過去にウラ35編成で実験していた)。この実験車両では中吊り広告を撤去した。

ウラ67編成のクハ209-69は蒲田電車区構内で脱線事故を起こし台枠が歪んだため、廃車はされてはいないが、車体を載せ変えている。

ウラ78編成では、一時期試験的に乗車促進メロディーが使用されていた。ラッシュ時の混乱を防止するため、10時~16時の間のみ使用されていた(現在は不使用)。

ウラ54・55・56・58・59・60編成の先頭車正面の運行番号表示器は、マグサイン式からLED式に改造された。

ウラ49・50・51・52編成は、デジタル無線装置を搭載している。

[編集] 3000番台

3000番台八高・川越線仕様(2006年5月14日、拝島駅にて撮影)
3000番台八高・川越線仕様(2006年5月14日、拝島駅にて撮影)

1996年(平成8年)3月16日の八高線(八王子高麗川間)電化開業時に用意された単線区間仕様車で、ハエ61編成が川崎重工業製である他は東急車輛製造製である。

川越・八高線(八王子~高麗川~川越間)で使用されている。

列車交換時の停車時間が長いことを考慮して、客用扉が半自動(ドアスイッチを設置)となっている点以外は0番台と同一スペックである。

また、基本番台では先頭部と車体部の境目に垂直の黒いラインが存在したが、この番台からは廃止されている。これはE501系も同様である。

3100番台とともに、川越車両センターに4両編成4本(16両、ハエ61~64編成)が配置されている。

2006年12月1日から乗降方法が終日ボタン式になったため、ドアの開け方を表記するステッカーがドア上に貼付されている。


[編集] 500番台

京浜東北線用500番台(2006年5月14日、川崎駅にて撮影)
京浜東北線用500番台(2006年5月14日、川崎駅にて撮影)

中央・総武緩行線の103系を置き換えるために、1998年(平成10年)11月に登場した。

中央・総武緩行線では209系の次世代の通勤車両(→E231系通勤タイプ)の投入が計画されていたが、老朽化した103系に車両故障が頻発したため、当時製造中であったE217系の車体構造を流用した本番台が急遽投入されたという経緯があり、過渡的かつ折衷的な車両となっている。そのため、170両(10両編成17本)の新製にとどまり、以後は2000年(平成12年)登場のE231系通勤タイプに引き継がれた。主なスペックは0番台と同一である。

車体はE217系をベースとした2,950mmの幅広車体(従来車より150mm拡大)となった。従来車では先頭車の車体が中間車に比べて420mm長かったが、本番台では中間車と同じ19,500mmに揃えられた。その関係で先頭車の第1ドア・第2ドア間の長さが短くなり、従来車ではすべて7人掛けであった扉間座席がこの部分のみ6人掛けとなっている。側面の扉間窓は従来車がすべて固定式であったのに対し、第1ドア・第2ドア間(先頭車を除く)と第3ドア・第4ドア間にある4枚(先頭車は2枚)の車端寄り3分の2が1枚下降窓に変更している。 ちなみに先頭車は、第2ドア・第3ドア間の固定窓が、0番台と同じ手法で開閉窓に変更された。(後述)

行先表示器をLED化した他、台車中心間隔が0番台より500mm拡げられ、同時期に製造された950番台(E231系900番台)と同様の13,800mmとなっている。

1999年(平成11年)度製の2次車(510編成以降)からシングルアーム式パンタグラフ(PS33A)が装備されたが、E231系とは取り付け方向が逆(パンタグラフの肘が車体中央部向き)である。0番台と違い、6扉車は連結していない。先頭部は白色塗装で、銀色塗装が基本のE231系と印象が異なっている。

本番台は当初習志野電車区に集中投入していたが、2000年(平成12年)に京浜東北線のD-ATC化改造に伴う予備車確保と導入後の輸送力増強用として2編成が習志野電車区から浦和電車区に転属し、その代替として習志野電車区にE231系を投入した。さらに2006年(平成18年)10月にから翌年3月にかけて浦和電車区の209系試作車置き換えのために3本が浦和電車区に転属し、その代替として三鷹電車区にE231系が投入された。これは2005年(平成17年)10月から2006年3月まで浦和区に一時貸し出されたミツ515編成も含まれ、2006年3月の返却時に帯色が103系などと同じ黄5号(他の500番台車両は黄1号)となっていた。

2007年(平成19年)3月現在、三鷹電車区(習志野電車区と三鷹電車区が区所統合)に10両編成12本(120両)と浦和電車区に10両編成5本(50両)が配置されている。そしてE233系が京浜東北線に投入後は、浦和電車区配置車が京葉線へ転属して201系を置き換える予定となっている。

E217系と同じく制御装置・機器類の更新をすることが2006年12月5日に、自動放送装置の整備をすることが2007年3月6日にJR東日本のプレスリリースで発表された。

[編集] 1000番台

1000番台常磐緩行線仕様(2006年4月4日、綾瀬駅にて撮影)
1000番台常磐緩行線仕様(2006年4月4日、綾瀬駅にて撮影)

常磐緩行線と帝都高速度交通営団(現・東京地下鉄)千代田線の信号保安システム更新に伴う列車増発に伴い、1999年(平成11年)12月4日ダイヤ改正から営業開始した番台区分である。

松戸車両センターに10両編成2本(20両)が配置されている。同線で運用している203系207系900番台と区別されることなく共通で運用に就いている。

地下鉄直通仕様のため営団との相互乗り入れ協定に準拠した2,800mm幅車体で、先頭車の長さは中間車と同一で、第1ドア・第2ドア間の長さが短くなっており、その間の座席が6人掛けであるのは500番台と同様である。台車中心間距離については0番台と同様の13,300mmであるが、雨樋端部が千代田線内で限界を支障するため先端が斜めに削られている。先頭車前面の非常口の新設、電動車の比率向上(6M4T)により起動加速力を3.3km/h/sに強化、剛体架線に対応したPS21形パンタグラフを搭載するなどの仕様変更がある。また、主電動機はE231系と同様のMT73形に変更されている。その他の仕様は同時期に生産された500番台に準じており、車いすスペースは営団車に合わせて2・9号車に設けられている。

側面の行先表示器は行先と路線名を交互に表示するタイプで、路線名の部分は「常磐線・各駅停車」「千代田線直通・各駅停車」「常磐線直通・各駅停車」(それぞれ「・」を境に2段表示)と表示される。ただし、この部分の設定は車掌の裁量による部分があるのか千代田線・常磐線内でも「○○線直通~」のままの場合もある。また、これを表示せずに行先のみの固定表示となっていることもある。

なお、203系と207系900番台の置き換え用として2008年夏頃よりE233系地下鉄直通仕様車が導入されることが2007年3月6日に発表されたが、交通新聞2007年3月8日付によると、E233系導入後も引き続き使用されることが伝えられている。

[編集] 3100番台

3100番台八高・川越線仕様(2006年5月15日、高麗川駅にて撮影)
3100番台八高・川越線仕様(2006年5月15日、高麗川駅にて撮影)

2005年(平成17年)に川越・八高線(八王子~高麗川~川越間)に投入された番台区分車である。同線の103系3000・3500番台を置き換える際、当初全編成を205系3000番台で置き換える計画であったが、途中で計画を変更し、2004年(平成16年)10月16日のダイヤ改正で東京臨海高速鉄道の70-000系全編成の10両編成化に伴う編成組み替えの際に余剰となった先頭車4両と中間車2両の計6両をJR東日本が購入し、ドアスイッチの設置を伴う半自動ドア機能追加などの改造を行った他、不足する中間車2両は新製された。ほとんどが改造車のため、先頭車形状や室内設備などに70-000系の仕様が多く残っている。

3000番台とともに川越車両センターに4両編成2本(8両、ハエ71・72編成)が配置されている。ハエ71編成は先頭車が70-000系からの編入車であるが、中間車は新製車で、他の209系と同様にGTO素子を用いたインバータ装置を搭載している他、車内の壁面とシートの色を先頭車に合わせている。ハエ72編成は全車が70-000系からの編入車であるが、扉上部にある車内の旅客案内表示器は全扉配置のままとなっている。

新旧の番号対照は次の通り。

  • ハエ71編成:70-020 - - 70-029 → Tc-3101 - - Tc'-3101
  • ハエ72編成:70-030 - 70-027 - 70-028 - 70-039 → Tc-3102 - MM'-3102 - Tc'-3102

[編集] 側窓開扉化改造

試作車・0番台車・3000番台車(およびE501系)では側窓が各車端部の2枚(先頭車)ないし4枚(中間車)しか開かない構造になっていた。これを補うために貫通路の上部に換気口があり、異常時などで指示があった場合にはキセのネジを緩めて開くことができるようになっている。しかし、2005年(平成17年)に京浜東北線大森蒲田間で列車が長時間にわたって立ち往生した際に、換気性能の悪さから多数の乗客が体調不良を訴え、停電時における長時間停車時の問題点が浮上した。このため、側面の大窓を開閉可能とする改造工事が、緊急性の高い0番台については下十条運転区において、他の車両は総合車両センター入場時に施行されている。

この改造では、車体の構造上と改造工事の簡略化を図るためE231系のような1段下降式ではなく、窓を縦方向に2分割し、大きい方の部分に上段下降、下段固定の2段窓を用い、さらに改造対象は各車両6枚(中間車)の大側窓のうち4枚に限定されている。編成数が多いことから各編成の4・5・7号車の窓改造が優先的に行われ、それが完了した現在は順次他の号車の窓改造を行っている。また、現在500・1000・3100番台の先頭車でも実施されている。

[編集] その他

  • 2006年5月14日に閉館した交通博物館に0番台京浜東北線・根岸線仕様車のモックアップがあり、運転シミュレータとして使用されていた。
  • 簡素化された内・外装に加え、登場当初「13年後に廃車を検討する」が「10年程度で廃車する」または「メンテナンス不要の使い捨て電車」などと報道されたことで、鉄道ファンの中にも誤解が生じ独自の俗称が付けられたほどだが、今では完全に定着しており、当時のような侮蔑的な用い方は激減している(鉄道車両・船舶の俗称を参照)。
  • 福島県白河市にあるJR東日本総合研修センターには、当系列をベースにしたE991系という研修用機械がある。
  • 京浜東北線・根岸線用の209系は、過酷な運用もあって0番台・900番台ともに車体の老朽化が進み、かつ故障が多発するようになったので、走行機器の更新を行わずに、2007年秋から2010年度にかけてE233系に置き換えられる予定である。また、南武線用の0番台と3000番台、そして500番台・1000番台は廃車とはせず電子機器の更新を行う予定である。
  • 川越・八高線用3000・3100番台は、2006年12月1日から乗降方法が終日ボタン式になったため、ドアの開け方を表記するステッカーがドア上に貼付されている。

[編集] 関連商品

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

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