国鉄205系電車
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205系電車 共通事項 | |
阪和線用0番台 元東海道・山陽本線(京阪神緩行線)用 (2006年4月8日、山中渓駅にて撮影) |
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起動加速度 | 2.5km/h/s (6M4T編成・38km/hまで) |
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営業最高速度 | 100km/h |
減速度 | 3.5km/h/s(通常) 4.0km/h/s(非常) |
最大寸法 (長・幅・高) |
20,000×2,870*×4,140mm |
軌間 | 1,067mm |
電気方式 | 直流1,500V |
出力 | 120kW(MT61形) |
歯車比 | 1:6.07 |
駆動装置 | 中空軸平行カルダン駆動方式 |
制御装置 | 直並列組合せ抵抗制御・界磁添加励磁制御(5000番台以外) VVVFインバータ制御(5000番台) |
ブレーキ方式 | 電気指令式ブレーキ・回生ブレーキ |
備考 | * サハ204を除く |
205系電車(205けいでんしゃ)は、日本国有鉄道(国鉄)、及び東日本旅客鉄道(JR東日本)、西日本旅客鉄道(JR西日本)が製造・開発した直流通勤形電車。
目次 |
[編集] 概要
101系からの伝統的な20m級片側4扉車体を有する。車体は従来の鋼製から軽量ステンレス製となり、大幅な軽量化を実現した他、戸袋窓の廃止と塗装の帯化により、保守作業が大きく軽減された。台車も国鉄で初めてボルスタレス式を採用している。
外観は、ビード補強(断面が凹凸の細い帯状の構造)を極限まで減らしたボディに大きな1段下降窓(量産先行車のみ2段窓)を備え、各路線ごとのラインカラーを窓の上下の帯で表す方式を採用したことで、非常にすっきりとした印象を利用者に与えている。
この帯は当初単色であったが、分割・民営化されてから最大3色まで使われるようになり、例えば従来同じ黄緑色の電車で運行されていた山手線、埼京線、横浜線、川越線がそれぞれ別の色(後の使用線区や番台区分の節にある写真を参照)の電車が走るようになった。
国鉄時代に製造された車両は、子供が手を引き込まれないように窓を小さくした客用ドアを備えるが、分割・民営化以降は、山手線用を除き一般的な大きさの窓を持つドアに変更された。
前面は、先代の201系と同じ前面の窓周りを黒色でまとめた左右非対称のデザインを採用したが、前照灯が窓下に降りたので、いくらか柔和な「顔つき」になっている。前照灯の左右にはやはりラインカラーの帯が入る。東日本でJR化後に製造された車両は前面上部右側に種別表示器が追加されたが、実際は横浜線と京葉線以外では路線名のみを掲出していた例が多く、現在は横浜線以外使用されていない場合も多い。
一段下降窓への設計変更は横浜市営地下鉄の2000形がヒントになっている。『東急車輛製造で最初の205系が完成した時に国鉄の車両設計責任者が工場を訪問した。その際、たまたま同時期に製造中だった2000形が205系と並んでいた。2000形の一段下降窓を見たその責任者曰く「一段下降窓の方がすっきりする。ステンレス車体なら腐食の心配もない(※)から保守上の問題もない」とのことで、以後の量産車は一段下降窓で製造された。』という経緯がある(出典:『鉄道ファン』1993年5月号108頁)。
- ※国鉄ではかつて157系、急行用グリーン車(153系サロ152、キハ58系キロ28他)などの鋼製車で一段下降窓を採用したことがあったが、窓の隙間に雨水が浸入して車体の腐食が進み、車両自体が早くに廃車されるという結果に終わっている。そのため、下降窓車は当時は「御法度」となり、急行用グリーン車については一部が上段下降、下段上昇のユニット式2段窓に改造された。
- ※国鉄では従来「高価だ」「汚れが落としにくい」「一部のメーカーしか製造技術を持っていない」などの理由でステンレス車も採用しない傾向にあったが、昭和末期になると安価で製造できるようになり、洗浄のノウハウも確立していたので、本系列ではステンレス化で得られるメリットを優先し、東急車輛に製造技術を半ば強制的に公開させて量産に至った(参考文献:交友社「電車を創る」より)。
分割・民営化後は、行先表示器、運行番号表示器、尾灯、側灯がLED化されるようになった。ただし、コスト低減目的で南武線仕様車については側灯が電球のままの車両もあるなど一様ではない。また、JR西日本ではLED式行先表示器を試験的に7両に設置したものの、視認性に難があるとして、短期間で幕式に復元している。
また、横浜線用のサハ204形100番台は209系の車体と台車(TR246E)をベースにした設計に変更された。
[編集] 機構
先代の201系と203系は「省エネルギー電車」として開発されたものの、その核となる電機子チョッパ制御の製造コストが非常に高価であったため、本系列では国鉄末期の財政難の状況でも大量投入が行えるように比較的簡単な機器構成で省エネ効果が得られる界磁添加励磁制御を国鉄で初めて採用した(211系向けに開発された制御方式)。機構的には古くからの抵抗制御の延長上にあるが、回生ブレーキが付けられ、車体も軽量であるため結果的に201系より優れた省エネ電車となった。抵抗制御の段数は直列13段、並列11段である。
205系の主電動機はMT61形という、近郊用の713系向けに開発されたものを使用している。定格出力こそ従来多用されてきたMT54形と同じだが、より低回転・高トルク型とした一方で、弱め界磁率を35%まで取り高速性能を確保した。1988年度までに投入された車両については201系並みの高音を唸らせるいわゆる外扇型モーターで、翌1989年度の埼京線向け以降に増備したグループでは音源となる冷却ファン構造を変更し、高速域でも静かな走行音を実現した内扇型モーターに移行している。埼京線では103系の騒音が併走する新幹線よりも酷かったこともあり、騒音対策のため静かな走行音を求めていたことが伺える。これ以降、京葉線や武蔵野線向けの車両にも波及していった。
現在は内扇型モーター車が検査入場時に外扇型へ換装されるケースがあるが、機能的には全く問題ない。また逆に外扇型搭載で新製された車両が内扇型に換装されるケースもあり、車両によっては検査入場の際に再び内扇型に復帰した車両もある。
ブレーキ系は、国鉄では初めて全電気指令式ブレーキが採用された。ブレーキの電気指令化に伴い、私鉄のようなワンハンドルマスコンの採用も検討されたが、取り扱いの慣熟性などの諸問題から201系と同様の横軸式マスコン、縦軸式ブレーキ設定器の組み合わせとなった。
[編集] 形式
順番は過去からの慣例に準じる。
[編集] 国鉄設定形式
- モハ205形(M)
- モハ204形またはクモハ204形とユニット(※)を組む電動車。パンタグラフと制御器を搭載する。
- モハ204形(M')
- モハ205形とユニットを組む電動車で、電動発電機(MG)と空気圧縮機(CP)を搭載する。ただし、編成内にモハユニットを3ユニット以上連結する場合、1両のみMGを搭載しないモハ204形が連結される。このモハ204形は特に番台区分されていない。
- クハ205形(Tc)
- 奇数(北、東)向きの先頭に連結される制御車。
- クハ204形(Tc')
- 偶数(南、西)向きの先頭に連結される制御車。
- サハ205形(T)
- 中間付随車。
- ※ユニットとはモハ(後述のクモハを含む)の205形と204形とで別々の機器を搭載し、2両を連結することで1つの機構として完成する方式のこと。普通は新造時からユニットを組む相手は変わらない。205系では、通常モハ205-1+モハ204-1のようにハイフン以下の番号が同じモハ同士でユニットを組む。
[編集] JR設定形式
国鉄時代にはなく、JR化後に独自に設計された形式。
[編集] 制御電動車
- クモハ205形(Mc)
- モハ205形から改造された制御電動車。クモハ204形とユニットを組む。
- クモハ204形(M'c)
- モハ204形から改造された制御電動車。クモハ205形またはモハ205形とユニットを組む。
[編集] 6扉車
6扉車 |
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重量 | 25.9t(900番台) 26.7t(0番台) |
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全長/全幅/全高 | 20,000mm/2,800mm/4,140mm |
JR東日本では、混雑時に対応するために客用扉を片側6か所とした車両( サハ204形(T'))も製造された。この車両は、朝の最混雑時に対応して立席定員を増やせるように座席を跳ね上げる機能を有しており、車掌が運転席より自動で座席のロックをすることが可能になっている。
座席の構造上、暖房機器を従来のように座席下に設置できなくなるため、鉄道車両ではあまり例がない床暖房が採用されている。またドアが増えたため、AU75系列より性能が強化された冷房装置(山手線新製配置のサハ204形にはAU717、横浜線向けのサハ204形100番台にはAU722)を搭載し、冷気が逃げないように各ドア上の天井にエアーカーテンを設けている。
車内は、扉が6つある関係でその分のスペースが取られ、座席数は通常の4扉車両(54席)よりも少ない30席である。また、上記の時間帯により使用できない補助座席という特殊性から、JR東日本所有の通勤形電車・一般形電車としては唯一優先席を設けていない。しかし、車両の端部を活用してここに車いすスペースを設置するなど、バリアフリーにも対応している。
6扉車のもう一つの特徴は車内中央部にスタンションポールを設置したことである。座席が収納式となりドア付近に掴まる場所がなくなったために設置された。
先行試作車2両は900番台が付与され、本系列で唯一の試作車番台区分となった。これらの試験結果を基に、量産車(0番台)が山手線の増結(11両編成化)用として増備され、1990年(平成2年)から1991年(平成3年)にかけて同線の全編成に連結された。試作車は、昼間に2箇所の扉を閉め切って4扉車として使用できるように扉の選択開閉機能と締切案内用の表示器が扉横に装備されていたが、量産車では終日6扉で運用されることになったため、この設備は省略された。
また、先述の通り1994年に横浜線増結(8両編成化)用として登場した100番台は209系の設計が取り入れられて、台車がモノリンク式となったほか、山手線用の屋根上通風器に装備されていた液晶ディスプレイによる情報案内放送用のデータを受信するためのアンテナは省略されている。
2007年現在、転属により埼京線のハエ1~25・31編成計26本(2006年5月27日時点ではハエ1・2編成は未連結)の2・3号車と横浜線の全編成の2号車の、特に混雑の激しい路線で最も混雑する駅の階段付近に停車する車両に連結されている。ただし、埼京線にはサハ204形を連結しない編成(ハエ26~30・32編成)も在籍しているため、サハ204形を連結している編成はサハ204形自体の扉上部と先頭車の前面に「6DOORS」のステッカーを貼付して区別している。
山手線用の車両はドア上部の両端に文字放送などを放映する液晶ディスプレイ(LCD)が取り付けられていた。この時、同線では6扉車に広告ステッカーが貼付されていない関係で画面上に広告ステッカーを表示したり、もしくはCMを流していたが、同線以外では情報提供機器の支援設備がないためE231系500番台投入によって埼京線や横浜線に転出した際に液晶ディスプレイと受信用アンテナを取り外している。この車両のみ行先表示器がなかったが、これも埼京線転属車は一部の窓を改造してLED式のものを設置している。
座席が利用可能となる時間は線区ごとに異なるが、同一線区では同じ時刻を目処に車掌がロックを解除する。埼京線・りんかい線(かつての山手線も)は10時に、横浜線は9時にロック解除となる。車内には解除時間まで座席を使用できない旨のステッカーが貼られている。そのため、列車によっては入庫駅近くから利用可能となるものや、乗客が引き出さない座席があるまま入庫するものもある。また、いたずら防止のため、乗客が一度引き出した座席はロックされ、手動での収納はできない。
各ドアの非常用ドアコックはドアの上部にガラスで覆われて設置され、0・900番台は使用方法に「このガラスの中のハンドルを手前に引けばドアは手で開けられます。」、100番台は209系と同一スタイルのため「中のハンドルを手前に引けば、ドアは手で開けられます。」と表記されている。
[編集] 番台区分
以下は新製車・改造車に分け、登場時期の古いものから順に記述する。
[編集] 新製車
[編集] 0番台量産先行車
0番台 |
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営業最高速度 | 100km/h(京葉線用の一部編成は110km/h) | ||
設計最高速度 | 110km/h | ||
重量 | 23.6t(サハ205形) ~34.4t(モハ204形) |
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定員 | 座席48・立席88(先頭車) ~座席54・立席90(中間車) |
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保安装置 | ATS-SN、ATS-P、ATC(山手線・埼京線・横浜線用のみ)、D-ATC(横浜線用のみ) |
1984年度(初回)製造分の10両編成4本が該当する。番台区分上は0番台に含まれる。基本的な構造はその後製造された車両に準じているが、窓形状が2段サッシ窓である点が異なっている。全4本が10号車のサハ204形(1~4)を抜いた上で山手線から京葉線へ転用した。サハ204形は埼京線へ転用し、結果的に新造時の編成に戻っている。クハの運行表示器は当初は巻取式であったが、1995年に後述の0番台車とともにLED式に換装されている。
[編集] 0番台量産車
山手線、東海道・山陽本線(京阪神緩行線)、埼京線、南武線、横浜線、京浜東北線、中央・総武緩行線に新製投入された車両がこれにあたる。このうち客用ドアの窓が小さい物が初期型、下方向へ大きく引き伸ばされた物が後期型と分けられる。初期型はまず山手線用として増備され、続いて京阪神緩行線にも7両編成4本が投入された。後に京葉線・武蔵野線用として1989年~1993年に新製投入された車両は前面デザインを大幅に変更している。京葉線用は周りが白色のFRP枠だが、武蔵野線用のそれは銀色である。また、新造当初のクハの運行表示器は山手線用および武蔵野線用がマグサイン式表示であった他は巻取式である。
分割・民営化後に山手線用の新製を再開するにあたり、同線における編成単位での管理を容易にするため、以下の車両番号が当初より欠番となっている。
- モハ205・204形:111~120
- クハ205・204形:39・40
- サハ205形:73~80
[編集] 1000番台(JR西日本)
1000番台 |
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営業最高速度 | 110km/h | ||
設計最高速度 | 120km/h | ||
重量 | 24.5t(先頭車) ~32.8t(モハ205形) |
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保安装置 | ATS-SW、ATS-P |
1988年に阪和線に新製投入された。前面窓のレイアウトが異なり、運転台部分以外は低運構造である。モーターの強化(WMT61)、台車の強化(その後の221系と同一のWDT50とWTR235)、ブレーキの強化により、110km/h運転が可能となった。そのため、足回りは205系というよりは221系に近く、同じく阪和線で活躍する0番台とは併結運転ができない。
その他、車外スピーカーの設置、屋上通風器(ベンチレーター)の個数半減、補助電源装置にSIV(静止型インバータ)を採用したことが他の番台と異なっているが、新製は2M2Tの4両編成5本20両にとどまり、その後のJR西日本の通勤形電車の新製は207系に移行した。最近では前面排障器(スカート)の強化工事を開始している。
この1000番台は2002年からJR東日本でも登場しているが、これとは無関係で、車号も重複していない。同社が所有する1000番台については南武支線向けを参照。
[編集] サハ204形900番台
1990年の2月27日付で新製した先述の6扉車の試作車で、液晶ディスプレイの大きさが違っていた。閑散時の一部ドア締切(6か所中2か所)が可能な機能があり、ドアが開かない2ヶ所に締切中を表示するランプが設置されていた。また、荷物棚の高さが量産車よりわずかに高い。現在では量産車との違いはほぼ皆無である。
[編集] 500番台
1991年3月16日の相模線の全線電化開業と同時に新製投入された車両である。2M2Tの4両編成。
前面デザインが大きく異なっている他、室内保温の観点から半自動ドア回路を追加し、ドアスイッチを設置している。各ドアの非常用ドアコックはドア上部にガラスで覆われて設置しているものの、使用方法が「この横のハンドルを手前に引けばドアは手で開けられます。」と表記されている。同線では全線で通年半自動ドア扱いを実施しているため、各ドアには車体側に「乗るときはボタンを押してドアを開けてください」、車内側に「降りるときはボタンを押してドアを開けてください」というステッカーを貼付する。ただし横浜線八王子への直通列車の横浜線内は半自動扱いをしない。R1編成は最近ドアスイッチを更新しドアチャイムを設置した他、車内から降りる時にドアを開ける旨を音声で告知するようになった。前面スカートの形状は209系900番台(旧901系)と同型だと思われる。
また、運転台にはモニタ装置が搭載されている。導入当初は本体がFC-9801(NECで製造されていたPC-9800シリーズの組み込みシステム向け仕様)でCRTディスプレイを使用していたが、現在は209系と同様のモニタ装置・LCDに置き換えられている。
相模線仕様の車両(500番台)(2005年2月26日、橋本駅にて撮影) |
[編集] 改造車
[編集] 南武支線向け
以下の2形式が改造された。
- クモハ205形1000番台
- クモハ204形1000番台
2002年にモハユニットに運転台などを取り付ける先頭車化改造を施し、南武支線に投入した。2Mの2両編成で、ワンマン運転に対応し、以前使用していた101系とは異なる発車ベルやチャイムや自動放送を搭載する。また、長時間停車の際の車内保温のため、客用扉を1ヶ所のみ開く「3/4閉スイッチ」を装備する。
番台区分は一応「1000番台」であるが、前述のJR西日本所属車とは無関係である。また、JR東日本にはクモハ2形式しか存在しないので、車両番号が重複することはない。
[編集] 仙石線向け
3100番台 |
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重量 | ? | ||
定員 | 座席42・立席84(クハ205形) | ||
備考 | クハ205形以外は0番台に準じる | ||
保安装置 | ATS-Ps |
以下の4形式が改造された。
- クハ205形3100番台
- モハ205形3100番台
- モハ204形3100番台
- クハ204形3100番台
2002年から2004年にかけて投入された。ドアスイッチを伴う半自動ドア機構を備え、205系で唯一車内トイレが設置された。保安装置はATS-Psになっている他、停車駅通過防止装置を搭載する。また同線ではATACSの試験が行われているため、一部編成にATACS車上装置と専用アンテナを設置する。耐雪ブレーキ装備。
詳細は「仙台車両センター宮城野派出所」を参照。
[編集] 武蔵野線向け
5000番台 |
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営業最高速度 | 100km/h | ||
設計最高速度 | ? | ||
設計最大加速度 | 3.2km/h/s | ||
重量 | ? | ||
出力 | 120kw(MT74形、1時間定格出力) | ||
制御装置 | VVVFインバータ制御 | ||
保安装置 | ATS-P、Sn |
以下の2形式が改造された。
- モハ205形5000番台
- モハ204形5000番台
2002年より武蔵野線に投入された。205系が多数の地域に転属して電動車が不足する中、電動車4両でも直通運転を行う京葉線地下トンネルの急勾配区間において電動車6両の従来編成と同等の性能を確保するためにVVVFインバータ制御装置に、電動機は新開発のMT74形主電動機に換装した。電動車のみが5000番台に改番されている。
電動車の主電動機への入力電力を制御するインバータ装置は、IGBT素子を用いた東洋電機製造製で、またそのインバータによる主電動機の可変速制御手法に速度センサレスベクトル制御を用いた。この改造に伴い、M1編成とM2編成(ともに元中央・総武緩行線用)から取り外した界磁添加励磁制御装置と主電動機は253系の増備編成(200番台)2編成に転用されている。
改造種車は大部分が元山手線所属の車両であるが、ごく初期に改造された2編成のみ元中央・総武緩行線の車両を種車にしている。2006年には電動車を確保するために1991年に新規に投入された車両も追加で改造された。この過程で電動車が取り違えられ、モハ205形とモハ204形が別番号の車両を種車とするユニットが登場した。5000番台に限らず205系は同番号の電動車同士でユニットを組むので、このようなケースは改造車を含めても初めてとなった。
原則として改造順に番号が振り直されたため、若番ほど古いとは限らない。武蔵野線新造配置車ではM35編成の5070ユニット、他線からの転属車ではM2編成の5004ユニットが製造時期が最も新しい。4M4Tの8両編成。
[編集] 鶴見線向け
以下の2形式が改造された。
- クモハ204形1100番台
- クハ205形1100番台
2003年から鶴見線に投入。先頭車は中間車から改造(クハは全車元埼京車・モハ・クモハは元山手車)の2M1Tの3両編成。先頭車のみ1100番台に改番されたため、ユニット間での車号が異なっているが、同一番号の車両を種車としている。長時間の停車を考慮し、1000番台と同等の「3/4閉スイッチ」を装備する。ただし、クハ205-1101のみは2002年の改造で、しばらく大船工場内に留置されていた。これが205系の先頭化改造第一号車である。
[編集] 八高・川越線向け
以下の4形式が改造された。
- クハ205形3000番台
- モハ205形3000番台
- モハ204形3000番台
- クハ204形3000番台
2003年に投入。ドアスイッチの設置を伴う半自動ドアとドアチャイムを装備し、先頭車はすべて改造先頭車の2M2Tの4両編成。3100番台とほぼ同仕様だが、オールロングシートでトイレは設置されておらず、当初パンタグラフは菱形だったが現在はすべてシングルアーム式になっている。ATS-P、Sn・耐雪ブレーキ装備。
2006年12月1日から八高・川越線内では通年ドア開閉がボタン式になったため、ドア上にドアの開閉方法を表記したステッカーが貼付されている。
[編集] 南武線向け
以下の2形式が改造された。
- クハ205形1200番台
- クハ204形1200番台
不足する先頭車を補充するため、付随車の一部に先頭車化改造を行った。2004年に投入。中間車は0番台を連結する。当初5編成が製造する予定だったが、埼京線増発と計画変更に伴い、最終的には6編成(1編成増)となった。
[編集] 投入線区
路線名の横の四角は帯の色である。路線名の横のx両編成は投入当時の両数を示す(現在と異なる場合がある)。
[編集] 国鉄時代
以下の路線に配置された。
[編集] 分割・民営化後
分割・民営化後は新規製造により以下の路線に配置された。
[編集] JR東日本への投入
- 横浜線・根岸線■■(1988年(昭和63年)9月22日~):0番台、7両編成、TcMM'TMM'T'Tc'(鎌倉車両センター)
- 1994年(平成6年)12月3日のダイヤ改正時に、東神奈川(大船)寄りの2号車にサハ204形100番台を組み込んで8両編成化された。当初は蒲田電車区の所属だったが、1996年12月1日付で大船電車区(現・鎌倉車両センター)に転属した。
- 根岸線のデジタルATC化のため、全編成がD-ATC化改造(車上機器取付け)される予定。2007年2月現在、H17編成のみ未改造。この編成をもって改造完了となる。
- デジタル列車無線搭載に伴い、前面種別表示機が使用できなくなるため、2006年11月より前面行先表示器のLED化改造を開始した(山手線からの転属車は以前から搭載)。
- 首都圏の205系では、唯一ATS-Snが装備されていない。
- 南武線■■■(1989年(平成元年)3月11日~):0番台、6両編成、TcMM'MM'Tc'(中原電車区)
- 中央・総武緩行線■
- 既に撤退。詳細は後述。
- 埼京線・川越線■(1989年(平成元年)7月1日~):0番台、10両編成、TcMM'MM'MM'T'T'Tc'(川越車両センター)
- 京浜東北線・根岸線■
- 既に撤退。詳細は後述。
- 京葉線■(1990年(平成2年)3月10日~):0番台、10両編成、TcMM'TMM'TMM'Tc'(京葉車両センター)
- 沿線にある大型娯楽施設のキャラクターをイメージし、前面デザインの変更された車両が配属された。後に乗り入れ先である内房線・外房線内での110km/h運転対応工事が施されている(対応する車両は形式名の前に○印を付与)。2006年現在は中央・総武緩行線や山手線からの転入車も配置されているが、最高速度が異なるために運用は分けられている。
- 同線のラインカラーは従来スカイブルーであったが、東京全通時に205系の投入に合わせて同系列の帯色であるピンクに変更された。ただし、在来車は101系を利用した塗色変更試験の結果が思わしくなかったため塗り替えられず、現在に至っている。
- 相模線用および一部の武蔵野線用205系と同様につり革の増設工事が行われていない。
- 武蔵野線■■■:0番台、8両編成、TcMM'MM'MM'Tc'(京葉車両センター)
- 当初は豊田電車区所属であったが、2004年3月13日付で京葉電車区(現・京葉車両センター)に転属した。京葉線用と同デザインの前面を持つが、外房・内房線直通運用には就かないため、110km/h対応改造は行われていない。205系0番台の最終増備グループで、鴨居部収納のドアエンジンを採用したが空気式である。登場時は先頭車の前面に「8CARS」のステッカーを貼付していたが、現在は撤去されている。走行区間内に踏切がないため、205系で唯一スカートを取り付けていない他、つり革が全て三角形で統一されている。つり革の増設は一部車両のみ行われている。また、京葉線内の急勾配に対応するためMT比を6M2Tと高くしている。
- 現在は5000番台やスカート装着の中央・総武緩行線、山手線、南武線からの転入車も配置されているが、共通運用されている。
[編集] JR西日本への投入
- 阪和線■:1000番台、4両編成、TcMM'Tc'(日根野電車区)
- 110km/h運転対応の他、随所にJR西日本独自の仕様を取り入れた1000番台が配属。5本のみで製造で打ち切られ、0番台も受け入れた現在でもわずか9本(0番台は8両2編成および6両2編成のみ)にすぎず、大量の103系が残されている。
[編集] 転属
初期車の登場から20年近くが経ち、後継車の新製によって他線へ移る車両が出て来ている。
[編集] JR東日本での転属
2001年以降、首都圏のほぼ全体に影響を及ぼす大規模転配属(大転配)が行われた。主に山手線からの転属だが、編成をそのままばらして転属させるのではなく、先頭車の種類を統一させるため、複数の編成でそれぞれ先頭車を入れ替え、不足する電動車を補うためにVVVFインバータ制御化改造を施す(武蔵野線のみ)、同線以外の205系(埼京線のサハ205形など)も合わせて転属させるなど、各線区の状況に合わせて柔軟な転配属を行っている。また、MGを搭載していないモハ204形には、転属に際して静止形インバータ(SIV)を設置した車両もある。
[編集] JR東日本での転出側
- 京浜東北線・根岸線■(1989年10月26日~1996年(平成8年)2月1日):0番台、10両編成、TcMM'TMM'TMM'Tc'(浦和電車区)
- 中央・総武緩行線■1989年(平成元年)8月1日~2001年(平成13年)11月27日):0番台、10両編成、TcMM'TMM'TMM'Tc'(三鷹電車区)
- 当初の205系投入計画にはなかった線区であるが、東中野駅における追突事故で車両不足が発生し、1989年に本来埼京線用として製造中だった2本を多少仕様変更して投入した。このため非ATC線区ながらATC仕様車であった。その後編成に余裕が出た際に1本(クハ205-97他10連・当時ミツ23編成)は本来の投入線区である埼京線へ転属したが、もう1本(クハ205-95他10連・当時ミツ6編成)はしばらくの間残された。
- 1993年に中央快速線の増発に伴い201系20両が同線へ転出された。この穴埋めと中央・総武緩行線そのものの増発に伴い京浜東北線と南武線から合計3本30両が転入した。その後1996年になって1989年に新製投入された編成が本来の配置線区である埼京線へ転属した。
- 103系や201系とともに使用されていたが、車体幅が広く定員が多い209系500番台およびE231系による車種統一のため、2001年より201系共々転出した。一気に転属した訳ではなく、数回に分けて転出された。
- 山手線■(1985年(昭和60年)3月25日~2005年(平成17年)4月17日):0番台、10両編成、TcT'MM'TMM'TMM'Tc'(東京総合車両センター)
- 1991年12月から外回り品川駅方向10号車(新宿駅で見ると渋谷駅寄りから数えて2両目)にサハ204形を組み込んで11両編成化された。ただし、1990年の登場から本投入までは一部10両編成にサハ205形代用として組み込まれた(この時6ドア車連結を表すヘッドマークを先頭車の前面に装着していた)他、改造工事による編成の不足を補うため、浦和電車区から205系1本を借用し、帯色変更の上ヤテ35編成として使用していた。11両編成化後しばらくは先頭車の前面に「11CARS」のステッカーを貼付していたが、後に撤去された。
- その後デジタルATC導入のために2002年4月21日からE231系500番台が投入され、2005年4月17日限りで同線の運用を終了した。このうち、サハ204形はサハ204-30を除き全車埼京線へ転出している。サハ204-30は横浜線へ転出し、横クラH27編成に組成され、同線唯一のサハ204形0番台として運用中である。
- 運転期間中でも一部編成が運用を離脱し、埼京線に転属した他、量産先行車(トウ2編成)が横浜線へ貸し出された時期もあった。2005年4月17日には最後まで在籍していた量産先行車(トウ4編成)によるさよなら運転が行われた。
[編集] JR東日本での転入側
(転入に伴い、一部転出した場合もある)
- 横浜線■■:0番台、8両編成、TcMM'TMM'T'Tc'
- 元々1989年に205系に統一されていたため、転入したのは大転配以前の1993年に京浜東北線より、大転配で山手線よりそれぞれ1本ずつであった。ただし、元京浜東北線編成に連結されているサハ205-232は新規製造車である。元山手線の編成については当初より横浜線で運用している205系に京浜東北・根岸線で使用するデジタルATC機器を設置するにあたり、これに先駆けて同機器を設置して他編成に同様の機器を設置するための編成不足を補うための予備車として入線した。全編成に同機器が設置された後はデジタルATC化に伴う増発で使用される。この他、前面行先表示器をLEDに変更して転入。ATSについてはATS-Pのみを追加搭載し、ATS-Snは横浜線の他の205系と同様に初めから取り付けられていない。デジタル列車無線搭載により、前面の種別表示機が使用できなくなることから、2006年11月より残り26編成も前面行先表示器のLED化改造が開始された。
- 埼京線・川越線■:0番台、10両編成、TcMM'MM'MM'T'T'Tc'又はTcMM'TMM'TMM'Tc'。
- 大転配以前には山手線と中央・総武緩行線からそれぞれ2本ずつ、京浜東北線から3本の合計7本が転入した。このうち中央・総武緩行線からの転入編成は前述したが本来埼京線用に製造されていた編成である。山手線から埼京線に転属した205系はATCがそのまま残された他、ATS-SN、ATS-Pが設置された。
- 大転配では山手線からの転入のみで、山手線時代の11両からサハ204形を抜いた10両編成と、既存の編成のサハ205形を置き換えるためのサハ204形のみ2両の2通りの転入の仕方があった。10両編成は当初1本だけが転入予定であったが、2004年に列車増発用に計画が一部変更されて2本の転入となった。
- 大転配と前後して転入車も含めての方向幕等のLED化が行われたが、既存編成のサハ205形は短期間でサハ204形に置き換えられて転出するため、これらのみ幕式で残されていた。その後計画の変更で転出が取りやめになったサハ205形も在籍しており、この車両はいまだに方向幕を装備しているので他のサハ205形との区別が容易である。なお、このサハ205形をここでは「埼京余剰サハ」と表記する。
- 南武線■■■:0・1200番台、6両編成、TcMM'MM'Tc'
- 南武支線■■■:1000番台、2両編成、McMc'
- 転属して来た3本のうち、最初の2本は中央・総武緩行線→武蔵野線の転属で余剰となったモハユニットで、残り1本が山手線からの転入。なお、3編成目の投入が遅かったため、しばらくの間置き換え対象の101系が1本だけ残されていた。
- 鶴見線■■■:1100番台(中間車のみ0番台)、3両編成、TcMMc'
- クモハユニットは山手線編成の転属で抜かれたモハユニットの改造、クハは全車埼京余剰サハ改造で、側扉窓の大きさが全編成揃っていない。当初は南武支線車両との共通予備車としてクハを1両多く用意し、工場入場などで編成数が減った時、比較的運用に余裕のある南武支線車に増結して鶴見線で運用する予定だったが、計画の見直しにより205系3両編成9本のみで103系3両編成10本が置き換えられた(103系1本は運用の見直しによりそのまま廃車)。
- 京葉線■:0番台、10両編成、TcMM'TMM'TMM'Tc'
- 最初の1本のみ中央・総武緩行線編成をそのまま転用、残りは山手線編成からサハ204形を抜いたものをそれぞれ投入。既存編成が最高速度110km/h対応車であるのに対し、転入組は従来の103系貫通編成(最高速度100km/h)の置き換えが主目的であり、また、現在201系が担っている外房線・東金線直通列車の6+4両の分割・併合運用に対応していないことなどから、京葉線内のみの運用に就く関係でその改造が行われていない。
- 最初の1編成は鉄道ファン2002年6月号に掲載された転用計画の記事によると、大転配とは無関係の転属だったようである。最後に入った4本はサハ204形以外の量産先行編成で、結果的に新造時の編成に戻っている。この時点での所要数は3本であったために、当初の置き換え計画になかった201系900番台10両が代わりに廃車されている。
- 中央・総武緩行線から転属した車両は先頭車の前面の方向幕が黒地に白文字で、他は白地に黒文字と異なっていたが、2005年11月頃よりこれらの方向幕を統一(山手線転属車の物を白地から黒地へ)し、同時に全編成とも側面の方向幕を上部に「京葉線」と表記されているものに交換した。
- 2006年9月5日に、JR東日本が京浜東北線・根岸線の209系をE233系に置き換えると発表し、交通新聞においてはそのうちの500番台編成が京葉線に転属する旨の報道があったが、JR東日本の公式発表(JR東日本・京浜東北線・根岸線新型車両導入について(PDF))において、現行の900番台全編成と京浜東北線・根岸線用0・500番台編成の今後の扱いについての記述は特に無かったが、900番台に関しては、2006年12月26日に第2編成910番代が、2007年03月07日に第3編成920番代が廃車され大宮総合車両センター東大宮派出所へ回送(その後は不明)、第1編成900番代は予備編成として残存。(詳細は「209系区分番台」を参照。)
- 2007年3月18日のダイヤ改正で武蔵野線の列車が増発されるため、1本(ケヨ23編成)が10両編成から8両編成に変更して同線へ転用された。これに伴いサハ2両が余剰車となる。
- 武蔵野線■■■:0・5000番台、8両編成、TcMM'TTMM'Tc'
- 103系を置き換えるために転入。モハはすべて5000番台化改造を施工、クハとサハは0番台のままである。最初の2本は中央・総武緩行線編成からモハユニット1組を抜いたもので、他は山手線編成からモハユニット1組とサハ204形を抜いたものと一旦南武線に配属された編成に埼京余剰サハを増結したものの計3パターンが存在する。よって側扉窓の大きさが不揃いな編成も存在する。
- 当初は先頭車が1200番台の編成も配置される予定であったが、これはオリジナル車とは異なり左手操作型ワンハンドルマスコンであり、既に同番台が投入されていた南武線に1200番台を集中配置することになったため、実現しなかった。この代替として配属されたのが3パターン目の編成である。
- 2006年現在のM32編成が転入する際、モハが1ユニット不足したため、同年に旧M61編成がモハユニット1組を転出し、不足分2両を東トウ16編成のサハ205-31とサハ205-32に差し替えた上で5000番台化改造を受けている。このため旧M61編成は編成番号も5000番台の続番のM35とされた。旧M61編成は元々あったモハユニット3本が5000番台化されるのに際し、中間のモハ204-393はMG準備工事で補助電源がなかったため、MGを取り付けている。
- 2007年3月18日のダイヤ改正で武蔵野線の列車が増発されるため、京葉線から1本(ケヨ23編成)が10両編成を8両編成に変更して武蔵野線へ転用された。この編成はオリジナル前面のクハで6M2Tの編成となっている。
- 川越線・八高線■■:3000番台、4両編成、TcMM'Tc'
- 山手線編成から抜かれたTMM'Tを活用した。103系3000・3500番台置き換えるために7本が配属される予定であったが、2004年に209系3100番台2本が入線したため、実際の本数は5本にとどまっている。
- 仙石線■■or■■+■■+■■+■■:3100番台、4両編成、TcMM'Tc'
- やはり山手線編成から抜かれたTMM'Tを利用しているが、一部編成の先頭車に埼京余剰サハを種車とするものがあり、該当編成は側扉窓の大きさが揃っていない。さらに、最初に改造されたM1編成のみ両端のクハの出自が異なっている。
- これらの投入で同線の103系は撤退したが、必要最低限の本数しか配置していないため、多賀城駅付近立体交差化工事で一時的に車両必要数が増える間、保留車として残されていた103系1本を復活使用している。
[編集] その他
- 当初予定のあった千葉北部地区については、計画の変更(宇都宮線・高崎線へのE231系の増備による211系3000番台の転用)により配置は見送られている。そのため、当初この地区に用意されていた分は武蔵野線車両の増備や各線の輸送改善用に使用されている。これにより多くの路線で増発が可能になった。
- 中間車は多数の車両が先頭車化されているが、原形先頭車と改造先頭車が混結される編成は存在していない。
- この転用計画の中で元山手線のサハ205-45・60と元埼京線のサハ205-146~149の6両が転用先もなく廃車予定となっている。当初予定では7両が廃車の対象になっていたが、計画の変更によって6両に減ったという例もあり、今後の車両配属計画の変動次第で再度変更される可能性もある。
[編集] JR西日本での転属
元々管内で少数派の系列であり、車種集約のためのごく単純な置き換えが行われたにすぎない。
[編集] JR西日本での転出側
- JR京都線・JR神戸線・JR宝塚線・湖西線■:0番台、7両編成、TcMM'TMM'Tc'(網干総合車両所明石品質管理センター)
[編集] JR西日本での転入側
- 阪和線■:0番台、6両編成TcMM'MM'Tc'および8両編成TcMM'TTMM'Tc'(日根野電車区)
- JR西日本で上記の他に205系を使用しているのはここだけで、必然的に受け入れ線区となった。阪和線に7両編成は存在しないため、サハを移してサハなしの6両編成とサハ2両連結の8両編成が組成され、同数の103系を置き換えている。
- ただし、当初から計画通りの編成で入った訳ではなく、入線当初は2006年1月30日から運用を始めた第1陣、2月16日から運用を始めた第2陣ともに6両で登場し、その後3月30日に予定通りの編成に組み替えられた。これは当時、8両編成には大阪環状線に乗り入れる運用があり、そのままでは乗務員の訓練等が必要となるため、ダイヤ改正で環状線乗り入れ運用が廃止されるのを待って8両編成とした模様である。
- 転用時にスカートの強化(201系と同等)、スカート部の車番表記消去、方向幕の交換(1000番台とはローマ字フォントが小さいなど微妙に異なる)といった細かな改造がなされたが、201系で施工された屋根上の通風器撤去工事や1000番台にある車外スピーカーの設置は未施工である。また、最高速度100km/hである103系の置き換え用であるため、110km/h対応改造もなされていない。
[編集] その他
[編集] デジタル無線搭載工事
JR東日本では首都圏各線の列車無線のデジタル化工事を推し進めている。これに際し車両側にも搭載工事を施行中である。加えて、「運行トータル管理システム」対応の一環でTIMSなどのモニタ装置にも似た簡易モニタ装置を併せて設置している。特徴としては、運転室にはモニタ画面とICカードのR/W、運転台後部の窓の上とそのそばの荷棚に大型のボックスを設置しており、目立つものとなっている。2007年4月現在各線区毎の搭載している編成は以下の通り。
- 武蔵野線(千ケヨ):M20・M22・M25・M37
- 埼京線(宮ハエ):ハエ3・4・7・19~23
- 相模線(横コツ):R4~11
- 横浜線(横クラ):H15・H16・H23
- 南武線(横ナハ):ナハ46
- 鶴見線(横ナハ):T11・T13・T16・T19
[編集] 関連商品
- Nゲージ鉄道模型として、関水金属(KATO)から0番台量産車の初期型と後期型及び5000番台が、マイクロエースから0番台量産先行車が、グリーンマックスからは0番台量産車後期型と500番台のキットがそれぞれ発売されている。
- また、プラレールとBトレインショーティーでも製品化されている。
- 完成品でもモデル化のなかった阪和線1000番台もマイクロエースからが製品化される。また関水金属からも後期型の「京浜東北線色」「中央・総武緩行線色」も製品化される。
[編集] 関連項目
- 日本国有鉄道の直流用新性能電車 (■JRを含む全一覧 / ■カテゴリ) ■Template ■ノート
- JR東日本の在来線電車 (■国鉄引継車を含む全一覧 / ■カテゴリ) ■Template ■ノート
- JR西日本の在来線電車 (■国鉄引継車を含む全一覧 / ■カテゴリ) ■Template ■ノート