キラーストリート
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キラーストリート | ||
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サザンオールスターズ の アルバム | ||
リリース | 2005年10月5日 2005年11月12日 (LP盤) |
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録音 | 2003年3月~2005年8月 Disc2 # 3 1999年9月9日~ Disc2 #11 2002年1月25日~ Disc2 #12 1999年9月1日~ VICTOR STUDIO 401st, 303st 猫に小判STUDIO |
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ジャンル | ロック | |
時間 | Disc1 65分42秒 Disc2 71分32秒 Total 137分14秒 |
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レーベル | ビクタータイシタ | |
プロデュース | サザンオールスターズ | |
チャート順位 | ||
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ゴールド等認定 | ||
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売上枚数 | ||
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サザンオールスターズ 年表 | ||
バラッド3 ~the album of LOVE~ (2000年) |
キラーストリート (2005年) |
『キラーストリート』(KILLER STREET)は、サザンオールスターズの13枚目のオリジナルアルバムであり、本作DISC1の13曲目に収録されている楽曲名である。2005年10月5日発売。発売元はビクターTAISHITAレーベル。
目次 |
[編集] 解説
『KAMAKURA』以来2枚目の2枚組オリジナルアルバムで、「待たせてゴメン!」という触れ込みでオリジナルアルバムとしては1998年の『さくら』以来約7年振り、ベストアルバム『バラッド3 ~the album of LOVE~』を含めても約5年振りのアルバムとなった。
タイトルはビクターエンタテインメントの青山レコーディングスタジオの前にある外苑西通りの通称であるキラー通りから取ったもの。ジャケットやタイトルはビートルズの『アビイ・ロード』をモチーフにしている為に、『KAMAKURA』発売時同様「これがラストアルバムになるのではないか」と解散説まで浮上しているが、桑田佳祐が自身のラジオ番組『桑田佳祐のキヤノンFMワンダーランド~やさしい夜遊び~』(以下同番組)で「解散は絶対に無い」とはっきり否定のコメントを出している。また、本発売後から行われた全国ツアー『みんなが好きです!』の年末に行われた年越しライブでは「死ぬまで続けます!!」とのコメントも残している。
キャッチコピーは“「すごいの、頂戴。」名盤保証!!”。初回盤は¥4,500、通常盤は¥4,200。初回盤特典は「FILM KILLER STREET」と題されたレコーディング風景を記録したDVDと桑田自身によるセルフライナーノーツが付属。
総レコーディング時間は前作『さくら』の3000時間を上回る3300時間を費やした。なおレコーディング時期は2003年から、本格的な歌入れは2004年からとされているが、録音された曲そのものは1999年頃に桑田やマニピュレーターが桑田のホームスタジオ(通称「猫に小判スタジオ」)で録音していたのをアレンジしたものや、桑田のソロアルバム『ROCK AND ROLL HERO』のボツ曲を出してきたものも含まれている。このアルバムに収録されているシングル楽曲はすべてにリマスタリングが施され、一部アレンジも加えられた。
桑田はアルバム発売に合わせて出演したテレビ朝日系音楽番組『ミュージックステーション』などで、シングル曲についてアルバム製作のために切り続けた旨を明かしており、実質は2003年からアルバムの先行シングルとしてリリースされていたものである。シングル収録曲がc/w含め12曲とベストアルバム並みの多さになっているが、アルバムリリースに時間が掛かったためにやむなくリリースされたものである。似たような例にX JAPANの『DAHLIA』がある。こちらは他にもシングル曲が多くなった原因があるが、シングルありきの内容になった理由は似たようなものであった。
2枚組・全30曲収録というボリュームのアルバムにすることが決めるまでは、もちろんこれほどのシングルを網羅することは考えていなかった(通常オリジナルアルバムは多くても15曲入り程度である)。2004年ごろから本格的に製作を始めるにあたり、「とりあえずは質より量」というコンセプトがあり、量があれば自然と質も出てくるだろうという考えがあったことを桑田はいくつかのインタビューで語っている。
このアルバムは前年から倒産の危機にあったビクターを支えるために制作されたものであり、本作の発売日も売り上げの入金が決算時期に間に合うように決定された。この年、ビクターの二枚看板であるSMAPとサザンにはビクターを救う使命が下され、客単価を上げるために両者とも複数枚組アルバムを発売している(SMAPは7月に3枚組のオリジナルアルバム『SAMPLE BANG!』を発売)。また、特にサザンに関してはスタッフの人件費、スタジオ代、サポートメンバーの人件費など、なるべくビクターにお金が回る、かつ、ファンの期待する楽曲になるようにと苦心して制作されており、それを“桑田のワンマン”と決め付ける風評被害には、桑田本人の心中を察するにあまりにも残酷な仕打ちである。幸か不幸か、たった1人の判断で数100~1000億円が動く男になってしまった桑田の、ビジネスとアートとの間のギリギリの戦いの結晶が本作なのである。
ベストアルバム含めてサザン5人編成最初のアルバムであり、登場6週目の11月15日にオリジナルアルバムとしてはオリコン集計で『Young Love』以来9年ぶりのミリオンセラーを達成した。2枚組オリジナルアルバムによるミリオンはサザンとしては初。他アーティストを含めると、B'zの『The 7th Blues』以来11年8ヵ月ぶり、2作目の快挙となった。活動歴が四半世紀以上のアーティストによるミリオン突破は、ベストアルバムではサザン自身の『海のYeah!!』をはじめ、井上陽水の『GOLDEN BEST』や小田和正の『自己ベスト』などの例があるものの、オリジナルアルバムでの達成はオリコン史上初めて。これまでの記録は松任谷由実の『KATHMANDU』のデビューから23年6ヵ月が最長記録で、今回はそれを遥かに上回る27年と5ヵ月という記録を打ち立てた。
追って11月12日にはLP3枚組のアナログ盤も発売された。当初は同時発売だったのだが製作上の事情で発売が延期された。アナログ盤購入特典として、アルバムジャケットとキラー通り歩道橋上で撮影され、プロモーション写真に使用されているサザンのアーティストビジュアルの2種が、縦横90センチ大の特大ポスターとして封入。公式サイトでも一部掲載されている桑田への発売に関するロングインタビューのブックレットも付属。なお、こちらは公式で公開されているインタビューには未掲載の内容も含まれており、LPサイズと通常盤よりライナーノーツのサイズが大きいといった相違がある。更にジャケットにもそれぞれオリジナルのナンバリングがされている。発売延期になった謝意も込めてか、コレクター向けのアナログ盤はCD盤とは特典に大きな違いがある。従来どおり、ジャケットや収録曲自体に相違は無い。
また、本作に収録されるシングル曲が公式サイトより早く山野楽器のサイト内で発表されている。当初は公式で近日公開とされている収録曲が他所で公開された点に、電子掲示板上などでは疑問や戸惑いの声が見られたが、直後に公式サイトでもシングル収録曲が発表された。
本作のレコーディングドキュメントと同年末に掛けて行われたライブツアー『みんなが好きです!』の東京ドーム公演の模様が、DVD『FILM KILLER STREET (Director's Cut) & LIVE at TOKYO DOME』として翌年発売された。このDVDによってアルバム『キラーストリート』は完結したと言われる。
[編集] 収録曲
シングル収録曲は各シングルで説明しているため、ここでは説明を省略する。
[編集] Disc 1
- からっぽのブルース
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ)
仮タイトルは「CSN&Y」。歌詞の一部は五木寛之の小説『大河の一滴』に影響されたとのこと。左チャンネルのギターを桑田、右チャンネルはサポートメンバーの斎藤誠が演奏している。今は亡き母に捧げると思われる歌詞が登場する。 - セイシェル ~海の聖者~
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ)
2005年初頭から本作の本格レコーディングに入る際、最初に製作し始めた曲。海での女性との交流を描きながら、聖者という神秘的な存在を絡めた異色曲。イントロのシンセサイザーが印象的である。桑田ならではの歌詞法として、「聖者(セイジャ)」と「セイシェル」の韻踏みの意味もある。 - 彩 ~Aja~
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ & 片山敦夫 管編曲:山本拓夫)
珍しく春をイメージした48thシングル。歌詞は亡き父へ捧げたもの。 - JUMP
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ)
歌詞の内容はサラリーマンやニートに捧げているように取れ、無気力な日本全体に向けた風刺曲でもある。曲中には女性の笑い声が収録されているが、これは1979年のヒット曲「いとしのエリー」間奏に登場する原由子の笑い声を、サンプリングして使用しているものである。ちなみに、ドイツにはニートに対する政策に「JUMPプログラム」というものがある。本作の中ではこもった歌い方をしているのが特徴的である。ロックともポップスともいえない珍しいタイプの楽曲になっている。コーラスはスタッフらとともに収録したもの。 - 夢と魔法の国
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ)
歌詞の内容は某巨大遊園地のことと考えられたが、桑田自身は自身のラジオ番組にて否定している。また、大衆のマナーの悪さについて比喩する歌詞も登場し、ファンのライブ会場でのマナーについて歌われているのではないかという声も上がる。エレキギターを歪ませたり掻き鳴らす奏法を用いており、非常にハードロック的なサウンドに仕上がっている。 - 神の島遥か国
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ)
51stシングル。両A面シングルの2ndトラック。 - 涙の海で抱かれたい ~SEA OF LOVE~
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ 管編曲:山本拓夫 弦編曲:島健 & 原由子)
サザンとしての活動を再開した47thシングル。 - 山はありし日のまま
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ)
原由子ボーカル曲。桑田は自身のラジオで、原の読んでいた小説の内容から歌詞を考えたと語っている。間奏のエレクトリックピアノは、桑田と原の掛け合いの末に決めた音であることが、初回盤付属のDVDで確認できる。 - ロックンロール・スーパーマン ~Rock'n Roll Superman~
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ 弦編曲:片山敦夫)
仮タイトルは「電気男 (T-REX)」。このタイトルは当時一大ブームになっていた『電車男』をモチーフにしたものである。本作のCMソングにも使われている楽曲。ラジオで最初に公開された曲でもあり、アルバムリリース時のテレビ出演でも最も多く演奏されている。さらにアルバム内の新曲としては、唯一正式なPVが存在する。後にTOYOTA『MORE THAN BEST』CMソングに起用される。TOYOTAの所属選手である安藤美姫が出場したトリノオリンピック終了後まで放送され、CMにも安藤美姫が出演した。ストリングスが効果的に使われている楽曲であり、この後も全体的にストリングスを利かせている曲が多い。ちなみに当初はもっとテンポが遅かったとのこと。直後に行われたライブツアー『みんなが好きです!』で披露された際には、桑田のアイデアで自身が敬愛するビートルズの楽曲「エリナー・リグビー」がイントロに管楽器によって挿入された。前向きである種の応援歌的な歌詞などから、ファンを中心に大変人気の高い曲になっている。 - BOHBO No.5
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ 管編曲:山本拓夫)
51stシングル。本作で最もアップテンポな曲である。シングルバージョンより、ボーカルとブラスの音量を上げて収録している。 - 殺しの接吻(キッス) ~Kiss Me Good-Bye~
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ 弦編曲:島健)
サスペンスシリーズ第5弾。ちなみに第4弾は31stシングル「涙のキッス」収録の「ホリデイ ~スリラー『魔の休日』より」とされる。ジャズを意識した楽曲。桑田の自宅スタジオで録音が開始され、ほぼ桑田+スタジオミュージシャンで構成されている楽曲。 - LONELY WOMAN
(作詞・作曲:桑田佳祐 英語補作詞:岩本えり子 編曲:サザンオールスターズ 弦編曲:島健)
50thシングル「愛と欲望の日々」c/w。英語補作詞でクレジットされている岩本えり子は桑田の実姉。シングルバージョンからはコーラスの入る部分が1小節早まっている。 - キラーストリート
(作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ)
インストでありタイトル曲。『稲村ジェーン』収録の「美しい砂のテーマ」以来15年ぶりであり、桑田作曲としては2曲目となるインスト曲である。Disc2にはこの曲に歌詞が付いたものが収録されている。なお、サザンオールスターズ名義でのインスト楽曲でも、2003年の「勝手にシンドバッド (Instrumental)」以来である。更にこれを除いたオリジナル作品に限っても、1993年の「9月の風」(作曲は大森隆志)以来のものとなる。インストであるにも拘らず、発売後から行われたライブツアー『みんなが好きです!』でも演奏され、意外な形で披露されている。曲自体も1分18秒と非常に短いが、作曲からレコーディングもあっという間に終えたとのこと。 - 夢に消えたジュリア
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ 弦編曲:島健)
両A面49thシングル「君こそスターだ/夢に消えたジュリア」の2ndトラック。 - 限りなき永遠(とわ)の愛
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ 弦編曲:島健)
「ロックンロール・スーパーマン」同様本アルバムCMソングとして使われている。「ロックンロール・スーパーマン」とは正反対に、歌詞のテーマは後ろ向きなものになっており、桑田が50代を迎えるにあたって考えさせられることが多くなったことから来る“哀しみ”がベースになっていると語っている。この劣等感や悲哀感については、多くのインタビューで語られている。
[編集] Disc 2
- ごめんよ僕が馬鹿だった
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ 管編曲:山本拓夫)
公式サイトの「待たせてゴメン!」ページ開設時、この曲のイントロ部分が公開されていた。自分の彼女に浮気がバレて、言い訳している愚かな男が歌詞テーマ。メンバーが桑田の自宅スタジオに集まってレコーディングに取り掛かった、いわゆる“合宿”で作りこまれた曲である。そのため、非常にバンドテイストの強いロックバンドらしいサウンドになっており、こちらもファンからの人気が高い。「ロックンロール・スーパーマン」とは本作収録曲で二分を分ける人気であるといえる。歌詞に登場する"Love-desperation"という単語は桑田の造語である。テレビ朝日系『ミュージックステーション』出演時には、「ごめんよ君が太ってた」というタイトルで紹介した。 - 八月の詩(セレナード)
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ)
歌詞中に茅ヶ崎のフレーズが登場。新しい試みを用いた曲も多い中で、コアなファンを喜ばせた。フィル・スペクター風の曲調をイメージして製作された。 - DOLL
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ)
2004年発売の49thシングルの「君こそスターだ/夢に消えたジュリア」c/wであるが、製作開始は1999年である。 - 別離(わかれ)
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ 弦編曲:片山敦夫)
ポップな曲調とは逆に、歌詞は恋人が亡くなるというストーリー。桑田本人は製作途中で登場する"彼女"の死にテーマを当てたと語っている。また、「彩 ~Aja~」同様亡き父へ捧げる歌として制作。歌詞中には珍しく長めのセリフが収録されており、遊び感覚や社会風刺のセリフを入れたことはあったが、曲に関係した言わば“真面目”なセリフは新たな試みである。このセリフ部分に関しては桑田自身も「恥ずかしながら、初めて正々堂々とセリフを挿入してみた」と語っている。同じような例に1996年のシングル「BLUE HEAVEN」のアウトロー部分にもセリフが収録されているが、こちらはフェードアウトしながらの囁き口調になっているため、はっきりと聞き取れるものではない。ライブでは日にちごとにセリフが変えられており、その会場や時期に合わせた言葉に差し替えられている。名古屋での公演では名古屋弁でのものに、12月以降はクリスマスシーズンを意識した内容になっているなどである。 - 愛と欲望の日々
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ 管編曲:山本拓夫)
記念すべき50thシングルであり、PVの撮影には日光江戸村が使用されている。 - Mr.ブラック・ジャック ~裸の王様~
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ)
おなじみの政府首脳への皮肉を込めた社会風刺曲。夜中の1時頃に5分程度で作り上げた曲ということで、ブルース調というテーマのみを決め、練習もないまま即興でセッションしたテイクをそのまま収録したものである。メロとコード進行のみが決まっている中で、桑田の指示だけで半ば強引に進められている。完成したバージョンにも、一部桑田のその指示が収録されている。時間も遅くなっていただけに、スタジオミュージシャンと最後の1回ということで演奏されたものであり、ベースになった仮唄はまさに1テイクのみの収録になっている。その後のオーバーダビングなどもほぼ1回のみの約束で試し、そのまま収録という史上稀に見ない製作形態になった。メンバーは桑田、ドラムスの松田弘、サポートメンバーでキーボードの片山敦夫の3人のみ。曲作りから歌入れまでおよそ20分というサザン最短のレコーディング作品である。ただ、参加メンバーが桑田+松田+スタジオミュージシャンのみで行われており、やはり桑田のワンマン体制が際立ってしまっている面は否めない。この曲も含め、桑田のソロに近いコンセプトの楽曲もいくつか収録されており、中には桑田のソロワークとしてボツになった曲を再び作り直しているものもある。歌詞は内閣総理大臣(当時)の小泉純一郎、日本道路公団の天下り問題、そして日本人として絶対に忘れてはならないことがテーマになっている。特に後者の3,4番は歌詞カードでこそ隠されているものの、日本の蔑称が使われているなど極めて過激なものである。曲の途中でスネアのスナッピーが切れ、明らかに音が変わっているのも、デジタルエディット全盛の今ならではの趣がある。 - 君こそスターだ
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ)
49thシングル。同シングルからは全曲が収録された。シングルには無い松田のカウントやスタッフのハンドクラップが追加されている。 - リボンの騎士
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ & 斎藤誠 & 片山敦夫)
原由子ボーカル曲。歌詞はアダルティーな雰囲気、曲もヒップホップ的手法を取り入れ、「山はありし日のまま」とは一線を画す曲になっている。タイトル元は手塚治虫の同名漫画であるが、内容との関連はない。 - 愛と死の輪舞(ロンド)
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ)
コンセプトは桑田の敬愛するビートルズの『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』。ドラムの松田弘の息子である松田翔が、間奏のスネアロールでレコーディングに参加している。このことに関しては、翔(SHOW) ~鼓動のプレゼントを参照。 - 恋人は南風
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ)
47thシングルc/w。比較的サポートメンバーが少ない楽曲である。シングルバージョンからは一部ボーカルが省略されている。 - 恋するレスポール
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ)
元々は桑田佳祐ソロアルバム『ROCK AND ROLL HERO』製作時に作っていた曲。そのため製作開始は2002年からとなっている。タイトルのレスポールをはじめ、ギターメーカーや楽曲名が歌詞に使われている。 - 雨上がりにもう一度キスをして
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ & 斎藤誠 管編曲:山本拓夫)
こちらも47thシングルc/w。JALのCMソングとしてシングル「涙の海で抱かれたい ~SEA OF LOVE~」収録曲で1番最初にOAされた。シングルバージョンと比べ、イントロにはスネア音が挿入され、アウトローのボーカルも省略されているなどの違いがある。録音は1999年からであり、もっと早い段階でのシングルリリースの予定があったものの、メンバー脱退やソロ活動への移行で発表がずれ込んだ可能性が高い。 - The Track for the Japanese Typical Foods called “Karaage” & “Soba” ~ キラーストリート (Reprise)
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ)
サザンの楽曲の中で最もタイトルが長い作品である。おなじみメドレー曲であり、~はサブタイトルと言う意味ではない。メドレー後部にはインスト曲「キラーストリート」に歌詞をつけたものが収録されているが、はっきりとは聞こえにくい。歌詞には「ホープ軒」「丸屋」が登場するが、これはキラー通り付近に存在する店の名前をそのまま引用しており、ある意味、Disc1-13のキラーストリートと対をなす、本アルバムを象徴する表題曲とも言える。コミックソング的な要素のある曲から、落ち着いたバラードのインスト曲への流れに驚かされるファンも多かった。なお、本アルバム中では最後に制作された曲である。 - FRIENDS
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ & 片山敦夫)
48thシングルc/w。岸谷五朗主演のミュージカル「クラウディア」のために書き下ろした曲。現時点で最も収録時間が長い曲である。故・本田美奈子.氏も同ミュージカルで歌唱していた。 - ひき潮 ~Ebb Tide~
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ 弦&コーラス編曲:島健)
桑田自身「三拍子で『栞のテーマ』を超える曲は作れない」ということを踏まえて製作したと語っている。30曲入りという超大作を締めくくるバラードして、逆にあまり手を掛けすぎず素朴な楽曲に形成されている。
[編集] 参加ミュージシャン
- 桑田佳祐:Vocal, Chorus, Electric & Acoustic Guitars, Bass, Synthesizer Bass, Keyboards, Harmonica, Drum Programming, Percussion, Hand Claps, Drums, Jaws Harp, Cow Bell, Electric Bass, Tambourine
- 関口和之:Bass, Acoustic Bass, Uklele, Chorus
- 松田弘:Drums, Drum Programming, Percussion, Hand Claps, Chorus
- 原由子:Piano, Electric Piano, Hammond Organ, Keyborads, Vocal, Chorus, Hand Claps, Electric Organ
- 野沢秀行:Percussion, Chorus
[編集] Disc 1
- からっぽのブルース
- 斎藤誠:Electric & Acoustic Guitars
- 片山敦夫:Piano, Organ
- 三沢またろう:Percussion
- 加藤茂:Drum Programming
- 角谷仁宣:Computer Programming
- セイシェル ~海の聖者~
- 彩 ~Aja~
- JUMP
- 斎藤誠:Electric Guitar
- 片山敦夫:Piano, Clavinet, Keyboards, Drum Programming
- 加藤茂:Drums Programming
- 角谷仁宣:Computer Programming, Synthesizer
- 401stオールスターズ:Chorus
- 夢と魔法の国
- 斎藤誠:Electric Guitar
- 片山敦夫:Piano
- 三沢またろう:Percussion
- 角谷仁宣:Computer Programming
- 神の島遥か国
- 斎藤誠:Electric Guitar
- 片山敦夫:Hammond Organ
- 島袋優 (BEGIN):三線, 指笛*by the courtesy of imperial Records / TEICHIKU ENTERTAINMENT, INC.
- 角谷仁宣:Computer Programming
- 涙の海で抱かれたい ~SEA OF LOVE~
- 小倉博和:Electric Guitar
- 三沢またろう:Percussion
- 山本拓夫:Tenor & Soprano & Sopranino Saxes
- 金原千恵子ストリングス:Strings
- 角谷仁宣:Computer Programming
- 山はありし日のまま
- 斎藤誠:Acoustic Guitar
- 片山敦夫:Piano
- 三沢またろう:Percussion
- 角谷仁宣:Computer Programming
- ロックンロール・スーパーマン ~Rock'n Roll Superman~
- 斎藤誠:Electric & Acoustic Guitars
- 片山敦夫:Piano, Keyboards
- 三沢またろう:Percussion
- 山本拓夫:Tenor & Baritone Saxes
- 金原千恵子ストリングス:Strings
- 角谷仁宣:Computer Programming
- 401stオールスターズ:Hand Claps
- BOHBO No.5
- 斎藤誠:Electric Guitar, Chorus
- 片山敦夫:Piano, Chorus
- 三沢またろう:Percussion
- 山本拓夫:Tenor Saxophone
- 竹野昌邦:Tenor Saxophone
- 西村浩二:Trumpet
- 荒木敏男:Trumpet
- 角谷仁宣:Computer Programming
- 殺しの接吻 ~Kiss Me Good-Bye~
- 斎藤誠:Electric Guitar
- 島健:Piano
- 金原千恵子ストリングス:Strings
- LONELY WOMAN
- 斎藤誠:Acoustic Guitar
- 片山敦夫:Keyboards
- 島健:Glockenspiel
- 金原千恵子ストリングス:Strings
- 角谷仁宣:Computer Programming
- キラーストリート
- 斎藤誠:Gut Guitar
- 片山敦夫:Santir, Keyboards
- 角谷仁宣:Computer Programming
- 夢に消えたジュリア
- 片山敦夫:Harpsichord
- 三沢またろう:Percussion
- 朝川朋之:Harp
- 近藤和彦:Alto Sax
- 竹野昌邦:Alto Sax
- 小池修:Tenor Sax
- 吉田治:Tenor Sax
- 山本拓夫:Baritone Sax
- 西村浩二:Trumpet
- 横山均:Trumpet
- 木幡光邦:Trumpet
- 奥村晶:Trumpet
- 村田陽一:Trombone
- 広原正典:Trombone
- 片岡雄三:Trombone
- 辻冬樹:Bass Trombone
- 金原千恵子ストリングス:Strings
- 限りなき永遠の愛
- 片山敦夫:Piano
- 金原千恵子ストリングス:Strings
- 加藤茂:Drum Programming
- 角谷仁宣:Computer Programming
[編集] Disc 2
- ごめんよ僕が馬鹿だった
- 斎藤誠:Electric & Acoustic Guitars
- 片山敦夫:Hammond Organ
- 西村浩二:Trumpet
- 荒木敏男:Trumpet
- 山本拓夫:Tenor Sax
- 竹野昌邦:Tenor Sax
- 角谷仁宣:Computer Programming
- 八月の詩
- 斎藤誠:Electric & Acoustic Guitars
- 片山敦夫:Piano, Keyboards
- 三沢またろう:Percussion
- 角谷仁宣:Computer Programming
- DOLL
- 別離
- 斎藤誠:Electric & Acoustic Guitars
- 三沢またろう:Percussion
- 山本拓夫:Piccolo & Alto Flutes
- 西村浩二:Trumpet, Fligelhorn
- 荒木敏男:Trumpet, Flugelhorn
- 金原千恵子ストリングス:Strings
- 角谷仁宣:Computer Programming
- 愛と欲望の日々
- 斎藤誠:Electric Guitar, Chorus
- 片山敦夫:Piano, Hammond Organ, Keyboards, Chorus
- 三沢またろう:Percussion
- 山本拓夫:Tenor & Baritone Sexes
- 西村浩二:Trumpet
- 荒木敏男:Trumpet
- 村田陽一:Trombone
- 包国充:Tenor Sax
- 角谷仁宣:Computer Programming
- Mr.ブラック・ジャック ~裸の王様~
- 片山敦夫:Hammond Organ
- 角谷仁宣:Synthesizer
- 君こそスターだ
- 斎藤誠:Electric Guitar
- 片山敦夫:Hammond Organ, Keyboards
- 小倉博和:Electric Guitar
- 角谷仁宣:Computer Programming
- 猫スタオールスターズ:Hand Claps
- リボンの騎士
- 愛と死の輪舞
- 斎藤誠:Electric Guitar, Chorus
- 片山敦夫:Organ, Keyboards
- 有田純弘:Banjo
- 三沢またろう:Percussion
- 山本拓夫:Clarinet
- 松田翔:Snare Roll
- 加藤茂:Gran Cassa
- 角谷仁宣:Computer Programming
- 恋人は南風
- 成田昭彦:Percussion
- 角谷仁宣:Computer Programming
- 恋するレスポール
- 斎藤誠:Electric & Acoustic Guitars
- 片山敦夫:Hammond Organ
- 加藤茂:Drum Programming
- 角谷仁宣:Computer Programming
- 雨上がりにもう一度キスをして
- 斎藤誠:Electric & Acoustic Guitars
- 三沢またろう:Percussion
- 山本拓夫:Tenor Sax
- 西村浩二:Trumpet
- 荒木敏男:Trumpet
- 清岡太郎:Trombone
- 角谷仁宣:Computer Programming
- The Track for the Japanese Typical Foods called “Karaage” & “Soba”~キラーストリート (Reprise)
- The Track for the Japanese Typical Foods called “Karaage” & “Soba”
- 斎藤誠:Electric Guitar, Rap
- 片山敦夫:Keyboards, Rap
- 山本拓夫:Tenor Sax
- 角谷仁宣:Computer Programming
- キラーストリート (Reprise)
- 斎藤誠:Gut Guitar
- 片山敦夫:Santir, Keyboards
- 角谷仁宣:Computer Programming
- The Track for the Japanese Typical Foods called “Karaage” & “Soba”
- FRIENDS
- 斎藤誠:Electric & Acoustic Guitars
- 片山敦夫:Electric Piano, Hammond Organ, Keyboards
- 山本拓夫:Soprano Sax
- 加藤茂:Drums Programming, Tambourine
- 角谷仁宣:Computer Programming
- 猫スタオールスターズ:HEY!! & Hand Claps
- ひき潮 ~Ebb Tide~
- 斎藤誠:Acoustic Guitar
- 島健:Celesta
- 金原千恵子ストリングス:Strings
- 角谷仁宣:Computer Programming
[編集] 関連項目
- KAMAKURA
- MOTHER
- アビイ・ロード
- 東京都道418号北品川四谷線 (外苑西通り)
タイトル「キラーストリート」の由来となったキラー通りが存在する。
前作 | サザンオールスターズのオリジナルアルバム | 次作 |
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さくら | - |
オリコン週間アルバムチャート第1位 2005年10月17日付 |
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前作: 倖田來未 『Best ~first things~』 |
サザンオールスターズ 『キラーストリート』 |
次作: ORANGE RANGE 『ИATURAL』 |