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スバル・インプレッサ - Wikipedia

スバル・インプレッサ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

インプレッサWRX STi(GDB型)
インプレッサWRX STi(GDB型)
インプレッサ・スポーツワゴン
インプレッサ・スポーツワゴン

インプレッサ(IMPREZA)は、富士重工業の生産する小型・普通乗用車レオーネの生産終了と共に登場した。レガシィの1クラス下に位置するモデルである。通称:「インプ」。

目次

[編集] 概要

1989年に登場した初代レガシィサスペンションエンジン・基本フロアを新規開発し、それまでの主力車種であったレオーネからはメカニズム・コンポーネント的に連続性が薄い車種であった。幸いレガシィの販売は好調だったが、当時危機的な財政逼迫にあった富士重工業にとっては、ほぼ新規のプラットフォームを1車種で維持するのは難しく、当初から派生車種の開発が念頭に置かれていた。レガシィがレオーネの実質後継車種となり、1クラス上の車格になってしまい、スバルとしてもレガシィの下のクラスはいきなりリッターカークラスのジャスティであったことから、レオーネが担っていたベーシッククラスのサイズに相当する車種が必要であった。この中で企画されたインプレッサはレガシィコンポーネントをダウンサイジングしたフロアに適用する手法で誕生した。

また、その当時スバルは世界ラリー選手権(WRC)にミドルクラスセダンのレガシィRSで参戦していた。しかし、スバルワールドラリーチームから燃費、およびハンドリング向上のためより小型軽量なベース車を求められ、会社側、そしてラリーの現場の双方から「コンパクトセダン」の必要性が迫られたことにより誕生したのがインプレッサである。

ちなみにこの成り立ちは、ギャランVR-4のエンジンを小型セダンのランサーに押し込んで作られたランサーエボリューションの成り立ちとよく似ている。→詳しくはランサーエボリューションの項を参照


[編集] 歴史

[編集] 初代GC・GF型(1992年-2000年)

インプレッサ・スポーツワゴン(GF型)
インプレッサ・スポーツワゴン(GF型)
サーキットを走るインプレッサWRX(GC型)
サーキットを走るインプレッサWRX(GC型)

飛翔する水鳥をイメージしてデザインされたボディ形状はセダンステーションワゴン(呼称はスポーツワゴンとされたが、セダンとのサイズから実質5ドアハッチバック)の二通りが設定され、排気量 1.5,1.6,1.8,2.0リットルの水平対向エンジンを縦置きに搭載するFF及び4WDである。初代モデルは1992年11月から2000年8月まで発売された。初代モデル中期には米国でラインアップされていた2ドアの廉価モデル「リトナ」も追加販売されていたが、不人気の為に短期間で消滅した(2ドアは後に、WRXグレード専用モデルとして復活する)。なお、ワゴンの初期型にはエアサス仕様や副変速機付仕様も設定されていた。

スポーツモデルであるWRXは、水平対向エンジンが他のエンジンに比べ低い位置にマウントされ、車を構成する基礎的な部分から操縦性を念頭においた設計を行った結果、フルタイム4WDにも関わらずコントローラブルで曲がりやすいという評価を得た。一方、ライバルであるランサー・エボリューションは、フルタイム4WD特有の曲がりにくい特性を電子デバイス等でサポートする方法をメインとして解決していき、操縦性や素性に大きな違いが現われる。後々ライバルに引けを取らない程の人気になるが、発売当初はスバルのスポーツイメージは薄く、WRCの好成績が日本に届きにくかったこともあり人気はいまひとつで、限定生産だったランサーエボリューションの人気が先行した。当時はチューニングメーカーも水平対向エンジンのノウハウがなく、アフターパーツが少ないことも人気には影響していた。

更に、ハードなスポーツ走行を楽しむユーザーからは「ガラスのミッション」と呼ばれるほどトランスミッション(TY75型)が脆弱だった(実際に通常の走行をする程度で壊れる事はほとんど無かったが、このイメージが現在まで付きまとい「スバル=ミッションが弱い」と言われる原因となっている)ことや、特殊なエンジン形状ゆえにタービンやプラグ交換がしづらいなど構造上プライベートでは整備がしにくかったこと、初期から中期のモデルには実際の馬力にばらつきが多くカタログスペックを明らかに下回る車両が存在する事、トラブル発生時の難解さから、総合性能ではランサーエボリューションに分があった。

その後、ブレーキの強化や、センターデフのロック率を任意に調整できる「ドライバーズコントロールセンターデフ」(DCCD)を搭載するなど、毎年のように改良が重ねられた同車は、初期に欠点とされてきたこともかなりの面で改善され、ランサーエボリューションとの互いの切磋琢磨によって、世界にも比類のない長きに渡るライバル関係を築いている。

  • WRXのエンジンは初代も2代目も2リッターシングルターボと変わらないが、現行型のシングルターボ化された4代目レガシィに搭載されているものとはエンジン名称は同じでも中身はかなり異なる。
  • モデル後期に発売された2ドアクーペWRX-STiはセダンのWRX-STiと競技モデルのSTi-RAの良い部分を両立させた事で好評を得た。
  • 中期とモデル末期にはSTiの製作・販売による2200ccエンジン搭載の限定車も販売された(22B-STi Versionも参照)。
  • RV人気に後押しされ、WRXをベースとし大型フロントプロテクター(大型グリルガードバー、あるいは大型カンガルーバー)、スペアタイヤキャリアを纏ったマルチスポーツワゴン「インプレッサ・グラベルEX(エックス)」(1995年10月20日)や、スバル・ヴィヴィオスバル・サンバーで火が付いた「クラシックカー風スタイル」を周到した「インプレッサ・カサブランカ」などが特別仕様車として発売されるが、不人気であった。現在、SUBARUの本拠地である群馬県太田市でも見かけることはない。希少車である。なお「グラベルEX」のコンセプトは後継車「フォレスター」に引き継がれることとなる。また、北米では後継のGD系においても「OUTBACK SPORT」として同様のコンセプトモデルが販売されていた。

余談だが、発売前には「レオーネが復活するのではないか」「ジャスティの後継車種なのでは」という憶測が飛んでいた。

CMキャラクターには、俳優のカイル・マクラクランウィノナ・ライダーが起用されていた。また、CMソングはCHAGE and ASKAテイク6等が歌っていた。

[編集] 特別仕様車

[編集] 22B-STi Version

1998年3月16日に400台限定で発売された。2ドアクーペがベースで、2200ccのエンジン(EJ22改)を搭載していた。WRカーレプリカとも言える迫力あるエクステリアを持つ。例えばワイド・ボディ化であり、職人の手作りによるブリスターフェンダーが装着され1770mmという全幅だった。500万円というプライスにもかかわらず即日完売した。[5]

[編集] S201

2000年4月に300台限定で発売された。WRX typeRA STi VersionVIをベースにワークスチューニングを施されたモデル。存在感溢れる外装と相まって、エンジンも最大馬力300ps6500rpm、最大トルク36kg-m/4000rpmを誇る。初めて企画されたのは1999年の東京モーターショー出展車であるエレクトラワン。次に登場したのは2000年の東京オートサロンに同名で出展。こちらはカスタマイズモデルとして発売するにあたり保安基準に即した仕様となっていた。[6]

[編集] 2代目GD・GG型(2000年-)

[編集] 前期型(2000年8月~2002年10月)

2代目インプレッサ(初期型)
2代目インプレッサ(初期型)
故ポッサム・ボーン選手のGr.A車(ラリー北海道2002)
故ポッサム・ボーン選手のGr.A車(ラリー北海道2002

2000年8月フルモデルチェンジし、2代目になる。ボディ形状は引き続きセダンとステーションワゴンの二通りが設定されたが、2ドアクーペモデルは、WRCのレギュレーション上ベース車がクーペである必要性がなくなったこともあって消滅した。セダンは225タイヤを納めるためにワイドフェンダーを採用、全車が3ナンバーボディのWRX系のみとなったが(このため、当時5ナンバーボディであった上位車種であるレガシィとの逆転現象が生じている)2003年のマイナーチェンジの際に5ナンバーの1.5リッターモデルも復活することとなる。なおワゴンモデルは先代同様ノーマルフェンダーの5ナンバーサイズのままであった。また、非STiのWRX(WRX-NB)モデルは最大出力が先代の206kW(280ps)からトルクと耐久性重視と言う事で出力が落とされ188kW(250ps)となった。

2000年10月24日2代目のSTiが登場。競技用モデル「RA」16インチモデルにDCCDを搭載するなど、ランサー並に様々な電子制御を取り入れ、更にブレーキにはイタリアのブレーキメーカーであるブレンボ社製のゴールドキャリパーを採用し、「ガラスのミッション」と揶揄されたミッションにも手が入り、剛性と耐久性を飛躍的に向上させた自社新開発の6速ミッション(TY85型)をライバルのランサーエボリューションに先駆けて搭載するなど、ラリーカーとしての完成度を更に高めた、意欲的なモデルであった。

しかし、安全性向上のため重量が増したこと、STIバージョンの発売が遅れたこと、フロント周りのデザインが先代とは明らかに異なる特異な形と言う事もあり国内外両方で好評だった前モデルと比較しても販売力が落ち、90kgの軽量化を施した競技用モデル「RAspecC」や「STi Prodrive Style」[7]などのテコ入れモデルを出すも効果は認められなかったことと、スバル・ワールド・ラリー・チームから空気抵抗を削減したボンネット・デザインを求められたことにより、かなり短期間でマイナーチェンジを行った。

[編集] 中期型(2002年11月~2005年6月)

2代目インプレッサ(中期型)
2代目インプレッサ(中期型)
2代目インプレッサのパトカー
2代目インプレッサのパトカー

2002年11月1日マイナーチェンジ敢行。フロント周りのデザインが大幅に変更され、俗に「涙目」と呼ばれるデザインは、前期型と比較すると凛々しい顔立ちになった。フロントデザインの変更はスバル・ワールド・ラリー・チームからの要請による空力向上のためと言われている。

STi系についてはマイナーチェンジ前のモデルには競技用しか搭載されなかった(DCCD)が、横Gや縦G、スロットル開度などの情報から、センターデフのロック率を自動で設定する「オートモード付き」(従来通りのマニュアル設定も可能)に進化。メーカオプションでどのSTiにも搭載が可能となっている。エンジンにも手が入り、「ツインスクロールターボ」と「等長等爆エキゾーストマニホールド」が採用されている。特に後者はスバル1000以来約30年ぶりの採用となり、ボクサーエンジン特有の「ドコドコ」という排気音は聞こえなくなっている。これらが奏効し、最大トルクが400N・m(40.8kg-m)/4400rpmと、初めて40kg-m台に向上。2004年6月には小改良が行われ、最大トルクが412N・m(42.0kg-m)まで向上したほか、ホイールハブ強化のためにPCDが100mmから114.3mmに拡大された。

しかしサーキットでのタイム向上(具体的にはライバルのランサーエボリューションシリーズにタイムで勝つこと)を第一としたサスペンション・セッティングの変更により、ラリーカーとして肝心の全天候性能についてはマイナーチェンジ前より低下した感は否めない。 とはいえ、2003年にはWRCにおいてスバル・ワールドラリーチームのペター・ソルベルグがドライバーズチャンピオンを獲得、2004年の春に世界的に過酷であるがゆえに世界の自動車メーカーにとっての登竜門となるドイツのニュルブルクリンク・オールドコースで、市販2リッター車としては驚異の7分59秒を達成。並みいる大排気量、大パワースポーツカーに引けを取らない走りの完成度の高さ、バランスの良さを証明してみせた。

[編集] 後期型(2005年6月~)

2代目インプレッサ(後期型)
2代目インプレッサ(後期型)

2005年6月16日2度目のビッグマイナーチェンジが行われる。再度フロントのイメージが一新され、フロントグリルはすでにR2などで採用されている航空機の翼をモチーフにした「スプレッドウイングスグリル」が採用されたが、初期の丸目と同じく賛否両論が巻き起こり(主にこのウイングスタイルを忌避する層から)豚鼻と呼ばれている。一方ヘッドライトは4代目レガシィに似た「鷹の目」をイメージした形状のものに変更されている。同時にフロントオーバーハングも若干増した事により、ボンネット、エアスクープの高さも若干低くなっている。

WRX STI(従来カタログモデルはSTi、社名はSTIであったが、この後期型より表記がSTIに統一された)では最大トルクは43.0Kg-m/4400rpmに引き上げられたが、走行性能面での最大の進化はDCCDの改良であり、従来のセンターデフに新たに機械式LSDが追加されている。さらに前後の基本トルク配分を41:59(従来は35:65)に変更し、「ドライバーズコントロールセンターデフ」(DCCD)のセンサーに、ステアリング舵角センサーも追加され、より細かい制御が行われるようになった。また、空力的な改良としては、大型リヤスポイラーの効果を高めるための、左右リアピラー上端を橋渡しするような形状のルーフベーン(総アルミ製)および、リヤバンパー下部へのリヤディフューザーが新設された。

前回のマイナーチェンジと同様サーキット重視のセッティングで、全天候性能については初期型には及ばないようである。また限定車である後述のS203、S204などは、サーキットでのタイム優先のスペックではなく、GT的な物を目指している。

2006年6月19日に、一部改良が実施され、G型へと進化した。

1.5リッターモデルでは、従来のエンジンのほかに、ロングストローク化により低い回転域から豊かで幅広いトルクバンドを獲得した新開発の水平対向4気筒DOHC AVCSエンジン(EL15)が採用され、このエンジンを搭載した1.5Rというグレードが追加された。また、メーカーオプションの「Aパッケージ」、「SAパッケージ」が追加され、205/50R16タイヤ、リア14インチディスクブレーキなどのスポーティーな装備が選択可能になった。

WRX系では、WRX STIに、リアトルセンLSD・2度目のマイナーチェンジ時にWRX STI spec Cで採用されていたフロントピラー下部とアッパーフレームをつなぐ補剛材が追加された。

[編集] 2代目の特徴

  • ターボエンジンを搭載した安価なスポーツセダンと言う事でインプレッサの人気は海外でも高いが、基本的な輸出仕様WRXは国内仕様に比して出力が落とされているので、特にオーストラリアのユーザーから日本のSTiと同等の仕様を望む声も多い。
  • アメリカには日本にない2500ccエンジンをベースにターボ化した300馬力版WRX - STiがあるほか、イギリスではたびたびプロドライブ社のスペシャルパーツやチューニングがおごられた限定車が発売されるなど、逆に日本では見られない車種も少なくない。
  • 北米ではWRC人気の影響を受け、一般人にまで幅広く認知されている。またその無骨なデザインにより、ヨーロッパ車を真似たデザインの他社(トヨタ・ホンダ)の車とは一線を画し、公道ではリアルジャパニーズスーパーカーの名を欲しいままにしている。
  • インプレッサ=WRXというイメージがあるが、1.5リッターモデルの実力も侮れない。動力性能こそ並ではあるが、路面からの入力が柔らかく、ロールスピードを穏やかに仕上げた乗り味は、乗る者に高い安心感をもたらしている。一部では「登りは大したこと無いが下りはメチャクチャ速い」などと言われたりもする。
  • 初代モデルは欧州で高速取締のパトカーに使われていたが、2003年から、日本の警察でも高速パトカーとして、WRX STIの白黒パトカーが一部県警で活動中である。東京千葉埼玉には、交通取締り覆面も配備されたが、今年からWRXの捜査用覆面が活動している。
  • 当初は、初代で生産終了、後継をフォレスターに譲る予定だったとも言われているが、WRCによる人気もあり、継続生産されることになったとの説もある。
  • CMキャラクターには、初期の1.5リットル車にはモデルのブレンダ、ターボ車には歌舞伎役者で俳優の中村獅童が採用されていた。テレビ東京で彼が取材したWRCの特別番組も放送されたこともあった。

[編集] 主な特別仕様車

[編集] S202

WRX STi type RA spec Cをベースにチューニングしたモデルで2002年6月4日に400台限定(受注生産)で発売された。type RA spec Cと比べ全項目はあげる事は出来ないが、エアインテーク導風板のアルミ化、全面軽量ガラス、エアバッグレス化、ルーフ薄板化といった軽量化が施されている。外装部では17インチのRAYS製専用鍛造アルミホイール、カーボン製専用リヤウィングスポイラー、STi ステッカー付きフォグランプカバー、ハロゲン4灯ヘッドライト、アルミ製空冷式エンジンオイルクーラー等が装備されている。

また、S202はベースモデルと違い、ストリート・ユースに主眼を置いており、マニュアルエアコン、パワーウインドウ、集中ドアロックといった快適装備が特別装備された。このS202が、インプレッサ・Sシリーズの方向性を決定づけたのである。[8]

[編集] S203

WRX STiをベースにエンジンやシャシーなどのチューニングを行い、2005年1月11日から3月末まで555台限定で発売された。 [9]

[編集] WRX STI spec C V-Limited 2005

PCWRCで優勝した新井敏弘選手を記念し、2005年12月21日に350台限定で発売された。WRX STI spec Cをベースに、ホワイト塗装のアルミホイール、「Toshi Arai」のサインの入ったジュラコン製シフトノブなどの装備が加えられている。

[編集] 1.5iディライト・セレクション

スポーツワゴン1.5i・セダン1.5iをベースに、2005年12月21日 に発売された。“Good Taste”をコンセプトに、シートにベージュを採用、本革巻ステアリングホイール・本革巻ハンドブレーキレバーの特別装備など、“ディライト(明るい)”な特別仕様車となっている。セダンでは、初めてベージュ柄が採用された。

[編集] S204

WRX STIをベースにSTIがチューニングを行い、2006年1月13日に600台限定、480万9000円で発売された。S203と比較すると、ヤマハ発動機との共同開発とされる路面からのダンピングを抑えるパフォーマンスダンパーの新採用、新設計のリアスポイラー(ハイマウントストップランプ内蔵)、シートサイドに本革を採用するなどの細かな改良がされている。また、タイヤはWRX STIのブリヂストンRE070から、ピレリP-ZERO CORSA(専用開発)にするなどベースモデルよりコンフォートに振っている。基本設計の古いEJ20にも関わらず、専用ECUの細部変更により、最大トルクは44.0kg-mとなるに至った。同時に、低中速トルクも増し、扱いやすくなった。 [10]

[編集] WRX STI A-Line

2006年6月19日の一部改良と共に344万4000円で発売された。ノーマルモデルであるWRX STIから、外観ではルーフベーン、大型リアスポイラーを廃した代わりにトランク後端に小規模な専用リップスポイラーを加え、アルミホイールをゴールド塗装からシルバー塗装にするなどの変更が加えられた。内装においては部分本皮となるシートも含めシックな黒基調に変更され、遮音材などが追加されている。以上の変更やボディカラーにWRブルー・マイカが設定されていないことにより、WRX STIの「WRカー・レプリカ」な部分が薄れ、大人に似合うロードカーとなった。

A-LineのAとは、「信じるに足る」を意味する“authentic”、「大人の審美眼に適う」を意味する"adult"、そしてドイツのAuto Bahnに由来する。[11]

[編集] WRX STI spec C TYPE RA-R

WRX STI spec Cをベースに、サーキットなどでの究極の走りを目指して2006年11月15日に300台限定、428万4000円で販売された。ボディカラーはピュアホワイト、WRブルー・マイカ、アストラルイエロー(50台限定)の3色であった。

究極の走りを実現するために、TYPE RA-Rには様々な特別装備が施される。

エンジン 
ターボチャージャーのタービン径が大型化され、専用ECUが装着された。そのため、最高出力はベースモデルと比べ29kW(40ps)増の235kW(320ps)/6400rpm、最大トルクは10N・m(1.0kg・m)増の432N・m(44.0kgm)/4400rpmとなった。S204も同出力であるが手組みであり、こちらは量産仕様であった。
シャーシ 
スタビライザーの大径化、サスペンションスプリングの強化などが施され、ロールを抑え込み、大出力を路面に伝えられるようになった。
タイヤ 
専用開発のブリヂストンポテンザRE070 235/40R18が装着され、絶大なドライグリップを手に入れた。18インチタイヤにRE070が組み合わされたのはRA-Rが初であった。
ブレーキ 
フロントには専用モノブロック対向6ポットブレーキキャリパー+18インチディスクローター、リアには専用対向2ポットブレーキキャリパー+17インチディスクローターが装着され(ブレンボ製・シルバー塗装)、それぞれグループド化されていた。市販車にこの規模の大径ブレーキが装着されるのは、異例なことであった。このブレーキにより、対フェード性が抜群に向上し、サーキットなどでの極限状況でも安心して止まれる性能を得た。[12]

[編集] 3代目(2007年発売予定)

この項目には、発売予定の新製品、提供開始前の新サービス、または放送開始前の番組や公開前の映像作品等に関する記述があります。ウィキペディアはニュース速報でも宣伝サイトでもありません事実を確認し正確な記述を心掛けてください。また、特に重要と思われることについてはウィキニュースへの投稿も検討してみてください。

2007年6月フルモデルチェンジが予定されている。4月にニューヨーク国際オートショーで発表された(ワールドプレミア)。3代目となる新型インプレッサは、商品コンセプトを「新快適スタイル」とし、先代までに存在したスポーツワゴンが廃止され、4ドアセダンと5ドアハッチバックの2モデルとなる予定。なお日本では先ず5ドアハッチバックが投入される予定。STIは発表されておらず、2代目同様後から追加される予定。

[編集] グレード構成

[編集] 日本

GC型(セダン)・GF型(ワゴン)では、NAの1500・1600cc(GC型:SX/CF/CX/CS/CS Extra、GF型:CS/CS-X/C'z)・1800cc(GC型:HX、GF型:GB/HS/HX)・2000cc(HX-20S/SRX)搭載車と、2000ccターボを搭載した WRXに大別される。WRXでは、ワークスチューナーであるSTiの名が冠されたグレードが最上級となる。2ドアクーペのWRXは、"typeR"の名が付けられる。また、WRXのセダンには、typeRAというラリーベースのグレードがある。なお、スポーツワゴンHXには、レオーネからの伝統であるエアサス仕様が受注生産として初期モデルのみ設定されていた。エアサス仕様の5速MT車は、これまたレオーネからの伝統であるデュアルレンジを採用していた。

2000年のフルモデルチェンジ時に、セダンは2000ccエンジンのみになり、NAのWRX - NAと、ターボのWRX-NBが発売された。ワゴンではNAの1500cc(I's)・2000cc(20N/20S)搭載車と、2000ccターボの20Kが発売された。その後、最高出力280psを発生するワゴン"WRX STi"も発売されたが、2002年のマイナーチェンジで消滅。次いで2004年のマイナーチェンジで2000cc NA搭載車(20S)が消滅した。

現行型では、ワゴン・セダンとも1.5i系とWRX系に大別されている。1.5i、1.5i Gパッケージ、WRXはスポーツワゴンとセダン共に選べ、1.5i-Sはスポーツワゴンのみ。WRX STI、WRX STI spec Cはセダンのみ選べるようになっている。

2006年6月19日の一部改良から、1.5Rがスポーツワゴン・セダン共に追加された。この1.5Rは1.5iのSOHCエンジンとは違い、DOHCの新型エンジン(EL15型)が搭載されている。

[編集] 北米

WRX以外はモデル別に2500cc(RS),2200cc(L),1800cc(Brighton)NAエンジンを搭載したモデルが発売されており、1500cc・NAエンジンのモデルは発売されていない。また、WRX系も国内仕様と異なり2500ccとなっているが、使用ガソリンは日本国内で言うところのレギュラーガソリンに相当する燃料(オクタン価93前後)を使用する。 [1] [2] [3]

[編集] フランス

スポーツワゴンのみ1500cc・NAエンジンのモデルが発売されている。また、セダン・スポーツワゴン共に日本や北米にない、2000cc・NAエンジンを搭載したモデルが存在する。 [4]


[編集] キャッチコピー

この節は執筆の途中です この節は、書きかけです。加筆、訂正して下さる協力者を求めています。

[編集] 初代

  • 私はカタチに、はまらない。(セダン・1992年)
  • NEW DRIVER'S BASIC(セダン/スポーツワゴン・1992年~1993年)
  • 4WDピュアスポーツ、インプレッサWRX誕生。(WRX・1992年)
  • そろそろ、スポーツワゴン。(スポーツワゴン・1993年)
  • インプレッサの挑戦。(スポーツワゴンWRX・1993年)
  • Doin' Impreza(スポーツワゴン・1994年)
  • スポーツワゴンが、おもしろい(スポーツワゴン・1994年)
  • NEWインプレッサ誕生。(スポーツワゴン・1994年)
  • 私は、スポーツワゴン。(スポーツワゴン・1995年)
  • 私は、インプレッサ。(スポーツワゴン・1996年)
  • ワゴンにスポーツをのせよう。(スポーツワゴン・1997年)
  • 私に、アクセル。(スポーツワゴン・1997年~1998年)
  • 自由が、加速する。(スポーツワゴン・1998年)
  • スポーツワゴンを走らせよう。(スポーツワゴン・1999年)

[編集] 2代目

  • Pride of Sports(WRX/スポーツワゴン・2000年)
  • もっと走ろうと、このクルマが誘っている。(WRX・2000年)
  • NEW AGE IMPREZA WRX(WRX・2000年)
  • そのクルマ乗ってて楽しいですか?(WRX・2001年)
  • 4WD Road Sports Sedan New IMPREZA WRX(WRX・2001年)
  • MAXI COMPACT(スポーツワゴン・2001年)
  • Sports Sensation(スポーツワゴン・2002年)
  • 正統派異端系。(スポーツワゴン・2003年)
  • ワゴンより、スポーツワゴン。(スポーツワゴン・2004年)
  • WRC直系スポーツワゴン。(スポーツワゴン・2005年)
  • いいじゃない、このクルマ。(スポーツワゴン 1.5i Special・2006年~)

[編集] CM内で使われたナレーション

この節は執筆の途中です この節は、書きかけです。加筆、訂正して下さる協力者を求めています。

[編集] 初代

  • 新しい大人の、インプレッサ。ハードトップセダンの誕生です。(セダン・1992年)
  • インプレッサWRX。このステアリングが似合うのは、貴方かもしれない。(WRX・1992年)
  • 新しい大人のインプレッサ。スポーツワゴンの提案です。(スポーツワゴン・1993年)
  • こんなワゴン、今までなかった。"Yes, Impreza !"(スポーツワゴンWRX・1993年)
  • スポーツする、ワゴンだ。(スポーツワゴン・1994年)
  • きっと、このクルマが似合う人がいる。これからはスポーツワゴン。(スポーツワゴン・1994年)
  • このクルマの人は、いつも新しい。(スポーツワゴン・1995年)
  • 当たり前のワゴンには、乗らない。(スポーツワゴン・1996年)
  • もっとスポーティーに、自由に。ニューインプレッサ、デビュー。(スポーツワゴン・1997年)
  • 自由が、加速する。(スポーツワゴン・1998年)

[編集] 2代目

  • 私らしく、乗りこなせる。(スポーツワゴン・2000年)
  • 私のもうちょっと。(スポーツワゴン・2001年)
  • コンパクトを卒業する人の、マキシ・コンパクト。(スポーツワゴン・2001年)
  • 誕生、ニューインプレッサ・スポーツワゴン。(スポーツワゴン・2002年)
  • スポーツワゴンは、僕に似ている。(スポーツワゴン・2004年)
  • ちょっと、刺激をくれないか。(スポーツワゴン・2005年)

[編集] CMソング

この節は執筆の途中です この節は、書きかけです。加筆、訂正して下さる協力者を求めています。

[編集] 初代

  • no no darlin'/CHAGE&ASKA(1992年~1993年)
  • なぜに君は帰らない/CHAGE&ASKA(1993年~1994年)
  • I will always love you/TAKE 6(1994年~1995年)
  • Sing a Song/TAKE 6(1996年)
  • My girl Josephine/Super cat feat Jack RADICS(1996年)
  • Miss pretty Queen/Siman Le Born(1998年~1999年)

[編集] 2代目

  • Sanctuary 2000(オリジナル曲)/Raymond Watts(2000年)
  • Leave You Far Behind/Lunatic Calm(2000年)
  • Solid Gold Easy Action/Marc Bolan(2001年)
  • Oh,Pretty Woman/Roy Orbison(2001年)
  • Shout to the Top/Paul Weller(2002年)
  • STARS/Sinply Red(2004年)
  • omajinai1・2・3/ユハラユキ(2006年~)

[編集] モータースポーツ

[編集] ラリーでの現状

インプレッサWRC2006
インプレッサWRC2006

インプレッサは、市販車両を基に改造された車両が世界ラリー選手権(WRC)などラリーの競技会にしばしば登場し、シトロエンプジョーと互角の争いを繰り広げている。日本では三菱自動車工業ランサー・エボリューションと並び称せられ、世界的にも評価の高い車である。

WRC(世界ラリー選手権)における成績は決して悪くはないが、先代の圧倒的な強さはない。これは2代目の能力不足・ドライバーの能力不足というより、現在のWRCの主流が小型・軽量でより有利なハッチバックモデルへと移行していることも影響している(そこから、次期FMCではボディ形状がハッチバックになるという説もある)。

資金の問題もある。資金が豊富なプジョー(2005年限りで撤退)やシトロエンに比べテストが不足し、マシンの開発や熟成に時間がかかるところがある。デビューの1993年を除けば、1994年から2005年まで優勝できなかった年はないが、2006年はマシン開発の方向性を誤ったことが最後まで響き、シーズン未勝利に終わった。 マニュファクチュアラーズチャンピオン3回(1995年、1996年、1997年)、ドライバーズチャンピオン3回(1995年、2001年、2003年)を獲得している。

[編集] サーキット

インプレッサはラリー以外の分野でも活躍している。SUPER GT(旧:JGTC)にも2ドアに改造されて出場しており、スーパー耐久では2002年・2005年にST2クラス(旧クラス2)のシリーズチャンピオンを獲得している。

[編集] ドリフト

インプレッサは現在、構造を4WDからFRに改造してのドリ車ドリフト走行を行うための車)として人気が高まりつつある。理由は、インプレッサ自体の基本性能が高いこと、エンジンが縦置きでフロントデフの小加工だけでFRに出来ること、度重なるGD型の一部改良により初代GC型の中古車価格が下落してきていることなどが挙げられる。D1グランプリでも複数の選手がインプレッサを使用しており、この事も人気の上昇に一役買っている。また、2006年にはインプレッサを使用している熊久保信重がシリーズチャンピオンに輝いており、注目を浴びている。 この対象となるものはWRXの2ドアクーペや4ドアセダンが基本だが、中にはワゴンを使用している者もいる。 しかし、FRへの改造には当然リスクが伴うため、十分に注意する必要がある。FRへの改造により、エンジンの駆動力がすべてリアタイヤに配分されるため、リアのドライブシャフトへの負担は4WDに比べて増すことになる。インプレッサは4WDを前提とした設計であるため、それにあわせた強度で駆動系の設計がなされていることを考慮する必要がある。エンジンパワーにあわせて、リアドライブシャフトの強化を行わないと、それが破断することもある。

[編集] スポーツカーとしての評価

2004年、辛口の批評で有名な米国のスポーツカー専門誌、スポーツカー・インターナショナルの選出したベスト・スポーツカー2000年代部門第10位にランクインした。

[編集] インプレッサが登場する映画・テレビドラマ・漫画・ネット小説など

[編集] 漫画・アニメ・小説

[編集] 映画

[編集] 脚注・出典

  1. ^ [1]「SUBARU.COM : MODEL CONSIDERATION : IMPREZA」
  2. ^ [2]「SUBARU.COM : MODEL OVERVIEW : 2007 IMPREZA 2.5I SEDAN」
  3. ^ [3]「SUBARU.COM : MODEL OVERVIEW : 2007 IMPREZA 2.5I SPORT WAGON」
  4. ^ [4]「SUBARU FRANCE | IMPREZA 」

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

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