天王台駅
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天王台駅(てんのうだいえき)は千葉県我孫子市にある東日本旅客鉄道(JR東日本)常磐線の駅である。
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[編集] 駅構造
島式ホーム2面4線を有する地上駅。島式ホーム各1面づつを緩行線(各駅停車)と快速線が使用しているが、緩行線は朝夕の時間帯のみしか乗り入れないため、それ以外の時間帯は閉鎖され、照明も点灯しておらず、LED掲示板だけが延々と稼動している。改札口コンコース階から通じる階段・エスカレータも、緩行線ホームには1箇所のみ。
橋上駅舎を持ち、内部には自動券売機・自動改札機がある。駅舎からは南北に出入り口があるが南口のほうが利用が多く構えも堂々としている。北口は跨線橋が伸びているのみで南口と比べると寂しい出入り口である。駅前広場は南北どちらにも整備がなされているが南口のものは大きく北口のものは小さい。これについては後述の快速線ホーム設置の経緯も関連するとみられる。
直営駅。みどりの窓口は指定席券売機の導入に伴い、2006年6月初頭に営業を終了した。快速線ホームの上野寄りには立ち食いそば・うどん店の「弥生軒」が出店している。
- のりば
1 | ■■常磐線(快速) | 取手・土浦・水戸・高萩方面 |
2 | ■■常磐線(快速) | 我孫子・柏・松戸・上野方面 |
3 | ■常磐線(各駅停車) | 取手行 |
4 | ■常磐線(各駅停車) | 我孫子・新松戸・北千住・代々木上原方面 |
常磐線各駅停車は後述の理由により、朝・夕ラッシュ時しか電車が来ない。
取手駅では取手までの快速電車と土浦・水戸方面へ行く電車ではホームが異なり移動が伴うため、取手以遠に行く乗客には、当駅での後発普通列車への乗り換えを勧められることがある。
[編集] 利用状況
2005年度の利用者数は1日平均23,591人である。
住宅街の駅ではあるが、川村学園女子大学や中央学院高等学校、及びNEC事業場最寄駅として、それらへの利用者も見られる。東我孫子駅・湖北駅付近の住民も、成田線より本数も多いことから当駅を日常の利用駅として利用する傾向がある。しかし、2006年3月18日時点では特別快速の通過、日中毎時1本は一つ手前の我孫子駅からの成田線直通が設定され、昼間1時間当たりの本数は5本まで削減されるなどの大きな変化があったため、今後の動向が注目される。
当駅開業時点では我孫子~取手間はまだ複線で、快速線しか無かったために快速電車のみが停車していた。当時は現在の緩行線ホームに相当する位置にホームがあり、その北側に快速線を新たに敷設する予定だったもののホームを設置する予定は無かった。したがって複々線化完成後は快速通過となる予定だったが、快速通過駅となった各駅の状況を目の当たりにし乗客が反発。新たに快速線にもホームが設けられることが決定し、快速停車駅として残ることになったという背景がある(後に普通列車も停車。現在ではどちらも「快速」と案内)。このため、複々線完成後にあっても我孫子~取手間の輸送は快速線のみで充分賄えることから、緩行線は朝夕以外は従来通り我孫子駅までの運転となっており、その為各駅停車は朝夕ラッシュ時の一部しか当駅には乗り入れていない。この経緯について詳しくは常磐緩行線#複々線化の沿革と問題参照。
この経緯もあってか、下り快速線は当駅に、やや傾いた状態で入線してくる。
[編集] 駅名由来
常磐線開業当時より長い間、我孫子駅と取手駅の間に駅は無かった。しかし、通勤五方面作戦として常磐線の取手以南を複々線化するに際し、我孫子駅東方に車両基地(松戸電車区(現・松戸車両センター)我孫子派出所)を設置することとなり、同基地設置の見返り、近隣の宅地化への対応、車両基地へ出入りする運転士の通勤手段を確保する、等の理由から、新駅を設置することとなった。当初は「新我孫子駅」の仮称で工事が進められたが、近隣の成田線東我孫子駅との混同を避けるため、駅所在地(当時の我孫子市大字柴崎字天王裏)の小字名から採った「天王」に台地を示す「台」を付けた「天王台駅」として開業した。
なお、後に市による区画整理事業が行われ、「天王台」は現在、当駅の南側の地名となっている。また同様に、当駅の登記上の所在地は「柴崎台」となっている。
[編集] 駅周辺
駅前・郊外型の新興住宅地が広がる。一戸建てが主流。駅前には、低層の雑居ビルもある。
[編集] 南口側
[編集] 北口側
- 天王台西公園
- NEC我孫子事業場
- 川村学園女子大学我孫子キャンパス
- 我孫子聖仁会病院
一時期、常磐線停車駅で白タク行為を繰り返していた人たちがおり、この駅は特にひどく、社会問題になったが、2002年のタクシー関連法改正や、我孫子市の条例で白タク行為の罰則を強化などしたため、今はほとんどいない。看板だけが残っている。
[編集] バス路線
- 停留所名は南口が「天王台駅」、北口が「天王台駅北口」である。
[編集] 南口
[編集] 北口
- 阪東自動車 - 川村学園女子大学、大和団地、南青山循環
- ニュー東豊 - 川村学園女子大学、湖北駅南口(川村学園女子大学経由)
- あびバス(我孫子市民バス) - 栄・泉・並木ルート(我孫子駅北口)
[編集] 歴史
- 1971年(昭和46年)4月20日 - 開業。
- 1982年(昭和57年)11月15日 - 我孫子~取手間複々線開業。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄の分割民営化により東日本旅客鉄道の駅となる。
- 1988年(昭和63年)3月13日 - それまで通過していた中距離電車が停車するようになる。