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小田急小田原線 - Wikipedia

小田急小田原線

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

小田原線(おだわらせん)は、東京都新宿区新宿駅から神奈川県小田原市小田原駅を結ぶ小田急電鉄鉄道路線である。

多摩川の橋梁(和泉多摩川~登戸間)
多摩川の橋梁(和泉多摩川~登戸間)
複々線工事(豪徳寺~経堂)2004年6月19日撮影
複々線工事(豪徳寺~経堂)2004年6月19日撮影

目次

[編集] 路線データ

[編集] 概要

乗降客数世界一を誇る新宿駅と神奈川県西部地方の小田原駅を短絡する路線で、小田原からは箱根登山鉄道線に直通していて、有料特急「ロマンスカー」も頻繁に運転されている。江ノ島線多摩線に直通する列車も多く、東京メトロ千代田線JR常磐線とも直通運転する一方で、一部の特急列車がJR御殿場線と直通運転を行なっている。通勤・通学路線と観光路線という2つの顔を持つ路線で、新宿寄りでは複々線化も進められている。定時性は日本の鉄道の割には非常に悪く、2~3分程度の遅れはほぼ終日発生している。これは、人身事故や乗客トラブルなどの事故の多さや、時間帯によっては1時間に3本走る特急、多種多様な列車種別があるということや、ダイヤにゆとりがないなどの理由がある。

路線は、武蔵野台地から出て多摩川を渡り、多摩丘陵を鶴川まで津久井道に沿った谷で越えて相模野台地に入る。台地を下ると相模平野に入り、相模川を越えてもしばらく平野と台地が続く。丹沢山地の麓が近づくと勾配と曲線がきつくなり、登り切ると秦野盆地に入る。トンネルを通過して酒匂川支流の谷に入り、酒匂川の本流沿いの足柄平野を一路小田原を目指す。線形は、台地や平地では直線区間が多く、丘陵地帯では曲線が多くなるが、半径は緩めにとってあり、急行はおよそ90km/hで通過する。本厚木から新松田まで国道246号線(大山街道・矢倉沢往還)が並行する。

[編集] 列車種別

[編集] 特急ロマンスカー

停車駅は列車によって異なるので、「スーパーはこね」・「はこね」・「さがみ」「えのしま」「あさぎり」「ホームウェイ」を参照。

[編集] 快速急行

  • 2004年12月11日のダイヤ改正で定期列車として初めて登場した速達列車である。
  • 主に新宿駅~江ノ島線藤沢駅間で毎時2本(但し平日の1本は片瀬江ノ島駅まで)運転する他、平日は毎時1本、土曜・休日は上下合わせて3本の新宿駅~小田原駅間の列車もある。また、臨時列車として東京メトロ千代田線に直通する列車もある(後述)。
  • この種別が登場した背景としては、複々線区間の延長により高速運転が可能になったことと、JR東日本湘南新宿ラインの充実による新宿駅~藤沢駅間の速達サービスに対抗する意図があると考えられる。現在、新宿駅~藤沢駅間の所要時間(昼間)はJRが48~50分(毎時2本・950円)、小田急の快速急行が53分(毎時2本・570円)と伯仲している。
  • 全区間を10両編成で運転する。使用車種は従来の急行と同じであり、5000形3000形が使用されることが多い。
  • 下北沢駅新百合ヶ丘駅の間をノンストップで運行することが最大の特徴となっている。
  • 快速急行の登場に伴い、通過駅となった急行停車駅は減便になり、これらの駅と下り側の急行停車駅とを結ぶ優等列車も同様に減便となったが、これを補完するために新百合ヶ丘駅で多摩急行と連絡しているものが多い(但し各停との連絡もあり、その各停が待避線に停車しているために、快速急行と多摩急行は相互に連絡できず、上りは快速急行から多摩急行に、下りは多摩急行から快速急行にそれぞれ連絡している)。また、同駅で多摩急行と連絡していない快速急行には、相模大野駅で新宿発着の急行との連絡にて補完するものもある。
  • 日中運行される藤沢行きの下りは相模大野駅で町田または相模大野発箱根湯本行き急行に連絡し、藤沢発の上りは相模大野駅で箱根湯本発相模大野行きまたは町田行き急行の連絡を受ける。

[編集] 急行

  • 1927年10月15日に小田原線の全線複線化により登場した。1944年11月には大東亜戦争の戦況悪化に伴い運行が中止されたが、1949年10月1日に運行が再開され、現在に至っている。
  • 特別料金不要の速達列車で、快速急行が登場する前は小田原線内において料金不要の定期列車の中で最も停車駅が少なかった。
  • 日中は主に新宿駅町田駅小田原駅箱根湯本駅間の運転で、箱根湯本行は小田原から箱根登山鉄道に乗り入れて箱根湯本まで直通運転するほか、快速急行と共に本厚木駅以西に向かう種別として設定されている。また、朝夕に新宿駅~江ノ島線藤沢駅(一部片瀬江ノ島駅)間の直通が、平日の日中には新宿~江ノ島線片瀬江ノ島間の直通がある。
  • 平日の朝方に多摩線唐木田から東京メトロ千代田線綾瀬JR東日本常磐緩行線松戸駅我孫子駅まで運転するものもある。なお、逆方向は朝から多摩急行を運転しているため、小田原線から多摩線に直通する急行の運転はない。
  • 夕方を中心に相模大野以西の種別を各駅停車に変更する列車がある。この列車は下りの場合種別が途中で各駅停車に変更される事から「種別が化ける」や「種別が~に成る」という意味合いで、これを「化け急行」「化け急」「なり急」「なり各」「変身急行」などと呼ぶ人もいる。行先は本厚木行が多く、他にも伊勢原・秦野・小田原行も少数ながらに存在する。
  • 以前は朝方上りに新百合ヶ丘まで各駅停車、新百合ヶ丘~新宿間は急行となる列車があった(後述の通称スキップ準急と停車駅は同一)。
  • 2004年12月11日のダイヤ改正以来、日中の本厚木以西では各停がほとんど走らず、この区間では急行が各停の役割も果たしている。また、平日の本厚木新松田間では快速急行も各停の役割を果たしている。
  • 前述の2004年12月ダイヤ改正で、毎時4本運行されている日中の箱根湯本行急行のうち2本を町田始発に変更した。これは、快速急行藤沢行を毎時2本・小田原行1本を運転すると藤沢行の2本が急行箱根湯本行ダイヤとかぶってしまうため、箱根湯本行急行を町田始発にして乗り継ぐことにより、従来の箱根湯本方面へのルートが確保できるようにしたものである。なお、この箱根湯本行は6両編成・本厚木以遠各停で、相模大野もしくは町田で快速急行から乗り継ぎできるようになっている。
  • 湘南急行の登場により、日中は1時間に2本の急行が湘南急行に置き換えられて減便され、その後快速急行への移行により、相模大野以西は平日日中の1時間に1本の急行が快速急行に置き換えられて減便された。
小田原駅発車案内板の赤丸急行の表示例(1・4列目)
小田原駅発車案内板の赤丸急行の表示例(1・4列目)
  • 一部を除き、急行はそのまま種別を変更せず本厚木以西は各駅に停車する。この場合、駅のアナウンスでも「急行」と放送される。駅に掲示されている時刻表や小田原駅の発車案内板では当該列車に「赤い丸」が付けられているため、これを「赤丸急行」や「赤丸」と呼ぶ人もいる。
  • 一部の急行は相模大野・海老名・新松田・小田原の各駅で分割・併合を行い、各駅以西を6両編成で運転する。また、前述の各駅で分割・併合を行い、新宿に近い方の4両(7~10号車)が分割・併合駅~小田原寄りの始・終着駅間を各停に種別変更し運転するものがある。その列車は7~10号車部分の停車駅も前述の本厚木以西各停の急行と同一になる。なお、箱根登山線直通列車は小田原寄り6両が急行箱根湯本行となる場合が多いが、新宿に近い方の4両(7~10号車)が箱根湯本行になった場合は小田原方6両が急行小田原行となる。従って新宿~相模大野間の急行停車駅などではホーム中程に分割案内板Aが設置されている。
    • 以前は4両と6両の組み合わせが逆な物や4両+4両に分割する物などもあったため、分割案内板B・Cなどが設置されている駅もあるが、分割の案内では用いられていない。
  • 以前は相模大野・海老名で分割・併合を行う列車がほとんどであったが、2002年3月ダイヤ改正以降新松田で行うようになってから、当駅で分割・併合を行う列車が増え、今ではほとんどの列車が当駅での分割・併合である。
  • 上記の分割後を除いて基本的に10両編成で運転される。またかつて2000形による8両編成の急行が存在していたが、箱根登山鉄道への乗り入れができないため、小田原行での運用であった。そのため、ホーム有効長が6両分しかない新松田~小田原間の各駅は通過していた。
  • 新宿発着の早朝の一部や町田・相模大野発着(以西のみの運転)には6両編成で運転される列車もある。
  • 向ヶ丘遊園、町田、相模大野、海老名、秦野などで特急ロマンスカーの通過待ちまたは待ち合わせを行う事がある。
  • 停車駅
    新宿駅 - 代々木上原駅 - 下北沢駅 - 経堂駅(平日朝夕と千代田線直通列車は通過) - 成城学園前駅 - 登戸駅 - 向ヶ丘遊園駅 - 新百合ヶ丘駅 - 町田駅 - 相模大野駅 - 海老名駅 - 本厚木駅 - 愛甲石田駅 - 伊勢原駅 - 鶴巻温泉駅 - 東海大学前駅 - 秦野駅 - 渋沢駅 - 新松田駅 - (下記参照) - 小田原駅
    • 新松田駅 - 小田原駅間の停車パターンは以下の2つがある。
      1. 以下の通りノンストップで走るもの
        新松田駅 - 小田原駅
      2. 以下の通り各駅に止まるもの
        新松田駅 - 開成駅 - 栢山駅 - 富水駅 - 螢田駅 - 足柄駅 - 小田原駅
  • 停車駅の変遷
新宿駅 - 経堂駅 - 稲田登戸駅(現・向ヶ丘遊園駅) - 新原町田駅(現・町田駅) - 相模厚木駅(現・本厚木駅) - 伊勢原駅 - 大秦野駅(現・秦野駅) - 新松田駅 - 小田原駅
経堂駅が通過駅となる。
士官学校前駅(現・相武台前駅)と鶴巻温泉駅が停車駅に加えられる。
通信学校駅(現・相模大野駅)と相模原駅(現・小田急相模原駅)が停車駅に加えられる。
太平洋戦争の戦況悪化に伴い急行の運転を休止。
新宿駅 - 下北沢駅 - 稲田多摩川駅(現・登戸駅) - 新原町田駅(現・町田駅) - 本厚木駅 - 伊勢原駅 - 鶴巻駅(現・鶴巻温泉駅) - 大秦野駅(現・秦野駅) - 渋沢駅 - 新松田駅 - 小田原駅
相模大野駅が停車駅に加えられる。
稲田多摩川駅(現・登戸駅)の停車を中止し、稲田登戸駅(現・向ヶ丘遊園駅)が停車駅に加えられる。
一部の列車に限り、相武台前駅が停車駅に加えられる。時刻表では該当列車に「ソ停」という注記が付された。
登戸駅が停車駅に加えられる。
成城学園前駅が停車駅に加えられる(通勤急行の廃止)。
夕方ラッシュ時の下り列車に限り、海老名駅が停車駅に加えられる。
愛甲石田駅と大根駅(現・東海大学前駅)が停車駅に加えられ、同時に海老名駅が全列車の停車駅となる。
新百合ヶ丘駅が停車駅に加えられる。
代々木上原駅が停車駅に加えられる。
一部の列車に限り、栢山~足柄間の各駅が停車駅に加えられる。
開成駅が開設され、一部の列車に限り停車駅に加えられる。
相武台前駅の一部列車の停車を中止する。
平日の10時~17時30分と土曜・休日の終日に限り、経堂駅が停車駅に加えられる。

[編集] 多摩急行

  • 停車駅
    代々木上原駅 - 下北沢駅 - 経堂駅 - 成城学園前駅 - 登戸駅 - 新百合ヶ丘駅
  • 上り列車では、経堂駅で特急ロマンスカーの通過待ちを行う事がある。
  • ダイヤ混乱時には新宿駅発着となる場合もある。

[編集] 準急

  • 1946年10月1日に登場した。
  • 登戸駅を境に、新宿方面は急行停車駅に、小田原方面は各駅に停車する電車である。
    • 上りの平日の朝方ラッシュ時は経堂駅を通過する。なお同駅を通過するのは1960年代に存在した「通勤準急」運用の名残とされるが、複々線化事業前の同駅のホームの有効長が8両編成までとなっており、その関係で千代田線直通を中心に10両で編成された準急列車が停車できない事もあったための措置である。
  • 朝ラッシュ時には綾瀬駅までの東京メトロ千代田線直通もある。以前は夕方に綾瀬からの直通電車もあったが、2004年12月11日のダイヤ改正で朝に変更されている。現在は平日の朝上り4本(うち1本が海老名始発、それ以外は本厚木始発)、土曜・休日の朝上り2本(本厚木始発)が設定されている。なお同線からの準急は平日の朝2本のみである。
    • 現在は千代田線以外の他線への直通はない。
  • 1978年3月31日から1990年3月27日までは朝ラッシュ時に経堂駅に加えて百合ヶ丘駅読売ランド前駅生田駅を通過する準急(通称・スキップ準急)もあり、この準急は当時あった前述の新百合ヶ丘以西が各駅停車となる急行と小田原線内は停車駅が同一であった。
  • 10両編成の運転が基本である。
    • 但し、相模大野で分割して前6両が本厚木行に、後ろ4両が相模大野止まりになる準急もある(2006年3月18日ダイヤ改正現在)。
  • 千代田線直通列車には1000形が使用される。
  • 以前は新宿発着・千代田線直通共に日中も運転していたが、2001年に経堂駅の下りホームが10両編成対応になると、新宿発着の準急が千代田線直通となり、行先も本厚木行から大半が相模大野行となった。そして2002年の多摩急行の登場により日中の列車が消滅した。その後、ダイヤ改正の度に多摩急行への振り替えという形が取られ、準急の本数は減少の一途を辿っている。
  • 土曜・休日の下りに至っては、2004年12月以降の現行ダイヤでは早朝と深夜に各1本ずつしか設定されていない(上りは本厚木駅発6時台2本(千代田線直通)と9時台に2本(新宿行き)が運転されている)。
  • 経堂駅の高架化以前は、同駅のホーム長の関係で10両編成である千代田線直通と朝ラッシュ時及び深夜の新宿発着はすべて同駅を通過していたが、2000年に上りホームが、2001年に下りホームがそれぞれ高架となり、10両編成対応になったため、2000年より上り準急、2001年よりすべての準急がそれぞれ朝ラッシュ時の上りを除き同駅に停車するようになった。
  • 停車駅
    新宿駅 - 代々木上原駅 - 下北沢駅 - 経堂駅(平日朝上りは通過) - 成城学園前駅 - 登戸駅 - 向ヶ丘遊園駅 - 生田駅 - 読売ランド前駅 - 百合ヶ丘駅 - 新百合ヶ丘駅 - 柿生駅 - 鶴川駅 - 玉川学園前駅 - 町田駅 - 相模大野駅 - 小田急相模原駅 - 相武台前駅 - 座間駅 - 海老名駅 - 厚木駅 - 本厚木駅 - 愛甲石田駅 - 伊勢原駅 - 鶴巻温泉駅 - 東海大学前駅 - 秦野駅 - 渋沢駅 - 新松田駅 - 開成駅 - 栢山駅 - 富水駅 - 螢田駅 - 足柄駅 - 小田原駅
  • 代々木上原駅から東京メトロ千代田線、小田原駅から箱根登山線箱根湯本方面に乗り入れるものがある。
  • 停車駅の変遷
新宿駅 - 下北沢駅 - 経堂駅 - 成城学園前駅 - 稲田多摩川駅(現・登戸駅)~小田原駅間の各駅に停車となる。
喜多見~和泉多摩川間の各駅が停車駅に加えられる(これにより成城学園前駅~小田原駅間は各駅停車となる)。
喜多見~和泉多摩川間の各駅が通過駅となる(これにより登戸~小田原間の各駅に停車となる)。
平日の朝ラッシュ時に限り、経堂駅が通過駅となる。
平日の朝ラッシュ時の上り列車に限り代々木八幡駅が停車駅に加えられる(営団千代田線(当時)代々木公園駅への乗り換え客向けのサービス)。
営団千代田線との相互直通運転開始に伴い、代々木上原駅が停車駅に加えられる。同時に、営団千代田線乗り入れ列車の運用の都合から朝の一部に限り生田~百合ヶ丘間の各駅を通過する列車(通称:スキップ準急)が登場する。
スキップ準急(後述)が廃止され、全列車が生田~百合ヶ丘間の各駅に停車するようになる。

[編集] 区間準急

  • 2004年12月11日のダイヤ改正で快速急行とともに新設された。
  • 代々木上原駅梅ヶ丘駅間の複々線化に伴う東北沢駅の地下化工事の過程における待避設備撤去により、下り各停が既に完成している複々線区間の東端である梅ヶ丘駅まで優等列車の退避ができなくなったことから、梅ヶ丘駅まで優等列車より先行するために新宿駅~梅ヶ丘駅間を速達する列車であり、すべての列車が新宿発着となっている。
    • しかし、元々の列車設定の経緯や、すぐ前や後に各停が運行されている場合が多いことから、結果的に速達性は多摩急行連絡でしか発揮されない。
    • 日中の唐木田発新宿行列車のほとんどは、登戸を過ぎると(登戸含まず)新宿まで先着の列車となる。
      • 上記のことが起こる理由として、急行が成城学園前で連絡しない(連絡すると後発の快速急行の運行に影響が出る)、快速急行が下北沢まで停車しない、多摩急行が代々木上原から千代田線に入るため追い着かれても抜かれることはない、などが挙げられる。
  • また、同改正では快速急行の登場により、日中における成城学園前・登戸~新宿間の実質的な優等列車が毎時4本に減じたが、これを補完するために代々木上原駅で多摩急行と接続を図り、急行とほぼ同等の所要時間で新宿との間を結んでいる。
  • 原則として8両編成で運行されるが、ダイヤが乱れている時は6両編成で運行されることもある。この場合、車両数の関係上、各停と同じ扱いで運転される。
  • 主に唐木田発着での運行だが、一部に向ヶ丘遊園・成城学園前・本厚木発着、及び町田・新松田発の列車も存在する。
  • 停車駅
    新宿駅 - 代々木上原駅 - 下北沢駅 - 梅ヶ丘駅 - 豪徳寺駅 - 経堂駅 - 千歳船橋駅 - 祖師ヶ谷大蔵駅 - 成城学園前駅 - 喜多見駅 - 狛江駅 - 和泉多摩川駅 - 登戸駅 - 向ヶ丘遊園駅 - 生田駅 - 読売ランド前駅 - 百合ヶ丘駅 - 新百合ヶ丘駅 - 柿生駅 - 鶴川駅 - 玉川学園前駅 - 町田駅 - 相模大野駅 - 小田急相模原駅 - 相武台前駅 - 座間駅 - 海老名駅 - 厚木駅 - 本厚木駅 - 愛甲石田駅 - 伊勢原駅 - 鶴巻温泉駅 - 東海大学前駅 - 秦野駅 - 渋沢駅 - 新松田駅
  • 新百合ヶ丘駅から多摩線唐木田方面に乗り入れるものが多い。

[編集] 各駅停車

  • 開業と同時に登場した。当初は新宿駅~稲田登戸駅(現・向ヶ丘遊園駅)間のみ運行され、小田原駅までの運行は行われなかったが、1945年6月に実施されたダイヤ改正以後、全線での運行となる。
  • 路線図や時刻表などでは「各駅停車」と表記されているが、列車の種別表示幕やLED、発車案内板などでは「各停」と表記されている。
  • 各駅に停車する。
  • 主に新宿駅本厚木駅での運行が多い。
  • 全線を通して運行される列車はほとんどない。
  • 途中駅で種別が急行に変わるものや、途中駅で急行から種別が変わるものがある。
  • 新宿駅発着では8両編成が多いが、6両編成のものもある。また、1000形の一部には4両編成を2本つないだ8両編成もある(以前は9000形4両や8000形4000形各4両の2本つなぎもあった)。
    • ホームの長さの関係で、南新宿駅~梅ヶ丘駅間及び和泉多摩川駅に停車・多摩線に直通するのは8両編成以下、開成駅~足柄駅間への停車と江ノ島線に直通するのは6両編成以下となる。また、10両編成で走るものが経堂駅~成城学園前駅間と向ヶ丘遊園駅~新松田駅間のみにある(経堂・向ヶ丘遊園の両駅と本厚木駅以東は回送または相模大野駅以東は急行となるものも多い)。なお、2004年12月改正のダイヤでは平日のみ箱根湯本発本厚木行の各駅停車の1本(6両編成)が新松田で4両増結して10両編成となっている。また、新宿駅~新松田駅間を急行として併結運転する新松田駅~小田原駅間・箱根登山線の各停は4両編成である。
  • 梅ヶ丘駅~和泉多摩川駅間は複々線区間であり、急行などに抜かれる事がある(経堂・成城学園前の両駅で乗り継げる事もある)。
  • 鶴川駅(上りのみ)・相武台前駅などで急行などの通過待ちをする事がある。
  • 向ヶ丘遊園・新百合ヶ丘・町田・相模大野・海老名・本厚木・新松田の各駅で急行などの待ち合わせをする事がある(一部通過待ちとなる駅もある)。
  • 朝方や夕方に代々木上原駅と新百合ヶ丘駅で多摩急行の待ち合わせをすることがある(多摩急行と同時発車の場合が多い)。

[編集] 過去の列車種別

直通
  • 1927年4月1日の小田原線開業時に登場した種別だった。
  • 小田急線の開業当初、「各駅停車」は新宿駅~稲田登戸駅(現・向ヶ丘遊園駅)間のみの運行であった事から、新宿駅~稲田登戸駅間は経堂駅のみに停車し、稲田登戸駅以降の小田原駅までは全駅に停車した。
    • 登場時の停車駅
      新宿駅 - 経堂駅 - 稲田登戸駅(現・向ヶ丘遊園駅)~小田原駅間の各駅
  • 1929年4月1日に江ノ島線が開業すると、このようになる。
    • 小田原線内のみ運行の「直通」の停車駅(愛称:「小田原直通」)
      新宿駅 - 下北沢駅 - 経堂駅 - 稲田多摩川駅(現・登戸駅)~小田原駅間の各駅
    • 江ノ島線に乗り入れる「直通」の停車駅(愛称:「江ノ島直通」)
      新宿駅 - 下北沢駅 - 経堂駅~稲田登戸駅(現・向ヶ丘遊園駅)間の各駅 - 玉川学園前駅~片瀬江ノ島駅間の各駅
  • 1945年6月のダイヤ改正で「各駅停車」が全線で走る事となり、廃止された。
桜準急
  • 1948年9月1950年2月という短期間の間だけ存在した種別だった。
  • 運行区間は新宿駅~新原町田駅(現・町田駅)間。
    • 停車駅
      新宿駅 - 下北沢駅 - 豪徳寺駅~新原町田駅間の各駅
  • 停車駅パターンとしては、現在運転中の区間準急に近い。
快速準急
  • 1964年から1972年まで昼間時に急行と準急の間の「快速準急」という列車が運転されていた。1972年に急行に統合される形で消滅した。当初は新宿駅~相模大野駅間であったが、後に小田原まで延長された。
    • 停車駅
      新宿駅 - 下北沢駅 - 経堂駅 - 成城学園前駅 - 登戸駅 - 向ヶ丘遊園駅 - 新原町田駅(現・町田駅)- 相模大野駅 - 本厚木駅 - 伊勢原駅 - 鶴巻駅(現・鶴巻温泉駅) - 大秦野駅(現・秦野駅) - 渋沢駅 - 新松田駅 - 小田原駅
  • 通勤急行が廃止され、成城学園前駅に急行が停車するようになると、急行が快速準急とほぼ変わらなくなるため、1972年3月のダイヤ改正で廃止され、急行に統合された。
通勤急行
  • 1955年のダイヤ改正で登場した種別だった。当初の停車駅は小田原線内では当時の急行の停車駅に稲田多摩川駅(現・登戸駅)が追加されたもので、江ノ島線内では現在の急行停車駅からまだ東急田園都市線が開通していなかった中央林間駅と当時はまだ開業していなかった湘南台駅を除いた停車駅設定となっていた。
  • その後、1960年の改正で朝の上りのみ成城学園前駅に停車するようになり、1964年を以て完全に停車駅化される。
  • 1970年に登戸駅に急行が停車し、翌1971年に成城学園前駅にも急行が停車するようになると、上記の快速準急と同じように急行に統合される形で廃止となった。
通勤準急
  • 1960年3月25日から1964年11月4日まで運用された種別だった。停車駅は現在の経堂駅通過の準急と同じだった。当時は準急が喜多見~和泉多摩川間の各駅にも停車していた。1964年11月5日のダイヤ改正で快速準急が新設され、準急は朝ラッシュ時のみの運転となり、通勤準急そのものが準急となってしまった。
湘南急行
  • 2002年3月23日から2004年12月10日まで運用された種別だった。
  • 新宿駅~江ノ島線藤沢駅間で運転し、小田原線内では急行と同じ停車駅となっていた。
  • 2004年12月11日のダイヤ改正で快速急行に格上げされたため、前日の10日で廃止になった。詳細は快速急行及び湘南急行の項を参照。
  • 停車駅
    新宿駅 - 代々木上原駅 - 下北沢駅 - 成城学園前駅 - 登戸駅 - 向ヶ丘遊園駅 - 新百合ヶ丘駅 - 町田駅 - 相模大野駅 - 江ノ島線へ
特別準急連絡急行

特急ロマンスカーあさぎりの前身の種別である。あさぎりを参照。

その他、多摩線向けに快速の種別があったが、結局使用は中止され、方向幕には湘南急行登場前頃まで存在していた。

[編集] 臨時列車

[編集] 特急ロマンスカー

白銀号

  • 1963年3月3日、スケート特急として運行される。3000形SEが充当。

初詣号

ORANGE EXPRESS

  • 1981年6月15日、FM東京主催・資生堂提供として運行される。7000形LSEが充当。

你好つかさ号

め組エクスプレス

小田急箱根クイズラリー号

江ノ島・鎌倉エクスプレス

湘南マリンエクスプレス

  • 1990年7月8月、多摩線唐木田駅~新百合ヶ丘駅経由~江ノ島線片瀬江ノ島駅間にて運行される。

ビア・エクスプレス納涼号

サンリオピューロランド号

あじさい号

  • 1992年6月、運行される。

グリーンウェーブ相模原号

  • 1992年10月3日、第9回全国緑化かながわフェアの開催を記念し運行される。7000形LSE充当。

フラワー号

  • 向ヶ丘遊園への遠足列車として運行される。

秦野たばこ祭号

  • 神奈川県秦野市にて開催される「秦野たばこ祭り」のあわせて運行される。

[編集] 千代田線直通臨時列車

秋のレジャートレイン 箱根・江の島号

  • 2004年の秋のレジャートレイン 箱根・(江の島)号の停車駅
    代々木上原駅 - 成城学園前駅 - 向ヶ丘遊園駅 - 新百合ヶ丘駅 - 相模大野駅 - 相武台前駅 - 海老名駅 - 伊勢原駅 - 秦野駅 - 小田原駅
  • 2005年の秋のレジャートレインの停車駅
    代々木上原駅 - 下北沢駅 - 新百合ヶ丘駅 - 町田駅 - 相模大野駅 - 海老名駅 - 本厚木駅 - 伊勢原駅 - 秦野駅

箱根湯~ゆう号

  • 2003年~2004年の夏に東京メトロ千代田線綾瀬駅~箱根登山線箱根湯本駅間で運転された臨時列車である。
  • 千代田線綾瀬駅~相模大野駅間は江の島マリン号(千代田線綾瀬駅~江ノ島線片瀬江ノ島駅間を運転する臨時列車)と併結運転された。
  • 2003年は7月26日8月16日の土曜日に、2004年は7月24日8月22日の土・日曜日に運転された。
  • 2003年の箱根湯~ゆう号の停車駅
    代々木上原駅 - 相模大野駅 - 海老名駅 - 秦野駅 - 小田原駅
  • 2004年の箱根湯~ゆう号の停車駅
    代々木上原駅 - 成城学園前駅 - 向ヶ丘遊園駅 - 新百合ヶ丘駅 - 相模大野駅 - 相武台前駅 - 海老名駅 - 秦野駅 - 小田原駅

箱根・湘南あじさい号

  • 2004年6月19日~27日の土・日曜日に箱根湯~ゆう号と同じルートで箱根・湘南あじさい号が運転された。
  • 千代田線綾瀬駅~相模大野駅間は片瀬江ノ島行と併結運転された。
  • 2005年は6月11日~26日のの土・日曜日に「湘南・鎌倉あじさい号」として運転された。この場合は相模大野で接続する新宿発箱根湯本行の急行が「あじさいリレー号」として運転されていた。
  • 2004年6月19日~27日の土・日曜日に運転された箱根あじさい号の停車駅
    代々木上原駅 - 成城学園前駅 - 向ヶ丘遊園駅 - 新百合ヶ丘駅 - 相模大野駅 - 相武台前駅 - 海老名駅 - 秦野駅 - 開成駅(6月19・20日のみ) - 小田原駅
  • 2005年6月11日~26日の土・日曜日に運転された湘南・鎌倉あじさい号の停車駅(千代田線を含む)
    綾瀬駅 - 北千住駅 - 西日暮里駅 - 大手町駅 -霞ヶ関駅 -表参道駅 - 代々木上原駅 - 下北沢駅 - 新百合ヶ丘駅 - 町田駅 - 相模大野駅

箱根駅伝応援号

  • 箱根駅伝の開催に合わせて2004年から毎年1月2日3日に東京メトロ千代田線~箱根登山線箱根湯本駅及び江ノ島線藤沢駅で運転される臨時列車である。1月2日は千代田線大手町駅→箱根湯本駅・藤沢駅の運転で、3日は箱根湯本駅→綾瀬駅の運転である。また、箱根湯本駅で2日は箱根町行、3日は箱根町発の連絡バスと接続する。
  • 往路については千代田線大手町駅から相模大野駅まで藤沢行と併結運転される(2004年は復路でも併結運転された)。
  • 2004年1月2日・3日に運転された箱根駅伝応援号の停車駅
    往路:代々木上原駅 - 新百合ヶ丘駅 - 町田駅 - 相模大野駅 - 相武台前駅 - 伊勢原駅 - 秦野駅 - 小田原駅
    復路:小田原駅 - 秦野駅 - 相武台前駅 - 相模大野駅 - 代々木上原駅
  • 2005年1月2日・3日以降に運転された箱根駅伝応援号の停車駅(千代田線・箱根登山線を含む)
    往路箱根湯本行:大手町駅 - 二重橋駅 - 日比谷駅 - 表参道駅 - 代々木上原駅 - 経堂駅 - 成城学園前駅 - 新百合ヶ丘駅 - 相模大野駅 - 相武台前駅 - 海老名駅 - 伊勢原駅 - 秦野駅 - 新松田駅から箱根湯本駅までの各駅
    往路藤沢行:(相模大野までは箱根湯本行と併結) - 中央林間駅 - 大和駅 - 湘南台駅 - 藤沢本町駅 - 藤沢駅
    復路:箱根湯本駅から本厚木駅までの各駅 - 海老名駅 - 相模大野駅 - 成城学園前駅 - 代々木上原駅 - 表参道駅 - 霞ヶ関駅 - 大手町駅 - 西日暮里駅 - 北千住駅 - 綾瀬駅  

丹沢もみじ号

  • 停車駅(千代田線を含む)
    綾瀬駅 - 北千住駅 - 西日暮里駅 - 大手町駅 -霞ヶ関駅 -表参道駅 - 代々木上原駅 - 下北沢駅 - 新百合ヶ丘駅 - 町田駅 - 相模大野駅 - 海老名駅 - 本厚木駅~秦野駅間の各駅

[編集] 歴史

[編集] 連続立体交差化・複々線化事業

代々木上原~向ヶ丘遊園間では小田急電鉄が複々線化事業、東京都連続立体交差化事業を実施しており、ラッシュ時間帯の所要時間短縮と混雑緩和を目指している。現在、梅ヶ丘~和泉多摩川間が完成している。但し、登戸~向ヶ丘遊園間は沿線の都市計画事業との兼ね合いにより、暫定的に上り2線・下り1線で整備される。

[編集] 区間別概要

  • 代々木上原~東北沢間(詳細は代々木上原駅に譲る)
    現在、工事用地の関係から、工事の進捗に応じて平行する千代田線の引き上げ線共々線路配置が複雑に変遷している。
  • 東北沢~梅ヶ丘間
    この区間は2004年9月7日に着工した。下北沢駅で京王井の頭線がオーバークロスしていること、地価の高い商店街を通り用地買収費がかさむこと、駅前広場整備の必要性も考慮し、用地買収が少なく早期完成が見込める地下化(下北沢付近は用地取得の関係等から2層式)による方法を採用した。なお、東北沢駅は緩行線が内側の島式ホーム、世田谷代田駅のやや先からは急行線が内側となる予定である。
    下北沢駅には、この区間の複々線化工事の状況や概要を紹介するギャラリーが設置されている。
  • 梅ヶ丘~喜多見間(完成区間)
    沿線地権者・後援者などによる反対運動が起き、工事は非常に遅れた(下記参照)。特に梅ヶ丘駅周辺では根強い反対があり、着工が最も遅れた地域である。この反対運動の一環として1992年5月7日に公害等調整委員会に対する責任裁定申請がなされ、1998年に小田急が申請者に解決金を支払う事などを内容とした調停が一部成立して終結した。
    小田急訴訟)この区間については、周辺住民などによって騒音、振動、日照などによって著しい健康被害を及ぼすおそれがあるとして、建設大臣(当時)による連続立体交差と、それに付属する街路事業の事業認可の取消しを求める訴訟1994年に提起された。これに対して第一審東京地方裁判所は、事業認可の前提となる1993年の都市計画決定を違法とし、事業認可を取り消す判決を出した(2001年(平成13年)10月3日判決)。控訴審東京高等裁判所は、従来の最高裁判所の判例(1999年(平成11年)11月25日第一小法廷判決・民集195号387頁)を根拠に、原告すべての原告適格を否定して、一審判決を一部破棄、訴え却下(原告全面敗訴)の判決を出した(2003年(平成15年)12月18日)。原告側は上告。最高裁判所大法廷は、従来の判例を変更、原告の一部の原告適格を認める中間判決を出した(2005年(平成17年)12月7日[1])。この中間判決は、住民等による行政機関の活動のチェックなどをより重視する近時の行政事件訴訟法改正などの流れにも沿うものとして、一般新聞各社が紙面で大きく取り上げるなど注目を集めた。その後、最高裁第一小法廷判決(2006年(平成18年)11月2日)により、原告の敗訴が確定した。[2]

[編集] 歴史

  • 1978年3月31日 - 代々木上原駅~東北沢駅間複々線化
  • 1997年6月23日 - 喜多見駅~和泉多摩川駅間複々線化
  • 2004年5月23日 - 経堂駅~喜多見駅間上り2線化
  • 2004年9月26日 - 経堂駅~喜多見駅間下り2線化(経堂~和泉多摩川間複々線開通)
  • 2004年10月24日 - 梅ヶ丘駅~経堂駅間上り2線化(上りは梅ヶ丘~和泉多摩川間複々線開通)
  • 2004年11月21日 - 梅ヶ丘駅~経堂駅間複々線化(梅ヶ丘~和泉多摩川間複々線開通、同年12月11日に使用開始に伴うダイヤ改正を行った)
  • 2005年10月1日 - 代々木上原駅~東北沢駅間の複々線を工事用地捻出のため一旦複線化
  • 2008年 - 和泉多摩川駅~向ヶ丘遊園駅間改良工事が完成予定(多摩川橋梁の複々線化、登戸~向ヶ丘遊園は上り2線・下り1線の3線化)
  • 2013年 - 東北沢駅~梅ヶ丘駅間複々線化、代々木上原~東北沢間再複々線化予定(代々木上原~登戸間上下線立体複々線開通)

[編集] 車両

小田急電鉄の記事を参照。

[編集] 女性専用車

以下の時間帯・区間にて女性専用車が設定されている。

  • 平日朝7:30~9:30に新宿駅に到着する上り快速急行・急行・準急の進行方向最後尾車両(実施区間は小田原~新宿間)
  • 平日朝7:10~9:30に代々木上原駅に到着する上り東京メトロ千代田線直通急行・準急の進行方向最後尾車両(実施区間は始発駅~千代田線綾瀬駅間、同線内は9:30を過ぎた時点で女性専用車の扱いは取りやめとなる)

[編集] 駅一覧

駅名 駅間
キロ
累計
キロ
各停 区間準急 準急 多摩急行 急行 快速急行 接続路線・設備 所在地
新宿駅 - 0.0 東京地下鉄千代田線直通 東日本旅客鉄道山手線中央線(快速)中央・総武線(各駅停車)埼京線湘南新宿ライン
東京地下鉄丸ノ内線(M-08)
都営地下鉄新宿線(S-01)、大江戸線(E-27、新宿西口駅:E-01)
京王電鉄京王線京王新線

地上:4面3線 地下:3面2線

東京都 新宿区
南新宿駅 0.8 0.8 2面2線 渋谷区
参宮橋駅 0.7 1.5  
代々木八幡駅 1.2 2.7  
代々木上原駅 0.8 3.5 東京地下鉄:千代田線(C-01)※以下の駅まで直通運転

多摩急行(全て):千代田線経由JR常磐線各駅停車取手
急行(平日朝、上りの一部):同我孫子
準急(一部):東京地下鉄綾瀬

東北沢駅 0.7 4.2   世田谷区
下北沢駅 0.7 4.9 京王電鉄:井の頭線
世田谷代田駅 0.7 5.6  
梅ヶ丘駅 0.7 6.3  
豪徳寺駅 0.7 7.0 東京急行電鉄:世田谷線山下駅
経堂駅 1.0 8.0  
千歳船橋駅 1.2 9.2  
祖師ヶ谷大蔵駅 1.4 10.6  
成城学園前駅 1.0 11.6  
喜多見駅 1.1 12.7  
狛江駅 1.1 13.8   狛江市
和泉多摩川駅 0.6 14.4  
登戸駅 0.8 15.2 東日本旅客鉄道:南武線 神奈川県 川崎市多摩区
向ヶ丘遊園駅 0.6 15.8  
生田駅 2.1 17.9  
読売ランド前駅 1.3 19.2  
百合ヶ丘駅 1.3 20.5   川崎市麻生区
新百合ヶ丘駅 1.0 21.5 小田急電鉄:多摩線(新宿・千代田線方面からの特急(下りの一部)・多摩急行(すべて)・急行(上りの一部)・区間準急(一部)・各停(一部)が唐木田まで直通運転)
柿生駅 1.9 23.4 多摩線直通  
鶴川駅 1.7 25.1   東京都
町田市
玉川学園前駅 2.8 27.9  
町田駅 2.9 30.8 東日本旅客鉄道:横浜線
相模大野駅 1.5 32.3 小田急電鉄:江ノ島線(新宿・町田方面からの特急(一部)・快速急行(一部)・急行(一部)・各停(一部)が片瀬江ノ島まで直通運転) 神奈川県 相模原市
小田急相模原駅 2.4 34.7    
相武台前駅 2.2 36.9   2面4線 座間市
座間駅 2.3 39.2    
海老名駅 3.3 42.5   東日本旅客鉄道:相模線
相模鉄道:本線

2面4線

海老名市
厚木駅 1.6 44.1   東日本旅客鉄道:相模線
本厚木駅 1.3 45.4   2面4線 引上線 厚木市
愛甲石田駅 3.1 48.5    
伊勢原駅 3.7 52.2     伊勢原市
鶴巻温泉駅 3.7 55.9     秦野市
東海大学前駅 1.1 57.0    
秦野駅 4.7 61.7    
渋沢駅 3.9 65.6    
新松田駅 6.2 71.8   東海旅客鉄道:御殿場線松田駅 足柄上郡松田町
開成駅 2.5 74.3       足柄上郡開成町
栢山駅 1.9 76.2       小田原市
富水駅 1.6 77.8      
螢田駅 1.4 79.2      
足柄駅 1.6 80.8      
小田原駅 1.7 82.5     東日本旅客鉄道:東海道本線・湘南新宿ライン
東海旅客鉄道:東海道新幹線
箱根登山鉄道:鉄道線(新宿・新松田方面からの特急(一部)・急行(一部)・準急・各停(一部)が箱根湯本まで直通運転)
伊豆箱根鉄道:大雄山線
箱根登山鉄道鉄道線箱根湯本駅まで直通運転
凡例
●印 当該種別の全列車が停車
一部停車または一部通過
|印 当該種別の通過駅
接続路線の括弧内は接続路線の駅番号や補足など

[編集] 廃止駅

[編集] 路線概要

[編集] 新宿~代々木上原

南新宿駅に停車している2000形
南新宿駅に停車している2000形

小田急百貨店新宿店の1階、地上4面3線・地下3面2線の新宿駅を発車すると、すぐに地上線と地下線が合流し渋谷区に入る。合流地点には大きな踏切(開かずの踏切として悪評が高い)があり、踏切を通過すると南新宿駅へ到着する。この付近は副都心の新宿から1㎞程度しか離れていないにもかかわらず大変閑静な住宅街であり、そのせいか南新宿駅はターミナル駅の隣とはとても思えないぐらい利用客が少なくなっている。戦前、南新宿~参宮橋間に山谷駅があったが戦災を受けたのを機に廃止され、現在では跡形もなくなっている。明治神宮への参道がある参宮橋駅を発車すると、しばらく直線区間を走り、代々木八幡駅へ。この駅は急カーブ上にあり、西へと向きを変える。直後に東京都道317号環状六号線(山手通り)と交差し、さらに東京メトロ千代田線が地上に出て合流、そのまま高架を上り2面4線の代々木上原駅に到着する。

[編集] 代々木上原~下北沢

代々木上原駅を発車すると複々線区間に入るが、代々木上原~梅ヶ丘間の複々線・立体交差化工事で現在は複線に戻っている。高架から地平に変わり世田谷区に入って東北沢駅へ到着。将来この区間が地下化されるとこの風景は一変するであろう。ここで一旦複々線は終わり、勾配を下り京王井の頭線と交差して変則2面2線の下北沢駅へ到着する。

[編集] 下北沢~成城学園前

祖師ヶ谷大蔵駅に進入する30000形
祖師ヶ谷大蔵駅に進入する30000形

下北沢駅を発車するとしばらくの間地上を走行しそのまま世田谷代田駅へ到着、終戦直後この駅から京王井の頭線新代田駅まで代田連絡線が延び車両搬出入に使われていたが、周辺の宅地化が急速に進んだ現在では同線の廃線跡はほぼ消滅し、最後まで残っている世田谷代田駅裏の廃線跡も複々線化によって消滅する予定である。その後高架を上り梅ヶ丘駅へ。梅ヶ丘駅近くに羽根木公園があり梅のシーズンには大変にぎわっている。ここから再び複々線となり、東急世田谷線と交差して豪徳寺駅に到着する。さらに小田原線開業時に車庫があった通過線を含む2面5線の経堂駅を発車すると、千歳船橋駅、その先で東京都道311号環状八号線(環八通り)・東京都道428号高円寺砧浄水場線荒玉水道道路)と交差して祖師ヶ谷大蔵駅に至り、その後仙川を渡ると高架から一気に地下に潜り、2面4線の成城学園前駅に到着する。この駅の真上には、2006年9月29日に成城コルティという駅ビルが完成した。


[編集] 成城学園前~登戸

和泉多摩川駅に進入する5200形・5000形
和泉多摩川駅に進入する5200形5000形
向ヶ丘遊園駅を通過している東京メトロ06系
向ヶ丘遊園駅を通過している東京メトロ06系
向ヶ丘遊園~生田間を走る7000形
向ヶ丘遊園~生田間を走る7000形
鶴川駅に進入する50000形
鶴川駅に進入する50000形

成城学園前駅を発車すると再び地上へ戻り、喜多見検車区への引き込み線を分岐し高架を上り、野川を渡るとすぐに喜多見駅に到着。ここで東京23区を抜け狛江市に入り、すぐに狛江駅へ、さらに和泉多摩川駅に到着。ここで複々線区間は終わり、3線化工事が行われている脇を走りながら多摩川を渡る。ここから神奈川県川崎市多摩区)に入り、を渡り終えるとJR南武線と交差し1面2線の登戸駅に到着する。

[編集] 登戸~向ヶ丘遊園

登戸駅を発車すると3線化工事の脇をゆっくり走りながら高架を下り、工事の足場などが見えなくなると多摩区の中心部である2面4線の向ヶ丘遊園駅に到着する。登戸~向ヶ丘遊園間の駅間距離は最短の0.6km。向ヶ丘遊園駅は2002年まであった向ヶ丘遊園の最寄り駅で、2000年までは駅前から向ヶ丘遊園まで向ヶ丘遊園モノレールが運行されていた。

[編集] 向ヶ丘遊園~新百合ヶ丘

向ヶ丘遊園駅を発車すると東京都道・神奈川県道9号川崎府中線(府中街道)と交差し、さらに二ヶ領用水五反田川を渡り右へカーブし再び西へと向きを変える。ここから多摩丘陵の谷を縫うように走るため、しばらくの間畑と住宅が混在した区間を走る。その後神奈川県道13号横浜生田線と交差するが、この神奈川県道13号の陸橋は東京都道・神奈川県道3号世田谷町田線(津久井道)と交差しているが、交差する津久井道の側道は本線を挟む構造ではなく本線に挟まれる構造になっている。その後は津久井道・五反田川と並行し左には明治大学生田キャンパスが見えてくる。住宅が込んでくると間もなく生田駅へ、その先で地下を走る武蔵野線(貨物線)と交差し、読売ランド前駅に到着。この先百合ヶ丘駅手前まで津久井道と歩道一つを挟んで完全に並行する。その後左へ急カーブ南西を向き、川崎市麻生区に入って切通しに入り百合ヶ丘駅へ、その先でS字カーブを描きながら勾配を下り、留置線2線が見えてくると間もなく3面6線の新百合ヶ丘駅に到着する。

[編集] 新百合ヶ丘~町田

新百合ヶ丘駅を発車すると多摩線を分岐して勾配を下り、右手に小田急電鉄の保線施設を見ながら右へカーブし南に向きを変え、畑も少し残る住宅地を抜け柿生駅へ到着。その先で再び東京都(町田市)に入るとしばらくの間町田市と川崎市麻生区(飛地)の市境を直線で抜け、2面3線の鶴川駅へ到着。ここで津久井道を分け、その先少し走ると左手から住宅は消え森林となり完全に町田市に入る。さらに和光大学が見えると東京都内では唯一(地下区間を除く)のトンネルを抜ける。トンネルを出ると玉川学園に挟まれながら左へカーブを切り、玉川学園前駅に到着。そこからしばらくの間高級住宅街を走り、しばらくすると一旦市街地がとぎれて恩田川を渡り、築堤上を走りながらカーブを切り東京都道47号八王子町田線町田街道)と交差し、市街地へ入っていく。切り通しを抜けると小田急百貨店町田店の中2階、小田急線第2の規模を持つ2面4線の町田駅に滑り込む。

[編集] 町田~相模大野

町田駅を発車するとJR横浜線と交差し、カーブを切りながら境川を渡る。ここで再び神奈川県(相模原市)に入り、切り通しを抜ける。切り通しを抜けるときれいな装飾が施されたコンクリート壁を見ながら通過線を含む2面6線の相模大野駅に到着する。なお、この区間は複々線化用地が一部確保されている。

[編集] 相模大野~海老名

相武台前~座間間を走る9000形
相武台前~座間間を走る9000形
厚木~本厚木間を走る1000形
厚木~本厚木間を走る1000形
愛甲石田~伊勢原間を走る5200形
愛甲石田~伊勢原間を走る5200形

相模大野駅を発車すると江ノ島線を分岐し、しばらくの間左手に大野工場海老名検車区大野出張所を見る。その後は住宅地を直線で抜け、小田急相模原駅へ。その先で座間市に入り、勾配を下っていく。その後今度は勾配を上っていき、2面4線の相武台前駅へ到着。かつて大野工場に移転するまで工場があり、駅構内東側に広がる留置線はその名残である。その先しばらくは直線で抜ける。座間谷戸山公園が見えて森林が増えてくると左へカーブし南を向き、右に神奈川県道42号藤沢座間厚木線のバイパスが見えてくる。左手から森林が消えて市街地が見えてくると間もなく座間駅へ。その先は住宅街を直線で抜け、海老名市に入る。国道246号(大和厚木バイパス)と交差すると南西に向きを変え、相鉄厚木線(貨物線)と交差し、相鉄本線とも並行し海老名検車区が併設された2面4線の海老名駅に到着する。

[編集] 海老名~本厚木

海老名駅を発車すると左手には再開発の風景が見えるが、間もなく立体交差工事のために線路は右側にそれる。左手には立体化工事の様子を、右手には水田宅地転用も進む平坦な土地が広がる風景を見ながら進むが、その先で今度は右手に住宅地が見えてくる。工事区間も終わりに差し掛かると元々あった高架をめがけて上り、右にカーブしてJR相模線と交差して厚木駅へ。その先で相模川を渡り厚木市に入る。を渡り終えると高架で市街地へ入って行き、2面4線の本厚木駅に到着する。

[編集] 本厚木~伊勢原

本厚木駅を発車するとそのまま市街地を通る。高架を降り右手の国道246号線と並走する区間になると水田が混在するが、それもすぐ終わり住宅地になって勾配を登りきったところが愛甲石田駅。駅構内に厚木市と伊勢原市の市境がある。

愛甲石田駅を発車すると並行していた国道246号が別れる。しばらくは住宅地を走るが、高架区間に入ると水田地帯に入り右手には大山が、左手には平塚市街湘南平まで見渡せるほど視野が開ける。現在、第二東名高速道路県道バイパス整備に関連した造成工事が行われているので将来この景色が変わる可能性がある。伊勢原台地へ向かう登り勾配になると住宅地に入り、登りきったところが2面4線の伊勢原駅となる。下り待避線は本厚木駅の折り返し容量不足のため、同駅発着電車が伊勢原駅まで回送して折り返しするためによく使っている。

[編集] 伊勢原~秦野

伊勢原駅を発車するとしばらくは住宅地のままだが、右手に見える工業団地を抜けると水田が一面に広がり、線路の周囲には人家がほとんどなくなる。小さな踏切を通過すると秦野市に入り、突然住宅地になるとまもなく鶴巻温泉駅。

鶴巻温泉駅を発車すると畑が混在する住宅地を通りながら東海大学前駅へ到着する。両駅間は1.1kmと私鉄の駅間距離としては標準的だが、伊勢原駅~鶴巻温泉駅、東海大学前駅~秦野駅の駅間距離が約4~5kmあるので特に短く感じる。

東海大学前駅を発車するとしばらく住宅地のままだが、2kmほど進んだところにあるトンネルを抜けると秦野盆地へ入る。急勾配と急カーブで盆地の中心部へと進んでいく。畑と雑木林の風景のすき間から右手には丹沢と秦野市街地が見え、盆地内で市街地が完結する姿は東京から60~70kmの距離にしてさながら地方都市を連想させる。

[編集] 秦野~新松田

渋沢~新松田間を走る4000形 (初代)
渋沢~新松田間を走る4000形 (初代)

2面4線の秦野駅を発車すると右から水無川が別れ、畑が混在する住宅地をきつめの登り勾配で小田原線の駅で最も標高の高い渋沢駅まで駆け上がる。ここから愛甲石田駅付近から山を挟んで北側を走っていた国道246号と再び並行することになる。

渋沢駅を発車するとトンネルを抜け、うねりながら流れる四十八瀬川(酒匂川の水系)の谷に沿って線路もルーティングされているため急勾配と急カーブの連続で降りて盆地を抜け出す。この谷の間も周囲には人家がないが、秦野市と松田町の市町境付近には孤島のような形で湯ノ沢団地がある。東名高速道路国道255号を相次いで潜ると並行していた国道246号から別れ、左手の神奈川県立足柄上病院を過ぎたところに特急「あさぎり号」と新車搬入などで使われるJR御殿場線へ向かう連絡線が右手に現われる。JR御殿場線をくぐると2面4線の新松田駅に到着する。

[編集] 新松田~小田原

新松田~開成間のカーブを走る3000形 (2代)
新松田~開成間のカーブを走る3000形 (2代)
新松田以南は田園風景が広がる箇所が多い(栢山~富水間の上り列車)
新松田以南は田園風景が広がる箇所が多い(栢山~富水間の上り列車)

この区間は水田が広がる足柄平野を通るため利用客が比較的少なく、新松田駅と小田原駅を除く途中5駅はホーム有効長が最大6両分と短く設定されており、10両編成の急行は停車できない。

新松田駅を発車すると酒匂川を渡り、を渡り切ると大きく左にカーブして開成町へ入る。開成駅は2面4線化も可能な2面2線の駅で、駅の東側(進行左手)には電留線と小田急電鉄と小田急不動産が開発した庭園の杜という新興住宅地がある。開成駅から400m程南下すると小田原市に入る。

開成駅から栢山駅、螢田駅までは足柄平野の水田地帯を抜けるが、線形も良く高速運転向きで、優等列車は最高速度で走ることも多い。駅周辺には商店や住宅がコンパクトにまとまっているが、駅を離れるとすぐに水田地帯となる。このあたりはかつて酒匂川が洪水を頻繁に起こしていたためもとから人口が少ない。足柄平野一帯では小田急小田原線沿線よりも御殿場線や伊豆箱根鉄道大雄山線沿線のほうに人口が集まっている。線路脇の防護柵もない場所が多く、鉄道ファンには有名な撮影地であり、小田急の広報用や雑誌などの写真撮影もこの近辺で撮影されることが多い。

螢田駅を過ぎると小田原市中心部へ進路をとるため右にカーブを曲がり狩川を渡る。伊豆箱根鉄道大雄山線をオーバークロスし、切通しを抜けて2面3線の足柄駅となる。かつては工場があり、その名残で右手には電留線がある。上りのみ設置された待避線は小田原駅の発着容量不足を補うものとして朝夕を中心に各停が急行や特急の通過待ちを行っている(ダイヤ改正によりその本数はわずかだったり十数本設定されていたりと差が出る)。東海道新幹線をくぐり、JR東海道本線などに合流するかのように右カーブで合流すると2面3線の小田原駅に到着する。ここから先は箱根登山鉄道線が延び、特急ロマンスカー「さがみ」や快速急行など一部の小田原折返しの列車を除き全て箱根登山線に直通する。

[編集] 関連項目

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