茨城県立水海道第一高等学校
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茨城県立水海道第一高等学校(いばらきけんりつみつかいどうだいいちこうとうがっこう)は、茨城県常総市(旧・水海道市域)にある県立高等学校。
茨城県立水海道第一高等学校 | |
過去の名称 | 茨城県下妻中学校水海道分校 茨城県立下妻中学校水海道分校 茨城県立水海道中学校 茨城県立水海道高等学校 |
国公私立の別 | 公立学校 |
設置者 | 茨城県 |
設立年月日 | 1900年4月1日 |
創立記念日 | 1900年4月23日 |
校訓 | 至誠・剛健・快活 |
共学・別学 | 男女共学 |
課程 | 全日制課程 定時制課程 |
単位制・学年制 | 単位制による教育 (全日制は進学重視型) |
学科 | 普通科 |
所在地 | 〒303-0025 |
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電話番号 | 0297-22-0029 |
FAX番号 | 0297-22-5479 |
外部リンク | 公式サイト |
目次 |
[編集] 概要
100年以上の歴史を持つ、県内有数の伝統校で、県西地区屈指の進学校。鬼怒川の畔、筑波山を望む亀岡台地にあり、緑豊かな環境が広がっている。地元では単に「一高(いちこう)」と称されることも多いが、県内の他の一高と区別するため、「水海道一高(みつかいどういちこう)」や「海一(かいいち)」、「海一高(かいいちこう)」、「海高(かいこう)」といった多くの略称で呼ばれる。
文部科学省「学力向上フロンティアハイスクール」(2003~2005年度)、茨城県教育委員会の高等学校学力向上推進事業「大学進学ジャンプアップスクール」(2004~2006年度)に指定されている。
「文武両道」を合言葉に、部活動も盛んであり、運動部・文化部におよそ7割の生徒が所属している。ハンドボール部や水泳部は常に全国レベルの活動を展開しており、弓道部や卓球部なども関東大会や全国大会出場を果たした。硬式野球・テニス・サッカー・バレーボール・バスケットボール・柔道・剣道などの各部も期待される。文化部では、吹奏楽部が半世紀近くの伝統をもち コンクール県大会において金賞を受賞した実績がある。近年では演劇部が大会で県代表に選ばれ 関東大会優秀賞を受賞、英語劇で定評のある英研部、県芸術祭入選の書道部・写真部などが高い水準で活発に活動するなど、各部着実に実績をあげている。
学校行事は、下妻第一高等学校との定期戦、亀陵祭(文化祭)、歩く会、クラスマッチなど多彩である。(定期戦は、1947年に始まった、全校あげて行われる 対 下妻一高 運動部対抗戦。「常総野の早慶戦」とも言われる。)
2006年度に、同窓会長の山口武平の名を冠した「山口奨学基金」という大学受験のための奨学金制度が創設された。
[編集] 沿革
[編集] 経緯
創立は1900年(明治33年)。同じ年の創立には、竜ヶ崎第一高等学校、太田第一高等学校 及び 水戸第二高等学校、下館第二高等学校がある。(旧制中学校の流れを汲む学校群としては、上述 竜ヶ崎第一・太田第一と共に 県下第3番目の歴史を持つ。)
2004年度からの進学重視型単位制への移行に伴い、県内全域から通学が可能になった(ただし2006年度入試から学区制は撤廃)。
[編集] 年表
- 1900年4月1日 - 茨城県下妻中学校水海道分校として開校。
- 1900年4月23日 - 入学式挙行。この日を創立記念日とする。
- 1901年5月30日 - 茨城県立下妻中学校水海道分校と改称。
- 1902年4月1日 - 独立して茨城県立水海道中学校と改称。
- 1947年3月31日 - 学制改革により新制中学校(茨城県立水海道中学校併設中学校)を併設。
- 1948年4月1日 - 茨城県立水海道高等学校に昇格。全日制普通科・定時制普通科を設置。
- 1949年4月1日 - 茨城県立水海道第一高等学校と改称。
- 1980年6月29日 - 済美会館(同窓会館)竣工。
- 1996年7月4日 - 新体育館(複層式)竣工。
- 2000年4月23日 - 創立100周年記念式典挙行。
[編集] 校歌
創立10周年の1910年(明治43年)に制定。「早春賦」の吉丸一昌による作詞、横浜市歌の南能衛による作曲。
- 筑波の山は雲を衝き
- 鬼怒の流れは四十五里
- 空の彼方(あなた)に舟の帆白し
- ここぞわれらが祖先の地
- むかし天下を睥睨(へいげい)の
- 東国(あずま)男子(おのこ)の魂は
- なお三寸の胸にあり
- 振るえ振るえもろともに
- 負けじ心をふりおこせ
- いざやいざや我が友
- 負けじ心をふりおこせ
[編集] 校章
- 現校章 - 海棠の葉三枚で「水海道」とし、旧制中学の伝統を受け継いで勾玉六個を小さく組み合わせ、全体が「水」の字を形どる。 中央に「高」の字。 1948年(昭和23年)制定。
- 旧校章 - 旧制水海道中学校の校章は、勾玉四個と管玉一本で、水海道の「水」と中学校の「中」との二字をデザインしたものであった。 1902年(明治35年)制定。
[編集] 校訓
「至誠・剛健・快活」。1917年制定。
[編集] 生徒
地元の 旧 水海道市(現 常総市)の他、つくば市・守谷市・取手市・旧谷和原村(現 つくばみらい市)・旧 石下町(現 常総市)・坂東市(旧 岩井市 と猿島町)など、近隣の市町村からの進学者が大半を占め、各出身中学の比較的成績上位層が集まる学校である。
尚、2005年8月の つくばエクスプレス(TX)の開業により、県南・県西地区の受験生の動向が読めないとの指摘があり、2006年春の入学者の獲得競争が激化し、教員はその対策に追われたとのことだが、結果として 志願者数自体には大きな変化はなかったようである。
[編集] 進路
四年制大学の他、短期大学、専門学校も含め、生徒のほぼ全員が進学を希望。 多少の増減はあるものの、延べ人数で、例年 国公立大学 75人程度・私立大学 580人程度の合格者を出している。 尚、東京 及び 埼玉・千葉・神奈川等への交通の便の違いを反映してか、県西地区の他の進学校に比して 伝統的に 私立大学の合格者・進学者の割合が高い、という傾向がある。
[編集] 著名な出身者
[編集] 卒業生
- 風見章 - 衆議院議員。第1次近衞内閣書記官長、第2次近衞内閣司法大臣。
- 小泉麒一 - 大日本帝国海軍大佐、第2潜水戦隊(第7潜水隊、第8潜水隊)指揮、海軍兵学校49期卒。
- 染谷英一 - 大日本帝国海軍中佐、帆風艦長、海軍兵学校63期卒。
- 山口武平 - 茨城県議会議員。自由民主党茨城県支部連合会会長。故 梶山静六の兄貴分であり、県政のドン。第4代済美同窓会長(現)。
- ヨモギダ君 - CX系 バラエティ「めちゃイケ」で話題に。同番組「ヨモギダ少年愚連隊」シリーズの中心人物。
- 登坂重次郎 - 大蔵官僚、衆議院議員。勲二等旭日重光章受章。
- 飯村五郎 - 衆議院議員。
- 青木昌司 - 茨城県議会議員。第79代県会副議長。
- 小川一成 - 茨城県議会議員、守谷市選出、自由民主党。
- 小川了介 - 茨城県議会議員。
- 川口三郎 - 茨城県議会議員、北相馬郡選出、自民県政クラブ、第78代県会議長。
- 草房鼎 - 茨城県議会議員。
- 杉田光良 - 茨城県議会議員、自由民主党。
- 染谷清 - 茨城県議会議員、自由民主党。
- 渡辺太郎 - 茨城県議会議員。
- 石塚仁太郎 - 坂東市長。
- 横田栄一 - 旧谷田部町長。
- 野堀豊定 - 旧豊里町長。
- 会田源一郎 - 旧守谷町長。
- 会田真一 - 守谷市長。会田源一郎の息子。
- 神林弘 - 旧水海道市長。
- 飯塚富雄 - 旧石下町長。
- 遠崎義夫 - 旧伊奈町長。
- 小菅一男 - 旧谷和原村長。
- 飯島文彦 - 旧谷和原村長。
- 鈴木亮寛 - 旧谷和原村長。茨城県議会議員、自由民主党。
- 堀越道男 - 常総市議会議員、日本共産党、第22代水海道市議会議長。
- 石川栄子 - 常総市議会議員、日本共産党。
- 小野泰宏 - つくば市議会議員、公明党。
- 星田こうじ - つくば市議会議員、自由民主党。
- 渡辺昇 - 坂東市議会議員、無所属。
- 稲見攝五 - 弁護士。元 東京高等検察庁検事。勲三等旭日中綬章受章。
- 松本作衛 - 元 農林水産事務次官、国土庁土地局長。
- 須田孝 - 東京大学工学部教授。職業訓練大学校教授。
- 田中博正 - 元 信州大学教授(心理学)。元長野県知事 田中康夫の父。
- 海老原昭夫 - 自治医科大学名誉教授。大阪薬科大学招聘教授。日本臨床薬理学会理事。
- 栗原毅 - 帝京大学名誉教授。元 医学部教授。
- 青木久尚 - 日本大学名誉教授。元 国際関係学部教授。
- 笠原伸夫 - 日本大学名誉教授。元 文理学部教授。
- 宮島達夫 - 京都橘女子大学文学部客員教授。
- 丹野清喜 - 水戸済生会病院院長、日本病院会副会長。
- 堀越一三 - 北海製罐相談役。元社長、会長。
- 間中峻 - 鹿島アントラーズ初代社長。
- 大里晴信 - 元 プロ野球セントラル・リーグ審判部長。
- 安藤信哉 - 洋画家。帝展入選、文展特選、無鑑査。日展審査員、評議員、参与。東京教育大学教授。ろうあ者への美術教育に力を注ぐ。ヘレン・ケラー賞受賞。
※1900年の学校創立以来、2万有余名の卒業生を輩出している。
[編集] 元生徒
- 多田富雄 - 免疫学者、随筆家。茨城県立結城第二高等学校に転校。
[編集] 同窓会
- 「済美(せいび)同窓会」と称する。 卒業と同時に加入。 尚、同窓会の名称である「済美」と同じ字を校名に用いる高等学校が岐阜県と愛媛県にあるが、本校 及び 本同窓会とは特段関係は無い。(両校ともに私立) 同様に、「済美」の字を持つ小学校等も存在するが、これも同じで 関連は無い。
- 「済美」という言葉は、春秋左氏伝の「此十六族也、世済其美、不隕其名。<此の十六族や、世々其の美を済(な)し、其の名を隕(おと)さず。>」(文公十八年)に由来。年一回発行される生徒会誌の名も「済美」。図書室も、かつて独立棟であった頃の名残で「済美図書館」と呼ばれる。
- 1950年から10年ごとに記念事業を行なっており、学校内の多くの施設は記念事業によって建てられたものである。
[編集] 部活動
[編集] 運動部
- 野球部 〔1900年(明治33年) 創部〕
- サッカー部
- 陸上部
- 卓球部
- 弓道部
- 柔道部
- 剣道部
- ハンドボール部 (男・女)
- バスケットボール部 (男・女)
- バレーボール部 (男・女)
- バドミントン部
- ソフトテニス部 (男・女)
- 硬式テニス部
- 水泳部
[編集] 文化部
- 吹奏楽部 〔1963年(昭和38年) 創部〕
- 音楽部
- 軽音楽部
- 演劇部
- 英語研究部
- 弁論部
- 美術部
- 書道部
- 華道部
- 文芸部
- 漫画研究部
- 理化部天文班
- 理化部写真班
- 理化部無線班
- 生物部
- WAW同好会
- 茶道愛好会
[編集] 学校行事
- 定期戦(5月上旬) - 兄弟校・下妻第一高等学校との運動部対抗戦。1947年に始まり、一時は年2回行われ、2007年度には第70回を迎える。毎年交互に片方の高校が会場校となり、全校生徒が現地で出席をとる。そのため、当日は常総線の車両が増結される。両校の応援団(応援委員)の応援合戦が名物であり、「常総野の早慶戦」と称される。
- 亀陵祭(6月上旬) - 文化祭。学校所在地の「亀岡」から名を採った。通例、クラスや一部の部活のステージ発表が行なわれる1日目(校内公開)と、各部活・委員会・有志団体の発表やクラスの模擬店の出店が行なわれる2日目(一般公開)とに分けて行われるが、2006年度は一日(内容は従来の2日目のものと、有志団体による「後夜祭」)での開催となった。
- 文化講演会・芸術鑑賞会(秋) - 文化講演会は1964年から行なわれている。過去の主な講師は、開高健、ピーター・フランクルなど。芸術鑑賞会は2001年度から行なわれている。常総市民会館で開かれる。内容は演劇、狂言など。文化講演会は三年に一度となっている。
- 総合研修旅行(10月中旬) - 2年次の修学旅行。
- クラスマッチ(10月中旬) - 学年ごとに、サッカー、ソフトボールなどの球技が行われ、最後に男女混合競技(リレー、ドッジボールなど。生徒の意思が優先される為、変更される事もある)が行われる。研修旅行と日程が重なるため、2年次は下旬に行う。
- 歩く会(11月) - 1960年から行われている。小貝川堤防沿いに、男子28.8km(制限時間5時間)・女子16.4km(制限時間3.5時間)を歩く。但し、男子は全てを歩くと制限時間内にゴールできないので、事実上は半ばマラソン大会に近い状態である。
[編集] 服装
登下校時・在校時は指定の服を着用する。
[編集] 制服
- 男子 - 黒詰襟学生服、黒スラックス、白ワイシャツ (※〈夏〉上着不要)
- 女子 - 紺テーラードジャケット、紺24プリーツスカート、紺ダブルベスト、白ワイシャツ、紺ネクタイ (※〈夏〉上着不要・紺ダブルベスト)
[編集] 体操服
- 現在
- 男女兼用。Garax製FILAブランドジャージ上下。学年色あり(2006年度現在 1年=レッド 2年=ブルー 3年=グリーン)。ハーフパンツも同様。半袖TシャツもFILAブランドで胸にオリジナルデザインあり。
- 過去
- 丸首半袖Tシャツと、学年別に異なる色のジャージ上下。半袖Tシャツの胸に、亀のイラストが描かれており、在校生からは「かめT(かめてぃー)」の愛称で親しまれた。(高校所在地が「亀岡町」であり、文化祭の名称や こうしたマークに用いられたりするのは それに由来するものである)
[編集] 学校施設
- 本館 - 4階建て。全館冷房(普通教室21教室の全てに、費用PTA負担により空調設備設置。2005年8月18日より稼動開始。深夜電力活用の氷蓄熱利用の空調設備で、各教室ごとに室外機を備え温度管理する方式。稼動時期は夏季休業をはさんで6~9月 及び 冬の暖房補助の役割も果たす予定であったが、冬季にはストーブが導入されることから エアコンが使用される事は滅多に無い)。
- 給食室 - 本館2階に位置。定時制用。
- 特別教室棟 - 4階建て。耐震補強工事済。本館とともに創立70周年記念事業の一環として建設。
- 体育館 - 複層式 : 1階が 柔道場・剣道場・トレーニングルームなど、2階が体育館アリーナ。
- 済美会館 - 同窓会館。1階が 文化部部室(吹奏楽部・演劇部・英語研究部)、2階が音楽室(※元々 会議室であったものを、単位制移行に伴い音楽の授業が新設されるのに合わせて改造)。創立80周年記念事業の一環として建てられた。
- 亀陵会館 - セミナー室、合宿施設。かつての講堂の外観を模して設計されたもので、創立100周年記念事業の一環として建てられた。
- 弓道場
- グラウンド -野球グラウンド、陸上トラック、テニスコート 他。
- 運動部部室棟
- 駐輪場 - 通学自転車用。屋根 及び 街灯付き。
- 駐車場 - 来校者・教職員用。 (文化祭等イベント時に 父兄・来訪者が駐めるスペースは無い。)
※本館は建設から30数年が経過しているが、関係者によると、県立高校校舎建て替え順位リスト上 20番前後であり、不況のあおりで予算減となった現在、着工までにはまだ数年かかる見込みとのことである。
[編集] 学校近隣の施設
- 常総市立図書館 (常総市水海道天満町1606/高校より 徒歩約3分)
- 常総市役所 (常総市水海道諏訪町3222-3)
- 常総市民会館 (常総市水海道諏訪町3222-3)
- 常総市 生涯学習センター (常総市水海道天満町4684)
- 水海道駅 〔関東鉄道常総線〕
[編集] その他
高校のある常総市では、旧・水海道市にフィルムコミッションが設立され、近年、積極的にドラマや映画のロケを受け入れている関係もあり、同校が撮影で使われることもある。
(例)
- ピンポン - 本館屋上などが使用された
[編集] アクセス
- 関東鉄道常総線水海道駅下車 徒歩約5分
- 東京駅 八重洲口より 高速バス(関鉄バス/JRバス関東) 水海道駅行き乗車 終点水海道駅バス停下車 [乗り換え無し/定員制高速バス]
- 水海道駅へは...
- 東日本旅客鉄道常磐線(快速)・東京地下鉄千代田線 直通 常磐緩行線(各停)にて 取手駅下車、関東鉄道常総線乗り換え 水海道駅下車
- 首都圏新都市鉄道「つくばエクスプレス線」にて 守谷駅下車、関東鉄道常総線乗り換え 水海道駅下車
- 東日本旅客鉄道水戸線にて 下館駅下車、関東鉄道常総線乗り換え 水海道駅下車
- 水海道駅へは...
※ 生徒の通学手段については、徒歩・自転車・鉄道やバス路線利用等の他、2005年4月より運行が開始されたスクールバスがある。運行コースは 坂東市(旧岩井市)~坂東市(旧猿島町)~常総市(旧石下町)西部を結ぶ通学周辺地域となっている。運行日は 原則として授業日、運行回数は 登校時1回・下校時2回である。
[編集] 関連項目
[編集] 関連高校
[編集] 外部リンク
- 茨城県立水海道第一高等学校 - 学校公式サイト
- 茨城県教育委員会 - 学校管理者
- 茨城県立水海道第一高等学校 - 茨城県教育委員会「ハイスクールガイド」。