西原町
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西原町(にしはらちょう)は沖縄本島の中部を占める中頭郡の町。
那覇市の北東約10kmほどの位置にある。首里の北(方言で「ニシ(西)」。沖縄方言では、北と西とが混同されることがある)に位置することが、名称の由来である。
中城湾の中南部に面し、サトウキビの名産地で以前は新中糖産業が保有する県中南部で最大規模の製糖工場があった。(現在は解体され跡地にサンエー西原シティが営業している。)
湾岸の埋立地には沖縄戦時には日本軍により飛行場が建設されていた。現在は石油精製工場なども立地し、工業も盛んである。
目次 |
[編集] 地理
沖縄本島中部の東海岸に位置する。
[編集] 字一覧
- 東崎(あがりさき)
- 安室(あむろ)
- 池田(いけだ)
- 上原(うえはら) 琉大病院の敷地がある所はかつて松林であった。
- 内間(うちま)
- 翁長(おなが) かつては間切番所がおかれていた。
- 小那覇(おなは)
- 掛保久(かけぼく)
- 我謝(がじゃ)
- 嘉手苅(かでかる)
- 兼久(かねく)
- 幸地(こうち)
- 小橋川(こばしがわ)
- 小波津(こはつ)
- 呉屋(ごや)
- 千原(せんばる) 昭和8年に棚原から分立。
- 棚原(たなはら) 1737年に浦添間切から編入。琉大敷地はかつて棚原山と呼ばれていた。
- 津花波(つはなは)
- 桃原(とうばる)
- 徳佐田(とくさだ) 元々棚原の一部だったが昭和7年に分立した。
- 森川(もりかわ)
- 与那城(よなぐすく)
戦前は仲伊保・伊保之浜・崎原という集落があったが米軍西原飛行場として土地を接収され集落は消滅した。この三集落の住民は昭和22年頃に我謝の県立農業試験場跡地に移住した。
[編集] 隣接する自治体
- 那覇市(1954年8月までは首里市)
- 浦添市(1970年6月までは浦添村)
- 宜野湾市(1962年6月までは宜野湾村)
- 南風原町(1980年3月まで南風原村)
- 与那原町(1949年3月まで大里村)
- 中城村
[編集] 歴史
17世紀初めの「琉球国高究帳」によると西原間切は津堅など、今より広い範囲に及んでいた。
- 1896(明治29)年4月1日 郡区制により、西原間切は中頭方からそのまま中頭郡へ編入した(中頭郡はもともと中頭方)
- 1906(明治39)年10月1日 西原間切平良村・石嶺村の一部が首里区(現那覇市)に編入
- 1908(明治41)年4月1日 島嶼町村制により、西原間切は西原村となる
- 1920(大正9)年 石嶺・末吉の集落が首里区(現那覇市)に編入
昭和4年から昭和7年にかけて9つの字を新設。
- 1959年米軍西原飛行場が返還される。
- 1975(昭和50)年4月1日 那覇市境に近い一部の区域が那覇市に編入
- 1979(昭和54)年4月1日 町制施行、西原町となる
- 同年 琉球大学が那覇市首里から移転(後に附属病院が那覇市与儀から移転、また新たに附属小学校と中学校が新設される)
- 1987(昭和62)年10月8日 沖縄自動車道(石川-那覇間)が開通
- 1989(平成元)年 沖縄キリスト教短期大学が那覇市首里から移転
- 2000(平成12)年6月28日 那覇空港自動車道(南風原道路)が開通、同自動車道と沖縄自動車道の許田方面を接続する西原JCTが新設された(沖縄県内で高速道路どうしのジャンクション(JCT)は初めて)
- 2003(平成15)年 町内では最大店舗となるサンエー西原シティが開店
[編集] 行政
全国規模で見ても珍しいすぐやる課を設置している。
[編集] 西原町議会
[編集] 経済
[編集] 西原町に本社を置く企業
- 石川酒造場
- 金秀グループ
- 新中糖産業(かつての社名は中部製糖で製糖業務を行っていたが、現在は豊見城市の翔南製糖へ移譲)
- オキコ株式会社(沖縄最大手のパン会社、生麺の「うるま御膳」も製造。かつてはインスタントラーメンも製造していた)
[編集] 教育
[編集] 大学・短期大学
- 国立大学法人琉球大学 HP
- 私立沖縄キリスト教学院大学・沖縄キリスト教短期大学 HP
[編集] 高等学校
[編集] 中学校
- 西原町立西原中学校
- 西原町立西原東中学校
- 国立法人琉球大学教育学部附属中学校 HP
[編集] 小学校
- 西原町立坂田小学校
- 西原町立西原小学校
- 西原町立西原東小学校
- 西原町立西原南小学校
- 国立法人琉球大学教育学部附属小学校 HP
[編集] 交通
[編集] 鉄軌道
- 最寄り駅は、沖縄都市モノレール線の「首里駅(しゅりえき)」である。
- 本町内に鉄軌道の駅はなく、那覇市所在の同駅が最寄り駅となる。その首里駅(首里中学)前より、下記「外部リンク」のように46番バスが本町へ向けて発着している。
[編集] バス
主に国道329号を通る路線は東陽バス、主要県道(29号・38号)を通る路線は那覇バスが運行しており、33番と46番が同バス西原営業所を発着している。 最寄り駅首里駅より46番・180番が運行している。また25番・33番・97番のばあいには儀保駅に発着する。なお沖縄自動車道を通るバス(111番・113番・123番・180番)については、「幸地」に町内唯一の高速バス停留所がある。
路線詳細は琉球バス交通、沖縄バス、那覇バス、東陽バス、または路線項目を参照。
- 25番 (普天間空港(中城)線) 那覇バス
- 30番 (泡瀬東線) 東陽バス
- 33番 (糸満西原(末吉)線) 那覇バス
- 46番 (糸満西原(鳥堀)線) 那覇バス
- 58番 (馬天琉大泡瀬線) 東陽バス
- 97番 (琉大(首里)線) 那覇バス
- 111番 (高速バス) 琉球バス交通・沖縄バス・那覇バス・東陽バス (沖縄自動車道経由)
- 113番 (具志川空港線) 琉球バス交通 (沖縄自動車道経由)
- 123番 (石川空港線) 琉球バス交通 (沖縄自動車道経由)
- 180番 (屋慶名(首里駅・国場)線) 沖縄バス (沖縄自動車道経由)
33番と46番はもともとは那覇バスターミナルを境に別路線(33番は豊見城経由糸満線、46番は首里経由西原線)だったのを1988年に統合された(最初は33番だけだったが、路線を明確するために46番と2つに分けた。2004年に当時の那覇交通から那覇バスに営業譲渡する際には一時33番が廃止されたが、2ヵ月後に復活した)。また一時期、西原普天間線という路線があったが2004年に廃止された(この路線はかつては空港子供の国線→空港普天間線だったが、最後は西原まで短縮され廃止となった)。
[編集] 道路
- (西原インターチェンジは町内ではなく、町に隣接している浦添市西原にある。接続する国道330号西原バイパスも町内を通らず浦添市西原を通っている)
- 那覇空港自動車道(国道506号・南風原道路)
- 国道329号
- 沖縄県道29号那覇北中城線(主要地方道)
- 沖縄県道38号浦添西原線(主要地方道)
- 沖縄県道34号宜野湾西原線
- 沖縄県道155号線
- 沖縄県道241号宜野湾南風原線
[編集] 郵便
[編集] 郵便番号
郵便番号は以下の通りとなっている。
- 浦添郵便局(浦添市):901-21xx、901-25xx、901-26xx、903-01xx、903-02xx
[編集] 郵便局
- 西原我謝郵便局
- 西原坂田郵便局
- 西原郵便局