令制国一覧
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令制国一覧(りょうせいこくいちらん)は、7世紀後半から明治時代までの日本国内の地方区分、国(令制国)の一覧である。
令制国の改廃は、奈良時代までと明治時代になされ、その間の平安時代から江戸時代には長期にわたって変更がなかった。この一覧では、平安時代から江戸時代の諸国をまず五畿七道に従って配列し、一時的に存続した諸国はその中で字下げして付ける。最後に北海道の諸国を付け加える。この一覧が、すべての国を列挙するためのもので、多くの改廃を記していないことに注意されたい。それらの詳細は、各国の項目に記す。
個々の国について、中国の地方単位である州になぞらえて、○州と呼ぶ慣用表現がある。○の部分には、二字からなる国の名のうち一字をとってあてる。日本全体を総称する際には、「日本六十余州」などと表現することもあった。かっこ内にあるのが、州を付ける呼び方である。読み仮名は現代仮名遣いで、歴史的仮名遣で表記が異なるものは"/"の後に示した。
目次 |
[編集] 五畿
[編集] 畿内
- 山城国・やましろ(山州、城州、雍州)
- 大和国・やまと(和州)
- 河内国・かわち/かはち(河州)
- 和泉国・いずみ/いづみ(泉州)- 716年に和泉監(いずみ げん)として河内国より分立。740年に河内国に併合されるも757年再分立。
- 摂津国・せっつ(摂州)
[編集] 七道
[編集] 東海道
- 伊賀国・いが(伊州)
- 伊勢国・いせ(勢州)
- 志摩国・しま(志州)- 8世紀始めまでに伊勢国より分立。
- 尾張国・おわり/をはり(尾州)
- 三河国・みかわ/みかは(三州、参州)
- 遠江国・とおとうみ/とほたふみ(遠州)
- 駿河国・するが(駿州)
- 伊豆国・いず/いづ(豆州)
- 甲斐国・かい/かひ(甲州)
- 相模国・さがみ(相州)
- 武蔵国・むさし(武州)- 771年、東山道から東海道に所属変更
- 安房国・あわ/あは(房州、安州)- 718年に上総国より分立。741年に上総国に併合されるも757年再分立。
- 上総国・かずさ/かづさ(総州)
- 下総国・しもうさ/しもふさ(総州)
- 常陸国・ひたち(常州)
[編集] 東山道
- 近江国・おうみ/あふみ(江州)
- 美濃国・みの(濃州)
- 飛騨国・ひだ(飛州)
- 信濃国・しなの(信州)
- 上野国・こうずけ/かうづけ(上州)
- 下野国・しもつけ(野州)
- 陸奥国・むつ(奥州)
- 出羽国・でわ/では(羽州)
[編集] 北陸道
- 若狭国・わかさ(若州)
- 越前国・えちぜん/ゑちぜん(越州)
- 加賀国・かが(加州)- 823年に越前国より分立。
- 能登国・のと(能州)- 718年に越前国より分立。741年に越中国に併合されるも757年再分立。
- 越中国・えっちゅう/ゑつちゆう(越州)
- 越後国・えちご/ゑちご(越州)
- 佐渡国・さど(佐州、渡州)- 743年に越後国に併合されるも752年再分立。
[編集] 山陰道
- 丹波国・たんば(丹州)
- 丹後国・たんご(丹州)- 713年に丹波国より分立。
- 但馬国・たじま(但州)
- 因幡国・いなば(因州)
- 伯耆国・ほうき/はうき(伯州)
- 出雲国・いずも/いづも(雲州)
- 石見国・いわみ/いはみ(石州)
- 隠岐国・おき(隠州)
[編集] 山陽道
- 播磨国・はりま(播州)
- 美作国・みまさか(作州)- 713年に備前国より分立。
- 備前国・びぜん(備州)
- 備中国・びっちゅう(備州)
- 備後国・びんご(備州)
- 安芸国・あき(芸州)
- 周防国・すおう/すはう(防州)
- 長門国・ながと(長州)
[編集] 南海道
[編集] 西海道
- 筑前国・ちくぜん(筑州)
- 筑後国・ちくご(筑州)
- 豊前国・ぶぜん(豊州)
- 豊後国・ぶんご(豊州)
- 肥前国・ひぜん(肥州)
- 肥後国・ひご(肥州)
- 日向国・ひゅうが/ひうが(日州、向州)
- 大隅国・おおすみ/おほすみ(隅州)- 713年に日向国より分立。
- 薩摩国・さつま(薩州)- 702年に日向国より分立。
- 壱岐国・いき(壱州)- 本来は壱岐嶋
- 対馬国・つしま(対州)- 本来は対馬嶋
[編集] その他
[編集] 北海道
- 渡島国・おしま/をしま
- 後志国・しりべし
- 胆振国・いぶり
- 石狩国・いしかり
- 天塩国・てしお/てしほ
- 北見国・きたみ
- 日高国・ひだか
- 十勝国・とかち
- 釧路国・くしろ
- 根室国・ねむろ
- 千島国・ちしま(樺太・千島交換条約締結後、得撫島以北を編入し得撫郡、新知郡、占守郡の3郡を追加設置)