東京外環自動車道
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東京外環自動車道(とうきょうがいかんじどうしゃどう、英称:TOKYO-GAIKAN EXPRESSWAY)は、東京の周りを環状のように走る東京外かく環状道路(東京外郭環状道路)の自動車専用部(高速自動車国道)であり、東京外環、外環道、外環と略す。一般国道298号と併せて東京外かく環状道路(東京外郭環状道路)、略称で外かん(外環)又は外環道と呼ぶ。なお、和光北以西には並行する一般国道はない。
東京の周りを取り囲んで、東名高速・中央道・関越道・東北道・常磐道・京葉道路・東関東道を相互に接続する計画だが、現在開通しているのは関越道(大泉IC)から三郷南ICまでの区間のみである。
未開通区間のうち、三郷南IC~松戸IC間は、一般道の供用が開始され用地買収がほぼ完了し、工事も順調に進んでいる。松戸IC~高谷JCT(東関東道)間は、用地買収等が遅れている影響で着工できず、同区間の開通は2015年度ごろにずれ込む見込み。
一方、関越道(大泉)~東名高速(東名)間は全線地下トンネルによる建設で、計画を調整中(詳しくは、下記の事業計画を参照)。
外環道は、現在のところ連結している他の高速道路とは別料金(均一制料金)である。
高速自動車国道 | |
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東京外環自動車道
TOKYO-GAIKAN EXPRESSWAY
|
|
東京外環自動車道 | |
総距離 | ??km |
起点 | 大泉IC(東京都練馬区) |
主な 経由都市 |
和光市、戸田市、さいたま市 川口市、草加市、八潮市 三郷市 |
終点 | 高谷JCT(千葉県市川市) |
接続する 主な道路 |
記事参照 |
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目次 |
[編集] 正式名称(法定路線名)
一般に知られている「東京外環自動車道」という道路名称は営業路線名であり、高速自動車国道の路線を指定する政令にある正式名称(法定路線名)ではない。下記のように複数の高速自動車国道の一部ということになっている。これは建設許可・予算捻出のための苦肉の策である。
- 大泉JCT~川口JCT 東北縦貫自動車道弘前線、常磐自動車道、東関東自動車道水戸線の重複区間
- 川口JCT~三郷南IC 常磐自動車道、東関東自動車道水戸線の重複区間
- 三郷南IC~高谷JCT 東関東自動車道水戸線
[編集] 沿革
- 1966年:高架式で都市計画決定
- 1970年:反対運動を受け、国が「凍結宣言」
- 1992年11月27日:和光IC~三郷JCT開通、川口JCTで東北自動車道・首都高速道路川口線、三郷JCTで常磐自動車道・首都高速道路6号三郷線と接続
- 1993年10月23日:美女木JCTで首都高速道路5号池袋線と接続
- 1994年3月30日:大泉IC~和光IC開通、大泉JCTで関越自動車道と接続、和光北IC供用開始
- 1998年5月18日:美女木JCTで首都高速道路埼玉大宮線と接続、美女木JCTの池袋線→外環道外回りランプ供用開始
- 1999年12月:石原慎太郎東京都知事が地下化を表明
- 2001年1月:扇千景国土交通大臣(当事)が現地視察
- 2001年4月:国と都とが地下計画のたたき台を公表
- 2002年6月:PI(パブリック・インヴォルヴメント)外環沿線協議会発足
- 2003年3月:地下40m以下の大深度とする方針発表
- 2005年2月25日:大泉JCTの外環道内回り→関越道ランプ2車線化
- 2005年11月27日:三郷JCT~三郷南IC開通
- 2006年6月:都市計画変更案と環境影響評価準備書の広告・縦覧
- 2007年3月16日:都の都市計画審議会が高架方式から大深度地下方式への変更案を了承
[編集] 事業計画
- 住環境や周辺住民の意見を考慮し、大深度地下(地下40m)を利用した設計に変更。また、周辺環境や建設コストを考慮し、当初計画されていた国道20号ICと世田谷通りICが削除された。都市計画決定から数十年が経過しているが、周辺住民の合意を得るのに時間がかかっており、大泉JCTには将来延伸されるスペースが確保されているものの未だ事業化していない。現在の都市計画が高架構造のため、事業化には都市計画の変更手続きが必要である。
- 東名JCTから第三京浜を経て首都高速道路湾岸線へ接続する構想もある。同方向に神奈川6号川崎線の延伸も計画されているが、事業化されていない。国土交通省では、多摩川を挟んで併走する予定の神奈川6号川崎線と、東名以南での一本化も、案の一つとして検討している。
- 首都圏の「3環状9放射」の高速道路網計画により、高谷JCTをそのまま南下して、第二東京湾岸道路(事業構想中)と接続する計画もあるが、三番瀬の環境保護問題や、公共工事の見直しの傾向など、第二東京湾岸道路の建設そのものの実現が難しいとされている。
- 2007年3月15日に了承された変更案では、目白通り、青梅街道、東八道路の3インターチェンジと、関越道、中央道、東名高速とのジャンクションが造られ、その付近は地上構造となる。変更案は、国交相の同意を得て正式に告示される予定。事業化のためには、国土開発幹線自動車建設会議で整備計画路線に「格上げ」されねばならない。
[編集] 車線
[編集] 道路照明灯
[編集] 通行料金
料金は全線均一料金。なお、通行時間帯によりETC割引制度がある。
- 普通車:500円
- 中型車:600円
- 大型車:850円
- 特大車:1250円
- 軽自動車等:400円
[編集] インターチェンジなど
未開通区間のJCT/IC名は仮称。
- 番号は、大泉 → 川口 → 三郷 へ向かって50番から振られているが、JCTごとに数字が十繰り上がる。
- (例:53番 戸田西 → 60番 美女木JCT)
- 接続道路は、特記の無い場合は国道298号。
- 常磐自動車道~東関東自動車道
- この区間は従来のルートだと、都心を経由して大回りする必要があったが開通後は大幅に時間短縮され、三郷JCT~高谷JCT間の所要時間は最短15分を実現する見込み。この区間は都心の慢性的な交通渋滞の緩和につながる最重要区間であるため、実現に向けてさまざまな策が練られている。松戸IC以南は専用部が下段、一般部が上段の半地下構造により用地の省スペース化を図るとともに、自然保護のためルート上の小塚山公園は、一般部を地下1階、専用部を地下2階の地下2階建て構造にしたりするなどされているが、周辺住民の反対によりいまだ用地確保が難航していており、着工に踏み切れずにいる。用地買収はすでに89%完了している(面積ベース:2006年12月現在)が、市川市内陸部において特に反対運動が盛んで、買収に困難を来している。そのため、全路線開通は2015年の見通しであり、用地を買収完了し一般道が開通している三郷南IC-松戸ICの早期開通を始めとした順次開通を目指している。
[編集] ハイウェイラジオ
大泉(和光IC~大泉JCT、大泉方面のみ)
[編集] 開通予定年度
[編集] 先行整備
松戸IC - 高谷JCTに関しては、速やかな慢性渋滞の解消、空き地となっている収用済みの土地の有効活用の観点から、外環道開通までの先行整備を目指している。
- 市川松戸線 - 高塚新田市川線区間
[編集] 道路の特徴など
- 美女木JCTの首都高~外環連絡道路には全国でも珍しい高速道路上の交通信号機が設置されている。
- 新倉PA~大泉JCTにかけては急カーブが連続し、さらに大部分がトンネルで見通しが悪いため、この区間を走行する時は十分注意したほうがよい。
[編集] 通過市町村
[編集] 予定通過市町村
[編集] 利用状況
- 2002年度総交通量
- 年間:53,103,479台(前年度比96.9%)
- 日平均:145,489台
[編集] 関連項目
- 日本の高速道路一覧
- 関東地方の道路一覧
- 首都高速道路中央環状線(3環状の内側)
- 首都圏中央連絡自動車道(3環状の外側)
[編集] 外部リンク
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