東急バス新羽営業所
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東急バス新羽営業所(-にっぱえいぎょうしょ)とは横浜市港北区新羽町1927にあり、東急東横線の日吉駅・綱島駅を中心に路線を展開する営業所である。営業所の略号は「NI」。東急バスの営業所の略号は概ね英字1文字であるが、当営業所が2文字であるのは、略号制定当時存在した中延営業所「N」との重複を避けるためである。最寄停留所は「新羽営業所庚申堀(-こうしんぼり)」(行き先案内上は「新羽営業所」)。
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[編集] 沿革
- 1966年4月18日 日吉営業所から移管を受ける形で開設。
- 1993年11月1日 日吉営業所の東山田営業所への移転に伴い、所管路線を一部持ち変え。
- 本営業所所管のニュータウン北線、および北山田線を東山田営業所へ移管し、代わって駒岡線、鹿島田線を日吉営業所より移管。
- 2001年10月16日 所管路線に系統番号付与。(城01系統は、以前より付番済み)。
- 2006年3月16日 虹が丘営業所所管の空港路線を移管される。それに伴い新城線を川崎営業所へ移管。
[編集] 所管路線
[編集] 川和線
- 市03:市が尾駅~川和町~貝の坂~梅田橋~小机駅~新横浜駅
- (出入庫):新羽営業所~北新横浜駅~新横浜駅
- (出庫):新羽営業所→小机駅
- 1929年:東京横浜電鉄が神奈川自動車より東神奈川~川和町間を買収。戦後、横浜駅西口に乗り入れ。
- 1966年4月1日:田園都市線開通により、市が尾駅~横浜駅西口間の路線となる。
- 1989年7月16日:市が尾駅-新横浜駅系統を新設。
- 2002年12月1日:新横浜発着の出入庫便が北新横浜駅に停車するようになる。
- 2006年11月16日:市03系統の横浜駅西口発着、横浜駅西口~小机駅間の区間便を廃止、始終発時間帯に市が尾駅~梅田橋の区間便を運行開始。
- 2007年3月16日:横浜市交通局が3系統を東急バスに移譲する(横浜市の分を東急が運行する。ただし、横浜駅~新横浜駅は短縮となる)。終発時間帯に新横浜駅~水神前の区間便を運行開始。
東急田園都市線市が尾駅から新横浜駅までを横浜上麻生道路経由で結ぶ路線である。東急バスの路線では長距離の部類に入る。沿線にららぽーと横浜がオープンしたことで定時運行が困難になりつつある。日中は毎時3本。市が尾駅~横浜駅西口間を横浜市営バス3系統と長らく共同運行していたが、横浜市の市営バス再編に伴い市営3系統は段階的に廃止、新横浜駅まで短縮のうえ東急バスによる単独運行となった。
出入庫便は2系統あり、新横浜行きの出入庫便は、川和出庫線と呼ばれる。北新横浜駅を通る唯一の路線でもある。また小机新羽営業所線は、後述の綱72系統とほぼ併走するが、新羽駅には入らない。2006年11月中旬に横浜駅西口発着便を廃止、新横浜駅行きに短縮され、横浜駅から東急バスが姿を消した。2007年3月16日には横浜市営3系統が廃止され、共通定期券の取扱は終了した。
[編集] 綱島線
- 綱44:綱島駅~高田~道中坂下~勝田~茅ヶ崎新道~江田駅
- 綱45:綱島駅~高田~道中坂下~勝田~センター南駅~茅ヶ崎新道~江田駅
- 綱46:綱島駅~高田~道中坂下~勝田~仲町台駅~貝の坂~中山駅北口
- 綱47:綱島駅~高田~道中坂下~勝田~勝田折返所(かちだおりかえしじょ)~新羽営業所
- 綱48:綱島駅~高田~道中坂下~勝田~勝田折返所
- 綱50:(循環)綱島駅→高田→百石橋→道中坂下→高田→綱島駅
- (出入庫)新羽営業所~勝田折返所~勝田~茅ヶ崎新道~江田駅
- 1948年:綱島駅~勝田間として開業。
- その後延伸を重ね、1960年代前半には綱島駅~柿生駅・王禅寺原研前・保木(ほぎ)・荏田町・中山駅・川和町などの路線となる。
- 1963年1月21日:綱島駅~勝田循環(綱48と現在の綱71系統を繋いだルート)を開設。
- 1966年4月1日:田園都市線開通により、柿生駅・王禅寺系統を綱島駅~江田駅に短縮再編。勝田循環を廃止。
- 1980年頃:綱島駅~柚の木谷~川和町系統を川和高校行に変更。
- 1990年?:市が尾駅~江田駅~道中坂下~綱島駅系統を廃止し、市が尾駅~大丸~御影橋~茅ヶ崎新道~道中坂下へ新設。
- 1993年3月18日:横浜市営地下鉄開通に伴い、綱島駅~センター南駅~江田駅間を開設し、綱島駅~中山駅系統を仲町台駅経由とする。市が尾駅~道中坂下系統を廃止。
- 1997年2月17日:佐江戸~中山駅(南口)間を佐江戸~中山駅北口間に変更。
- 2000年4月1日:綱島駅~川和高校系統を廃止。
- 2002年4月17日:ダイヤ改正により綱50系統の綱島駅~道中坂下の折り返し便が消滅。
- 2002年9月16日:都筑大橋開通に伴い、綱45系統の吾妻山~センター南駅間の経路を変更。
- 2007年2月6日:中原街道宮の下停留所付近~百石橋西側交差点新道開通に伴い、堀の内停留所を新道上に移設のうえ宮の下~山田の経路を変更。
- 1948年:綱島駅~勝田間として開業。
比較的長距離の綱島駅~江田駅間を主軸とする。沿線は港北ニュータウンの開発から外れた地域が多い。故に昔から存在する狭い道を経由するが、近年は所々道路拡幅・新道建設が進み経由地変更がしばしばある。
メインは綱44系統。綱45系統は吾妻山~茅ヶ崎新道間で綱44系統が経由しないセンター南駅を経由、日中は綱44系統と交互。綱46系統は一日5本のみ運行。綱47系統については、綱島駅発は深夜バスのみであるが、営業所発は朝夕でも運行される。綱48系統は綱島側の区間便。綱50系統は平日朝ラッシュ時のみの運行で、近距離輸送を補完する。
[編集] 新羽線
- 綱71:綱島駅~四ッ家~新羽営業所~勝田折返所
- 綱72:綱島駅~四ッ家~新羽営業所~新羽駅~新横浜駅
- 綱73:綱島駅~四ッ家~新羽営業所~新羽駅
- 綱79:綱島駅~四ッ家~新羽営業所
- 1955年:綱島駅~新羽町を開設。
- 1957~63年頃:綱島駅~新羽町を小机駅まで延伸。
- 1963年1月21日:勝田系統のルーツになったと考えられる綱島駅~勝田循環(綱71系統と現在の綱48系統と繋いだルート)を開設。
- 1966年4月1日:勝田循環を廃止。
- 1985年:新横浜駅~大倉山駅~北山田系統を開設。(後述)
- 1986年10月1日:綱島駅~新横浜駅系統を開設。
- 1991年:新横浜駅~北山田系統を研究所前まで延伸。
- 1993年3月18日:横浜市営地下鉄開業に伴い、新羽町系統を新羽駅発着とし、小机、研究所前系統、また、開業当初は勝田系統も昼のみ(こちらはほんの数ヶ月で無くなった)新羽駅経由となった。
- 1994年:新横浜駅~大倉山駅~研究所前系統を廃止。
- 2000年4月1日:綱島駅~小机駅系統を廃止。
- 2001年10月16日:系統番号付与。
綱島駅から新羽・新横浜方面を結ぶ。かつては小机駅とを結んでいたが、旅客動向により順次新横浜駅発着へシフトして行った。綱79系統は他の綱島駅発着系統の出入庫のため、時間帯によっては本数がかなり多くなる。
[編集] 新吉田線
新規に開発されたマンションおよび既存の路線から離れた住宅地と両駅とを結ぶ。狭隘路のため、小型車(日野ポンチョ)または中型車で運行される。中型車は当初予備役としての位置づけであったが、利用が好調なためラッシュ時を中心に常時運用に就くようになり、転属による増備がなされ、逆にポンチョが予備の存在となった。車両の詳細については後述する。
[編集] 駒岡線
- 日81:日吉駅~箕輪町~北綱島~長福寺前~綱島駅
- 日91:(循環)日吉駅→箕輪町→宮前西町→綱島東四丁目→北綱島→箕輪町→日吉駅
- 日92:日吉駅~箕輪町~宮前西町~宮前中町~南綱島住宅~長福寺前~綱島駅
- 日93:日吉駅~箕輪町~宮前西町~宮前中町~江川町~駒岡~綱島駅
- 日94:日吉駅~箕輪町~宮前西町~宮前中町~江川町~越路
日81系統は入出庫路線であり、かつ全線東急東横線に並行しているため本数は少ない。これはかつてこの区間に日吉駅~横浜駅西口間という路線(神奈川線)が運行されており、同路線の廃止後、入出庫系統としてこの区間が残る形となったためである。途中の松下通信前バス停は、この路線のみが経由する。
日91系統は日吉駅から日大高校正門、綱島東四丁目を経由して、日吉駅へと循環する路線である。
日92,93系統はどちらも鉄道では1駅の区間を住宅地を経由して結ぶ。案内上は日92系統が「住宅経由」、日93系統が「駒岡経由」と呼ばれる。日92系統は小さく回るが、日93系統は大きく迂回して川崎市内や鶴見区内にも入る。なお、日93系統の江川町~鷹野大橋間は川崎市内運賃区間となる。
日94系統はかつての日吉駅~川崎駅間の名残で、比較的短距離の路線である。終点の越路では交差点とガソリンスタンド隣のスペースを利用して折り返している。路線末端の江川町~越路間は川崎市内運賃区間となる。
[編集] 新横溝口線
鉄道での連絡が不便な両駅間を結ぶ急行バスである。系統番号はなく、案内上は「[直行]新横浜駅行き/溝の口駅行き」と表記される。 京浜川崎IC~港北IC間で第三京浜道路を経由する。所要時間は約30分。
高速道路(自動車専用道路)を走行する関係上、座席を多く取ったワンロマ車と呼ばれる車両で運行され、座席にはシートベルトを備え装着が推奨されている。開通当初は新車のほか、元々新羽営業所に在籍していたもの、さらには東京都内からの転属車とバラエティに富んでいたが、2003年までにすべてワンステップの新車に置き換えられた。
[編集] 深夜急行・高速新横浜線
東横線沿線の終電後輸送をカバーする深夜急行バスである。一時、利用者数の低迷から廃止も取り沙汰されたが、経路変更により南武線沿線や東京都内もカバーする形に改め、かつ割安なキャンペーン運賃を実施したことにより、利用者数は回復している。なお、新横浜駅~新羽営業所間は当初よりフリー降車制となっている。
[編集] 深夜急行・高速青葉台線
2005年7月より、ナイト・アローのうち1便を高津営業所より移管された。それ以外の詳細は青葉台営業所の項を参照。
[編集] 空港・ディズニーリゾート路線
- 日吉駅~羽田空港(京浜急行バス・東京空港交通と共同運行)
- たまプラーザ駅~羽田空港(京浜急行バス・川崎鶴見臨港バスと共同運行)
- 新百合ヶ丘駅~羽田空港(小田急バス・京浜急行バスと共同運行)
- 新百合ヶ丘駅~たまプラーザ駅~成田空港(小田急バス・京成バスと共同運行)
- たまプラーザ駅~東京ディズニーリゾート(京成バスと共同運行)※虹ヶ丘営業所から移管
- いずれの系統も都筑ICから第三京浜・首都高速道路三ツ沢線・首都高速道路湾岸線(成田空港線は更に東関東自動車道)を経由する。新百合ヶ丘~成田空港線については、元々小田急と京成の共同運行であったところ、たまプラーザ経由となったことにより参入したものである。なお成田空港線は湾岸線と東関東道の渋滞状況によっては東関東道宮野木JCT~首都高湾岸線浮島JCTの間を東京湾アクアライン・館山自動車道経由、または鷺沼駅をかすめて東名川崎ICから東名高速道路~首都高速道路3号渋谷線経由で迂回する。
[編集] 移管路線
[編集] 新城線
2006年3月16日より川崎営業所に移管され、新羽営業所発着の出入庫便は廃止された。
[編集] 廃止路線
[編集] 鹿島田線
なお、川崎鶴見臨港バスにも川54系統があるがこの系統との関係は無い。
[編集] 川和線(一部系統の廃止)
所管路線の項を参照されたい。
[編集] 綱島線(一部系統の廃止)
- 綱島駅~道中坂下~柚の木谷~川和高校
- 綱島駅~道中坂下~柚の木谷~江田駅~市が尾駅
- 新羽営業所~勝田~柚の木谷~川和高校(入出庫)
- 新羽営業所~勝田~池辺町~佐江戸~中山駅(入出庫)
[編集] 新羽線(一部系統の廃止)
- 新横浜駅~大倉山駅~新羽駅~新栄高校南口~センター南駅~センター北駅~北山田~研究所前
- 1985年:新横浜駅~大倉山駅~北山田系統を開設。
- 1991年:新横浜駅~北山田系統を研究所前まで延伸。
- 1993年3月18日:横浜市営地下鉄開業に伴い、新羽駅、センター南駅、センター北駅へ乗り入れ
- 1994年:廃止
横浜市営バス303系統(当時)と同一路線であり、書類上は新羽線に含まれていた。1993年の地下鉄開通後も残されていたが、翌年廃止された。
[編集] 京浜線
- 二子玉川園駅~第三京浜~小机駅~東神奈川駅~横浜駅西口
第三京浜道路が開通した4ヶ月後に開設された長距離路線で、第三京浜上に川崎バスストップ・野川バスストップ・東山田バスストップ・大熊バスストップの各停留所が設けられていた(“バスストップ”までを含んだものが正式な停留所名称)。川崎バスストップは第3京浜の京浜川崎IC内、東山田バスストップは道中坂下=徳持バス停間の第3京浜道路上に設置されていた。年々悪化していった渋滞などの影響により、1982年に廃止となった。
[編集] 配置車両
[編集] 一般路線車
一般路線車については、日産ディーゼル(以下UD)車および三菱ふそう(以下三菱)車が配置される。車種は後述の中型車などを除き、大型短尺車のみである。綱74系統を除く全ての一般路線で充当される。2001年度からは新車導入はノンステップ車のみとなっていたが、2005年度はワンステップ車も導入された。また、LED行先表示器については2003年度より、新製車および更新車について装備されていったが、2005年度に入って、東山田営業所に続いて全車に装備することとなり、一部の古参車を除いて装備が完了している。なお、LED行先表示器装備車が綱45,日81,日93系統および深夜バス各系統に充てられる際は、誤乗防止の為系統番号部分を反転表示する。
[編集] 中・小型車
綱74系統用の日野・ポンチョが1台、中型車が6台(いすゞ3台、UD、三菱、日野各1台)在籍する。ポンチョは川崎営業所で日23系統に使用されていたものを一般色化の上転用したものであり当初は3台在籍したが、乗客の増加による中型車の増備で余剰となり、2台は高津営業所へ転出した。中型車は当初弦巻営業所から転属したUD製の1台のみであったが、その後乗客の増加により下馬営業所から日野車を1台借り入れたのち、同じく下馬から日野車(前述とは別の車両)・三菱車各1台を受け入れた。2006年に入り、下馬からの2台が老朽廃車となったため、前述のポンチョと交換で高津より日野車・三菱車各1台を受け入れている。このうち三菱車は元コーチ用であり、外観・内装・塗色が他の一般車と異なる。その後2006年9月にいすゞ製ワンステップ車が3台新車として導入された。
[編集] ワンロマ車
大型長尺車をベースに、座席を多く取った通称「ワンロマ車」も8台(いずれも三菱製)在籍し、新横溝口線や深夜急行のほか、企業との契約輸送にも使用される。現在、一般路線では川和線市03系統のみ充当可能であるが、過去には新羽線綱71系統での充当実績もある。
[編集] 空港路線車
2004年の日吉空港線開業時に三菱車3台が導入されたが、2005年度に入り、定員の関係上虹が丘の空港路線車(日野2台、三菱1台)と交換されている。その後2006年の空港路線移管に伴い、同年1月には虹が丘より訓練用として日野車1台を受け入れたのち、3月の移管にあわせ全車転属した。
[編集] その他
養護学校の特定輸送専用の大型車や、契約輸送用のマイクロバス(いずれも三菱製)も在籍する。
[編集] その他の特徴
綱島駅ターミナルでの誘導の便を図るため、本営業所の綱島駅を発着する便(新吉田線を除く)については、運行番号を記載した札を運転席に掲出している。番号区分は以下のとおり。
- 1~2桁:綱島線
- 100番台:新城線(現在は消滅)
- 200番台:新羽線
- 400番台:駒岡線
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