横浜市営地下鉄ブルーライン
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ブルーライン(正式名称:1号線、3号線(1ごうせん、3ごうせん))は、神奈川県藤沢市の湘南台駅から横浜市青葉区のあざみ野駅までを結ぶ、横浜市営地下鉄の鉄道路線である。横浜市営地下鉄線、横浜市内では市営地下鉄や地下鉄の名で浸透している路線である。
路線の正式名称は途中の関内駅を境に分かれており、湘南台駅~関内駅間が1号線(起点は関内駅)、関内駅~あざみ野駅間が3号線であるが、すべての電車が1号線と3号線を直通し、関内駅を始発・終着とする列車は運行されていない。また、車内や駅などで1号線・3号線という案内はされておらず、横浜市営地下鉄線と案内される。路線愛称への切り替えは、4号線(グリーンライン)の開業(2008年3月末予定)と同時の予定である(公式サイトでは括弧書きで使用されている)。
路線愛称の由来は、「青」が横浜を象徴する色であり、開業時から車両やサイン類でも使用されていて、路線のイメージカラーと認識されていることから。ラインカラーも「ブルー」■である。
4号線の開通が迫り、交通局の運行路線が1つでなくなるため、愛称を公募し、横浜市交通局が決定した。
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[編集] 路線データ
- 路線距離:40.4km
- 1号線:関内駅~湘南台駅間 19.7km
- 3号線:あざみ野駅~関内駅間 20.7km
- 軌間:1435mm
- 駅数(起終点駅含む):32
- 1号線:17
- 3号線:16
- (どちらも関内駅を含む数字)
- 複線区間:全線
- 電化区間:全線(直流750V第三軌条集電方式)
- 閉塞方式:車内信号式
- 車両基地:上永谷検車区、新羽検車区
- 地上区間:中川~北新横浜間・上永谷駅前後・立場~湘南台間の一部
[編集] 概要
本路線は、湘南台駅から泉区南部、戸塚駅、港南区中心部、上大岡駅、南区中心部を経て、横浜都心部である関内・桜木町・横浜駅地区に至る。横浜駅からは神奈川区中央部、新横浜都心、港北ニュータウンを経て青葉区のあざみ野駅に至る。市全体を「コの字型」に貫き、横浜の各地域拠点を結ぶ路線である。
東京メトロの銀座線、丸ノ内線とともに関東で第三軌条方式を採用している路線である。なお、1972年に最初の区間が開業し1999年に全通した当路線以降に日本国内で第三軌条方式で新規開業した路線は近鉄けいはんな線(1986年東大阪線として開業、2006年に延伸されけいはんな線と改称)、名古屋市営地下鉄4号線(1974年最初の区間が開業、2004年に全通)があるが、事実上前者は大阪市営地下鉄中央線の延伸、後者は名古屋市営地下鉄名城線の分岐・延伸であるため、当路線が日本国内で最も新しい第三軌条方式の路線といえる。
当初(1965年)の計画では、3号線は勝田※1~新横浜~横浜~伊勢佐木町~山下町~本牧間で、勝田で4号線(鶴見~綱島~勝田~元石川間)、横浜で2号線(神奈川新町~横浜~藤棚~吉野町~滝頭~屏風ヶ浦間)、伊勢佐木町で1号線(伊勢佐木町~上大岡~戸塚~湘南台間)と連絡する予定であった。しかし、高速道路建設計画と重なったため、伊勢佐木町駅の予定地を尾上町に変更して関内駅とし、1号線と直通運転を行うべく方向別ホームが建設された。そして、関内駅から本牧方面に向う計画だったが、結局1号線と完全に直通運転を行うことになったため、関内駅~本牧方面の計画は中止された。本牧方面への路線は横浜高速鉄道みなとみらい線が引き継ぐ形となった。
3号線などの後から開業した区間のトンネルはNATM工法が多用され、第三軌条方式の地下鉄にしてはトンネルの天井が高くなっている箇所も多い。湘南台駅付近は相鉄いずみ野線と2段式のトンネルになっている。
3号線の新横浜~横浜間は、当初民有地の下を直線的に結ぶ予定であったが、住宅の地下を通るため騒音が予想され、敷設予定地住民から反対運動が起き、なるべく道路の下を通るよう大迂回して建設された(それでもJR線より0.9km短い)。実は、これは、新横浜~横浜間を直線で結ぶ計画であると、神奈川大学付近に駅を造ることになり、大学の最寄駅である東急東横線白楽駅前の六角橋商店街の非活性化を懸念した商店主の反対によるものであるとも言われている。[要出典]それでも民有地の下を通らざるを得ない区間は、騒音対策のためバラスト軌道になっている。
新横浜・横浜・桜木町・関内という横浜の最拠点を結ぶが、同区間には横浜線・京浜東北線・根岸線も走っており、新幹線の乗車券では「横浜市内」となってしまうため、(仮に迂回ルートでなくても)運賃面では不利である※2。逆に、湘南台を発着する相鉄いずみ野線との競合に関しては、運賃が10円(湘南台~横浜間)高いだけで、しかも横浜の中心部に乗り換えなしで行ける(相鉄線だと横浜で乗り換える必要がある)ことから、こちらに関しては市営地下鉄の方にやや分があるようである。また、湘南台から東京方面に行くには、ブルーラインで戸塚へ出て、JR線に乗り換えるのが一番早い。
港北ニュータウン計画の進展や、4号線(グリーンライン)計画の見直しなどで、4号線との連絡駅はセンター北とセンター南の両駅に決まり、4号線は南の中山駅に向かうこととなったため、3号線が代わりに元石川まで延伸することとなった。元石川駅の位置に関しては、東急側がたまプラーザ駅を強く主張したのに対し、横浜市は1977年に開業したあざみ野駅に固執した。結局、3号線の終点はあざみ野駅となったが、開業後も長い間あざみ野駅には田園都市線の快速・急行が停車せず、乗換駅としては不便な状態となっていた。しかし、2002年3月28日のダイヤ改正で田園都市線の急行が止まるようになり、一応のところ決着がついた。
新横浜~あざみ野間のみ、地下高速鉄道ではなくニュータウン鉄道としての補助金を受けて建設されたので、補助金制度の違いで見れば、厳密な意味での地下鉄に該当しない。
走行距離は長いが、急行運転はせず、待避線があるのも出庫線を持つ一部の駅のみである(数年前には快速運転も臨時で行われていた)。
- ※1:港北ニュータウン付近。
- ※2:横浜市の場合、JRの旅客営業規則により営業キロ201Km以上の乗車券で東海道新幹線の新横浜駅から横浜市内(特定都区市内)のJRの駅まで乗ることができる。
[編集] ワンマン運転について
2007年度中にワンマン運転開始を予定しているため、各駅でホームドアの設置が進められている。既にホームドアが設置された駅では運転士が車両のドアとともにホームドアの開閉を行っており、案内放送に「ホームドアを使用しています。」を加えている。なお、接近放送は「危ないですから、白線の内側にお下がり下さい。」のままとなっている。ホームドアは、当初2007年2月から稼動開始の予定であったが、諸事情により遅れ、4月のあざみ野駅を皮切りに、9月までに全32駅に順次設置され、設置された駅から順次稼動を開始する予定である。なお、これに先立ち2007年1月20日より、ATOによる自動運転を開始した。
[編集] 沿革
- 1972年12月16日:伊勢佐木長者町駅~上大岡駅間(1号線)が開業。
- 1976年9月4日:上大岡駅~上永谷駅間(1号線)、伊勢佐木長者町駅~関内駅~横浜駅(1号線・3号線)間が開業。1号線と3号線の相互直通運転を行う。
- 1984年9月:2000形営業運転開始。
- 1985年3月14日:上永谷駅~舞岡駅間(1号線)、横浜駅~新横浜駅間(3号線)が開業。
- 1987年5月24日:舞岡駅~戸塚駅間(1号線)が開業。ただし戸塚駅は仮設駅としての開業。
- 1989年8月27日:戸塚駅が本開業。
- 1992年4月:3000形営業運転開始。
- 1993年3月18日:新横浜駅~あざみ野駅間(3号線)が開業。
- 1999年8月29日:戸塚駅~湘南台駅間(1号線)開業。またそれに合わせ「新横浜北駅」を「北新横浜駅」に改称(新横浜駅と間違える乗客が後を絶たなかったため)。
- 2003年7月1日:平日始発~9時のすべての電車に女性専用車両を設定する(4号車)。
- 2003年12月1日:終日全席優先席とする。関東の鉄道事業者としては初の試み。
- 2006年6月15日:横浜市交通局が1号線と3号線をあわせた路線名称を「ブルーライン」と決定し、公式サイトなどで使用開始。
- 2006年12月16日:1000形、2000形営業運転終了。
- 2007年1月:ワンマン運転対応のための工事の影響で踊場・下飯田の各駅で停車位置を変更。
- 2007年1月20日:ATOによる自動運転を開始。
- 2007年2月:ワンマン運転化に伴いあざみ野~湘南台間の各駅でホームドア設置工事開始。ホームドアは9月まで各駅に順次設置予定。
- 2007年10月末:あざみ野~湘南台間にてワンマン運転開始予定。
[編集] 車両
すべて6両編成で、湘南台寄りが1号車、あざみ野寄りが6号車となっている。ワンマン化に伴いブルーラインは全車両3000形に統一された。
[編集] 現在の車両
- 3000形
- 3000A形・3000N形・3000R形・3000S形の4種類がある。このうち3000A形は3000形をワンマン対応化改造したものである。また、3000S形は、営業運転を終了した2000形の台車・計器類を流用している。
[編集] 過去の車両
[編集] 駅一覧
正式路線名 | 駅番号 | 駅名 | 累計キロ | 接続路線 | 所在地 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1号線 | 1 | 湘南台駅 | 0.0 | 小田急電鉄:江ノ島線 相模鉄道:いずみ野線 |
藤沢市 | |
2 | 下飯田駅 | 1.6 | 横浜市 | 泉区 | ||
3 | 立場駅 | 3.7 | ||||
4 | 中田駅 | 4.8 | ||||
5 | 踊場駅 | 5.7 | ||||
6 | 戸塚駅 | 7.4 | 東日本旅客鉄道:東海道線、横須賀線、湘南新宿ライン | 戸塚区 | ||
7 | 舞岡駅 | 9.0 | ||||
8 | 下永谷駅 | 9.7 | 港南区 | |||
9 | 上永谷駅 | 11.0 | ||||
10 | 港南中央駅 | 12.7 | ||||
11 | 上大岡駅(京急百貨店前) | 13.8 | 京浜急行電鉄:本線 | |||
12 | 弘明寺駅 | 15.4 | 南区 | |||
13 | 蒔田駅 | 16.5 | ||||
14 | 吉野町駅 | 17.6 | ||||
15 | 阪東橋駅 | 18.1 | ||||
16 | 伊勢佐木長者町駅 | 19.0 | 中区 | |||
17 | 関内駅(リスト本社前) | 19.7 | 東日本旅客鉄道:根岸線 | |||
3号線 | ||||||
18 | 桜木町駅(県民共済プラザ前) | 20.4 | 東日本旅客鉄道:根岸線 | |||
19 | 高島町駅 | 21.6 | 西区 | |||
20 | 横浜駅(相鉄ジョイナス前) | 22.5 | 東日本旅客鉄道:東海道線、横須賀線、湘南新宿ライン、京浜東北線、根岸線 東京急行電鉄:東横線 京浜急行電鉄:本線 相模鉄道:本線 横浜高速鉄道:みなとみらい線 |
|||
21 | 三ツ沢下町駅 | 23.9 | 神奈川区 | |||
22 | 三ツ沢上町駅 | 24.8 | ||||
23 | 片倉町駅 | 26.7 | ||||
24 | 岸根公園駅 | 27.9 | 港北区 | |||
25 | 新横浜駅(ビックカメラ新横浜店前) | 29.5 | 東海旅客鉄道:東海道新幹線 東日本旅客鉄道:横浜線 |
|||
26 | 北新横浜駅 | 30.8 | ||||
27 | 新羽駅 | 31.8 | ||||
28 | 仲町台駅 | 34.1 | 都筑区 | |||
29 | センター南駅 | 36.4 | 横浜市営地下鉄:■グリーンライン(2008年3月末開業予定) | |||
30 | センター北駅(モザイクモール港北前) | 37.3 | 横浜市営地下鉄:■グリーンライン(2008年3月末開業予定) | |||
31 | 中川駅(武蔵工大横浜キャンパス前) | 38.9 | ||||
32 | あざみ野駅 | 40.4 | 東京急行電鉄:田園都市線 | 青葉区 |
[編集] 延伸計画
終点のあざみ野駅から、鉄道空白地帯である青葉区すすき野付近まで延伸し、最終的には川崎市の新百合ヶ丘駅まで延伸する計画がある。2000年の運輸政策審議会答申第18号では、あざみ野~すすき野間を2015年度までに開業すべき路線、すすき野~新百合ヶ丘間を同年度までに整備に着手すべき路線として挙げているが、横浜市の交通事業の再建問題などもあって難航している。
[編集] 関連項目
- 日本の鉄道路線一覧
- 横浜市交通局
- 横浜市営バス - 過去に運行されていた市内遊覧の観光バスも『ブルーライン』の名称であった。
- 横浜市電
- 「迷路の歩き方」(2002年、NHK) - 平成14年度文化庁芸術祭参加作品。主演の中井貴一が地下鉄運転士役として登場。オーバーランをきっかけとする人間模様が描かれており、全編にわたって横浜地下鉄が登場する。
[編集] 外部リンク
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