西川きよし
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
西川きよし(にしかわ きよし、本名:西川潔、1946年7月2日 - )は、お笑いタレントで、参議院議員を務めた。同じ年齢の妻はタレント・西川ヘレン。愛妻家で知られており、子供は俳優の西川忠志(長男)と西川弘志(次男)、タレントの西川かの子(長女)がいる。
目次 |
[編集] 人物・概要
吉本興業所属。血液型はO型。高知県高知市生まれ。大阪市港区・住吉区育ち。三稜中学校卒業。
愛称は「きよし師匠」、「きよっさん」、または「キー坊」。しかしこの愛称は年上の人しか許されず、後輩である間寛平やダウンタウン、木村祐一(オールディーズ)、石田靖、ナインティナインらに言われると激怒するという「お約束」があり、西川が「舞台に立ったら先輩後輩もない」というネタを振ったら、若手と西川による「そやけどキー坊・・・」「誰がキー坊や!」という一連の流れが決まっている。
後輩からは事務所が違っても「師匠」と呼ばれる。一方できよしがボケると、ダウンタウンからは「師匠、お前」「師匠、テメエこのヤロー!」などとすごまれる事も。
横山やすしとの漫才コンビ「やすしきよし」(略称・やすきよ)で活躍。漫才ブームの火付け役になり、日本武道館での公演も果たした。
相方の横山やすしとは公の場ではキー坊、やすしさんと呼び合っていたが、 実際は年下にも拘らずきよしの方がやすしを使う関係だったらしい。 座右の銘は「小さな事からこつこつと」。
坂田利夫とは前座時代からの親友。
弟子にはエッセイストとしても活躍する漫才師、西川のりおとタレントの西川まさとらがいる。
吉本興業では、桂三枝、笑福亭仁鶴と共にトップに君臨する。かつて発売された「よしもとタレント名鑑」では三枝と共にトップページに掲載された。
[編集] 来歴
高知県で5人姉弟(姉が3人)の末っ子として生まれたが、父親が事業に手を出し失敗したことから大阪府に転居した。家計は苦しく、10才のときから新聞配達(毎日新聞)のアルバイトをするなどして家計を支えた。中学時代はサッカーに傾倒。高校でもサッカー部に所属することを希望していた。しかし、タクシー運転手だった父親が十二指腸肝炎で倒れたことから高校進学を断念しやむなく就職する。自動車修理工を経て、17歳で喜劇俳優の石井均に入門。1年後吉本新喜劇に研究生として入団、白木みのるの付き人も務めた。以降端役ながら舞台に出演。しかし、マドンナ役であったヘレン杉本との交際が発覚。そのまま結婚し、ヘレン杉本は引退。西川は会社・劇団から冷遇されてしまう(当時部長だった中邨秀雄は、人気女優だったヘレン杉本と無名のきよしとの結婚に反対していた)。低迷時代、西川、坂田利夫はヘレンに食べさせてもらっており、3人で暮らしていた。また、同時期に共に苦労したレツゴー三匹のじゅんとも親友として知られており、きよしは「坂田くんとじゅんちゃんは、いつも自分のことを心配してくれる大事な人」とコメントしている。
1966年横山やすし(西川と同じ高知県生まれの大阪府育ち)に誘われ、漫才コンビを結成。次第に頭角を現す。第一次演芸ブーム(1965年~1970年)の折、東京ぼん太の後釜として起用されたフジテレビ「お茶の間寄席」司会や、朝日放送系列の全国ネット番組「てなもんや三度笠」のレギュラー出演等で東京にも進出。1970年の暴行事件をはじめとした横山やすしの不祥事でコンビ活動自粛の際も、「素人名人会」(毎日放送テレビ)「爆笑寄席」、「ナイトパンチ」、「パンチDEデート」(以上、関西テレビ)、「仁鶴・きよしのただいま恋愛中」、「プロポーズ大作戦」(以上、朝日放送テレビ)、「料理天国」(TBS)、「スター誕生!」(日本テレビ)などテレビ司会者として活路を見いだす。(きよし本人は解散を申し出た、との話もある。どちらにしても、司会業が彼に合ったことで、やすきよ伝説は生まれている。また、この間芽生えた桂三枝との友情は、彼のキャリアに大きく影響している)さらに漫才ブーム(1980年~1982年ごろ)では人気が頂点に達する。
1986年、参議院議員選挙に立候補し初当選。義母の介護経験から福祉関連に力を入れ、3期18年間に渡る議員生活を展開してきた。二院クラブ所属だが、政治姿勢は全体的に保守系与党寄りであった。
2004年1月、同年7月の参議院選挙に立候補をせず、政界から身を引きタレントとしての活動に専念しつつ、福祉関係の仕事に従事すると発表した。
2004年6月3日、参院厚生労働委員会で小泉首相に質問を行う予定で、質問前に「ふんどしを締め直そう」とトイレに立った。しかしその間に突然、自民・公明の与党により審議中の年金改革関連法案を強行可決されてしまい、質問を行うことができなかった。これについて西川は「期末試験もないまま卒業式に出て行けと締め出されたようです」とコメントした。
政界引退後に「笑っていいとも!」のテレホンショッキングのゲストに出演した際、小泉前首相より電報が届いた。
最近は大平サブローとの「新やすし・きよし」での活動も行っている。
また、1979年に「子供が三人おりますねん」というタイトルのレコードを出している(ちなみにB面はヘレンの「約束」だった)。
2006年8月29日に日本テレビ系で自身の半生を描いた「ヘレンときよしの物語」が『ドラマコンプレックス』にて放送された。きよし役は実息の忠志。
[編集] 「神の業」
主に朝日放送の「ナンバ壱番館」などで語られた、西川が起こしたとされる数々の奇跡(のようなもの)を一部見る。真偽ははたして・・・。
- 家を引っ越して仕事順調に
- 天気を晴れにする
- ゴルフ場で雪の中をプレーしていた時、また雨で投票率が下がることを懸念された初当選時の参議院選挙の時に、念じて天気を晴れにしたとされる。前者の真偽は不明。後者は当時の記録を見ると選挙前日は雨、選挙当日は雨のち曇り、その後数日間雨や曇りの天気となっており、「奇跡は起こらなかった」。
- 「(携帯電話の)電源をオフにしていても電話がかかってくる」
- 松本人志が西川のすごさを表現する時の決まり文句。ありえない。松本が西川と電話をするときはヒソヒソ声ですることが多く、西川に「まずい取引でもやってんのか!」と言われたこともある。今田耕司に対し、「お前の家の洗濯機、コンセント入れんと回したらぁっ!」と絶叫した事もある。
[編集] 家族愛
きよしの家族に対する深い愛情は有名で、これもナンバ壱番館で語られたエピソードである。
- 忠志の友達買い食い事件
- 長男忠志が高校生のころ、友達が禁止されていた買い食いをしようとしていた。しかし、忠志は「買い食いはいけない」と切り出すことが出来ず、家に電話。忠志は「お父さん! 僕はダメな奴や! 友達の買い食いを止めさせる事ができなかった!」と泣きながら話した。そんな息子の言葉を、きよしも涙ながらに聞いた。そして電話を切ったあと、同じく泣いているヘレンに、「ヘレーン! 忠志はええ子やー!」と絶叫し、二人で号泣したという。
[編集] 不祥事
[編集] 国民年金未納
[編集] 演じた俳優
[編集] 現在のレギュラー番組
- 西川きよしのご縁です!(東海テレビ放送・愛知県、岐阜県、三重県向け)
- ありがとう浜村淳です※土曜(MBSラジオ)
- きよし・なるみの めっちゃ!漫才(テレビ大阪・不定期)
- 西川きよしの目玉報道(テレビ東京系、BSジャパン・不定期)
- 西川きよしのバンザイ家族(NHKBS2・月1回程度)
- やすしきよしの夏休み(関西テレビ放送・不定期だが、夏休み中に放送)
[編集] 過去のレギュラー番組
- てなもんや三度笠(朝日放送)
- ただいま恋愛中(朝日放送)
- シャボン玉プレゼント(朝日放送)
- プロポーズ大作戦(朝日放送)
- 象印ライバル対抗大合戦!(テレビ朝日)
- やすきよ笑って日曜日(テレビ朝日)
- ビデオあなたが主役(テレビ朝日)
- 素人名人会(毎日放送)
- ヤングおー!おー!(毎日放送)
- モーレツ!!しごき教室(毎日放送)
- サンデーお笑い生中継(毎日放送)
- 婚約診断スイッチON(毎日放送)
- やすきよの結婚します(毎日放送)
- すてきな出逢い いい朝8時(毎日放送)
- 三枝きよし興奮テレビ(毎日放送)
- 料理天国(TBS)
- 反応ゲーム2つに1つ(TBS)
- 爆笑寄席(関西テレビ)
- ナイトパンチ(関西テレビ)
- パンチDEデート(関西テレビ)
- 相性診断!あなたと私はピッタンコ(関西テレビ)
- 花王名人劇場(関西テレビ)※不定期
- お茶の間寄席(フジテレビ)
- THE MANZAI(フジテレビ)
- やすきよのスター爆笑Q&A(よみうりテレビ)
- やすきよの運だめし半だめし(よみうりテレビ)
- 目玉とメガネ(よみうりテレビ)
- 歌まね振りまねスターに挑戦!!(日本テレビ)
- おはよう!こどもショー(日本テレビ)
- テレビ3面記事 ウィークエンダー(日本テレビ)
- スター誕生!(日本テレビ)
- ワールドクイズ ザ・びっくり地球人!(日本テレビ)
[編集] 出演映画
[編集] 出演CM
[編集] 関連リンク
- 同姓同名には、ITベンチャー起業家として有名な株式会社ネットエイジ社長 西川潔もいる。
- 株式会社ネットエイジ
- さらに、同姓同名の産婦人科医もいる。
[編集] 関連人物
- 横山やすし - 故人、相方
- 桂三枝 - 現上方落語協会会長、きよしと共に吉本興業トップに君臨している
- 笑福亭仁鶴 - きよしと共に吉本興業トップに君臨している
- 横山ノック - 前大阪府知事、元参議院議員
- 上沼恵美子
- 芳村真理 - 料理天国で共演
- 藤本義一
- 島田紳助
- 林裕章 - 前吉本興業会長、故人
- 林正之助 - 元吉本興業会長、故人
- 西川ヘレン - 夫人
- 花紀京
- 岡八朗 - 故人
- ダウンタウン
- 爆笑問題
- 市川房枝 - 二院クラブ代表格、きよしが政治家となるきっかけとなった人物
- 太田房江 - 現大阪府知事
- 坂田利夫(コメディNo.1) - 親友
- 逢坂じゅん(レツゴー三匹) - 親友
- 西川のりお - 弟子
- 大平サブロー - 現在、漫才を行う際の相方的存在
- 大平シロー - きよしのものまねを得意としていた
- 浜村淳