超こち亀
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
超こち亀(超こち亀道楽BOX)は、秋本治の漫画『こちら葛飾区亀有公園前派出所』連載30周年を記念して発売された書籍。
2006年9月15日に発売されたが、多くの書店ですぐに完売し、同年10月に重版が発行された。
後述する5つの合作、85組88名の漫画家による1ページトリビュート漫画、写真家大西みつぐの撮りおろし写真などが収録されている。2100円(税込み)。
予約のみで販売された道楽BOXには、この本に加えて、両津勘吉の胸像、ニューナンブ型のリモコン、縮小版こち亀第一話収録の当時の週刊少年ジャンプ1976年42号、30周年記念腕時計、カタ屋のかた、高級ベーゴマ(金メッキ風)、超特製メンコ、両津家家系図巻物が特製BOXに入っていた。19800円(税込み)。
目次 |
[編集] 合作
[編集] ゴルゴ13
秋本治によると、秋本が「『こち亀』のキャラクターは出しにくければ両津だけでもいい」と言ったところ、さいとうは「いずれも変に年をとらない漫画であるし、この際同じ世界観でも構わない。今後もたまにゴルゴを登場させてもいい」と返した。これに対し秋本は「さすがに出していいものか迷っている」としている。
登場人物:
[編集] ルパン三世
秋本は「打ち合わせの前に(モンキー・パンチに)様々な案を用意してもらったため、楽をさせてもらった」としている。モンキー・パンチ主導であるためか、この合作に関しては『こち亀』よりも『ルパン三世』の色の方が強く出ている。
登場人物:
[編集] キン肉マン
秋本によると、ゆでたまごとの打合せの前日に鳥山明との打合せがあり、鳥山との合作が『ドラゴンボール』とのパラレルワールドと決定したことをゆでたまごに話すと、ゆでたまごは「『ドラゴンボール』のパラレルワールドの『Dr.スランプ』にキン肉スグルが出ているので、この合作もパラレルワールド扱いにしてはどうか」と提案した。鳥山に電話で確認したところ快諾され、鳥山は「私との合作は(『ドラゴンボール』のパラレルである)『ネコマジン』の世界としているので、『ネコマジン』と『Dr.スランプ』を同一の世界とし、これを『ドラゴンボール』『こち亀』『キン肉マン』3作の共通パラレルワールドとする裏設定はどうか」とした。
なお、ゆでによると、「パラレルワールドという設定であるが、『キン肉マン』の時系列で考えると、その人物の行動から、『夢の超人タッグ編』の前あたりと考えることもできる」とされ、その理由について「『究極の超人タッグ編』初期案では、この時期を舞台にする予定が、ボツになったために描けなかったから、せめて、ここで書いてみた」と語っている。(『究極の超人タッグ編』では、アシュラマンとサンシャインを出す予定であったが、担当に「(『悪魔の種子編』でアシュラマンを出していて、連続で出ることになるため、)混乱するし、そんなに(アシュラマン)に人気はないから、もうアシュラマンはいい。」との理由で、ボツになり、行く時代が『夢の超人タッグ編』の後と変更されてしまった。)
登場人物:
[編集] ドラゴンボール
『ドラゴンボール』(鳥山明)との合作漫画で、『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の『新たなる旅立ちの巻』の続編でもある。
『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の『新たなる旅立ちの巻』同様、ナメック星が舞台となっている。
秋本によると、鳥山との打合せ段階では『ネコマジン』につながる『ドラゴンボール』のパラレルワールドとされていた。
なお、鳥山によると、「『ネコマジン』の世界には、他の作品のキャラクターと同じ力を持ったキャラクターを作り出せる敵がいて、気が向けば、そいつとネコマジンたちの闘いを描きたい」とも語っている。
登場人物:
[編集] ジャンプ現役ギャグ漫画家との合作
『こちら葛飾区亀有公園前派出所』以外に、本作発行時に連載されていた以下の四作との合作漫画。
- 『ボボボーボ・ボーボボ』(澤井啓夫)
- 『ピューと吹く!ジャガー』(うすた京介)
- 『太臓もて王サーガ』(大亜門)
- 『メゾン・ド・ペンギン』(大石浩二)
ネームは澤井が制作し、それに各漫画家が自分のキャラクターにペンを入れ、最後に秋本が背景を追加して完成させた。
秋本によると、5人での打合せはスケジュールの都合が付かず、担当編集者を通して何度か打合せをする形になったという。この際澤井や大石が同席することもあった。
登場人物:
- 『ボボボーボ・ボーボボ』
- 『ピューと吹く!ジャガー』
- ジャガージュン市
- 浜渡浩満
- 『太臓もて王サーガ』
- 百手太臓
- 『メゾン・ド・ペンギン』
- 管理Pさん
- バカ彦くん
[編集] 1ページトリビュート漫画
作品を寄せた漫画家は次の通り(掲載順)。
- 相原コージ(『コージ苑』)
- 天野明(『家庭教師ヒットマンREBORN!』)
- 天野こずえ(『ARIA』)
- 天野洋一(『OVER TIME』)
- 荒川弘(『鋼の錬金術師』)
- 荒木飛呂彦(『STEEL BALL RUN』)
- あろひろし(『ボクの社長サマ』)
- 池沢さとし(『サーキットの狼』)
- 一条ゆかり(『有閑倶楽部』)
- 一本木蛮(『戦え奥さん!!不妊症ブギ』
- いとうみきお(『謎の村雨くん』)
- 稲垣理一郎・村田雄介(『アイシールド21』)
- 井上雄彦(『SLAM DUNK』)
- 岩代俊明(『みえるひと』)
- 臼井儀人(『クレヨンしんちゃん』)
- うすた京介(『ピューと吹く!ジャガー』)
- うすね正俊(『砂ぼうず』)
- 梅澤春人(『BØY』、『カウンタック』
- 江口寿史(『キャラ者』)
- 大石浩二(『メゾン・ド・ペンギン』)
- 大暮維人(『天上天下』)
- 大場つぐみ・小畑健(『DEATH NOTE』)
- 岡野剛(『地獄先生ぬ~べ~』)
- 尾田栄一郎(『ONE PIECE』)
- かずはじめ(『明稜帝梧桐勢十郎』)
- 桂正和(『ウイングマン』)
- 叶恭弘(『エム×ゼロ』)
- 神尾葉子(『花より男子』)
- 河下水希(『いちご100%』)
- 岸本斉史(『NARUTO -ナルト-』)
- 久保帯人(『BLEACH』)
- くらもちふさこ(『天然コケッコー』)
- 寿らいむ(『王様ゲーム』
- 許斐剛(『テニスの王子様』)
- 小林よしのり(『おぼっちゃまくん』)
- コンタロウ(『1・2のアッホ!!』)
- 里中満智子(『天上の虹』)
- 澤井啓夫(『ボボボーボ・ボーボボ』
- 三条陸・稲田浩司(『冒険王ビィト』)
- 島袋光年(『世紀末リーダー伝たけし!』)
- 杉田尚(『斬』
- 鈴木信也(『Mr.FULLSWING』)
- 曽山一寿(『絶体絶命でんぢゃらすじーさん』)
- 空知英秋(『銀魂』)
- 大亜門(『太臓もて王サーガ』)
- 高橋和希(『遊☆戯☆王』)
- 高橋陽一(『キャプテン翼』)
- 高橋よしひろ(『銀牙 -流れ星 銀-』)
- 武井宏之(『スマッシュボマー』)
- ちばてつや(『のたり松太郎』)
- つの丸(『みどりのマキバオー』)
- 冬目景(『イエスタデイをうたって』)
- 冨樫義博(『HUNTER×HUNTER』)
- 徳弘正也(『ジャングルの王者ターちゃん』)
- とみさわ千夏(『P女子寮のネコである』)
- 西義之(『ムヒョとロージーの魔法律相談事務所』)
- 萩原一至(『BASTARD!! -暗黒の破壊神-』)
- 原哲夫(『蒼天の拳』)
- 樋口大輔(『ホイッスル!』)
- 平松伸二(『ドーベルマン刑事』、『ブラック・エンジェルズ』)
- 藤井みほな(『GALS!』)
- 藤崎竜(『封神演義』)
- 藤島康介(『逮捕しちゃうぞ』)
- 北条司(『エンジェルハート』)
- 星野桂(『D.Gray-man』)
- 星野之宣(『ブルーシティー』、『宗像教授異考録』)
- 増田こうすけ(『ギャグマンガ日和』)
- 松井優征(『魔人探偵脳噛ネウロ』)
- 水島新司(『ドカベン』)
- 水野英子(『ハニー・ハニーのすてきな冒険』)
- 宮下あきら(『魁!!男塾』)
- 望月三起也(『ワイルド7』)
- 本宮ひろ志(『男一匹ガキ大将』)
- 森川ジョージ(『はじめの一歩』)
- 森田まさのり(『べしゃり暮らし』)
- 森本梢子(『ごくせん』)
- 矢口高雄(『釣りキチ三平』)
- 矢代まさこ(『ようこシリーズ おはぎの嫁入り』)
- やなせたかし(『それいけ!アンパンマン』)
- 矢吹健太朗・長谷見沙貴(『To LOVEる -とらぶる-』)
- 山本貴嗣(『紅壁虎』)
- 吉田戦車(『伝染るんです』)
- 和月伸宏(『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』)
[編集] インタビュー
永六輔、大沢在昌、ラサール石井、漫画家では池沢さとし、平松伸二、江口寿史へのインタビューをそれぞれ収録。また、作者の秋本に対してはロングインタビューを行っており、この中のコラムとして「一問一答150連発!」という質問コーナーを掲載している。
[編集] 同梱CD-ROM「デジ亀」
コミックス150巻分(1435話分)の内容を検索可能な「超こち亀データベース」、登場人物593名を収録した「Kamedasキャラクター事典」等を収録したCD-ROM。アリオ亀有内「こち亀ゲームぱ~く」にある実在のモグラ叩きゲーム『両さんのボーナス争奪戦』を模した同名のミニゲームも収録している。