お笑い第四世代
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お笑い第四世代(おわらいだいよんせだい)とは、1990年代前半から台頭してきた若手お笑い芸人と、彼らと同世代ながら2000年代前半に遅咲きでブレークしたお笑い芸人を総称した俗称。
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[編集] 概要
とんねるず、ダウンタウン、ウッチャンナンチャンら1980年代に登場し、その後現在まで活躍している世代が「お笑い第三世代」と言われたことをきっかけに、それまでの「演芸ブーム」(林家三平、桂三枝ら)を第一世代、「漫才ブーム~オレたちひょうきん族メンバー」を第二世代(ビートたけし、明石家さんまら)と数えられるようになった。
90年代に入ると、1971年前後の出生者にまとまった芸人の蓄積が見られたため、この世代は第四世代と言われるようになる。この世代ではナインティナインが代表的である。1990年代中盤までにデビューした芸人がこの世代に当たり、吉本興業が設立した吉本総合芸能学院(通称・NSC)を尺度にすると、6~15期生がこの世代となる。
[編集] 第四世代に関する新たな動き
80年代に吉本興業が設立した芸人養成所「吉本総合芸能学院(通称・NSC)」に倣い、90年代からは東京でもプロダクション人力舎が「スクールJCA」を設立。各大手プロダクションが養成所を次々に設立させ、師匠のいない養成所出身芸人がそれまでより格段に増えている。
吉本印天然素材などユニットも多く登場し、この世代の若手芸人を多数紹介した番組「新しい波」(1992年~1993年、フジテレビ)、その流れを汲む「めちゃ²イケてるッ!」など、新しい形のバラエティ番組も生まれた。また、ボキャブラ天国シリーズのネタ見せでブレイクした芸人も多い。ひな壇スタイルのトーク番組も増え、ひな壇芸人なるポジションも確立した。
2007年現在、第四世代の芸人は、既にベテランとなった第三世代と若手の中間に挟まれるようなポジションであるため「中堅芸人」と呼ばれることが多い。とは言えナインティナインやくりぃむしちゅー、ネプチューンのように多くの看板番組持ち「大御所」的な立場を築き上げている芸人も少なくない「若手芸人」と呼ばれる芸人達に「第五世代」という言葉が使われる場合もあるが、年齢的には第四世代に近い芸人も多い。
[編集] 第三・第四 狭間の世代
爆笑問題、ホンジャマカ、浅草キッドらは、結成年次や年齢が第三世代であるものの、ブレイクが遅かったこともあり、狭間の世代と呼ばれることが多い(この項では第三世代として扱う)。バカルディ(現・さまぁ~ず)も狭間の世代であるが、雨上がり決死隊らと結成年次が同じであることなどから、どちらの世代にも当てはまることになる。
[編集] 第四世代の代表的なタレント
結成・デビュー順
- 雨上がり決死隊(宮迫・1970年生、蛍原・1968年生) - 吉本興業(NSC7期生)
- 極楽とんぼ(加藤・1969年生、山本・1968年生) - 東京吉本(オーディション)
- FUJIWARA(藤本・1970年生、原西・1971年生) - 吉本興業(NSC8期生)
- 千原兄弟(靖史・1970年生、浩史・1974年生) - 吉本興業(NSC8期生)
- バッファロー吾郎(木村・1970年生、竹若・1970年生) - 吉本興業(NSC8期生)
- ナインティナイン(岡村・1970年生、矢部・1971年生) - 吉本興業(NSC9期生)
- よゐこ(有野・1972年生、濱口・1972年生) - 松竹芸能
- 鶴屋華丸・亀屋大吉(現・博多華丸・大吉)(華丸・1970年生、大吉・1971年生) - 福岡吉本(福岡吉本1期生)
- カンニング(竹山・1971年生、中島・1971年生) - 福岡吉本(福岡吉本1期生)※当時 結成は92年
- チュパチャップス(星田・1971年生、宮川・1971年生) - 吉本興業(NSC9期生)※解散
- 海砂利水魚(現・くりぃむしちゅー)(有田・1971年生、上田・1970年生) - プライムワン
- キャイ~ン(ウド・1970年生、天野・1970年生) - 浅井企画
- アニマル梯団(おさる・1968年生、コアラ・1969年生) - 浅井企画※解散
- U-turn(土田・1972年生、対馬・1972年生) - 太田プロ※解散
- ジャリズム(渡辺・1969年生、山下・1968年生) - 吉本興業(NSC10期生)
- 藤井隆(1972年生) - 吉本興業(吉本新喜劇)
- ココリコ(田中・1971年生、遠藤・1971年生) - 吉本興業(オーディション)
- 中川家(剛・1970年生、礼二・1972年生) - 吉本興業(NSC11期生)
- 陣内智則(1974年生) - 吉本興業(NSC11期生)
- ケンドーコバヤシ(1972年生) - 吉本興業(NSC11期生)
- ジョーダンズ(山崎・1970年生、三又・1967年生) - オフィス北野(たけし軍団)
- オアシズ(光浦・1971年生、大久保・1971年生) - プロダクション人力舎
- ネプチューン(泰造・1970年生、堀内・1969年生、名倉・1968年生) - 渡辺プロ
- アンジャッシュ(渡部・1972年生、児嶋・1972年生)-プロダクション人力舎
- ますだおかだ(増田・1970年生、岡田・1968年生) - 松竹芸能(養成所)
- オセロ(中島・1971年生、松嶋・1971年生) - 松竹芸能(養成所)
- 2丁拳銃(小堀・1974年生、修士・1974年生) - 吉本興業(NSC12期生)
- ロンドンブーツ1号2号(淳・1973年生、亮・1972年生) - 東京吉本(オーディション)
- あさりど(堀口文宏・1974年生、川本・1974年生) - 浅井企画(欽ちゃん劇団)
- TIM(ゴルゴ・1967年生、レッド・1965年生) - 渡辺プロ
- ふかわりょう(1974年生) - 渡辺プロ
- DonDokoDon(山口・1969年生、平畠・1968年生) - 吉本興業
- アリtoキリギリス(石井・1973年生、石塚・1975年生) - ホリプロ
- タカアンドトシ(タカ・1976年生、トシ・1976年生) - 札幌吉本(札幌吉本1期生)
- 品川庄司(品川・1972年生、庄司・1975年生) - 東京吉本(NSC東京校1期生)
- ガレッジセール(ゴリ・1972年生、川田・1973年生) - 東京吉本(オーディション)
- アメリカザリガニ(柳原・1972年生、平井・1973年生) - 松竹芸能
- ビビる(大木・1974年生、大内・1974年生) - 渡辺プロ
- おぎやはぎ(小木・1971年生、矢作・1971年生) - プロダクション人力舎
[編集] 第四・第五 狭間の世代
芸能界デビュー、年齢が第四世代(1995年前後)であるが、第三世代の狭間と同じく、遅咲きであったり、元々それぞれが別のコンビを組んでいたことなどを理由とする狭間世代が複数存在する。その経緯やポジションから、芸歴や年齢は第四世代とほとんど同じであるにもかかわらず、2007年現在においても「若手芸人」の枠でテレビ出演することが多い。
[編集] 代表的なタレント
- アンジャッシュ-プロダクション人力舎(スクールJCA1期生)
- ハリガネロック - 吉本興業(NSC11期生)
- 次長課長 - 吉本興業(NSC13期生)
- チュートリアル - 吉本興業(NSC13期生※徳井のみ)
- ブラックマヨネーズ - 吉本興業(NSC13期生)
- クワバタオハラ - ホリプロ
- ペナルティ - 吉本興業(1994年結成)
- アンタッチャブル - プロダクション人力舎(スクールJCA3期生)
- バナナマン - ホリプロコム(1994年結成)
- フットボールアワー - 吉本興業(NSC14期生)
- 北陽 - プロダクション人力舎(1995年結成)
- 笑い飯 - 吉本興業(NSC15期生※西田のみ)
[編集] 第四世代芸人が活躍した代表的な番組
- ボキャブラ天国シリーズ(フジテレビ系)
- 爆笑オンエアバトル(NHK)
- めちゃ×2イケてるッ!(フジテレビ系)
- 水10!(フジテレビ系)
- ぐるぐるナインティナイン(日本テレビ系)
- 進め!電波少年(日本テレビ系)
- ロンドンハーツ(テレビ朝日系)
- 内村プロデュース(テレビ朝日系)
- 吉本超合金・吉本超合金F・吉本超合金K(テレビ大阪)