八王子駅
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八王子駅(はちおうじえき)は、東京都八王子市旭町1番1号にある東日本旅客鉄道(JR東日本)・日本貨物鉄道(JR貨物)の駅である。
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[編集] 利用可能な鉄道路線
[編集] 駅構造
島式ホーム3面6線を有する地上駅で、横浜線乗り場のみ南側に離れている。橋上駅舎を持ち、北側の北口駅ビルにつながっているほか、南側にも自由通路の跨線橋がのび、南口となっている。
直営駅。みどりの窓口、びゅうプラザ、指定席券売機設置。自動改札機は2006年8月3日にSuica読み取り部がオートチャージ対応となる新タイプのものに交換された(オートチャージは10月以降開始)。
- のりば(北側から)
1 | ■八高線 | 拝島・高麗川・川越方面 |
2 | ■中央線 | 立川・新宿方面 |
■中央線(快速) | 立川・新宿・東京方面 | |
3 | ■中央線 | (当駅始発・貨物待避) |
■中央線(快速) | (当駅始発)立川・新宿・東京方面 | |
4 | ■中央線 | 甲府・小淵沢・塩尻・松本方面 |
■中央線(快速) | 高尾・大月・富士急行線直通河口湖方面 | |
5・6 | ■横浜線 | 橋本・町田・新横浜・東神奈川・横浜・桜木町・磯子・大船方面 |
■相模線(朝、夕のみ) | 橋本・海老名・茅ヶ崎方面 |
- 八高線高麗川以南電化後は、八高線の高麗川から先の高崎方面への直通はないため、高麗川駅で乗り換えが必要。
貨物列車等の待避・機回し・入換に使用するため、1番線の脇と4番線と5番線の間、6番線の脇には、それぞれ引込み線が存在する。
横浜線のホームである5・6番線の線路は行き止まりとなっている。横浜線から中央線へと乗り入れるはまかいじは、上り下りとも中央線のホーム(上り3番線・下り4番線)の発着となる。
駅敷地内にはJR東日本八王子支社が存在するほか、日本貨物鉄道(JR貨物)八王子総合鉄道部(旧八王子機関区)があるため、多数の引込み線、機留線が存在する。八王子総合鉄道部には今では珍しい現役の転車台が存在する。かつて高尾駅以西の中央線山岳地帯に挑むために、平坦線区の機関車と山登りの機関車を頻繁に付け替えていた栄華の名残が伺える。
八高線のホームは2番線(中央線上りホーム)の東側前方(高麗川・東京より)である(このため2番線の西側後方のホームには柵が立てられている)。中央線(上り)から八高線に乗り換える時間が短い時は、前方の車輌(1号車~4号車)に乗ってないと八高線に乗り遅れる可能性があるのでご注意。
八王子駅の発車の合図は、以前は各ホーム毎に別のメロディだったが、2005年12月25日から「ご当地発車メロディ」で全てのホームが、市内出身の中村雨紅作詞の『夕焼小焼』の発車メロディとなった。全てのホームで音色を変えてあるが、1・2番線(八高線と中央線上り)は同じ音色である。
また、中央線はすべての特急列車が停車する。
駅構内設備
- エレベーターは 2階(コンコース)・1階(ホーム)を結び、全ホームに設置
- 旧乗換専用通路にある。
- エスカレータは 2階(コンコース)・1階(ホーム)を結び、全ホームに設置
- 1・5・6番線では高尾よりの車両が近い(5・6番線では、4両編成の場合は4号車、8両編成の場合は8号車が最寄りとなる)。
- 3・4番線での3・6両編成の列車の場合は、新宿よりの車両が近い。
- 1・2番線のホーム階から改札階ヘの上りエスカレータが旧乗換専用通路と出口を結ぶ通路にある他は、5台ともほぼ同様の箇所(小竹林・宝くじ売り場と横浜線ホームへの通路を結ぶ線上)にある。
- 中央線下りホームのエスカレータ下及び旧乗り換え専用通路への階段下に、今度の八高・川越線と横浜・相模線の発車時刻などを示すLED案内板がある。
- お手洗い(車椅子対応)は改札口付近に設置
- コインロッカーは南北自由通路の途中に設置
- 駅レンタカーは南口入口付近
- KIOSK(売店;全ホーム、2階コンコース)
- 小竹林(駅そば店;4:45~25:00、2階コンコース)
- 宝くじ売り場(2階コンコース)
- あじさい(駅そば店;7:00~21:00、3・4、5・6番線ホーム)
- らーめん直久(ラーメン店;1・2番線ホーム)
- Juicer Bar(生ジュース売り場;1・2番線ホーム)
- あ文字屋(駅弁販売店、2階コンコース改札口近く)
- 駅弁
以前は八王子駅(高尾駅)に玉川亭という業者が駅弁を販売していたが、既に撤退している。 その後は、日本レストランエンタプライズ(NRE)の駅弁が売られている。
- 八王子で売られていた駅弁一覧
- 戦前
- 御寿司
- 戦後
- 特製御弁当・特製お好み弁当・サンドウィッチ・ちらし寿し・うなぎ弁当・高尾の里・松姫御膳・牛ずし・特製幕の内夕やけ弁当・陣場の栗めし
- 戦前
[編集] 利用状況
- 2005年度の1日平均乗車人員は80,755人である。
[編集] 貨物駅・八王子オフレールステーション
JR貨物の貨物駅は、旅客駅より東へ1kmほど離れた八王子市北野町に位置する。正式名称は八王子駅であるが、コンテナ取扱営業での名称は八王子オフレールステーションとなっている。
- 取扱貨物
- 八王子オフレールステーション
- 貨物列車輸送に代えて、梶ヶ谷貨物ターミナル駅との間に1日3往復のトラック便が設定されている。
- 1998年10月3日に貨物列車による輸送を廃止し自動車代行駅となり、その後2006年4月1日の貨物駅の名称整理の際に現在の名称に変更された。
[編集] 駅周辺
東京・多摩地区の中心都市である八王子の玄関駅であり、駅の北口側は大きな繁華街になっている。駅自体も駅ビル化されており、百貨店そごうが店舗を開いている。北口側にはマルベリーブリッジ(マルベリーは桑の意)という名のペディストリアンデッキがあり、駅ビル・駅舎内の自由通路により南口側とも連絡している。南口には住宅街がひろがる。
かつては八王子駅北口周辺から甲州街道沿道にかけて丸井・西武百貨店・大丸・伊勢丹・岡島百貨店があり、江戸時代の宿場町を基礎とする甲州街道沿い商店街とデパートを中心とした商業地域であった。しかし1983年に八王子駅の駅ビルとしてそごうが開店したことや、周辺商店街との兼ね合いで店舗規模が小さかったことなどから競争に偏りができ、丸井以外の4店が撤退。その後京王八王子駅駅ビル・八王子東急スクエアが建ち、やや盛り返した。しかし新興のライバル店に太刀打ちできず、2004年に丸井が撤退。現在はそごう・京王八王子駅ビル・八王子東急スクエアの3店が存在している。デパートの数自体は全盛期よりも少なくなっているが、ヨドバシカメラや八王子温泉など、近隣地域からも人を呼び込める施設が増加してきており、駅前全体ではむしろ当時よりも商業的発展を遂げているともいえる。人口も右肩上がりで、2006年度以降は南口再開発事業もスタートすることからさらなる発展が期待できる。商業地域に接した住宅地域では近年マンションの建築が盛ん。
[編集] 北口
近年、駅前の再開発計画によって整備がされており、1999年(平成11年)のロータリー部への一般車進入禁止、バスターミナル・タクシー乗り場の整備、北口2階部分の歩行者専用通路の建設(橋上化)、地下駐車場の建設などの北口駅前ロータリーの整備によって、駅前の道路混雑が緩和された。また、この工事により1997年には、1960年(昭和35年)以来駅前に設置してあり、「織物タワー」の愛称があった「織物の八王子」モニュメントは姿を消し、代わりに絹の布をイメージした虹色の板がかかるモニュメントがマルベリーブリッジの間から顔を出すようになった。 「織物タワー」とは、八王子駅北口の出口の目の前にあり、1960年(昭和35年)八王子の「買継商組合」によって作られ、1962(同37年)に同組合から八王子市に寄贈された。タワーの上部には、八王子市の市章があり、その下に「織物の八王子」と大きな字で書かれていた。なお「織物タワー」とは正式な名称でなく、市民からの愛称である。
- 京王電鉄 京王八王子駅(駅北口より北東約400m・徒歩5分)
- そごう八王子店
- 八王子東急スクエア(専門店ビル)
- 八王子市学園都市センター
- 八王子ツインタワー(丸井跡)
- 京王八王子ショッピングセンター
- 京王プラザホテル八王子
- ヨドバシカメラ八王子店
- ダイエー八王子店
- 長崎屋八王子店
- グランド東京ビル(八王子西武跡)
- 八王子温泉やすらぎの湯
- 八王子市生涯学習センター(クリエイトホール)
- 八王子市役所駅前事務所
- 八王子市生涯学習センター図書館
- 八王子市夢美術館
- 八王子市芸術文化会館(いちょうホール)
- 東京地方裁判所八王子支部
- 東京家庭裁判所八王子支部
- 東京地方検察庁八王子支部
- 八王子保健所
- 東京都八王子合同庁舎
- 都立南多摩高校
- 四谷学院八王子駅前教室
[編集] 南口
南口側の再開発はまだ行われていない。そのため、更地などが、市の中心駅ながら駅前に点在している。
現在、市は「八王子駅南口地区市街地再開発事業」を展開している。 これによると、40階建ての再開発ビルを作る予定だ。 再開発ビルには、市民会館(5~8階・上野町のものを移転)、市役所駅前事務所(生涯学習センターのものを移転拡大)などの公共施設以外にも、商業施設(1~4階)、業務施設(5~10階)、住宅(11~40階)、地下駐車場が入る予定で、駅とペデストリアンデッキで直結する。再開発ビルとは別に、シネマコンプレックス、ホテルの建設も予定されている。 また、「駅前広場」を整備し、バスロータリーも新設する予定だ(このバスロータリーには、現在北口に発着している近隣大学の通学バス専用発着場も整備予定)。多摩都市モノレールが、多摩センター駅から八王子みなみ野シティ、京王片倉駅付近を経由して、八王子駅南口まで延伸する計画があるが、着工には至っていない。
[編集] 路線バス
[編集] 北口
北口発の西東京バス・多摩バス運行路線では、一部のバスを除き、方向別(走行路線別)に色分けされている。
- <系統番号>:東京環状走行路線
- <系統番号>:秋川街道走行路線
- <系統番号>:陣馬街道走行路線
- <系統番号>:宇津木台方面路線
- <系統番号>:ひよどり山トンネル走行路線
- <系統番号>:その他の路線
路線一覧
- JR八王子駅北口(神奈川中央交通は「八王子駅」)
- 京王電鉄バス、京王バス南、西東京バス、多摩バス、神奈川中央交通
- 1番乗り場 (全て西東京バス)
- <宇01> 宇津木台 (バイパス大谷経由)
- <宇02> 宇津木台 (石川町会館前経由)
- <宇03> 宇津木台 (東海大学八王子病院経由)
- <宇04> 東海大学八王子病院
- <宇05>石川
- <八47> 中野団地
- <八51> 大和田団地
- 2番乗り場 (全て京王電鉄バス)
- <日50> 日野駅
- <八59> 八王子工業団地
- 3番乗り場 (全て京王電鉄バス)
- 4番乗り場 (全て京王電鉄バス)
- <八95> グリーンヒル寺田
- <八97> 法政大学 (めじろ台駅・グリーンヒル寺田経由)
- 5番乗り場 (神:神奈川中央交通 それ以外は全て京王バス南)
- 6番乗り場 (全て西東京バス)
- 7番乗り場 (全て西東京バス)
- <八20> 武蔵五日市駅 (楢原町・川口事務所経由)
- <八21> 楢原町 (神社前経由)
- <八22> 川口小学校
- <八23> 上川霊園
- <八24> 今熊
- 8番乗り場 (全て西東京バス)
- <八28> 松枝住宅
- 9番乗り場 (全て多摩バス)
- 10番乗り場 (全て京王電鉄バス)
- 11番乗り場 (全て西東京バス)
- 12番乗り場 (全て西東京バス)
- <八42> 創価大学★
- <八43> 創価大学正門・東京富士美術館★
- <八44> 純心女子学園 (馬場谷戸・創価大学正門・東京富士美術館経由)(平日朝1本のみ)
- <八45> 戸吹 (馬場谷戸・創価大学正門・東京富士美術館経由)★
- <八46> 杏林大学★
- <急行> 創価大学★
- <急行> 純心女子学園
- <準急> 杏林大学★
- ★印の路線は、平日・土曜の通学時間帯はツインタワー前の14番乗り場から発車
- 13番乗り場
[編集] 南口
- JR八王子駅南口
[編集] 歴史
- 1889年(明治22年)8月11日 - 甲武鉄道立川駅~当駅間開通と同時に開業。旅客及び貨物の取扱を開始。
- 当時は現在の場所より北東、八王子合同庁舎付近の位置にあった。
- 1901年(明治34年)8月1日 - 国鉄当駅~上野原駅間開通により移転。現在の場所より西へおよそ150m先の地点。
- 1906年(明治39年)10月1日 - 甲武鉄道が鉄道国有法に基づき国有化。
- 1908年(明治41年)9月23日 - 横浜鉄道(現横浜線)開業。
- 1917年(大正6年)10月1日 - 横浜鉄道が国有化、国鉄横浜線となる。
- 1931年(昭和6年)12月10日 - 八高線開業。
- 1937年(昭和12年) - 複線化に伴い高尾寄りの現在地に移設。旧駅跡地は現在東京都立産業技術研究所八王子庁舎として利用されている。
- 1983年(昭和58年)- 駅ビル「八王子ナウ」竣工。
- 1985年頃 - 横浜線ホーム島式化
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化によりJR東日本・JR貨物の駅となる。
- 1999年(平成11年)11月21日 - 中央線上り線、普段使う線路を3番線から2番線へ変更。
- この頃 旧乗換専用通路と出口を結ぶ通路が新設され、新たな乗換専用通路も新設。
[編集] その他
- 駅周辺は、八王子市および八王子警察署の「違法駐車取り締まり重点地域」ならびに「自動二輪・原動機付バイク取り締まり重点地域」に指定されている。
- 都心に向かう場合、八王子駅からJRを利用する方法の他に、京王八王子駅から京王線を利用する選択肢がある。例えば新宿駅までの、乗車券の運賃の比較では、JRが460円に対し京王は350円と、京王線のほうが安い。しかし、通勤6ヶ月定期券で比較するとJRのほうが逆に安くなる。
- 当駅の電報略号は『ハチ』である。
[編集] 隣の駅
[編集] 関連項目
辰野支線(旧線) : 岡谷 - 川岸 - 辰野(>>飯田方面) - 信濃川島 - 小野 - 塩尻