林威助
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
林 威助(リン・ウェイツゥ、英文表記 LIN Weizhu、1979年1月22日 - )は、台湾台中市出身のプロ野球選手(主に外野手、まれに一塁手)。阪神タイガース所属。中華民国国籍であるが、高校・大学と日本球界でプレーしていたため日本人登録選手の扱いとなっている。日本暮らしが長いので日本語も流暢であり、逆に母国語である中国語は少し忘れかけているらしい。
アメリカメジャーリーグのバリー・ボンズ選手を真似た豪快なバッティングフォームが魅力。目標としている選手は同じ台湾出身で阪神の先輩・大豊泰昭である。
目次 |
[編集] 経歴
[編集] アマ時代
日本野球に憧れて留学し、福岡県の柳川高校へ入学した。しかし、入学が遅れたため、3年生の大会では年齢制限を超えてしまい出場できなかった。高校通算47本塁打。1999年、関西学生野球連盟所属の近畿大学に入学し、春からいきなり右翼手のレギュラーになった。1999年春季リーグ戦で首位打者とベストナインを獲得し、通算最多安打などの連盟記録更新の期待がかかったが、その後は不調に苦しんだ。3年時は故障で主に代打での出場に止まったが、4年時は3番左翼手としてスタメンに復帰、春季リーグ戦後のリーグ選抜に選ばれたほか、ラストシーズンとなった2002年秋季リーグ戦では2度目のベストナインに選ばれた。パワーヒッターとしての素質が認められ、2002年オフのドラフト会議で阪神タイガースに7巡目で指名された。
[編集] プロ入り後
2004年10月16日には公式戦プロ入り初スタメン初安打・初打点をマーク、大器の片鱗を見せた。翌2005年は出場機会は少なかったが主に代打で活躍し、優勝決定後にスタメン出場の機会が巡ってきた10月4日の横浜ベイスターズ戦では、三浦大輔から一軍初ホームランを放つなどして、今後への期待が大きく高まった。
2006年には、左の代打の切り札として積極起用された。スタメンとしてはセ・パ交流戦では数試合のみではあったが指名打者 (DH) で出場機会があった。
豪快な打撃が魅力ではあるが、一方で守備には難がある。そのため試合途中で代打で起用されても、次のイニングで外野の守りにつくことは滅多になく、代わりに中村豊など守備の名手が入ることが多い。出場機会を増やすために一塁手なども試してはいるものの、今後のスタメン定着のためには外野守備力の向上が課題となる。
京セラドーム大阪との相性がとてもよく、16打数6安打内3本がホームランとなっている。(2007年3月30日現在)
[編集] 私生活
私生活では、柳川高校時代、取材を通じて知り合ったTVQ九州放送アナウンサー吉松孝と親交が深い。林威助の歴史について、自身のブログ(吉松鷹志として記載)やホームページなどで、詳細に記述している。2006年5月台湾で発売された「壹周刊」254号には、林を特集する際、吉松の写真やコメントが掲載され、台湾でも注目を集めた。
[編集] 台湾代表歴
- 2004年 アテネオリンピック出場
- 2006年 2006 ワールド・ベースボール・クラシック出場
- 同年 ドーハアジア大会出場
- 6番左翼として出場。最終戦で日本を破り母国に金メダルをもたらした。
[編集] 余談
- ワールド・ベースボール・クラシックの試合中、実況の日本テレビ船越雅史アナウンサーに終始「リン・ウエンツ」と微妙に間違われていた。
- 林が台湾出身であることを知らない他球団ファンなどには、日本人だと誤解されて「はやしいすけ」と読まれてしまうことがある。
[編集] 年度別打撃成績
年度 | チーム | 背番号 | 試合 | 打数 | 得点 | 安打 | 二塁打 | 三塁打 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 | 打率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2004年 | 阪神 | 38 | 3 | 7 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | .143 |
2005年 | 阪神 | 38 | 8 | 12 | 3 | 5 | 0 | 0 | 1 | 2 | 0 | .417 |
2006年 | 阪神 | 31 | 67 | 76 | 12 | 23 | 4 | 1 | 5 | 13 | 0 | .303 |
通算 | 78 | 95 | 15 | 29 | 5 | 1 | 6 | 16 | 0 | .305 |
[編集] プロフィール
- 生年月日 1979年1月22日
- 出身地 台湾台中市
- 投打 左投げ左打ち
- 身長 178 cm 体重 79 kg
- 球歴 柳川高校→近畿大学→阪神(2003年〜)
- ドラフト年度・順位 2002年7巡
- 守備位置 外野手・一塁手
00 秀太 | 0 中村豊 | 1 鳥谷敬 | 2 野口寿浩 | 3 関本健太郎 | 4 アンディ・シーツ | 5 濱中治 | 6 金本知憲 | 7 今岡誠 | 8 浅井良 | 9 藤本敦士 | 12 三東洋 | 13 中村泰広 | 14 能見篤史 | 15 太陽 | 16 安藤優也 | 17 金村大裕 | 18 杉山直久 | 19 筒井和也 | 20 正田樹 | 21 岩田稔 | 22 藤川球児 | 24 桧山進次郎 | 25 渡辺亮 | 26 江草仁貴 | 27 岡崎太一 | 28 福原忍 | 29 小嶋達也 | 30 久保田智之 | 31 林威助 | 32 前田忠節 | 33 葛城育郎 | 34 橋本健太郎 | 35 坂克彦 | 36 ライアン・ボーグルソン | 37 野原将志 | 38 橋本良平 | 39 矢野輝弘 | 40 桟原将司 | 41 上園啓史 | 42 下柳剛 | 43 上坂太一郎 | 44 藤原通 | 45 清水誉 | 46 鶴直人 | 47 吉野誠 | 48 相木崇 | 49 若竹竜士 | 50 高橋光信 | 51 桜井広大 | 52 赤松真人 | 53 赤星憲広 | 54 ジェフ・ウィリアムス | 55 喜田剛 | 56 田村領平 | 57 大橋雅法 | 58 高橋勇丞 | 59 ダーウィン・クビアン | 60 小宮山慎二 | 61 辻本賢人 | 62 玉置隆 | 63 大城祐二 | 64 庄田隆弘 | 65 水落暢明 | 66 大和 | 67 伊代野貴照 | 68 横山龍之介 | 92 エステバン・ジャン | 99 狩野恵輔
80 監督 岡田彰布 | 91 島野育夫 | 84 久保康生 | 76 吉竹春樹 | 71 中西清起 | 87 正田耕三 | 85 広澤克実 | 86 和田豊 | 83 嶋田宗彦 | 81 吉田康夫 | 90 続木敏之 | 78 二軍監督 平田勝男 | 88 立石充男 | 70 星野伸之 | 82 葛西稔 | 73 町田公二郎 | 89 山脇光治 | 72 平塚克洋 | 97 加藤安雄 | 74 伊藤敦規 | 75 遠山奬志 | 79 筒井壮 |