津駅
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津駅(つえき)は、三重県津市羽所町にある、東海旅客鉄道(JR東海)・近畿日本鉄道・伊勢鉄道の駅。
三重県の県庁所在都市である津市の代表駅となっている。
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[編集] 利用可能な鉄道路線
[編集] 駅構造
3面6線のホームを持つ地上駅(詳細はのりばの項で示す)。駅舎は東西両側にあり、跨線橋で結ばれている。東側はJRが管理し、1・2番線ホームに地上改札口が、駅ビル2階にビル改札口がある。西側は近鉄が管理し、橋上部に改札口がある。
- 東側改札口は、JRの自動改札機が設置されている(広幅1台+3台)。
- chum(チャム)連絡改札口には自動改札機は設置されていない。(2007年4月1日~20日は、工事のため休止)。
- 西側改札口は、近鉄の自動改札機が設置されている(広幅1台+3台)。
- 自動精算機設置駅
- ICカード入金機設置駅
- 自動精算機設置の隣に設置されている。
- 双方の改札口とも、近鉄回数券カード対応。スルッとKANSAI及びJスルーカードはエリア外のため使用できない。
- 正式にアナウンスされてはいないが、券売機(高額紙幣対応タッチパネル式)に同カードを挿入することにより切符を購入することができる。
中間改札はなく、JR・近鉄ホーム間を自由に往来が可能な構造となっているが、不正乗車防止のためJRホームにおいて検札がしばしば実施されている。西側改札口は、自動改札機ではJRの切符による通り抜けができないため、近鉄の改札掛に切符を呈示しなければならない。
- のりば
1番線を伊勢鉄道の普通列車、2~4番線をJR紀勢本線(伊勢鉄道経由で名古屋方面に向かう優等列車含む)、5・6番線を近鉄名古屋線が使用する。2番のりばは単式で、1番のりばは2番のりば北東部を切り欠いた部分にある。3・4番のりば、5・6番のりばは島式となっている。以下、JR管理駅舎側のホームから順に示す。
1 | ■伊勢鉄道伊勢線 | 四日市方面(普通列車) |
---|---|---|
2 | ■JR紀勢本線(下り) | 松阪・尾鷲・新宮・伊勢市方面 |
3 | ■JR紀勢本線(上り) | 亀山・奈良方面 |
■伊勢鉄道伊勢線経由 | 四日市・名古屋方面(特急・快速) | |
4 | ■JR紀勢本線(上り) | 亀山・奈良方面 |
■JR紀勢本線(下り) | 一部の新宮・伊勢市方面(待避列車のみ) | |
5 | ■近鉄名古屋線(下り) | 伊勢中川・大阪・鳥羽・賢島方面 |
6 | ■近鉄名古屋線(上り) | 四日市・桑名・名古屋方面 |
旧国鉄時代の貨物側線が廃止され余剰となった土地は近鉄に譲渡され、近鉄線のプラットホーム拡張に充てられた。
近鉄線はJR線をオーバーパスするための勾配と踏切にはさまれ、設備が手狭なため、折り返し設備や追い越し設備を両隣の津新町駅や江戸橋駅に分散している。
東側駅本屋は「chum(チャム)」と呼ばれる駅ビルである。
近鉄のホーム有効長は8両。
[編集] 利用状況
- 近鉄日本鉄道
- 1日の利用客は、2005年11月8日の調査結果によると26238人。この数字は…
- 近鉄の全調査対象駅(323駅)中、26位。
- 名古屋線の駅(44駅、他線接続駅含む)の中では、3位。
- 三重県内の近鉄の駅(116駅)の中では、近鉄四日市駅に次いで2位。
- 伊勢鉄道
- 1日平均乗車人員 1,396人(2004年度)
- 伊勢鉄道の駅では、10駅中1位。最も利用客が多い駅となっている。
[編集] 駅周辺
城下町たる津の市街地から北西に離れて位置しているが、後ろに城主藤堂高虎の庭園であった偕楽公園を控える。
県庁舎が付近に存在するため、県内各地からの県庁訪問に便利で、ビジネスホテルもJR駅前に集中して存在する。
- 三重県庁
- 偕楽公園
- 三重テレビ、radio CUBE FM三重(三重エフエム放送)
- 三重県護國神社
- 三重県立美術館
- JA三重ビル
- アスト津
- 津サティ
- 三重県立津東高等学校
- 三重県立津商業高等学校
[編集] 路線バス
- 津駅前(東口)のりば
- 1番乗り場
- 06-0系統 津新町駅(津新町駅経由)
- 06-0系統 緑ヶ丘団地 (津新町駅経由)
- 06-1系統 津新町駅
- 34-1系統 警察学校 (黒木橋・里の上経由)
- 34-2系統 警察学校(黒木橋・住友前経由)
- 34-3系統 警察学校(小森上野経由)
- 34-5系統 警察学校(藤方・里の上経由)
- 34-6系統 警察学校(藤方・住友前経由)
- 40-0系統 三重会館(千里駅経由)
- 53-0系統 三重会館
- 91-1系統 平木(津新町駅経由)
- 91-5系統 殿舟団地(津新町駅経由)
- 93-1系統 片田団地(泉ヶ丘団地経由)
- 95-1系統 穴倉(津新町駅経由)
- 1番乗り場
-
- 2番乗り場
- 30-0系統 米津 (西阿漕経由)
- 31-1系統 米津 (乙部朝日経由)
- 31-2系統 天白 (乙部朝日経由)
- 32-1系統 香良洲公園(上弁財経由)
- 35 系統 空港アクセス港(津なぎさまち)(乙部朝日経由)
- 50-0系統 米津 (乙部朝日経由)
- 52-0系統 米津 (柳山経由)
- 52-0系統 サンバレー (柳山経由)
- 2番乗り場
- 津駅西口のりば
- 1番乗り場
- 71-0系統 西団地循環(むつみヶ丘・つつじ経由)
- 81-1系統 西団地循環(つつじ・むつみヶ丘経由)
- 84-1系統 津西ハイタウン(津商業高校 経由)
- 84-1系統 津西ハイタウン(東団地経由)
- 85-1系統 津西ハイタウン(鳥居町経由)
- 86-1系統 津西ハイタウン(むつみヶ丘経由)
- 89-1系統 総合文化センター
- 89-1系統 夢が丘団地(上浜町6丁目経由)
- 89-1系統 夢が丘団地(身障者福祉センター経由)
- 89-1系統 夢が丘団地(総合文化センター前経由)
- 2番乗り場
- 71-0系統 津新町駅(西新町・三重会館経由)
- 84-1系統 岩田橋(竹内病院経由)
- 89-0系統 三重会館循環(西新町経由)
- 1番乗り場
[編集] 歴史
- 1891年(明治24年)11月3日 関西鉄道津支線亀山~津間開業。
- 1893年(明治26年)12月31日 参宮鉄道津~宮川間開業。
- 1907年(明治40年)10月1日 国有化。
- 1932年(昭和7年)4月3日 参宮急行電鉄津線(現在の近鉄名古屋線)津新町~津間が開業。
- 1938年(昭和13年)6月20日 参宮急行電鉄津線 津~江戸橋間が開業。
- 1941年(昭和16年)3月15日 大阪電気軌道が参宮急行電鉄を合併、関西急行鉄道に改称。
- 1944年(昭和19年)6月1日 関西急行鉄道が南海鉄道と合併、近畿日本鉄道設立。
- 1973年(昭和48年)9月1日 国鉄伊勢線が開業。
- 1987年(昭和62年)3月27日 国鉄伊勢線が第三セクター伊勢鉄道に移管。
- 1987年(昭和62年)4月1日 国鉄分割民営化により紀勢本線が東海旅客鉄道に移管。
- 1992年(平成4年)3月31日 近鉄駅改良工事竣工。
- 2007年(平成19年)3月16日JR改札口の自動改札機(2台)がICカード対応に更新。
- 2007年(平成19年)3月20日近鉄改札口の自動改札機(2台)がICカード対応に更新。自動精算機・ICカード入金機設置。
- 2007年(平成19年)4月1日 PiTaPa使用開始。
[編集] 特徴
- 都道府県庁所在地駅では珍しい、非電化路線のJR駅(他には山口・徳島・高知・鳥取)。JR・伊勢鉄道ホームと近鉄ホームの賑わいの違いが、ホーム敷地の面積と反比例して異質である。とはいえ、これは三重県・奈良県における近鉄・JRの共同使用駅全般に対しても言えることではある(その理由は近鉄の項目のその他を参照)。
- 当駅設置の発車時刻表で、伊勢鉄道方面行きの普通列車と亀山方面行きの普通列車を別の表に書いてあるが、伊勢鉄道経由名古屋方面行きの快速、特急列車は亀山方面行きの普通列車と同じ表に書いてあるので、見るときには注意が必要。
- クイズの出題で、一番短い駅名は?という問題にしばしば登場する。ただしローマ字(ヘボン式)の場合には[tsu]と3文字表記のため、最短は[ao]の粟生駅、[oe]の小江駅、[ii]の飯井駅、[ei]の頴娃駅、[ko](長音は省略する)の国府駅 (愛知県)および府中駅 (徳島県)、[oe](同左)となる大江駅 (愛知県)および大江駅 (京都府)に譲ることになる。そこでJR・近鉄・津市の各関係者はローマ字でも日本最短に出来ないかを協議し、「z」だけで「つ」と読むことにしようという案も出たが、さすがに無理があるということでお蔵入りしている(ただし、ギネスブックには「z」で登録されている)。
- ホームの駅名標の記載が、大きくひらがなの「つ」の字の下に小さく「津」の漢字があるために、遠目に「?」マークに見えるという話題ともなった。但し、近鉄線は大きな漢字表記なので「?」には見えない。
- 第1回中部の駅百選に選定された。
- カナ2字の電信略号は「ツツ」。
- 近鉄名古屋発最終特急は、当駅止まりとなっている。
- 1961年に廃止となるまでは、近鉄伊勢線の部田駅が当駅東徒歩5分(アスト津駐車上付近)の所に存在した。駅跡はバスの駐車場になっており、ホームの一部が残されている。
- 近鉄の場合普通・急行列車は塩浜駅と同様この駅で乗務員を交代することがある。