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阪急神戸本線

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

神戸本線(こうべほんせん)は、大阪府大阪市北区梅田駅から兵庫県神戸市中央区三宮駅までを結ぶ阪急電鉄鉄道路線。神戸本線自体を指して、またはその支線を含めて通称神戸線と呼ばれる。

目次

[編集] 路線データ

路線図
路線図

[編集] 概要

阪神間を高速で走行する事を前提に建設された事もあり、ほぼ直線的に大阪・神戸間を結んでいる(因みに最初期の計画では現在の伊丹駅門戸厄神駅付近を通るルートであった。後に現在のルートに変更されたため、その見返りに伊丹線が建設された)。直線区間が多いため、昼間時は普通列車も含めてほぼ全区間で100km/h前後の速度(最高速度は115km/h)で運転される。但し、御影駅手前(大阪方面)にはS字に迂回するカーブが存在する(建設時、ルート上に大阪朝日新聞社長村山龍平邸宅があり、村山が近所の武藤山治鐘紡社長)、鈴木馬左也住友財閥総理事)両氏や近隣住民を誘って反対運動を行い、用地買収に難航したことによるもの)ため、この区間では70km/hに制限され減速を強いられてきたが、ダイヤ改正に備えた線形改良(ロングレール化・カント修正)で90km/hに制限速度が向上した。

神崎川駅西側の神崎川橋梁には防潮扉が設置されており、台風接近による高潮や、地震後の津波等への対策として閉鎖される事がある。この場合、梅田~園田間は運休(このうち梅田~十三間は神戸本線のみ運休)となる。その対策として園田駅には折り返し線が用意されており、過去の事例においても、園田~三宮間では普通列車のみの折り返し運転がなされている。梅田~西宮北口間の代替路線としては、宝塚本線(梅田~宝塚)・今津(北)線(宝塚~西宮北口)を経由しての利用の案内がなされた事がある。

[編集] 延伸構想

2004年10月の近畿地方交通審議会答申第8号で、「既存施設の改良に関し検討すべき主な事業」のうち、「乗り継ぎ利便性の向上に資する事業」として、三宮駅付近で神戸市営地下鉄西神・山手線との相互直通運転が盛り込まれた[1]

2015年頃を目途に、春日野道駅以西を地下化、直通が実現した場合は、神戸高速鉄道との相互直通運転は廃止となる可能性もある。もっとも、現時点では神戸市側が難色を示しているという報道もある[2]

また、近畿地方交通審議会答申第8号では、阪急・大阪市の提案により、大阪市営地下鉄四つ橋線西梅田~北梅田(仮称)~十三間2.9kmの延伸が「中長期的に望まれる鉄道ネットワークを構成する新たな路線」として盛り込まれ[1]、2004年8月には「2015年頃を目途に、四つ橋線を十三駅まで延伸し、阪急神戸本線との相互直通運転を行う」との報道もなされた。ただし、答申自体は阪急との乗り入れに触れられておらず、現実には集電方式の違いや、西梅田駅とほぼ同深度にある阪神本線のトンネルが延伸の支障になるなどの問題があったことから、報道内容や実現性などが疑問視されていた。これに関連して、2006年12月に四つ橋線の十三駅までの延伸構想に関する報道がなされており、また阪急新大阪連絡線の整備構想もあわせて報道されたことから、阪急神戸本線と四つ橋線の相互乗り入れに関する内容は収束の傾向にある。

大阪市営地下鉄四つ橋線の記事、阪急新大阪連絡線の記事も参照のこと。

[編集] 運行形態

阪急電鉄は神戸高速鉄道三宮~西代間の第二種鉄道事業者であり、三宮駅から神戸高速鉄道東西線新開地駅まで直通運転をしている。

平日、土曜・休日ともに 5時~22時頃まで特急普通がほぼ10分間隔で運転される基本ダイヤとなっており、22時以降は特急の代わりとして快速急行が運転される。平日の朝ラッシュ時間帯にはこれに加えて通勤特急と梅田方面行きのみ通勤急行が、平日の夕ラッシュ時間帯には神戸方面行きのみ通勤急行が運転される。

土曜は休日ダイヤが適用されている。以前は、月曜から土曜までが平日ダイヤ、日曜・祝日が休日ダイヤ(1980年代半ばまで昼間時は特急と普通が12分間隔)で運転されていたが、関西では京阪電鉄に次いで1992年12月に宝塚線、1993年2月に京都線で土曜ダイヤを導入しており、これに続く形で神戸線も1993年7月に土曜ダイヤを導入した。ちなみに当時、相互直通運転を行っていた山陽電鉄、神戸高速鉄道東西線・山陽電鉄本線に乗り入れていた阪神電鉄も同日から土曜ダイヤを導入している。のちにこの土曜ダイヤは、休日ダイヤを基本に輸送量の不足する朝のみ西宮北口→梅田の普通を増発するパターンとなり、2006年10月28日のダイヤ改正[3]以降は完全に廃止されて休日ダイヤへ統合された。

乗務員は全列車とも西宮北口駅で交替する。なお、交替した乗務員は西宮北口駅発車時、警笛吹鳴を行うことがある。

以下に各種別の詳細を示す。停車駅は駅一覧を参照していただきたい。 なお、特記が無い限りすべて8連で運転される。

特急
神戸線の代表的種別で、深夜を除きほぼ終日運転される。早朝・深夜に西宮北口発着の列車もあるが、基本は梅田~神戸高速鉄道東西線新開地の運転である。平日朝ラッシュ時は10連運転もある。1930年の運転開始以来、戦時中阪神・淡路大震災直後を除き、ほぼ一貫して設定されている。阪神・淡路大震災後の1995年6月12日の改正で岡本に、2006年10月28日の改正で夙川に新たに停車するようになった[3]2000年から沿線の王子動物園ジャイアントパンダが公開されており、行楽シーズンには最寄り駅である王子公園に臨時停車することもあったが、現在では行われていない。昼間時は十三~西宮北口間の115km/h運転のため7000系以降のワンハンドル車に運用が限定され、この115km/h運転を行う特急をA特急と呼ぶ。
通勤特急
特急の停車駅に伊丹線との接続駅である塚口を加えた種別。1995年6月12日改正で運転を開始。平日朝ラッシュ時にのみ運転される。列車によっては10連運転もある。停車駅は梅田から岡本までは快速急行と、岡本から新開地間は特急と同じ(快速急行との違いは、六甲を通過するだけである)。
快速急行
深夜の速達型優等列車としての役割があり、早朝に新開地→梅田1本が運転されるほかは基本的に22時以降の運転となる。1987年12月改正で運転を開始。平日の夕方ラッシュ時に入る前の時間帯、土曜日の昼間や、春秋の休日に、臨時列車として運転されたこともあった(通称「大運転」)。10月28日のダイヤ改正で停車駅が通勤特急との違いが六甲に停車するだけの違いになった。
急行
伊丹線との接続駅である塚口および西宮北口~三宮の各駅への速達列車として、早朝・平日朝ラッシュ時・深夜のみ運転される。早朝に三宮→梅田で1本、平日朝ラッシュ時と深夜23時以降に梅田→三宮または西宮北口で運転される。特急と並び、戦前から存在する種別である。2001年のダイヤ改正までは平日夕方以降にも運転されていたが、今はこの時間帯は通勤急行になっている。
6000系デビュー当時の表示幕は白地に赤文字で急行だったが、1980年代に入り黒地にオレンジ文字の急行に変更された。ただ黒地に白文字の普通と区別しにくいとの苦情を受け、快速急行と同じオレンジ地に黒文字の急行に変更された。
通勤急行
武庫之荘での乗降客の増加に起因する梅田~園田間の混雑率を緩和することを目的に設定された列車。1995年6月改正で運転を開始。急行と同じく塚口~三宮の各駅への速達列車として、平日ラッシュ時中心に運転される。なお朝方は三宮→梅田のみ、夕方・夜間は梅田→三宮のみの運転。朝方のうち3本は西宮北口から10連で運転し、更にそのうち2列車は座席収納装置のある8200系が増結車両で充当される。また夕方・夜間の列車は必ず西宮北口で特急の待避を行う。
臨時急行
阪神競馬場での競馬開催日には、梅田~今津線仁川で直通運転を行う臨時急行が運転される。通常は仁川→梅田(仁川発15:30頃~17:00で最短10分間隔)のみである。桜花賞宝塚記念といった阪神競馬場でのGI開催日は梅田→仁川(梅田発8:37、8:57、9:17)も運転されている。
準急
平日朝ラッシュ時に今津線からの直通列車として、宝塚→梅田のみ運転される。1957年10月に運転を開始。梅田到着後は1本を除き折り返し急行となる。なお配線の関係上(構内が大きな急カーブになっているため)西宮北口は通過する。かつては仁川始発梅田行や、1995年6月12日より2001年3月のダイヤ改正までは平日夕方に3本の梅田→宝塚の列車もあったが、この列車は今津線内のホーム有効長の関係上、6連で運転されていた(阪急今津線の記事も参照のこと)。
普通
各駅停車の種別で、終日運転される。運転系統は主に梅田~三宮、梅田~西宮北口。なお高速神戸・新開地へは原則として早朝・深夜のみ乗り入れるが、平日夕方に運行本数調整のため西宮北口→高速神戸が3本運転されている。

[編集] 歴史

[編集] ルート選定

箕面有馬電気軌道阪神急行電鉄と社名を改め、1920年に十三~神戸(のちの上筒井駅:現在の神戸市中央区坂口通2丁目に位置した)間を開業させたのが始まり。ルートに関しては、沿線開発を考慮して人家のほとんど無かった山手沿いを直線で突き抜けるように敷設することにした。前述の通り、当初の予定では伊丹を経由する現行線より北側、後の山陽新幹線に近いルートも検討されていたが、短絡のため伊丹線を建設する代わりに、塚口を経由する現行ルートが採用された。結果として高速運転が可能になった。

当初、梅田~十三間では宝塚線に乗り入れていたが、後に同区間が高架化された際に宝塚線と分離された。1936年には高架線で三宮乗り入れ(開設当時は神戸駅を名乗った)を果たす。神戸への高架線での乗り入れに関しては、三宮へは地下線で乗り入れるよう阪急に要望していた神戸市と対立したため工事が遅れ、上筒井の駅がしばらく暫定ターミナルとなっていた。

[編集] 阪神電気鉄道との確執

大阪~神戸間には、開業時既に国鉄東海道本線阪神電気鉄道本線が開通しており、特に後者は東海道本線から高頻度運転を行う事によって多くの乗客を移行させる事に成功していたため、並行する阪急の新線建設には反発し、いろいろと横槍を入れた。それは後々まで尾を引き、例えば西宮神社で祭事がある際に阪急では臨時駅を設置して乗客に対処したが、当時阪神地域の電力事業も行っていた阪神電鉄では乗客をとられるのが面白くないのか、その臨時駅から神社までの街灯をすべて消してしまうといった、まるで子供の喧嘩のようなことも行ったという。阪急も仕返しとして、阪神傘下の摂津電気自動車による香枦園駅(現、香櫨園駅)~苦楽園間無軌条電車(トロリーバス)敷設計画を牽制する形で、甲陽線の建設を行ったりしている(その他の抗争については阪神急行電鉄も参照)。更に阪神では、第二阪神線という対抗路線の建設まで目論んだ。

しかし神戸高速鉄道に両者の電車が直通するようになり、更にJR西日本東海道本線JR神戸線)の阪神間輸送に力を入れるようになると、両者とも乗客数が減少する事態になって競い合うどころではなくなり、定期券の利用に関して阪急・阪神共通で利用できるよう便宜を図ったり(※1)と、協調する面も見られるなど現在ではほとんど反目は消滅したといえる。遂には、経営統合の方針に至るまでになった(※2)。

(※1)阪急・阪神の通勤定期券共通利用 … 梅田~三宮間を含む通勤定期券を利用している場合は阪急・阪神双方の梅田駅で、また三宮~高速神戸間を含む通勤定期券を利用している場合は阪急・阪神双方の三宮駅から高速神戸駅までの神戸高速線内各駅(花隈西元町元町)で、それぞれ乗降が可能[4]。通勤定期券はいずれも磁気式に限る。1996年10月から実施。
(※2)阪急・阪神経営統合で詳述。

[編集] 開業から終戦までの推移

開業時、「速くて空いている阪急電車」をキャッチコピーとして大阪梅田~神戸上筒井間を50分(開業から5日間は60分)で結び、国鉄の大阪~三宮間51分、阪神の同60分に対して優位に立つ(なお、対する阪神のキャッチコピーは「またずにのれる阪神電車」で、その通り電車の頻発運行を行い対抗した)。阪急の総帥小林一三は、開業まもない時期の神戸線電車に試乗して、「眼下に阪神と国鉄を見下ろして高速で走るのは実に爽快であった」とも述べていたという。

しかし沿線が過疎であったことから乗客数は多くなく、必然的に沿線開発と、阪神間直通客の確保に力を入れざるを得なくなった。

前者の方では宝塚線開業時同様、住宅開発が積極的に進められた。この頃になると、阪急のみならず芦屋六麓荘などといった民間業者も開発に参入するようになり、結果として伊丹西宮七園夙川六麓荘町御影などが新興住宅地高級住宅街となった。これらの開発はそれ独自の文化も生み出し、後に阪神間モダニズムと呼ばれるようになる。

後者に関しては、電車の速達化が積極的に推し進められるようになる。もともと阪神本線と比較して駅数が少なく、各駅停車でも前述したような速達運転が行われていた神戸線であるが、1922年5月には集電装置を他の私鉄に先駆けてポールからパンタグラフに交換し、同年12月には梅田~上筒井間の所要時間を40分に短縮した。1926年には前述したように梅田~十三間の線路別複々線専用軌道化が完成して35分とし、そして1930年4月1日には900形を使用して途中西宮北口のみ停車する特急を新設し、30分にまで短縮する。速度向上はその後も続き、1932年10月には28分、1934年7月には25分とした。1936年4月には三宮までの乗り入れを達成するが、距離が若干伸びたにもかかわらず、西宮北口のみ停車による25分運転を維持した。この特急運転は、太平洋戦争の戦況が悪化した1944年まで続けられた。

  • なお1934年からは、鉄道省が運営する東海道本線でも電化の完成によって急行電車(急電)の運転が開始されており、大阪三ノ宮間を途中無停車により24分で結んでいた。阪急の三宮乗り入れとスピードアップは、これへの対抗の意味も含んでいたといわれている。また線形が悪くスピードアップがしにくい阪神では、元町までの地下線による延伸を1936年に行っており、「大阪・神戸の中央へまたずにのれる」というアピールを行っている。
  • 阪急では特急の運転に伴い、梅田駅正面に「神戸ユキ特急廿五分」と掲げてアピールした。ちなみに、この大阪梅田~神戸三宮間25分運転での表定速度は、高速運転を行ったことで知られる新京阪鉄道(後、京阪電気鉄道新京阪線→阪急電鉄京都本線)のP-6形による「超特急」の表定速度(京阪京都天神橋間34分運転で、74.8km/h)よりも高い78.0km/hで、戦前の記録では阪和電気鉄道の「超特急」が記録した81.6km/hについで日本第2位を誇った。これは現在もなお、阪急の特急の最速である。
  • また開業時から1942年まで、梅田~十三間を移動する乗客は宝塚線電車を利用するように定められ、神戸線電車には乗車できなかった。これは郊外路線の宝塚線と、都市間路線の神戸線を完全に分ける施策によるといわれているが、宝塚線のラッシュ時には大混雑する列車の横を、さほど乗客が乗っていない神戸線の電車が追い抜いていく事もあったとされ、乗客からの評判は悪かったとされる。

[編集] 終戦後

終戦後の1949年に特急を復活させたが、このとき十三駅を停車駅に加えたことや列車の長編成化もあり、梅田~三宮間の特急所要時間はその後、概ね28分で推移した。1993年の改正ダイヤで、平日のみ停車駅を維持したまま25分台での運転を復活させ、阪神・淡路大震災兵庫県南部地震)前日の1995年1月16日まで続けられた(とはいえこの頃には、山陽新幹線はおろか、JR在来線でも新快速が大阪~三ノ宮間21分運転を実施していた)。

震災を経て全線開通した1995年以後は、すべての特急がJR摂津本山駅との競合対応もあって岡本駅に停車するようになったほか(その代わり昼間の六甲駅での特急の待避がなくなった)、通勤時間帯の需要に応じた列車種別を新たに設けている。

また2006年10月には経営統合を行った阪神とともに、5ヵ月後の2007年3月に開設されるJRのさくら夙川駅へ対応するためダイヤ改正を実施し、阪急神戸本線では線形・ATS改良による速度向上と特急の夙川駅停車、阪神本線では香櫨園駅への区間特急停車が実現した。現在の神戸線特急の梅田~三宮間所要時間は、最速で上り下り共に27分となっている。

[編集] 山陽電気鉄道との直通運転

1968年の神戸高速鉄道東西線開業後は、阪急の列車が山陽電気鉄道須磨浦公園駅まで、山陽の列車が六甲駅までと相互直通運転を行っていたが、阪神が山陽姫路駅阪神梅田駅間で直通特急の運転を開始した1998年2月、山陽との直通運転は中止されている。

この直通運転中止については、阪急側では列車により6両・8両と編成がバラバラになり乗客が混乱していたことと、1995年の阪神・淡路大震災以降、JR神戸線への利用客流出で新開地以西の直通利用客が減少してきていること、山陽電鉄車両に阪急型列車選別装置がないため踏切制御や列車運行管理システムの運用で支障を来していたことや、短編成運用による輸送力不均衡、そして1984年に起こった山陽電鉄乗り入れ列車との衝突事故もあり、その事故が遠因で阪急側が支障と捉えていたことが理由にあげられるという見解がある。
しかし、臨時列車などの運転に対応するため、乗り入れ免許はそのまま維持されており、1998年~2000年頃の夏に掛けて、須磨海水浴場等への乗客輸送で臨時特急「ドルフィン号」として7・8月の土曜・日曜・祝日限定で梅田駅から山陽電鉄須磨浦公園駅まで運転されていたことがある。今でも、山陽乗り入れの復活の声が多いが、山陽電鉄車両の列車選別装置の更新に費用が掛かることや神戸本線も新型ATSに変わりそれに対応する装置の更新に費用が掛かることから、さらには6両編成の本数が大幅に減少したために現実的には厳しいと見られている。

[編集] 年表

  • 1920年(大正9年)7月16日 阪神急行電鉄が十三~神戸(のちの上筒井)間を開業。
  • 1926年(大正15年)7月5日 梅田~十三間が高架化。複線の別線を新設し宝塚線と分離。
  • 1930年(昭和5年)4月1日 特急運転開始(所要時間30分、西宮北口のみ停車)。
  • 1930年(昭和9年)7月1日 特急の所要時間を25分に短縮、以後、「阪神間25分」は「快速阪急」の象徴となる。
  • 1936年(昭和11年)4月1日 西灘(現在の王子公園)~神戸(現在の三宮)間が開業。これまでの神戸駅を上筒井駅に改称、西灘~上筒井間は上筒井線となる。特急は25分運転を維持。
  • 1936年(昭和11年)9月12日 園田駅開業。
  • 1937年(昭和12年)10月20日 武庫之荘駅開業。
  • 1940年(昭和15年)5月20日 上筒井線廃止。
  • 1947年(昭和22年)4月1日 戦時中に運転休止されていた急行が復活。
  • 1949年(昭和24年)4月1日 戦時中に運転休止されていた特急が復活(所要時間30分、昼間12分間隔、十三と西宮北口に停車)。
  • 1953年(昭和28年)4月1日 平日昼間の運転間隔を12分から10分に短縮。特急・普通が昼間10分間隔で運転されるダイヤは、現在まで50年以上続いている。
  • 1957年(昭和32年)10月1日 平日朝の今津線直通準急が運転を開始。
  • 1967年(昭和42年)10月8日 架線電圧を600Vから1500Vに昇圧。
  • 1968年(昭和43年)3月20日 ダイヤ改正により、神戸高速鉄道方面への直通運転(三宮以西は回送扱い)を開始。
  • 1968年(昭和43年)4月7日 神戸高速鉄道・山陽電気鉄道と相互直通運転を開始。神戸駅を三宮駅と改称。
  • 1970年(昭和45年)12月14日 ダイヤ改正により、平日朝夕、三宮駅での須磨浦公園発着の特急の増結・解放運用を開始。
  • 1978年(昭和53年)3月10日 全線を軌道法に基づく軌道から地方鉄道法に基づく鉄道に変更。
  • 1984年(昭和59年)3月25日 西宮北口駅の平面交差解消。休日の須磨浦公園直通列車は全て普通となる。
  • 1984年(昭和59年)5月5日 六甲駅構内で山陽電気鉄道回送列車との衝突事故発生。
  • 1984年(昭和59年)6月1日 西灘駅を王子公園駅と改称。
  • 1985年(昭和60年)10月19日 平日朝の特急10両運転を開始。
  • 1987年(昭和62年)12月14日 ダイヤ改正。十三、塚口、西宮北口、夙川、六甲に停車する快速急行の運行を開始。特急は阪神間26~27分にスピードアップ。休日昼間も10分間隔運転。平日朝夕を除き、須磨浦公園直通列車は普通となる。
  • 1993年(平成5年)7月18日 ダイヤ改正により、梅田~三宮間の特急25分運転が復活。
  • 1995年(平成7年)1月17日 阪神・淡路大震災で全線が不通に。
  • 1995年(平成7年)1月18日 梅田~西宮北口間での運転を再開。
  • 1995年(平成7年)2月13日 御影~王子公園間が復旧し運転を再開。同区間で普通列車の折り返し運転を開始。
  • 1995年(平成7年)3月13日 王子公園~三宮間が復旧し運転を再開。御影~三宮間で普通列車の折り返し運転を開始。
  • 1995年(平成7年)4月7日 夙川~岡本間が復旧。同区間で普通列車の折り返し運転を開始。
  • 1995年(平成7年)6月1日 岡本~御影間が復旧。神戸高速鉄道の三宮~花隈間復旧に伴い、夙川~神戸高速鉄道新開地駅間で普通列車の折り返し運転を開始。
  • 1995年(平成7年)6月12日 西宮北口~夙川間が復旧し、神戸本線全線での運転を再開。特急の停車駅に塚口駅を加えた通勤特急、急行の停車駅に武庫之荘駅を加えた通勤急行の運行を開始。岡本駅が特急をはじめとする全列車の停車駅に。今津(北)線を経由する夕方の準急を運転開始。
  • 1995年(平成7年)8月13日 山陽電気鉄道須磨浦公園駅までの乗り入れを再開。須磨浦公園直通は平日・休日とも終日、特急が主体となる。
  • 1998年(平成10年)2月15日 山陽電気鉄道との相互直通運転を中止し、神戸高速鉄道新開地駅までの乗り入れへと変更。
  • 2001年(平成13年)3月10日 今津(北)線を経由する夕方の準急を廃止。全列車8両編成化。
  • 2006年(平成18年)10月28日 昼間時間帯の神崎川駅~西宮北口駅における最高速度が115km/hに引き上げられ、特急・通勤特急が新たに夙川駅に停車[3]

[編集] 駅一覧

●:停車、|↑:通過、↑:片方向のみ運転
急行:平日の朝・深夜、土休日の深夜のみ運転。
準急:平日朝に梅田行きのみ運転。
通勤急行:平日朝に梅田行きのみ、平日夕に三宮行きのみ運転。
普通:各駅に停車するため省略。
駅名 営業キロ 準急 通勤急行 急行 快速急行 通勤特急 特急 接続路線 所在地
神戸本線
梅田駅 0.0 阪神電気鉄道:本線
大阪市営地下鉄:御堂筋線谷町線東梅田駅)、四つ橋線西梅田駅
西日本旅客鉄道:東海道本線JR京都線JR神戸線JR宝塚線)・大阪環状線大阪駅)、JR東西線北新地駅※)
大阪府 大阪市北区
中津駅 0.9  
十三駅 2.4 阪急電鉄:宝塚本線京都本線 大阪市淀川区
神崎川駅 4.1  
園田駅 7.2   兵庫県 尼崎市
塚口駅 10.2 阪急電鉄:伊丹線
武庫之荘駅 12.3  
西宮北口駅 15.6 阪急電鉄:今津線 西宮市
夙川駅 18.3 宝塚方面 阪急電鉄:甲陽線
芦屋川駅 21.0   芦屋市
岡本駅 23.4   神戸市東灘区
御影駅 25.6  
六甲駅 27.4   神戸市灘区
王子公園駅 29.2  
春日野道駅 30.7   神戸市中央区
三宮駅 32.3 阪神電気鉄道:本線
神戸市営地下鉄:西神・山手線海岸線三宮・花時計前駅
神戸新交通:ポートアイランド線
西日本旅客鉄道:東海道本線(JR神戸線)(三ノ宮駅
神戸高速線
花隈駅 33.6       兵庫県 神戸市中央区
高速神戸駅 34.5   西日本旅客鉄道:東海道本線・山陽本線(JR神戸線)(神戸駅
神戸市営地下鉄:海岸線ハーバーランド駅
新開地駅 35.1   神戸高速鉄道:東西線南北線 神戸市兵庫区

[編集] その他

  • 2004年10月の近畿地方交通審議会答申第8号において、京都線と神戸線の相互直通運転が「既存施設の改良に関し検討すべき主な事業」[1]のひとつに挙げられている。
  • 三宮乗入れ(1936年)当時のポスター、「大阪行は速い阪急25分」(漢字表記)をあしらったTシャツアメリカカナダなどで目撃され、話題を呼んだ[5]

[編集] 脚注

  1. ^ a b c 関連する外部リンク
  2. ^ 神戸市営地下鉄直通関連の記事
  3. ^ a b c 2006年10月28日のダイヤ改正に関連するページ
  4. ^ 定期券のご案内 -「阪神電鉄との梅田・三宮間通勤定期券の相互利用について」の詳細。
  5. ^ 関連する外部リンク

[編集] 関連項目

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