小坂誠

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小坂誠（こさかまこと、1973年 7月2日 - ）は、宮城県出身の平成期（1990年代後半-）のプロ野球選手。読売ジャイアンツ所属。ポジションは内野手。背番号は6。50メートル走を5.6秒の俊足。

168cmと小柄な選手である。特に走塁と守備の技術には定評があり、“小坂ゾーン”と称されるショートの守備力を武器にゴールデングラブ賞を2006年現在まで4度受賞している。

2006年シーズンからは巨人に移籍、ショートには二岡智宏がいるためセカンドを守り、二岡が退いた際にはショートを守っている。

[編集] 来歴

高校は宮城県柴田高等学校、社会人野球はJR東日本東北に在籍。
1996年ドラフト5位でロッテに入団。
1997年ルーキーながら遊撃手のレギュラーを獲得し、シーズン135試合出場。新人王に輝く。この年の盗塁数56は新人では最多（従来の記録は45盗塁）。
1998年 43盗塁でパシフィック・リーグ盗塁王に輝く（故意のボーク疑惑による盗塁阻止問題も発生。詳しくはそちらの項を参照）
2002年右足骨折の影響で、入団からの連続100安打が5年でストップ。
2003年通算50三塁打達成。
2004年ボビー・バレンタイン新監督の統計スタッフの統計により「ゴロヒットよりフライヒットが多い」ので、転がすバッティングから外野へ飛ばすバッティングにスタイルを変える（2005年はこのスタイルが当たった可能性もあるが全体の打線好調による相乗効果か）。シーズン途中から眼鏡を使用ちなみに2007年から着用していない（また、この年から西岡剛が台頭する）。
2005年
- 1月1日入籍。
- 4月22日通算1000試合出場（401人目）を地元宮城県のフルキャストスタジアム宮城で達成。
- 6月5日通算250盗塁達成。以後、西岡剛、堀幸一らとともに二遊間を3人でローテーションするという独特のシステムの下（出場の試合は全て遊撃手）活躍し、チームの31年ぶりのリーグ優勝・日本一に大きく貢献。

二遊間を兼任した西岡剛が軸となり盗塁王を獲得、大ベテランの堀幸一は最終戦で規定打席に達し3割を達成、ベストナインに輝いた。小坂自身は規定打席には達しなかったものの、ショートのレギュラーとして守備走塁に大きく貢献、打率も.280を記録しゴールデングラブ賞を受賞した。なお、この年のゴールデングラブ賞内野手部門は千葉ロッテ勢が独占している。（一塁・福浦、二塁・西岡、遊撃・小坂、三塁・今江）

12月21日、報道によると、当初契約更改交渉予定だったが、予定時間が二転三転。結局交渉は行われたもののトレード通告、金銭トレードで巨人に移籍。その数時間後に入団会見をするという非常に急なものであった（当然、ファンからの非難の声が数多く上がった）。

巨人移籍後2006年シーズンは主にセカンドにコンバートされ仁志敏久と争い、二岡智宏が交代時や三塁に回った時にはショートに回った。
- 4月15日の対横浜5回戦（横浜スタジアム）で、通算1000本安打達成。
- 5月24日巨人に移籍後、初めてお立ち台に。
- 12月4日新入団した小笠原道大内野手が背番号2をつけるのに伴い、背番号を2から6に変更。

2007年
- 3月30日セントラル・リーグ開幕戦の対横浜1回戦（横浜スタジアム）で史上10人目の通算250犠打を達成。

巨人移籍後は小技などにロッテ時代よりも進歩も見せるが、前年が自己最高の成績だったことや慣れない二塁守備などの影響もあり、打率1割台と極度の不振に陥ってしまう（しかし、ケガ人が続出する中李承燁や二岡智宏と共にシーズンを通じて一軍に定着し続けた）。大減俸を受け入れ、10月には若手とともにフェニックスリーグに参加、泥にまみれた。秋季キャンプでは伊原春樹や篠塚和典、内田順三に1から教えを請う。打撃力でレギュラーを勝ち取っていた二岡の半月板損傷などのアクシデントもあり、打撃次第では現在ショートのレギュラーに一番近い選手といえるだろう。

[編集] 守備の評価

遊撃手としては現役第一人者の呼び声高く、守備範囲の広さから一部では「小坂ゾーン」と呼ばれるほど。その守備だけでも十分に観客を呼ぶことができる。俊足と肩の強さ、安定した送球、柔らかなグラブ捌きに加え、一歩目の速さ、ポジショニング、打球勘などその全てがハイレベルである。守備の一番上手い遊撃手という話題になると現役選手では必ず語られ、後述のように遊撃手の名手として代名詞的な使い方をされることも多く、とりわけロッテ時代の二塁・酒井忠晴、遊撃・小坂のハイレベルのコンビネーションは鉄壁と称され、ロッテファンの誇りであった。

ファンの悲嘆とは裏腹に、『「バレンタイン流マネジメント」の逆襲（高橋徹・著、講談社・刊）』によれば、金銭トレードは不要な選手を放出して資金を捻出しただけとバレンタイン監督自身はMLB出身の監督らしく極めて冷静に振り返っている。2006年の巨人は30本塁打を狙える中軸として一塁手の李、三塁手小久保（現ソフトバンク）、遊撃手二岡が確定、さらに二塁には守備の名人の仁志が確定していた。このことからも実際には巨人側にとって不意のトレードであったのではないか、と推察される。余談だが、西岡剛が遊撃の練習を始めたのはプロ入り後で、それまでは二塁しか守ったことが無かった。

巨人移籍直後、評論家の間では「二岡のセンターへのコンバート」案がしきりに提唱された。

2006年シーズンからは巨人に移籍し、主に二塁手として起用されているが、千葉ロッテマリーンズに入団して以来、ロッテの一軍戦では9年間遊撃のレギュラーを守り続けた（2004年に一度だけ三塁手を守っている。2005年の移籍時、一部スポーツ紙で「2005年に二塁を守った」という記事が掲載されたのは誤りである。二軍戦やオールスターでは二塁手なども経験している）。つまり小坂はユーティリティープレイヤーではなく、ショートのみを守る選手、「ショートの達人」と解釈できるだろう。

[編集] 略歴

身長・体重：168cm 65kg
投打：右投左打
出身地：宮城県山元町
血液型：O型
球歴・入団経緯：柴田高 - JR東日本東北 - 千葉ロッテ（1997年 - 2005年） - 巨人（2006年 - ）
プロ入り年度・ドラフト順位：1996年（5位）
FA取得・行使：なし
英語表記：KOSAKA
守備位置：遊撃、二塁、三塁
推定年俸：7500万（2007年）

[編集] 通算成績・獲得タイトル・主な記録

[編集] 通算成績（2006年シーズン終了時）

年度	球団	背番号	試合	打席	打数	得点	安打	二塁打	三塁打	本塁打	塁打	打点	盗塁	盗塁刺	犠打	犠飛	四球	死球	三振	併殺	打率	失策
1997年	ロッテ	00	135	595	499	66	130	14	7	1	161	30	56	16	38	5	49	4	49	4	.261	14
1998年		1	124	527	430	51	100	12	8	3	137	33	43	11	48	6	40	3	48	3	.233	16
1999年			130	586	482	64	135	18	10	3	182	40	31	15	42	2	57	3	59	2	.280	13
2000年			135	559	462	57	110	17	4	1	138	30	33	11	23	5	69	0	69	4	.238	11
2001年			140	657	550	79	144	16	8	1	179	35	32	9	22	7	77	1	70	8	.262	16
2002年			93	380	334	35	82	13	6	1	110	15	11	3	18	0	26	1	54	2	.246	3
2003年			134	592	516	67	133	21	7	3	177	40	27	7	19	3	53	1	84	5	.258	8
2004年			89	300	242	33	61	9	3	1	79	26	6	8	21	3	31	1	37	1	.252	8
2005年			118	367	321	64	91	14	6	4	129	31	26	11	10	1	29	6	47	3	.283	3
2006年	巨人	2	92	255	218	24	40	5	2	0	49	12	4	4	8	2	22	5	41	3	.183	4
2007年	巨人	6
通算			1190	4818	4054	540	1026	139	61	18	1341	292	269	95	249	34	453	25	558	35	.253	96

年	位置	試合	刺殺	補殺	失策	併殺	守備率
97	遊	135	197	459	14	86	.979④
98	遊	123	236	417	16	106	.976③
99	遊	130	230	421	13	84	.980①
00	遊	135	226	489	11	98	.985①
01	遊	140	252	492	16	99	.979③
02	遊	93	175	298	3	57	.994①
03	遊	134	226	483	8	86	.989①
04	遊	88	148	275	8	65	.981③
04	三	1	1	0	0	0	1.000
05	遊	112	142	290	3	64	.993①
06	二	76	114	196	4	34	.987
06	遊	27	14	21	0	5	1.000

太字はリーグ最多

[編集] 獲得タイトル

[編集] 主な記録

通算三塁打61本（現役選手の中で1位、歴代19位）
オールスター出場（1997年、1999年～2001年）
守備率.994（シーズン遊撃守備率パ・リーグ新記録 2002年）
全試合出場（1997年、2000年、2001年）

[編集] その他

ロッテのアイスモナカ「モナ王」のCMに、初芝清、篠原ともえと共に出演した。
新聞などによると好きな女優は伊藤かずえ。ちなみに夫人は伊藤とはタイプが違う小柄な一般人女性であった。
笑う事が少ないと言われ、踊る!さんま御殿!!に出演した際には「小坂さんの笑った顔を初めて見た」と他球団選手に言われたほど。05年お立ち台の際、4安打目となる二塁打を放ったときに見せた笑顔について聞かれ、「まあ、たまには見せないといけないでしょう」と答えた。
ホームランが2006年までの通算でも18本と少ない方であるが、2000年3月26日オープン戦の対横浜戦で1イニング2本塁打を記録している。ただしこの試合はロッテのかつての本拠地であり狭いで有名であった川崎球場の取り壊し記念の最終戦で、両軍合わせて10本塁打が飛び出し、スコアも22-6（ロッテ勝利）という乱打戦であった。
2002年と2003年には千葉マリンスタジアムで、「小坂弁当」が販売された。しかし、弁当の呪いによって2002年の開幕3試合目で右足を怪我した（守備中に併殺を阻止しようとしたランナー・バークハートのタックルにより骨折）。
2000年･2001年とオールスターに出場した際、TV中継のアナウンサーが全員小坂を紹介する際｢ロッテオリオンズの小坂｣と紹介された。その他の選手では｢ロッテマリーンズの○○｣と呼ばれていた中、一人だけオリオンズとされていた。
2000年（位）のナゴヤドームで行われた「オールスター大運動会」（年始特番）において俊足の小坂に対し恰幅良く鈍足と思われる阪神の中込伸と二人で100メートル徒競走を行うという企画があり、中込には半分の50メートル地点から同時に走るというハンデがつけられたが、差は勿論縮まったものの中込の圧勝だった。
みずしな孝之の漫画、「ササキ様に願いを」では身長168mmのプチ選手として登場する。
よく芸人に守備のうまさをネタにされることが多い。くりぃむしちゅーの上田晋也がリチャードホールのコントで、「なんであんたそんな拾いづらいとこ拾うんだよ!ロッテの小坂か!?」や、とんねるずの石橋貴明も、とんねるずのみなさんのおかげでしたの食わず嫌い王で、「ロッテ（巨人）の小坂並に守備範囲広いですね～」など。