西山秀二

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』

西山秀二（にしやましゅうじ、1967年 7月7日 - ）は、大阪府出身。昭和末期から平成期（1980年代後半～2000年代前半）のプロ野球選手。ポジションは捕手。

[編集] 来歴・人物

上宮高では3年夏の府大会では5回戦で敗退。その後、1985年ドラフト4位で南海ホークスに入団した。1987年シーズン途中に森脇浩司、永田利則との2対1のトレードで広島東洋カープに移籍した。1990年からは一軍に定着。小刻みに揺れる一本足打法が特徴。巨漢だが意外に足が速く、1991年の日本シリーズでは先発三塁手として出場したこともあった。その他にも二塁手も守っている。

1993年からは広島黄金期を支えた名捕手達川光男の後を受ける形で正捕手の座をつかみ、1994年と1996年にはベストナイン、ゴールデングラブ賞を受賞した。2004年シーズン終了後フロントからコーチ打診を受けたが本人が現役続行を希望したため自由契約となり、読売ジャイアンツに移籍した。

広島時代からの親友で不振が続いていた江藤智の良き相談相手となった。中学時代には桑田真澄とバッテリーを組んでおり、2005年 4月17日の対ヤクルト戦で23年ぶりにバッテリーを組んだが、同年限りで現役を引退。他球団出身だったが、球団側の計らいで引退セレモニーも行われた。（これは、対戦相手が古巣の広島であり、広島ファンへの挨拶も兼ねたためと言われている。）ちなみに巨人移籍後の初出場試合も広島戦であり、レフトスタンドの広島ファンから暖かい拍手が送られている。引退後は巨人の2軍バッテリーコーチに就任した。なお、西山の現役引退に伴い南海ホークスに所属した選手は楽天の吉田豊彦と巨人の大道典嘉の2人だけとなった。

金本知憲とは公私共に親しい間柄で、金本は結婚するまで選手名鑑の好きな女性のタイプの欄に西山の夫人の名をあえて書いていたほどである。
また、2005年の正月特別番組では金本に年俸は年々下がっているのに、生活レベルは自身最高年俸であった8000万プレイヤーのまんまと揶揄されていた。

顔がアンパンマンに似ていると言われている。

[編集] 略歴

身長・体重　174cm・82kg
出身地　大阪府八尾市
血液型　AB型
投打　右投げ右打ち
球歴　上宮高→南海ホークス（1986年～1987年途中）→広島東洋カープ（1987年～2004年）→読売ジャイアンツ（2005年～）
プロ入り年度・ドラフト順位　1985年・4位（南海ホークス）
守備位置　捕手

[編集] 所属球団

[編集] 背番号

51（1986年～1987年）
32（1987年～2004年）
31（2005年）
74（2006年～）

[編集] 経歴

[編集] タイトル・表彰

ベストナイン 2回：1994年、1996年
ゴールデングラブ賞 2回：1994年、1996年
オールスター出場 2回：1994年、1996年
最優秀バッテリー賞・特別賞 1回：1996年

[編集] 年度打撃別成績

年度	チーム	背番号	試合	打数	得点	安打	二塁打	三塁打	本塁打	塁打	打点	盗塁	盗塁刺	犠打	犠飛	四死球	三振	併殺打	打率
1986年	南海	51	1軍出場なし
1987年	※	☆	1軍出場なし
1988年	広島	32	1軍出場なし
1989年			2	2	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	.000
1990年			25	21	4	6	2	0	0	8	2	0	0	1	0	0	4	0	.286
1991年			52	111	17	31	6	1	4	51	14	1	2	2	2	7	21	2	.279
1992年			79	170	18	38	5	0	4	55	20	2	1	4	2	16	33	4	.224
1993年			110	271	20	62	10	0	7	93	21	1	0	6	2	13	60	9	.229
1994年			126	387	44	110	10	6	3	141	32	9	1	13	3	35	73	10	.284
1995年			83	199	19	42	10	4	5	75	27	5	2	11	1	25	56	4	.211
1996年			124	411	45	129	18	2	3	160	41	4	2	12	2	51	48	9	.314
1997年			103	264	22	54	4	0	5	73	28	6	0	10	2	37	64	8	.205
1998年			13	37	3	7	2	0	2	15	7	0	0	4	0	3	3	1	.189
1999年			103	294	22	70	12	0	4	94	25	3	0	7	3	27	59	8	.238
2000年			94	253	25	56	6	0	6	80	33	3	2	7	2	22	70	2	.221
2001年			120	268	23	64	11	1	2	83	14	1	1	10	2	36	53	9	.239
2002年			87	169	12	33	4	0	4	49	11	1	1	3	0	16	34	5	.195
2003年			60	74	2	11	0	0	1	14	7	0	0	7	1	3	22	3	.149
2004年			22	9	1	1	0	0	0	1	0	0	0	0	0	0	2	0	.111
2005年	巨人	31	13	18	2	2	0	0	0	2	0	0	0	0	0	1	6	1	.111
通算			1216	2958	279	716	100	14	50	994	282	36	12	97	22	292	608	75	.242

※南海ホークス→広島東洋カープ
☆51→32

[編集] エピソード

1999年4月、対巨人戦で当時新人であった上原浩治から執拗なまでの内角攻めをされた上、死球を受けた。これに怒った西山が捕手の杉山直樹につかみかかり乱闘騒ぎになる。この時、上原にマウンドから出るなと指示したのはその当時広島に在籍していた江藤であった。のちにこの乱闘騒ぎに関わった当事者が全員巨人のユニホームを着ることになり、しかも杉山以外は全員一緒に在籍した。