押上駅
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
押上駅(おしあげえき)は、東京都墨田区押上1丁目にある、京成電鉄・東京都交通局(都営地下鉄)・東京地下鉄(東京メトロ)・東武鉄道の駅である。
目次 |
[編集] 利用可能な鉄道路線
[編集] 駅構造
[編集] 京成電鉄・都営地下鉄
島式ホーム2面4線を有する地下駅。管理は京成電鉄による。東武・営団の押上駅の開業前は「京成押上駅」を名乗っていた。
パスネット・PASMOで印字される履歴は「押上」となっている。
京成電鉄の管理駅のためか、行き先としての京急久里浜駅も「久里浜」と案内される。
開業当初はホームの両端の下に改札口があったが、2003年(平成15年)3月19日の営団(→東京メトロ)・東武の駅が開業してからは、京成曳舟寄りの改札口を営団・東武の駅に通じる連絡通路に移設すると共に、従来の改札口は閉鎖されて、通路も乗り換え専用になった。
かつては1番線から保線用の側線が分岐していて砂利受け取り用のホッパーが存在したが、現在は撤去されている。
- のりば
1 | ○都営浅草線 | 日本橋・泉岳寺・西馬込・品川・京急蒲田・羽田空港・横浜・京急久里浜・三崎口方面 |
2 | ○都営浅草線 | 日本橋・泉岳寺・西馬込・品川・羽田空港・横浜・三崎口(一部京成押上線)方面 |
3 | ■京成押上線 | 青砥・京成津田沼・成田空港・京成金町・印旛日本医大(一部都営浅草線)方面 |
4 | ■京成押上線 | 青砥・京成津田沼・成田空港・京成金町・印旛日本医大方面 |
- 当駅折返し、エアポート快特、京成線快速の一部列車を除き、1・4番線を使い発着している。
[編集] 東京地下鉄・東武鉄道
島式2面4線ホームの地下駅。2・3番線は折り返し用で、昼間は主に3番線で折り返している。京成線の駅が「京成押上駅」であった為、こちらの駅を「東武押上駅」という場合がある。 パスネット・PASMOで印字される履歴は「地押上」「ME押上」となっている。
京成線・都営浅草線の駅より南側に位置しているので、乗り換える際には曳舟側から降車すると便利である。
[編集] のりば
1 | ○半蔵門線 | 大手町・永田町・渋谷・中央林間方面 (東武伊勢崎線からの直通列車) |
---|---|---|
2 | ○半蔵門線 | 大手町・永田町・渋谷・中央林間方面 (当駅折返しの列車) |
3 | ○半蔵門線 | 大手町・永田町・渋谷・中央林間方面 (当駅折返しの列車) |
4 | ■東武伊勢崎線 | 北千住・東武動物公園・久喜・南栗橋方面 |
- 東京地下鉄と他社線の接続駅は他社管理が多いが、当駅は東京地下鉄の管理下に置かれている。これは東京地下鉄側に東武鉄道が乗り入れる体裁を取ったためである。この形態は半蔵門線のもう一方の接続駅である渋谷駅と同じである。なお、運賃計算上東武伊勢崎線の駅は業平橋駅と同一駅扱いとなっている。
[編集] 利用状況
- 東京地下鉄押上駅の乗降客数は1日平均78,774人である(2005年度)。
- 東京都営押上駅の乗降客数は1日平均167,620人である(2005年度)。
- 京成電鉄押上駅の乗降客数は1日平均172,946人である(2005年度)。
[編集] 業平橋駅と同一駅扱い
- 東武鉄道に於いては業平橋駅と同一駅扱いになっている。東武本線各駅から業平橋駅までの定期券及び回数券を所持する者は当駅でも乗降可能である。但し、実際には別の構内であり、業平橋駅と当駅の間に通路がなく改札内で行き来する事はできない。業平橋駅と当駅を行き来するためには改札口を出て地上に出なければならない。
- 東武・営団の押上駅が開業する以前は京成押上線・都営浅草線押上駅~業平橋駅頭端式ホームとの乗り換え改札通路が設置されていたが、半蔵門線の開通を機に通路が閉鎖され、後に業平橋駅頭端式ホームも撤去され、現在は新東京タワー建設のための更地になっている。
[編集] 当駅発着の東武の列車
- 押上発着の東武伊勢崎線列車は、開業当初日中の本数が1時間あたり3本と少なかったので、業平橋駅まで歩いた方が有利な場合があったが、2006年3月18日のダイヤ改正で東京メトロ半蔵門線直通運転中心のダイヤが組まれ、通勤準急・区間準急が急行・準急にそれぞれ種別変更され、運行本数は1時間あたり6本と2倍に増加した。
[編集] 延伸構想について
- この駅より北上し、地下鉄11号線(半蔵門線)が松戸駅まで、地下鉄8号線(東京地下鉄有楽町線)が野田市駅までそれぞれ延伸する構想がある。当駅は既に東京地下鉄・東武鉄道の2・3番線ホームから松戸方面に延伸可能にするための対応工事が済んでいる(→詳細は東京直結鉄道も参照の事)。しかし、計画自体は頓挫気味の様で実際に延伸する可能性は低い。
[編集] 京成と東武の本社最寄り駅
- 京成電鉄本社と東武鉄道本社の最寄り駅である。東武本社へはさほど距離がないように見えるが、徒歩10~15分程度はかかる
- 京成電鉄本社と東武鉄道本社の近くには、それぞれ「京成橋」「東武橋」という名の橋がある(どちらも北十間川にかかる)。
[編集] 駅周辺
[編集] 路線バス
押上駅前停留所と押上停留所があり、停車する路線が異なるので注意が必要である。
[編集] 押上駅前停留所
押上通り(商店会)の中にある。B3出口が一番近い。
[編集] 押上停留所
京成橋を渡った四ツ目通りと浅草通りの交差点にあり、系統行き先により異なる。B2かA2出口から出ると近い。
[編集] 歴史
京成電気軌道の創始期には、繁華街浅草に近い東京側のターミナル駅としての位置付けにあった。当初は東京市電(後の都電)との接続駅で当駅からの乗り入れも想定していたため、京成電軌の当初の軌間は1,372mmで敷設された。
後には押上より浅草への路線建設を出願し、さらに上野・秋葉原まで高架線を建設する構想も立てられたが、東武鉄道との競願となった事に会社上層部が焦り、京成電車疑獄事件(京成疑獄)を引き起こしてしまい、浅草乗り入れ計画は頓挫、町屋経由での上野乗り入れ後は、長らく中途半端な都心側盲腸線の存在であった。
1960年(昭和35年)に都営地下鉄との相互乗り入れ運転開始により、直接浅草・都心方面への乗り入れの接続駅となる。地上駅跡地には上野にあった京成電鉄本社が移転。現在に至る。
- 1912年(大正元年)11月3日 京成電気軌道のターミナル駅として開業
- 1960年(昭和35年)12月1日 地下化。
- 1960年(昭和35年)12月4日 都営地下鉄1号線開業。
- 1978年(昭和53年)7月1日 都営1号線を浅草線に改称。
- 1989年(平成元年) 東武伊勢崎線業平橋駅と地下連絡通路で結ばれる(営団・東武の駅の開設のため、2003年(平成15年)3月19日に閉鎖)。
- 2003年(平成15年)3月19日 東武伊勢崎線と営団(→東京メトロ)半蔵門線との相互直通運転開始に伴い、営団地下鉄・東武押上駅が開業。
- 2004年(平成16年)4月1日 営団地下鉄、東京メトロへ営業継承。
[編集] 隣の駅
- 京成電鉄・東京都交通局
- ■■京成押上線・○都営浅草線