この青い空、みどり ~BLUE IN GREEN~
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この青い空、みどり ~BLUE IN GREEN~ |
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サザンオールスターズ の シングル | ||
リリース | 2000年11月1日 | |
録音 | 1999年10月~2000年9月 (#1,2) 猫に小判STUDIO VICTOR STUDIO 2000年8月20日 (#3・アナログ盤3,4) 茅ヶ崎公園野球場 |
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ジャンル | ロック | |
時間 | 14分 | |
レーベル | ビクタータイシタ | |
プロデュース | サザンオールスターズ | |
レビュー | ||
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チャート順位 | ||
ゴールド等認定 | ||
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売上枚数 | ||
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サザンオールスターズ 年表 | ||
HOTEL PACIFIC (2000年) |
この青い空、みどり ~BLUE IN GREEN~ (2000年) |
勝手にシンドバッド (2003年) |
『この青い空、みどり ~BLUE IN GREEN~』(このあおいそら・みどり ブルー・イン・グリーン)は、サザンオールスターズの46枚目のシングル。2000年11月1日発売。発売元はビクターTAISHITAレーベル。
目次 |
[編集] 解説
同年王道バラード「TSUNAMI」でセールス的にも人気も完全復活を果たしたサザン。前作「HOTEL PACIFIC」では真夏の雰囲気漂わせるロック色の強い楽曲であったが、本作では珍しく秋を感じさせる作品に仕上がっている。
再び第一線での活躍を巻き起こした2000年を締めくくるシングルであり、売り上げこそ大きく伸ばさなかったものの、メッセージ性が高い楽曲である。
この曲を最後にギターの大森隆志が休養に入り、翌2001年8月脱退。本作、そして直後に発売されたバラードベスト『バラッド3 ~the album of LOVE~』をリリースし、再びサザンとしての活動を休止することとなる。2001年からはメンバーそれぞれのソロ活動に入ることとなり、桑田佳祐はシングル・アルバム5作のうち3作がオリコンの集計でミリオンセラーを達成するなどの活躍を見せるが、同時にサザンと桑田ソロの境界がうやむやになっているというのも事実である。
前作と同じく初回盤は紙製のスリーブケース付きになっており、CD-EXTRAも対応。2006年現在アルバム未収録で再発はされていないため、現在オリジナルシングル盤のみ存在する。収録曲は全てシングル盤にのみ収録。1990年の「真夏の果実」以来10年ぶりにライブバージョンの楽曲が収録され、サザンのシングルとしては初めて3曲が収録された。
本作のCD盤の収録時間は14分ちょうどである。同時発売のアナログ盤とは収録内容が異なっている。現在でもCDシングルと同時発売でアナログ盤が発売されているが、収録内容が違うのは本作が唯一である。
[編集] CD盤収録曲
- この青い空、みどり ~BLUE IN GREEN~
(作詞・作曲:桑田佳祐 英語補作詞:Tommy Snyder 編曲:サザンオールスターズ)
アコースティック・ギターやハーモニカが前面に出されており、それまでにあまり無かったタイプの楽曲である。1980年のシングル「恋するマンスリー・デイ」c/wの「青い空の心 (No me? More no!)」と関連は無い。
楽曲のテーマについて桑田は本作発売時に、複数の音楽雑誌のインタビューの中で、ジョン・レノンがオノ・ヨーコから影響を受けて作った楽曲『ビコーズ』(曲自体はビートルズ名義)の歌詞にある「Because the sky is blue, it makes me cry. (空が青いから僕は悲しい)」のフレーズにインスパイアされて作った楽曲であることを明らかにしている。サザン名義の楽曲として数少ない強いメッセージを含んだものに挑戦しており、桑田がビートルズやジョン・レノンに強い影響を受けていることを表している作品である。美しい空を銃を持った兵士がパラシュートで降りていくイメージなど、タイトルの裏には美しき青い空だけでなく、そんな中でも起こっている物悲しい出来事を抽象的に表現している。
リリースは2000年11月だが、レコーディング自体は「TSUNAMI」と同時期の1999年秋頃から始まっていた。それが年明けの「TSUNAMI」の大ヒット、そして8月の茅ヶ崎ライブの開催に伴い、ライブのテーマ曲として「HOTEL PACIFIC」の製作が急務となった為、曲調も相まって茅ヶ崎ライブ後の秋にリリースすることが決まった経緯がある。
関西テレビ・フジテレビ系ドラマ『神様のいたずら』主題歌。同局の「桑田佳祐の音楽寅さん~MUSIC TIGER~」エンディング・テーマにもなった。 - チャイナムーンとビーフン娘
(作詞:関口和之 作曲:原由子 編曲:サザンオールスターズ 弦編曲:島健)
作詞が関口、作曲とボーカルを原が担当した新たな試みである楽曲。メンバー全員での共作は過去に存在していたが、個々のメンバー同士の共作と言うのは初であり、現在でも唯一の楽曲である。
歌詞は関口ならではのほのぼのとした世界感で、中国から横浜中華街に出稼ぎに来た少女が、忙しくも直向きな毎日を送りながら、夜空の月を見上げては故郷を思い出すという、少女の心情を歌っている。
当初のタイトルは「横浜チャイナムーン」で、リリース直前の告知ポスター等でもこのタイトルで表記されていたが、桑田から「タイトルがありきたりでは」の一言があった為、関口が改めて考案し、最終的にこのタイトルになった。なお桑田はタイトルへの助言以外、制作には一切関わらずメンバーに一任したという。
原がシングル曲でボーカルを取ったのは1990年の「真夏の果実」c/wの「ナチカサヌ恋歌 (Live at BUDOKAN)」以来、スタジオレコーディングの新曲としては1980年の「シャ・ラ・ラ」以来2度目である。 - 心を込めて花束を <茅ヶ崎ライブVersion>
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ)
1996年のアルバム『Young Love』収録曲。本作では同年行われたコンサート『茅ヶ崎ライブ ~あなただけの茅ヶ崎~』での音源を収録。
[編集] CD盤参加ミュージシャン
- 桑田佳祐:Vocal(#1,3)、Guitars(#1,2)、Harmonica(#1)
- 大森隆志:Guitars(#1~3)
- 関口和之:Bass(#1~3)
- 松田弘:Drums(#1~3)
- 原由子:Keyboards(#1~3)、Vocal(#2)
- 野沢秀行:Percussion(#1~3)
- この青い空、みどり ~BLUE IN GREEN~
- 角谷仁宣:Computer Programming
- チャイナムーンとビーフン娘
- 心を込めて花束を <茅ヶ崎ライブVersion>
[編集] アナログ盤収録曲
- この青い空、みどり ~BLUE IN GREEN~
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ) - チャイナムーンとビーフン娘
(作詞:関口和之 作曲:原由子 編曲:サザンオールスターズ 弦編曲:島健) - いなせなロコモーション <茅ヶ崎ライブVersion>
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ)
LP盤にのみ収録。1980年の8thシングル。音源は「心を込めて花束を <茅ヶ崎ライブVersion>」と同じ時の物である。 - 心を込めて花束を <茅ヶ崎ライブVersion>
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ)
[編集] アナログ盤参加ミュージシャン
※CD盤に収録されている楽曲については省略する。
- 桑田佳祐:Vocal(#1,3,4)、Guitars(#1,2)
- 大森隆志:Guitars(#1~4)
- 関口和之:Bass(#1~4)
- 松田弘:Drums(#1~4)
- 原由子:Keyboards(#1~4)、Vocal(#2)
- 野沢秀行:Percussion(#1~4)
- いなせなロコモーション <茅ヶ崎ライブVersion>
- 片山敦夫:Keyboards
- 清水美恵:Chorus
- 包国充:Saxophone & Flute
- 山本拓夫:Saxphone
- 荒木敏男:Trumpet
- 村田陽一:Trombone
[編集] 関連項目
前作 | サザンオールスターズのオリジナルシングル | 次作 |
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HOTEL PACIFIC | 涙の海で抱かれたい ~SEA OF LOVE~ |
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