江ノ島 ~Southern All Stars Golden Hits Medley
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
江ノ島 ~Southern All Stars Golden Hits Medley |
||
---|---|---|
Z団 の アルバム | ||
リリース | 1993年8月21日 (LP盤) 1993年9月8日 |
|
ジャンル | リミックスアルバム | |
時間 | 17分9秒 | |
レーベル | 江ノ島レコード | |
プロデュース | Z団 | |
レビュー | ||
|
||
チャート順位 | ||
|
||
ゴールド等認定 | ||
|
||
売上枚数 | ||
|
||
Z団 年表 | ||
江ノ島 ~Southern All Stars Golden Hits Medley (1993年) |
- |
『江ノ島 ~Southern All Stars Golden Hits Medley』えのしま サザンオールスターズ・ゴールデン・ヒッツ・メドレー)は、Z団名義で発売されたサザンオールスターズのリミックスアルバム。CD盤は1993年9月8日発売、LP盤が1993年8月21日に先行発売。発売元は江ノ島レコード (ビクターエンタテインメント)。
目次 |
[編集] 解説
サザンオールスターズのマスター音源を手に入れたとするZ団が、セルフプロデュースでサザンの1978年のデビューから1993年までの楽曲を選出し、メドレーにリミックスした作品である。この作品は同年の第8回日本ゴールドディスク大賞の企画部門アルバム賞を受賞している。
本作発売の概要などについてはZ団も参照のこと。
本作の発売元は『江ノ島レコード』となっているが、品番や実際ビクターの企画であるという背景もあるため、正確にはビクターエンタテインメントからの発売である。ただこの当時既にサザンの作品は全て専用レーベルであるビクターTAISHITAレーベルからのリリースになっている。タイシタレーベル設立後はどんな形であれサザンの作品にはTAISHITAマークと呼ばれるオリジナルロゴの印刷があるが、本作では掲載されていない。このことから本企画には桑田佳祐やサザンオールスターズは関与していないと考えられ、ビクターやサザンを取り巻くサポートメンバーなどが製作したものとされる。
Z団のメンバーなどについては一切発表されていないため、誰が関わっていたかや計何人いるかなども不明である。もともと設定されていないものとも考えられる。アレンジャーとして関わっていた人物、要はZ団のメンバーとしては、斎藤誠、角谷仁宣、根岸孝旨、小林武史、藤井丈司などがいたのではないかと言われる。正確には不明であり、これらの人物が関わっていたかもはっきりしていない。ただ、少なくともサザンのメンバーが関わっていた可能性は極めて薄い。
ジャケット内部は通常のCDでは歌詞カードになるものだが、本作ではイラストが書かれているのみである。『LOVE PEACE!! LOVE MUSIC!!』や『LOVELY ISLAND』と書かれた島(江の島)の灯台から、マンガの噴出しのようにして『Standooh!! Areena C'moooon』と載せられている。これは桑田のライブでの決まり文句である「スタンド! アリーナ! カモーン!」から来ており、その声が曲の随所で使用されていることからも推測できる。ちなみに本作は、発売されている公式音源の中で唯一この声が聞けるCD作品でもある。これが現在のサザンの公式ウェブサイトのタイトル『STANDOOH! AREEENA!! C'MOOOON!!!』の由来になっている。
収録時間や、収録曲数が1曲のみという形式上オリコンチャートではシングル扱いとなっている。邦楽(J-POP)ではシングルは当時8cm盤が主流であり(洋楽では一般的)、マキシ(12cm)シングルは珍しいものであった。2000年頃からJ-POPでもマキシシングルが主流となり、本作がシングルという考えも至って普通である。
本作は発売前から話題になっており、サザン初のリミックス作品であることからオリコンチャートでは初登場2位を記録し、累計売上は80万枚を超えた(出荷ベースではミリオンセラーを記録)。また、桑田佳祐自身がリミックスやセルフカバーを嫌っているため、現在でも唯一のリミックス作品である。現在でも再発はされていないが、TSUTAYAなど大型CDでは現在も店頭に並んでいる。このためオリコンチャートでは1994年1月24日付で集計範囲の100位圏外となるが、サザン25周年を迎え活動を開始した2003年7月14日付で190位を記録。その後100位以内には入らなかったものの5週チャートインし、累計売上が90万枚を超えることとなった。再発盤でないにも拘らず約9年半の時を経てオリコンチャートに再浮上するというのは快挙である。
ジャケットは1982年のアルバム『NUDE MAN』のジャケットを拡大、人物の下半身部分をトリミングしてフォントのみ少しアレンジしたものである。ちなみに本来の地名である“江ノ島”は、正式には“江の島”という名称である。
カラオケでは第一興商のカラオケ機器『DAM』にも配信されており(ただしBB cyber DAM以降の機種に限る)、1曲としてはかなり長いものとなっている。
また、CD盤発売より先に、8月21日にLP盤が発売されている。CT盤も発売されているが、現在は廃盤である。また、LP・CT共にA面とB面があるが、メドレー曲のため区切るわけにも行かないため、当然ながら片面に丸々1曲収録されている。内容はA面、B面共に同一といった形になっている。
[編集] 収録曲
- 江ノ島 ~Southern All Stars Golden Hits Medley
(作詞・作曲:X)
「勝手にシンドバッド」から「エロティカ・セブン」(事実上は同時発売の「素敵なバーディー (NO NO BIRDY)」」まで)発売までの楽曲から、30曲に選出し1曲17分超のメドレーになっている。作詞及び作曲の名義は“X”となっているが、作詞やほとんどの作曲は桑田佳祐によるものである。メドレーは1984年のアルバム『人気者で行こう』収録曲の「Dear John」のイントロから始まり、1982年のシングル「チャコの海岸物語」のイントロ前の自然音で終わる。最初の数秒はそのまま収録されているため、イントロとしては途中まで聴かないと聞き分けが付かなくなっている。基本ボーカルはいじらず、演奏テンポやタイミングや演奏に関してリミックスがされている。ただし一部の曲については桑田の声にもリミックスをかけている。なお、桑田の「スタンド、アリーナ!カモン!」というセリフは楽曲に収録されているものではないため、ライブの音源なのか新たに桑田が吹き込んだものなのかは不明である。幅広い楽曲や様々なタイプの曲が含まれているため、リミックスやメドレーとしての質は高く、評価されている。当然ほとんどの曲は桑田ボーカルだが、1980年のアルバム『タイニイ・バブルス』収録曲の「私はピアノ」のみ原由子ボーカルである(この曲には原は作詞作曲には関与していない)。また、本作には映画『稲村ジェーン』のサウンドトラック『稲村ジェーン』に稲村オーケストラ名義の楽曲「希望の轍」が収録されており、この頃からこの曲がサザン名義の作品であるという認識が生まれ始めた。この後サザンオールスターズ名義のベストアルバムに何度も収録され、現在ではすっかりサザンの曲として位置付けられている。稲村オーケストラ名義の楽曲は2曲収録されたが、桑田のソロ作品などは収録されていない。作詞・曲のクレジットも、実際は作詞が桑田佳祐、作曲は桑田佳祐、桑田佳祐・八木正生、英語補作詞はTommy Snyderとなる。
[編集] メドレー演奏曲
江ノ島 ~Southern All Stars Golden Hits Medley」でメドレーにされている楽曲は以下。
※なお、演奏としてのみ使われているものには付いては()で表記。サブタイトルは省略。
(Dear John)→勝手にシンドバッド→(そんなヒロシに騙されて、MY FOREPLAY MUSIC)→ミス・ブランニュー・デイ→(そんなヒロシに騙されて)→ネオ・ブラボー!!→エロティカ・セブン→(Big Star Blues)→チャコの海岸物語→Big Star Blues→匂艶 THE NIGHT CLUB→君だけに夢をもう一度→匂艶 THE NIGHT CLUB→(マチルダBABY)→ボディ・スペシャルII→マチルダBABY→私はピアノ→(ボディ・スペシャルII)→(祭りはラッパッパ)→勝手にシンドバッド→シャ・ラ・ラ→Oh! クラウディア→いとしのエリー→夕方 Hold On Me→愛は花のように→夏をあきらめて→C調言葉に御用心→希望の轍→真夏の果実→Ya Ya→涙のキッス→シュラバ★ラ★バンバ→(私はピアノ、エロティカ・セブン)→Bye Bye My Love→思い過ごしも恋のうち→いなせなロコモーション→みんなのうた→CHRISTMAS TIME FOREVER→(チャコの海岸物語)
[編集] 外部リンク
※現在公式サイトではこのように表記されているが、原盤表記では波線で囲まれ小文字も混ざったものである。