ステレオ太陽族
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ステレオ太陽族 | ||
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サザンオールスターズ の アルバム | ||
リリース | 1981年7月21日 1989年6月25日(再発) 1998年4月22日(再発) |
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録音 | 1981年4月~6月 VICTOR STUDIO KRS STUDIO |
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ジャンル | ロック | |
時間 | 49分19秒 | |
レーベル | ビクター音楽産業 | |
プロデュース | 高垣健 サザンオールスターズ |
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チャート順位 | ||
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ゴールド等認定 | ||
売上枚数 | ||
サザンオールスターズ 年表 | ||
アーリー・サザンオールスターズ (1980年) |
ステレオ太陽族 (1981年) |
SOUTHERN ALL STARS BEST ONE '82 (1981年) |
『ステレオ太陽族』(ステレオたいようぞく)は、サザンオールスターズの4枚目のオリジナルアルバムであり、本作の9曲目に収録されている楽曲名である。1981年7月21日発売。発売元はビクター音楽産業。
目次 |
[編集] 解説
前作『タイニイ・バブルス』から続くシングル低迷期にあったサザンオールスターズであったが、このアルバムもそれを感じさせないヒットとなった。このアルバムはサザンが特にロックバンドとしての印象を植え付けさせるような演奏形態を用いられ、人気も高い作品である。
当時の流れに沿ってこの作品も既発のシングルがすべて収録されているわけではないため、シングルc/wが入手困難なベストアルバムのみに収録されていたり、シングル盤のみに収録されていたりする。
タイトルの太陽族とは、石原慎太郎原作の映画『太陽の季節』に登場し、1960年前後のサーファーなどの若者を指した太陽族から来ている。
編曲やサポートメンバーとして八木正生が全面サポートしており、シングル曲以外は全体的にジャズ色の強い作品である。桑田本人も「ようやく満足できるスタジオ・アルバムが出来た」と語っており、当人が自信作との手応えを感じたアルバムである。
ちなみに1989年に発売された本作の再発盤では、パーカッションの野沢秀行の名前が“野沢和之”と誤ってクレジットされてしまっている。
[編集] 収録曲
シングル収録曲は各シングルで説明しているため、ここでは説明を省略する。
- Hello My Love
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ 弦管編曲:八木正生)
サザンのアルバムの1曲目というのは、どれもライブ序盤で演奏される曲やインパクトも強くファンに人気の高い曲が多いが、この楽曲においてはアルバム1曲目として、地味な傾向にあると言える。 - MY FOREPLAY MUSIC
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ)
「栞のテーマ」とともに13thシングルのc/wとしてシングルカット。 - 素顔で踊らせて
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ)
ユニ・チャーム「アンネナプキン」のコマーシャルソングとなり、桑田佳祐もCMに出演。CM内の「偉大なる女性に感謝」というフレーズは同年のCM年間ベストフレーズに選出・ノミネートされている。男性が女性の生理用品のCMに出演するのは異例のことである。歌詞中に「2月26日にはささやかな二人の絆」という言葉が出てくるが、2月26日は桑田の誕生日である。PVは製作されていないが、2003年のDVD『Inside Outside U・M・I』にイメージビデオが収録された。 - 夜風のオン・ザ・ビーチ
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ)
サザンの楽曲では茅ヶ崎・鎌倉・横浜・稲村ヶ崎などの地名が度々登場するが、辻堂が出て来るのはこの曲のみ。ライブで演奏される事は少ないが、2003年のツアー『流石だ真夏ツアー! あっっ!生。だが、SAS! ~カーニバル出るバニーか!?~』では、ツアー各地の地名に変えて歌われた。 - 恋の女のストーリー
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ)
本作で最もスローテンポな楽曲。掠れた桑田の声が特徴的であり、バラードと言えども力強いボーカルが印象的な楽曲である。 - 我らパープー仲間
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:八木正生)
タイトルの「パープー」に深い意味はない。このタイトルは翌年本作を引っさげて行われたコンサート『愛で金魚が救えるか? サザンオールスターズ PAAPOO ツアー'82』のツアータイトルにもなっている。 - ラッパとおじさん (Dear M.Y's Boogie)
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ 弦管編曲:八木正生)
全英語詞曲。ただ、歌詞中のセリフは日本語になっているが、こちらは歌詞カードに記載されていない。タイトルのモチーフであり、歌詞に登場するMr.Yagiは本作を中心に編曲に携わるサポートメンバーの八木正生のことを指す。 - Let's Take a Chance
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ 弦管編曲:八木正生) - ステレオ太陽族
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ)
タイトル曲。イントロから徐々に音量が上がり、曲全体でも1分29秒と非常に短い楽曲である。映画「男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日」で挿入歌として使用された。 - ムクが泣く
(作詞・作曲:関口和之 編曲:サザンオールスターズ)
「ムク」とはベースの関口和之の愛称であり、同曲は作詞・作曲・ボーカルも本人が担当。 - 朝方ムーンライト
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ)
直前に発売された12thシングル「Big Star Blues (ビッグスターの悲劇)」c/w。映画「モーニング・ムーンは粗雑に」挿入歌。 - Big Star Blues (ビッグスターの悲劇)
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ)
映画「モーニング・ムーンは粗雑に」主題歌。このシングルは現時点でサザンオールスターズ最低売上のシングルである。歌詞にはエリック・クラプトン、オノ・ヨーコ、さらにオノ・ヨーコの夫であり、ビートルズのメンバージョン・レノンを射殺したマーク・チャップマンの名が登場する。 - 栞(しおり)のテーマ
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ)
「MY FOREPLAY MUSIC」とともにシングルカット。売上こそ低いものの、ファンに限らず非常に人気が高い。特にイントロがTV番組のBGMとして使われることも多い。映画「モーニング・ムーンは粗雑に」挿入歌。『栞』とは同映画の登場人物の名前である。
[編集] 参加ミュージシャン
- 桑田佳祐:Vocals(#1~9,11~13)、Guitars(#1~13)
- 大森隆志:Guitars, Chorus(#1~13)
- 原由子:Keyboards, Chorus(#1~13)
- 関口和之:Bass, Chorus(#1~13)、Vocal(#10)
- 松田弘:Drums, Chorus(#1~13)
- 野沢秀行:Percussion, Chorus(#1~13)
- 兼崎順一:Flugel Horn
- 妹尾隆一郎:Harmonica
- Eve:Chorus
- Linda:Chorus
- 多グループ:Strings
- Jakeグループ:Horns
前作 | サザンオールスターズのオリジナルアルバム | 次作 |
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タイニイ・バブルス | NUDE MAN |
オリコン週間LPチャート第1位 1981年8月3日付~1981年9月7日付 (6週連続) |
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前作: シャネルズ 『ライヴ・アット・ウィスキー・ア・ゴーゴー』 |
サザンオールスターズ 『ステレオ太陽族』 |
次作: オフコース 『SELECTION 1978-81』 |