石井義人

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石井義人（いしいよしひと、1978年 7月12日 - ）は、西武ライオンズ所属のプロ野球選手。ポジションは内野手（主に二塁手と三塁手）。背番号は32（2003年は40）。
文化放送『文化放送ライオンズナイター』では“赤いバットのテクニシャン”と称される。

[編集] 人物

1997年、ドラフト4位で横浜ベイスターズに入団。1999年に2軍で.373を記録し、5月にジュニア月間MVPも獲得したが、7月に右足の腫瘍を手術し残りのシーズンは治療に専念した。

その翌年の2000年から一軍で活躍し始めた。この年プロ初ホームランを放ち、打率も規定打席には到達しないものの.328とブレイクした。中でも代打成績.444はリーグトップであり、その打撃センスは完全に認められた。

このまま一軍に定着するかと思われたが、守備に非常に難があり、打球をお手玉したり足で蹴ったりしてしまうこともあった。そして当時の監督森祇晶が守備重視の手堅い野球を目指していたため、出場機会が激減した。

2002年のシーズンオフ、中嶋聡、富岡久貴両選手との交換トレードで細見和史選手と共に横浜ベイスターズから西武に移籍した。守備には難があるものの打撃には定評があり、2004年は規定打席不足ではあるが打率.304をマークしている。また、2004年プレーオフセカンドステージ第5戦では6回表1死満塁のチャンスに貝塚政秀の代打で登場、このシーズンでカモにしていた福岡ダイエーホークスの新垣渚投手から見事レフトフェンス直撃の逆転2塁打を放ち、リーグ優勝に貢献した。

2005年は高木浩之選手の負傷離脱でセカンドの定位置を掴み才能が開花。開幕から好調な打撃を見せ、5月の月間MVPに輝いた。さらに2005年のセ・パ交流戦では4割を打ち、交流戦首位打者に輝いた。さらにプロ入り初のオールスターゲーム出場も果たした。首位打者を突っ走っていたものの後半戦はプレッシャーで「打撃のことを考えると夜も眠れなく」なり調子を落としたが、規定打席にも到達、堂々の3割打者となり打率リーグ4位という好成績を残した。

2006年は開幕戦で9番セカンドで先発出場したが、5月中旬に左足裏痛で2軍落ちし、2年目の片岡がセカンドのレギュラーを獲得するという石井義人にとっては苦しいシーズンとなった。しかし中島裕之の離脱で3番打者が不在になり、このころちょうど復帰した石井義人に急遽白羽の矢が立てられ、8月1日の試合から3番に抜擢され中島の穴を埋める活躍をした。

初めて実績らしい実績を残したのは2005年だが、かねてからその打撃センスは類い希なレベルとして高く評価されていた。事実二軍では安定して高い数字を残していたが、守備力の無さが一軍定着を阻んでいた。一説には横浜二軍時代、守備練習を命じられたのにそれを拒絶して首脳陣の怒りを買ったことがトレードの原因になった、という噂もある。

いわゆるオープンスタンスの構えが特徴で、適確にミートする技術は非常に高いレベルである。高木浩之・片岡易之・平尾博嗣ら他の候補選手と共にセカンドのレギュラーとして期待されているが、失策が多い上に守備範囲も狭いため、セカンドではなくサードや指名打者での出場の方が多くなってきた。

2006年10月24日、タレントの土沢ゆみと結婚した。

[編集] エピソード

2005年、2番と4番以外の全ての打順での先発出場を経験した。06年4月14日には2番でスタメン出場しているので、残るは4番だけとなる。
2005年8月27日、西口文也が9回まで無安打無四球を続けたものの、味方も無得点だったため延長に突入し、10回表に安打を打たれ完全試合を逃してしまった。この試合で、10回裏に元同僚の福盛和男からサヨナラ安打を放ち西口に白星をつけたのが石井義人であった。このとき「今日はそれまで4タコだったから、絶対に打とうと思った。西口さんががんばっていたし、今日は守備のほうが緊張した」と語った。
西武に移籍した際、O脚が車を持ち上げるジャッキと似ているため「ジャッキーと呼んでください」とアピールした。
2005年の首位打者争い時にはインボイスSEIBUドームのアナウンスで「俺たちの首位打者」と呼ばれていた。（その年の首位打者は和田一浩）
ネット上でしばしば「天才」と称されるが、これは横浜時代からチーム内で「打撃の天才」と呼ばれていることに起因する。
野球解説者の谷沢健一氏は石井のバッティングを評して、「バットをテニスのラケットのように使える選手」と語っていた。
打席に入る際の登場曲は、2005年はレミオロメンの「南風」、松平健の「マツケンサンバ」であったが、現在はSMAPの「愛と勇気」。

[編集] 略歴

投打右/左
出身地埼玉県川口市
血液型 O型
球歴・入団経緯越谷リトルシニア - 浦和学院高 - 横浜ベイスターズ（1996年4位） - 西武ライオンズ（2003年）

[編集] 高校時代の戦歴

1996年第68回選抜高等学校野球大会、第78回全国高等学校野球選手権大会に出場（ともに2回戦で敗退）。

[編集] プロ時代の戦歴

[編集] 通算成績（2006年シーズン終了時）

年度	チーム	試合	打席	打数	得点	安打	二塁打	三塁打	本塁打	塁打	打点	盗塁	犠打	犠飛	四球	死球	三振	併殺打	打率	失策
1997	横浜	10	18	17	2	4	1	0	0	5	0	0	1	0	0	0	2	0	.235	1
1998	横浜	出場なし
1999	横浜	出場なし
2000	横浜	41	61	58	6	19	3	0	1	25	6	1	0	0	3	0	9	3	.328	0
2001	横浜	53	81	67	7	19	5	0	0	24	8	0	0	1	13	0	16	2	.284	4
2002	横浜	22	23	20	2	5	1	0	0	6	1	0	1	0	2	0	7	0	.250	0
2003	西武	8	12	12	0	5	2	0	0	7	2	0	0	0	0	0	4	0	.417	0
2004	西武	58	169	138	22	42	9	0	2	57	16	1	1	0	30	0	24	4	.304	5
2005	西武	125	471	414	48	129	25	3	6	178	38	7	1	1	51	4	74	9	.312	6
2006	西武	67	213	186	32	58	10	0	3	77	16	3	2	1	23	1	35	1	.312	6
通算成績		384	1048	912	119	281	56	3	12	379	87	12	6	3	122	5	171	19	.308	22