関西本線
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関西本線(かんさいほんせん)は、愛知県名古屋市中村区の名古屋駅から亀山駅、奈良駅を経て大阪府大阪市浪速区のJR難波駅に至る東海旅客鉄道(JR東海)・西日本旅客鉄道(JR西日本)の鉄道路線(幹線)である。このほか四日市~塩浜間、八尾駅~杉本町間(阪和貨物線あるいは阪和連絡線)、平野~百済間の貨物支線を持つ。柘植~JR難波間が大阪近郊区間、奈良~JR難波間が電車特定区間に含まれている。
加茂~JR難波間には1988年3月から大和路線(やまとじせん)という愛称がつけられている。愛称の「大和路線」が定着した現在では加茂~JR難波間において「関西本線」(または関西線)と呼ぶ人は少ない。
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[編集] 路線データ
- 管轄・路線距離(営業キロ):全長190.1km(支線含む。名古屋~JR難波間は174.9km)
- 軌間:1067mm
- 駅数:
- 旅客駅:50駅(JR東海18駅、JR西日本32駅。起終点駅含む、支線の駅除く、JR西日本は亀山駅除く)
- 貨物駅:2駅(旅客併設駅除く)
- 複線区間:
- 名古屋~笹島信号場間
- 弥富~桑名間
- 朝明信号場~富田間
- 富田浜~四日市間
- 南四日市~河原田間
- 木津~JR難波間
- 電化区間:名古屋~亀山間、加茂~JR難波間電化(直流1500V)
- 閉塞方式:
- 複線区間:複線自動閉塞式
- 下記以外の単線区間:単線自動閉塞式
- 亀山~加茂間:自動閉塞式(特殊)
- 四日市~塩浜間:タブレット閉塞式
- 保安装置:
- 運転指令所:
- 名古屋~亀山:東海総合指令所
- 亀山~加茂:亀山指令所
- 加茂~JR難波:新大阪総合指令所
- 最高速度:
- 名古屋~河原田間:120km/h
- 河原田~奈良間:95km/h
- 奈良~JR難波間:120km/h
※名古屋~亀山間は東海旅客鉄道東海鉄道事業本部の管轄(名古屋駅のみ本部直轄、八田~亀山間は三重支店の管轄)、亀山~JR難波間は西日本旅客鉄道大阪支社の管轄(加茂~JR難波間は支社直轄、亀山~加茂間は両端駅除き亀山鉄道部の管轄)である。なお会社境界となる亀山駅は東海旅客鉄道側が管理する。
[編集] 概要
名古屋~四日市間は近鉄名古屋線と競合しており、国鉄時代から設定していた四日市までの特定区間運賃に加え、東海旅客鉄道となってから快速「みえ」を運転開始し巻き返しを図っている。また一部の区間ではあるが複線化されており、名古屋から河原田までは、ほぼ全線に亘り用地が確保されていて、駅間の長いところはその複線用地を使って信号場がいくつか増設されている。この区間では輸送力が過小なことで乗降に時間がかかるため数分の遅延が恒常化しており、単線であることも相まって定時運行がままならない状態である。しかしながら当面の間、単線区間の複線化はないものと思われる。近年、八田駅周辺で高架化工事が行われたが複線化は行われてはいない(自治体主導の道路立体交差化事業のため)。
名古屋から八田駅の手前までは名古屋臨海高速鉄道あおなみ線(新設の旅客線、但し貨物線も兼ねる)が並行している。
加太~柘植間には加太越えと呼ばれる急勾配の難所があり、この区間にある中在家信号場はスイッチバックの信号場として知られている。中在家信号場は、急勾配区間での行き違いのためのスイッチバックで、待避がある場合のみ待つ方の列車が本線からはずれ、平坦な場所に停車できる引き込み線に入る。急勾配は車体が軽量でエンジンが強力な今日のディーゼルカーならさほどの負担ではないが、SL牽引の列車では長い坂を上ることは大変で、坂の途中から発進することなどはとんでもないことだったのである。そのため、このような手間をかけた信号場が存在した。柘植では大津や京都方面へ短絡する草津線が分岐している。
柘植~加茂間には忍者で有名な伊賀上野がある。ここから旧上野市街を通って近鉄大阪線の伊賀神戸駅まで近鉄伊賀線が走っている。また、笠置駅は桜と渓谷美で有名な駅である。このあたりは、今となっては失われてしまった渓谷美の味わえる貴重な区間である。山陰本線の保津峡付近、福知山線道場付近、中央東線猿橋、中央西線定光寺付近などでは失われた渓谷美を間近で見られる車窓が残っている。その半面、大雨が降るとしばしば不通となり、保安上のネックにもなっている。
加茂から西は奈良まで僅か3駅だが、大規模な団地ができたため電化されていて、大阪からの快速電車のほとんどはここまでやってくる。木津では、奈良線と学研都市線(片町線)が分岐する。奈良駅付近は高架化が進められているが、寺社風建築で有名だった奈良駅舎は幸い保存された。奈良からは桜井線が分岐している。
奈良~天王寺間では、斑鳩の法隆寺付近を通る。奈良盆地に敷かれた鉄道は変化に富んだ歴史を刻んでいる。王寺~柏原間でちょっとした山越えがあるものの比較的平坦な区間である。
天王寺~今宮間は大阪環状線と並行している。今宮~JR難波(旧湊町駅)間は地下線となっている。
JR西日本管内の加茂~JR難波間の大和路線各駅ではJスルーカード・ICOCA、及び東日本旅客鉄道(JR東日本)のSuica、またスルッとKANSAIのPiTaPaが使用できる。また、名古屋~四日市間のJR東海管内ではTOICAが利用できる。
[編集] 阪和貨物線
竜華信号場~杉本町間の支線は、関西本線と阪和線を結ぶ連絡線で阪和連絡線の通称がある。この連絡線を通る八尾~杉本町間に西日本旅客鉄道の旅客営業キロ11.3kmが設定されており、臨時列車や団体専用列車などが通ることがあった(国鉄時代の1965年から1967年までは定期列車として名古屋~東和歌山(現・和歌山)間を結ぶ特急「あすか」が設定されていたこともある)。本来は貨物線で、貨物列車の運行が廃止された現在でも阪和貨物線と呼ばれている。一時は杉本町から先の延伸計画もあり、北島(現在の北島小学校の敷地)に操車場、さらに住之江から南港と堺市大浜への貨客線の建設計画(阪和貨物線の旅客線化を含む)もあったが、国鉄の財政難のため実現しなかった。
大阪外環状線の建設などを理由に2004年6月末で休止され、関西本線からの接続部が撤去されている。休線前にはその他の列車の通らない日は、線路保守のため錆取り列車を走らせていた。沿線住民からは線路を撤去し跡地を道路に転用するよう要望が出ており、今後の再開は微妙な情勢である。
[編集] 運行形態
[編集] 地域輸送
現在、全区間を通して走る列車はなく、次の3区間に分かれている。
名古屋~亀山間は、電車による普通列車が同区間に運転されているほか、気動車で名古屋~鳥羽間に伊勢鉄道経由で運転されている快速「みえ」が名古屋~河原田間を通る。昼間を中心に313系電車の普通列車でワンマン運転が行われている。ラッシュ時には名古屋~亀山間で快速列車も運転される。
亀山~加茂間は閑散区間で、気動車によりワンマン運転が行われている。運転本数も少なく、2001年3月からは第4土曜日の昼間時間帯の列車が運休するようになった(バスなどの他の公共交通機関による代行輸送は行われていない)。2005年4月からは土曜日の昼間時間帯の運休日が第2土曜日に変更された。亀山~加茂間の列車は亀山で名古屋方面行きの列車に、加茂で大和路線の大和路快速・区間快速との接続を考慮したダイヤになっている。一方柘植での草津線との接続はどちらかというと良いとは言えない。
加茂~JR難波間は普通列車のほか、加茂~JR難波・大阪環状線間に区間快速、加茂~大阪環状線間に大和路快速が頻繁に運転されている。ほかに和歌山線・桜井線と直通する列車もある。木津~奈良間は奈良線・片町線(学研都市線)の列車も通る。また、早朝の片道のみJR難波・王寺から京都までの直通列車が設定されているが、実際には夕方以降も時刻表に直通するとは記載されていないものの、先述の区間を双方向に直通する列車が数本運転されている。
[編集] 優等列車
名古屋~河原田間を名古屋~紀伊勝浦間(伊勢鉄道経由)運転の特急「南紀」が通る。かつては河原田~湊町(現・JR難波)間にも東京~湊町・和歌山市間の急行「大和」を始め、名古屋~湊町・南紀方面や京都~伊勢方面などを結ぶ多数の優等列車が運行されていたが、2006年3月18日のダイヤ改正で急行「かすが」(廃止時の運転区間は名古屋~奈良間)が廃止されたのを最後に、天王寺~新今宮間を除き河原田以西での優等列車の運行は無くなっている。
[編集] 貨物列車
貨物列車は、名古屋~亀山間及び四日市~塩浜間の貨物支線、平野~百済間の貨物支線で運行されている。そのうち平野~百済間で運行されているものは城東貨物線を参照。
コンテナ車のみで編成された高速貨物列車は名古屋貨物ターミナル駅~四日市駅間に1日3往復や、稲沢駅と紀勢本線の新宮駅との間で1日1往復、四日市駅~塩浜駅・南四日市駅間で1往復ずつ運行されているのみであり、多くの列車は石油輸送タンク車や化学薬品輸送タンク車を牽引する専用貨物列車である。また四日市駅・塩浜駅~稲沢駅(~南松本駅)との間にはタキ1000形貨車のみで編成された高速貨物列車が運行されている。三岐鉄道三岐線~富田駅~四日市駅間では全国でも少なくなったセメント輸送が行われている。
[編集] 使用車両
天王寺駅~今宮駅間のみ走行する列車については省略。
- 211系電車(名古屋~亀山間)
- 213系電車(名古屋~亀山間)
- 313系電車(名古屋~亀山間)
- キハ75形気動車(名古屋~河原田間)
- キハ85系気動車(名古屋~河原田間)
- イセIII型気動車(四日市~河原田間)
- キハ120形気動車(亀山~加茂間)
- 103系電車(加茂~JR難波間)
- 221系電車(加茂~JR難波間)
- 207系電車(木津~奈良間)
- 223系電車(天王寺~JR難波間)
- 201系電車(加茂~JR難波間) - 2006年12月20日から運用開始。
- 381系電車 (加茂~JR難波・大阪間)
[編集] 歴史
ここでは、路線の歴史を中心に記述する。関西本線の列車の歴史についてはかすが (列車)及び近鉄特急史#大阪~名古屋間の項目を参照のこと。
[編集] 概略
名古屋~木津間は関西鉄道により開業した。名古屋~上柘植(現在の柘植)間を1895年に開通させた後、柘植~大仏(後に廃止)間を1898年に開通させて名古屋~奈良間を結んだ。同年中には加茂~新木津(のちに木津と統合して廃止)間を開通させて、前年に買収した浪速鉄道の路線を経由して、大阪の網島(1898年~1913年の間、現在の京橋駅近くにあったターミナル駅)~四條畷~名古屋間に直通列車を走らせた。
木津~奈良間は奈良鉄道、奈良~JR難波間は大阪鉄道により開業した。奈良~湊町(現在のJR難波)間は1892年に全通している。関西鉄道は大仏~奈良間を開通させた後、1900年に大阪鉄道を買収して名阪間の本線を大仏経由に変更した。その後、奈良鉄道を買収し、1907年に加茂~大仏~奈良間を廃止して本線を木津経由に変更。現在のルートが完成した。
関西鉄道は名阪間で官設鉄道(東海道本線)と激しい競争を繰り広げていたが1907年に国有化された。
[編集] 年表
[編集] 名古屋~木津間
- 1890年12月25日 関西鉄道により四日市~上柘植(現在の拓植)間が開業。
- 1894年7月5日 桑名仮~四日市間が開業。
- 1895年5月24日 名古屋~前ヶ須(現在の弥富)間、桑名~桑名仮間が開業。桑名仮駅廃止。
- 1895年11月7日 弥富~桑名間が開業し、名古屋~草津間が全通。前ヶ須駅を弥富駅に改称。
- 1896年7月3日 蟹江~名古屋間に愛知駅開業。
- 1896年9月21日 加太駅開業。
- 1897年1月15日 拓植~上野(現在の伊賀上野)間が開業。
- 1897年11月11日 上野~加茂間が開業。
- 1898年4月19日 加茂~大仏間が開業。
- 1898年11月18日 加茂~新木津(のちに廃止)間が開業。名古屋~網島間が全通し、直通列車運転開始。
- 1899年5月21日 大仏~奈良間が開業。名古屋~奈良間が全通。
- 1899年11月11日 長島駅開業。
- 1903年2月1日 高宮駅を加佐登駅に改称。
- 1907年7月1日 (仮)富田浜駅開業。夏期のみ営業。
[編集] 木津~JR難波間
- 1889年5月14日 大阪鉄道により柏原~湊町(現在のJR難波)間が開業。
- 1890年1月1日 今宮駅開業。
- 1890年9月11日 亀ノ瀬仮~柏原間が開業。
- 1890年12月27日 奈良~王寺間が開業。
- 1891年2月8日 王寺~稲葉山仮間が開業。稲葉山仮~亀ノ瀬仮間は人力車連絡。
- 1892年2月2日 稲葉山仮~亀ノ瀬仮間が開業。奈良~湊町間が全通。稲葉山仮駅、亀ノ瀬仮駅廃止。
- 1896年4月18日 奈良鉄道により木津~奈良間が開業。京都~奈良間が全通。
- 1900年6月6日 関西鉄道が大阪鉄道を合併。
- 1900年9月1日 関西鉄道が本線を名古屋~大仏~湊町間に変更。
- 1903年1月29日 天王寺~湊町間が複線化。
- 1905年2月7日 関西鉄道が奈良鉄道を合併。
- 1907年8月21日 関西鉄道の加茂~木津間が開業。加茂~大仏~奈良間、加茂~新木津間が廃止。本線を木津経由に変更。
- 1907年9月30日 柏原~天王寺間が複線化。
[編集] 全通後
- 1907年10月1日 関西鉄道が国有化。
- 1909年4月1日 天王寺~平野間に百済駅(初代)、平野~八尾間に加美駅、八尾~柏原間に志紀駅開業。
- 1909年6月1日 愛知駅を廃止し名古屋駅に統合。
- 1909年10月12日 線路名称制定。名古屋~奈良~湊町間を関西本線とする。
- 1910年12月1日 久宝寺駅開業。
- 1914年3月20日 木津~奈良間が複線化。
- 1916年9月11日 上野駅を伊賀上野駅に改称。
- 1920年8月25日 大和小泉駅開業。
- 1920年12月21日 貨物支線 四日市~四日市港間が開業。
- 1921年7月15日 新堂駅開業。
- 1923年12月15日 青谷信号場~柏原間が複線化。
- 1924年3月29日 王寺~青谷信号場間が複線化。青谷信号場廃止。
- 1925年6月16日 郡山~大和小泉間が複線化。
- 1925年8月26日 奈良~郡山間が複線化。
- 1926年4月30日 大和小泉~法隆寺間が複線化。
- 1926年7月22日 法隆寺~王寺間が複線化。
- 1927年4月19日 河内堅上駅開業。
- 1927年5月1日 桑名~朝日間に朝明信号場開設。
- 1927年6月1日 蟹江~弥富間に善太信号場開設。
- 1928年2月1日 八田信号場を格上げし八田駅開業。
- 1928年3月1日 (仮)富田浜駅を常設駅とし富田浜駅開業。
- 1928年4月1日 加太~柘植間に中在家信号場開設。
- 1928年7月1日 四日市~河原田間に日永信号場、河原田~加佐登間に木田信号場開設。
- 1929年2月1日 善太信号場を格上げし永和駅開業。
- 1929年5月20日 井田川駅開業。
- 1931年7月7日 富田浜~四日市間に(仮)午起駅開業。
- 1932年2月1日 王寺~河内堅上間の亀ノ瀬トンネルが地滑りで変形したため使用中止となり、同区間が不通に。
- 1932年6月1日 柏原駅南方900m、大軌桜井線(現在の近鉄大阪線)安堂駅に隣接する箇所に柏原仮乗降場が設置され、同線と和歌山線(下田駅、現在の近鉄下田駅および香芝駅で接続)を用いて不通区間の代替輸送を開始。
- 1932年12月31日 不通だった王寺~河内堅上間を大和川対岸の新線に切り替えて単線で復旧。
- 1933年11月20日 王寺~藤井信号場間が複線化。
- 1935年12月30日 藤井信号場~河内堅上間が複線化。藤井信号場廃止。
- 1938年10月1日 八尾~久宝寺間に竜華操車場(のちの竜華信号場)開設。
- 1944年6月1日 貨物支線 四日市~塩浜間が開業。
- 1944年8月 奈良~王寺間が資材供出のため単線化。
- 1945年 天王寺~平野間の百済駅(初代)廃止。
- 1948年 富田浜~四日市間の(仮)午起駅廃止。
- 1949年3月1日 木田信号場を格上げし鈴鹿駅開業。
- 1950年10月1日 東京~湊町・鳥羽間に夜行急行列車運転開始。翌月「大和」と命名。
- 1951年12月28日 月ヶ瀬口駅開業。
- 1952年9月1日 貨物支線(阪和貨物線)八尾~杉本町間が開業。
- 1953年11月11日 急行「大和」の鳥羽編成を「伊勢」として分離。
- 1954年6月1日 富田浜~四日市間に午起駅開業。三岐鉄道の四日市駅直通列車のみ停車。
- 1958年11月1日 名古屋~湊町間の準急に「かすが」と命名。
- 1959年3月14日 東京~新宮間に急行「那智」を新設。「伊勢」と関西本線内では併結運行を行う。
- 1961年2月21日 法隆寺~王寺間が再複線化。
- 1961年3月6日 郡山~法隆寺間が再複線化。
- 1961年3月21日 奈良~郡山間が再複線化。
- 1963年10月1日 日永信号場を格上げし南四日市駅開業。貨物支線 平野~百済(2代)間が開業。
- 1964年3月22日 新今宮駅開業。
- 1964年10月1日 富田浜~四日市間の午起駅廃止。
- 1964年11月24日 貨物支線 百済~百済市場間が開業。
- 1965年3月1日 阪和貨物線 八尾~杉本町間が旅客営業開始。名古屋~東和歌山(現在の和歌山)間に阪和貨物線経由で気動車特急「あすか」新設。
- 1966年3月5日 準急「かすが」を急行に格上げ。
- 1967年10月1日 特急「あすか」廃止。
- 1968年3月25日 天王寺~新今宮間が複々線化。大阪環状線と分離運転開始。
- 1968年10月1日 急行「大和」・「伊勢」・「那智」を統合し、急行「紀伊」新設。
- 1972年3月15日 急行「紀伊」の王寺・鳥羽編成廃止。
- 1972年9月27日 朝明信号場~富田間が複線化。
- 1973年7月10日 鈴鹿駅を河曲駅に改称。
- 1973年9月20日 奈良~湊町間が電化。
- 1973年10月1日 急行「かすが」名古屋~奈良間の運転に短縮。
- 1977年10月31日 長島~桑名間が複線化。
- 1979年8月1日 名古屋~八田間が電化。(電化営業開始は1982年5月17日)
- 1980年3月3日 三郷駅開業。
- 1980年3月24日 弥富~長島間が複線化。
- 1982年5月17日 八田~亀山間が電化。
- 1983年3月8日 亀山~木津間CTC化。
- 1983年8月8日 朝日駅開業。
- 1984年2月1日 貨物支線 百済~百済市場間が廃止。
- 1984年10月1日 (京都~)木津~奈良間が電化。
- 1985年1月28日 朝明信号場(新)~朝明信号場(旧)間が複線化。朝明信号場が北へ2.1km移転。
- 1985年3月14日 貨物支線 四日市~四日市港間が廃止。
- 1985年8月29日 高井田駅開業。
- 1985年12月1日 平城山駅開業。
- 1987年4月1日 国鉄分割民営化により名古屋~亀山間が東海旅客鉄道、亀山~湊町間、八尾~杉本町間が西日本旅客鉄道に承継。日本貨物鉄道が四日市~塩浜間、平野~百済間の第一種鉄道事業者、名古屋~亀山、木津~新今宮間、竜華信号場~杉本町間の第二種鉄道事業者となる。亀山~木津間の貨物営業廃止。
- 1988年3月13日 加茂~木津間電化。加茂~湊町間に大和路線の愛称使用開始。加茂~大阪間の快速に「大和路快速」の愛称。加茂・木津~湊町・大阪間で「やまとじライナー」運転開始。
- 1989年4月10日 「大和路快速」の221系電車置き換え開始(7月完了)。
- 1989年11月11日 東部市場前駅開業。
- 1990年3月10日 快速「みえ」運転開始。
- 1990年6月1日 亀山~加茂間でワンマン運転開始。
- 1993年2月10日 王寺~湊町間でATS-P(エンコーダー方式)使用開始。
- 1993年7月24日 富田浜~四日市間が複線化。
- 1993年8月1日 八田~蟹江間に春田信号場、永和~弥富間に白鳥信号場開設。
- 1994年9月4日 湊町駅をJR難波駅と改称。
- 1996年3月22日 今宮~JR難波間を地下化。
- 1997年7月28日 八尾~久宝寺間の竜華信号場廃止。八尾駅構内扱いとなる。
- 1998年9月28日 八田~春田信号場間に伏屋信号場開設。
- 2001年1月14日 名古屋~亀山間CTC化。
- 2001年3月3日 春田信号場を格上げし春田駅開業。名古屋~亀山間でワンマン運転開始。
- 2003年4月1日 日本貨物鉄道の第二種鉄道事業(木津~平野間、竜華信号場~杉本町間)廃止。
- 2005年1月30日 八田~春田間の伏屋信号場廃止。
- 2006年3月18日 急行「かすが」廃止。中在家信号場での列車交換廃止。
- 2006年4月1日 日本貨物鉄道の第二種鉄道事業(平野~新今宮間)廃止。
- 2006年12月16日 加茂~王寺間でATS-P(拠点P方式)使用開始。
[編集] 駅一覧
[編集] 名古屋~亀山間
名古屋駅~亀山駅間の各駅についてはJR東海名古屋地区普通・快速列車停車駅を参照のこと。
[編集] 過去の接続路線
- 桑名駅:桑名電軌
[編集] 亀山~加茂間
駅名 | 名古屋からの営業キロ | 接続路線 | 所在地 | |
---|---|---|---|---|
亀山駅 | 59.9 | 東海旅客鉄道:関西本線(名古屋方面)・紀勢本線 | 三重県 | 亀山市 |
関駅 | 65.6 | |||
加太駅 | 71.0 | |||
中在家信号場 | (75.6) | |||
柘植駅 | 79.9 | 西日本旅客鉄道:草津線 | 伊賀市 | |
新堂駅 | 86.1 | |||
佐那具駅 | 90.5 | |||
伊賀上野駅 | 94.5 | 近畿日本鉄道:伊賀線 | ||
島ヶ原駅 | 101.8 | |||
月ヶ瀬口駅 | 104.8 | 京都府 | 相楽郡南山城村 | |
大河原駅 | 108.8 | |||
笠置駅 | 114.2 | 相楽郡笠置町 | ||
加茂駅 | 120.9 | 西日本旅客鉄道:関西本線(大和路線) | 木津川市 |
[編集] 大和路線
[編集] 列車種別と停車駅
[編集] 閑散区間の電化促進同盟
閑散区間である亀山駅-加茂駅の間を電化し、大阪や名古屋まで電車を直通させてはどうかと言う声があり、沿線の自治体は「関西本線奈良亀山間複線電化促進同盟」などの団体を結成してこの区間の電化を要望している。
電化によって通勤や移動が便利になり、笠置駅や伊賀上野駅、関駅では新たな観光需要が生まれることも期待されている。沿線の自治体には電化費用捻出のための募金箱も設置されている。
一方で、この区間は通行料不要の名阪国道も並行しており、この区間で最大の都市である伊賀市は近鉄伊賀線や大阪・名古屋への高速バスも走っていることから、あえて地元が資金を負担してまで電化する理由を見いだせないのではないか、との意見も多い。加えて、近鉄伊賀線の第三セクター化移行問題に関心が移っており、同区間の電化に対する関心は極めて薄い。
また、観光需要を見いだせるとされる駅の周辺も歴史に縁があったり古い町並みが残ってはいるが、長浜の黒壁スクエアのような観光地としての整備が不十分で、現状のままでは電化しても新たな観光需要は生まれない、とされる(長浜が成功したのも観光地としての徹底した整備が主因であり、京阪神からの新快速が直通したことは間接的影響に過ぎない)。