目黒駅
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目黒駅(めぐろえき)は、東京都品川区上大崎2丁目にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)、東京急行電鉄(東急電鉄)・東京地下鉄(東京メトロ)・東京都交通局(都営地下鉄)の駅である。東京地下鉄・都営地下鉄には駅番号があり、南北線はN-01、三田線はI-01。
この駅で東京急行電鉄・東京地下鉄・都営地下鉄の三社局間で、相互直通運転が実施されている。
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[編集] 利用可能な鉄道路線
[編集] 駅名の由来
駅名は目黒駅であるが、駅の所在地は品川区となっている。これと同じようなケースは品川駅(港区)、ふじみ野駅(富士見市)、厚木駅(海老名市)、四条畷駅(大東市)などがある。江戸五色不動の一つとされる目黒不動尊やその門前町として栄えた目黒地区への最寄り駅として開設した為。 本来は目黒川沿いに鉄道を建設する予定だったが、蒸気機関車の煙や振動が農作物に悪影響を与えると心配した地元農民が反対運動を起こし、山の上を通るように計画変更させたために駅所在地は現在の品川区上大崎となった。
[編集] 駅構造
[編集] JR東日本
島式ホーム1面2線の地上駅。改札は橋上と地下の2ヶ所にある。 当駅は「Water Crown」という発車メロディが初めて導入された駅である。(現在も1番線で使用中。)
- のりば
1 | ■山手線 内回り | 品川・東京・上野方面 |
2 | ■山手線 外回り | 渋谷・新宿・池袋方面 |
[編集] 東京急行電鉄・東京地下鉄・都営地下鉄
島式ホーム1面2線の地下駅。東急電鉄の管轄駅であるが、東急目黒線⇔東京地下鉄南北線・都営地下鉄三田線で相互直通運転を行なっているためホームは共用である。また武蔵小杉方にシーサスポイントがあり、日中に運行される目黒線の目黒止まりの電車は1番線に到着する。この電車は2番線から発車する後発の急行を見送った後、武蔵小杉行きとして発車する。この電車が発車した直後の1番線に後発の急行が到着し、武蔵小山で緩急接続を行うことになる。また奥沢行最終列車は2番線から発車し、このシーサスポイントを使用している。
- のりば
1 | ■目黒線 | 大岡山・田園調布・武蔵小杉方面 |
2 | ○南北線 | 永田町・飯田橋・赤羽岩淵・浦和美園方面 |
○三田線 | 大手町・巣鴨・西高島平方面 |
[編集] 利用状況
[編集] 東日本旅客鉄道
- 1日平均乗車人員 98,344人(2005年度)
[編集] 東京急行電鉄
- 1日平均乗降人員 191,340人(2004年度、他線への直通連絡人員含む)
[編集] 東京地下鉄
- 1日平均乗降人員 70,088人(2005年度、他線への直通連絡人員含む)
[編集] 東京都交通局
- 1日平均乗降人員 58,154人
- 1日平均乗車人員 29,227人
- 1日平均降車人員 28,927人
(2004年度)
[編集] 駅周辺
- 権之助坂 - 駅西口側目黒通りの坂の名称で一方通行上下線に分かれている。下り線は江戸時代に目黒の名主であった菅沼権之助によって開かれた。幕府の意向に反したとの冤罪で処刑されたが、慕う庶民がその名を付けて今に至っている。上り線“新坂”は当初存在しなかったが、増えた交通量などに対応するため1965年(昭和40年)以後に住宅地を開いて開通した。
- 権之助坂商店街 - 駅西口前周辺から権之助坂一帯の加盟数300店舗の商店街で、権之助坂商店街振興組合として8つの商店会から成立している。
- 行人坂 - 江戸時代のこと権之助坂が出来る前は、江戸府内に入るルートとして大鳥神社から太鼓橋を渡り行人坂の途中大円寺を右に見ながら江戸府内へ向かう主道であった。余りの急坂で大八車を引く人々に悪名を覇せた。“権之助坂”が開通して庶民の苦しみは取り除かれた。坂の途中に江戸三大大火のひとつ、明和九年(1772年)明和の大火(行人坂の火事)の大円寺がある。
- アトレ目黒 - 目黒線駅の地上に建設されたJRアトレビルの商業エリア。現在は、JR目黒駅ビルがATRE1、目黒線駅JRアトレビルの地上はATRE2となっている。
- 目黒雅叙園 - 和風テイスト溢れるホテル、結婚式場、宿泊、会議、宴会、レストラン(和・洋・中)、保存建築(登録有形文化財)などがある。見るとスタジオジブリ作品『千と千尋の神隠し』の湯屋などを思わせる壮大な創りが目を引き圧倒される。和の気が日本の癒しの瀑布となって巳が清浄するような気がする不思議空間である。行人坂を下って徒歩で駅から5・6分程度。
- お七の井 - 雅叙園入り口付近は、大円寺の元塔頭(庵とも云われている)跡であったらしい。お七の井戸は、八百屋お七が吉祥寺(きちじょうじ:本郷)の寺小姓を慕いつつ処刑されたことを哀れに思い、寺小姓が供養の行を果たすために結んだ庵の井戸跡。
- 太鼓鰻 - 目黒駅から行人坂を下り目黒川に掛かる太鼓橋の東詰めに江戸の昔から有る“うなぎ屋”。メニューに記載がある面白い単品メニュー“うなだれ丼”とは、“がっかりした丼”ではなく、ご飯に何度も鰻を浸け焼きして蒲焼の旨味がたくさん入ったタレをかけた丼である。
- 大鳥神社 - 太鼓橋を渡って山手通りと目黒通りの立体交差点の横に在る。2006年(平成18年)は、ご鎮座千二百年にあたっており、記念行事として、8月20日お稚児さんと大人の裃行列、9月3日例大祭には60余年振りのお神輿の宮入が執り行われた。初冬には、お酉さまがある。
- 杉野学園 - 杉野服飾大学、杉野服飾大学短期大学部、ドレスメーカー学院。
- 日出中学校・高等学校 - 旧:日出女子学園中学校・高等学校、山口百恵など多数の卒業生がいる。
- パイオニア本社 - 西口から徒歩2分、目黒通り下り線の権之助坂川にパイオニア直営ショップ(旧展示ロビー)が有り、正面受付ロビーは、目黒通り上り線の新坂側に有る。両方の坂に面してビルが貫いている。
- 日の丸自動車学校 - 駅西口から徒歩6分、山手線から教習コースが望める。黒いビルに大きな目立つ赤い球がメリ込んでいる。
- 東京都庭園美術館・東京都白金迎賓館・白金自然教育園 - 3施設は隣接している。駅東口から400メートル、豪族“白金長者”の砦(屋敷)跡、特に教育園内には土塁や堀跡等々の遺構が見られる。駅東口から300メートル程行くと港区となる。
[編集] バス路線
[編集] 都営バス・東急バス
[編集] 東口
- 1番乗り場
- 2番乗り場
- 4番乗り場
- <東98> 東京駅南口(都営・東急)
[編集] 西口
- 0番乗り場
- <東98> 等々力駅前・等々力操車所(都営・東急)
- 1番乗り場
- <黒09> 野沢龍雲寺循環(東急)
- 2番乗り場
- <黒06> 三軒茶屋(東急)
- 3番乗り場
- <黒01> 大岡山小学校前(東急)
- 3B番乗り場
- <黒01> 清水(東急)
- <黒02> 等々力七丁目(東急)※深夜バスのみ
- 4番乗り場
- <黒02> 二子玉川駅・等々力七丁目(東急)
- 5番乗り場
- <黒07> 弦巻営業所(東急)
[編集] 歴史
- 1885年(明治18年)3月16日 - 日本鉄道の駅として開業。旅客営業のみ。
- 1906年(明治39年)11月1日 - 日本鉄道が国有化、国鉄の駅となる。
- 1909年(明治42年)10月12日 - 山手線所属駅となる。
- 1923年(大正12年)3月11日 - 目黒蒲田電鉄(現在の東急)の駅が開業。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により、国鉄の駅はJR東日本の駅(山手線所属)となる。
- 1997年(平成9年)7月27日 - 東急の駅が地下駅となる。
- 2000年(平成12年)9月26日 - 営団地下鉄・都営地下鉄の駅が開業。
- 2004年(平成16年)4月1日 - 営団地下鉄民営化により、営団の駅は東京地下鉄(東京メトロ)の駅となる。
[編集] 隣の駅
- 東京急行電鉄・東京地下鉄・東京都交通局
- ■東急目黒線・○南北線・○都営三田線