田町駅 (東京都)
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田町駅(たまちえき)は、東京都港区芝五丁目にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)の駅である。
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[編集] 利用可能な鉄道路線
[編集] 駅構造
- 島式ホーム2面4線の橋上駅である。また、山手線と京浜東北線は田端駅からこの駅まで同じ方向の電車は同じホームを共有する方向別複々線となっている。東京駅方面から山手線外回りと京浜東北線南行との相互乗換をする場合、隣接する線路別複々線配置の品川駅で行うよりも当駅で行う方が便利である。
- 以前からホームが手狭な割には乗降客が非常に多く(2004年度のJR東日本の乗車人員第17位)、その大部分が平日に集中するため、朝のラッシュ時にはホームに人が溢れがちで危険であった。そのため、近年になって3・4番のりばホームの拡幅や駅構内の拡張工事を行い、2004年に改良工事が終了した。
- のりば
1 | ■京浜東北線 北行 | 東京・上野・赤羽・大宮方面 |
2 | ■山手線 内回り | 東京・上野方面 |
3 | ■山手線 外回り | 品川・渋谷方面 |
4 | ■京浜東北線 南行 | 品川・川崎・横浜・大船方面 |
※山手線は内回り・外回りともに早朝のごく一部に当駅始発の電車がある。これらの電車は品川駅西側の留置線に置かれた車両を田町駅まで回送し始発電車となる。
- 改札口
- 北改札口と南改札口の2箇所があるが、両改札口は自由通路を挟んで相対している。
- バリアフリー設備
- 北改札口(エスカレーター)、南改札口(エスカレーター・エレベーター)
- トイレ
- 北改札口・南改札口それぞれに車椅子対応タイプも含め設置されている。
- その他
[編集] 利用状況
- 1日平均乗車人員 142,778人(2005年度)
[編集] 駅周辺
「三田口(西口)」と「芝浦口(東口)」の2ヶ所が設置されている。詳しくは三田、芝浦を参照のこと。
[編集] 三田口
駅前を交通量の多い第一京浜(国道15号)が通っており、幾つかの有名な大企業の本社が点在しており、高層・超高層のビルが多い。また、慶應義塾大学を始めとして学園や教育施設も多いため学生街の様相も呈しており、飲食店など商業施設も集積している。そのためか、都市銀行の大部分は三田口側に集約されている。地形的には丘が多く起伏に富んでおり、駅からやや離れた丘陵地には高級住宅やマンションが多く建っている。
[編集] 芝浦口
芝浦口側は、運河が多い地区で工場などが多く、橋梁を除き全体に扁平な土地である。三田口側に比べると住宅なども少なく高層のビルは少ない。こうしたことから商業施設も少なく、土日はやや閑散としている。一方で、大型の再開発も進んでいることから今後状況が変わる可能性が高い。
駅前は2004年頃に路線バスの乗り入れ可能なように整備され、都バス・ちぃばすのターミナルとして機能している。また、スポーツセンターなど区民施設の改良や地下公共駐輪場の設置が行われている。
- キャンパス・イノベーションセンター東京
- 駐輪場
- 港区芝浦港南地区総合支所
- 港区スポーツセンター
- 芝浦アイランド
- 東京工業大学附属科学技術高等学校
- 港区立芝浦小学校
- さわやか信用金庫芝浦支店
- 港芝浦郵便局
- 警視庁第4機動隊
- 港区芝浦港南区民センター
- 東京ポートボウル
- 田町ハイレーン
- 日本共産党港地区委員会
[編集] 路線バス
[編集] 三田口
- ちぃばす※詳しくはリンク先記事をご参照下さい。
- 六本木・芝浦口方面
[編集] 芝浦口
- 都営バス
- 品川駅方面(田92)
- ちぃばす
- 六本木方面
渋谷方面は東京都交通局渋谷自動車営業所を、五反田方面は東京都交通局品川自動車営業所を、品川方面は東京都交通局品川自動車営業所および品川自動車営業所港南支所をそれぞれ参照されたい。
[編集] 歴史
[編集] 駅名の由来
田町とは、三田口(西口)周辺一帯に広がっていたかつての町名である。『文政町方書上』によると、江戸時代に田畑が町屋へと移り変わったため、田町と呼ばれるようになったという。
明治初期の田町(当時は頭に芝をつけて「芝田町」と呼ばれていた)は海岸に面した細長い範囲の町で、この海岸線に沿った海上防波堤の上に鉄道が敷設された。
1909年、この鉄道の新駅として、田町駅が芝田町一丁目に設置された。現在の芝浦口(東口)周辺一帯は当時はまだ陸地ではなく、1913年に埋め立てられてから工業地帯へと変貌を遂げることになる。この芝浦口周辺は新芝町(のちの西芝浦一丁目)と名付けられた。
駅名に採用された田町は、港区の発足した1947年に再び芝田町に町名変更となった。その後、住居表示実施に伴う町名町域変更により、1964年7月に芝田町一丁目から芝田町三丁目の全域と芝田町四丁目の一部が(芝三田同朋町・芝横新町の各全域、芝通新町・芝三田四国町・本芝四丁目・本芝入横町の各一部とともに)芝五丁目に、1967年4月に芝田町四丁目の一部と芝田町五丁目から芝田町九丁目の全域が(芝三田三丁目の全域、芝通新町・芝三田二丁目・芝三田四丁目・芝三田功運町の各一部とともに)三田三丁目となり、その名前は消滅した(また、西芝浦一丁目は住居表示実施に伴い、その全域が西芝浦三丁目の全域とともに芝浦三丁目となった)。
[編集] 年表
- 1909年(明治42年)12月16日 - 国鉄東海道本線 品川駅~烏森駅間の開通と同時に開業。旅客営業のみの旅客駅。
- 1968年(昭和43年)6月21日 - 都営浅草線の三田駅が開業。同駅との乗換業務を開始。
- 1970年(昭和45年)5月1日 - 荷物取扱を廃止。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化によりJR東日本の駅となる。