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国鉄101系電車 - Wikipedia

国鉄101系電車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

国鉄101系電車
南武支線用の101系  2003年5月 川崎新町
南武支線用の101系 2003年5月 川崎新町
営業最高速度 100km/h
設計最高速度 100km/h
加速度 3.2km/h/s(全電動車編成)

2.0km/h/s(4M3T編成)

減速度 3.5km/h/s(全電動車編成)

3.0km/h/s(4M3T編成)

定員 座席48・立席88(先頭車)

座席54・立席90(中間車)

全長/全幅/全高 20,000mm/2,832mm/3,935mm
軌間 1,067mm(狭軌)
電気方式 直流1,500V
モーター出力 100kW
歯車比 1:5.6
制御装置 抵抗制御
駆動装置 カルダン駆動方式
ブレーキ方式 電磁直通ブレーキ

国鉄101系電車(こくてつ101けいでんしゃ)は、日本国有鉄道(国鉄)が1957年昭和32年)に開発した通勤形電車である。登場当時はモハ90系電車と称していたが、称号改正に伴い1959年に101系と改番された。

目次

[編集] 概要

国鉄の電車としては初めて中空軸平行カルダン駆動方式などの近代的メカニズムを搭載した、いわゆる「新性能電車」の嚆矢となった系列である。この形式で採用された基本システムは、1980年代前半に至るまでの国鉄電車に広く応用された。

1953年以降、大手私鉄では、旧来の吊り掛け駆動方式から脱却して新世代のカルダン駆動方式を採用した高性能な通勤電車が開発され、通勤輸送の質的改善に大きな成果を上げていた。しかし、保守的な国鉄では1956年頃に至っても性能的にやや旧式化した72系他の量産を継続していた。101系は、国鉄旧性能車を刷新し電車列車の近代化を図る意図をもって、大手私鉄の採用実績を見極めた上で開発されたものである。直接的には、当時最混雑路線であった中央線の輸送改善を目的として製造された。

開発当初は、高加減速性能の向上を狙って全電動車方式(オールM編成)を採用しており、試作車10両1本が1957年に登場、翌1958年3月には量産車が同じく全電動車10両で中央線に投入された。しかし、投入してみると中央線の変電所容量の不足が問題となり、早くも12月には2両の付随車(T)を組み込む編成に変更され、全電動車による高加減速性能という当初の思想は後退することとなった。さらに1960年には付随車が4両に増やされた。ただ、付随車として製造された車両も後に電動車に容易に改造できるように製造されており、クハ100形の初期車とサハ100形には電装を見越してパンタグラフ取り付け台も設けられていた。

[編集] 計画の頓挫

1960年に山手線(色は現在と異なり黄色)に投入された。101系以前、山手線は72系などの20m級電動車と、戦前製の17m級の制御車・附随車を組み合わせることで8両編成としていたが、101系はオール20m車となるため、ホーム有効長が不足し、4M3Tの7連での投入となった。しかし、加速力の不足から、山手線一周の所要時間は旧形車よりも遅いという結果となってしまった。後に、ホーム延長工事が行われ、6M2Tに増強されたことにより、この問題は部分的にではあるが解消された。

これに前後して、国鉄では中央急電(後の中央快速線)で、101系の主電動機負荷実験を行った。この結果、10両編成の場合、6M4Tまでは許容範囲だが、MT比1:1では、乗車率150%程度では問題がないが、乗車率250%を超えた場合、モーターの巻き線温度が許容温度を超えると判断された。現在では、ラッシュ時でも乗車率250%を超えることはまれだが、当時は、300%弱が常態化している路線が多数あった。

このため、101系を国鉄の通勤路線に投入するには、変電所の改修(電力供給容量の増強)が必要な上に、電動車の製作コストが高く費用対効果の面で難があった。また、全電動車という前提が崩れたことにより、加速力が減少し、結果的に山手線のような駅間の短い区間には不向きとなってしまった。その後の国鉄通勤形電車の標準車は、加速性能を重視したMT55モーターの採用により、MT比1:1かつ低い限流値でも101系6M4T編成並みの起動加速度を確保する103系に取って変わられた。

結果として、当初の101系では全電動車方式とすることで高加減速性能を得ようとしたが、前記のような理由からこれを果たせなかった。発展型の103系では、高加減速性能と引き換えに高速巡航性能をトレードオフすることで、費用との妥協按分を図ったものである。

なお、製造が完全に打ち切られたのは103系が製造開始されて6年が経過した1969年であった。これは山手線から総武緩行線に101系を転用する際に編成両数の違いから中間に制御車2両を組み込む必要が生じた事と大阪環状線など一部の増備に際して形式統一の見地から新造車が必要となったからである。また151系電車の181系改造によって余剰となったMT46形主電動機を一部流用した。製造両数は1535両に及んだ。

最初の投入線区である中央快速線での運用を終了したのは201系量産開始後の1985年である(1973年に中央快速線でも運用を開始した103系の同線での運用終了は1983年である)。起動時の加速度は103系に劣ったものの、全界磁速度からの伸びは103系に比べて格段によいと言われた。また、ブレーキの応答性も高く、減速時の扱いはむしろ103系よりも良いといわれていた。

[編集] 構造

[編集] 車体

1956年に試作された72系全金属車の基本構造を引き継いだ全金属製セミ・モノコック構造で、切妻形の極めてシンプルなデザインもほとんど変わらない。

しかし、客用ドアは従来の1m幅の片開き扉から1.3m幅の両開き扉に変更され、開閉速度と客扱い能力が向上した。国鉄車両での両開き扉の採用は1941年に試作されたサハ75形021号(初代。木造車サハ25形の鋼体化17m車で戦災廃車)の例があるが、本格的な採用は101系が最初である。サハ75形は1ドアにつきドアエンジンを2個使用していたが、101系では1ドアに1個となる。

窓は2個毎にセットになった全開可能な2段上昇式ユニット窓で、アルミサッシを採用した。通風器は900番台試作車が80系と同様の押し込み式であったが、量産型は通風能力を重視して72系と同様の大型グローブ式に逆戻りしている。また、側面雨樋は900番台試作車では外板をそのまま立ち上げてきれいに隠していたが、量産型では生産性を重視して通常の外付け型となっている。

[編集] 車内設備

内装は72系全金属車の延長上にあり、ビニール化粧板を用いて薄緑色基調で簡素にまとめられている。蛍光灯照明と当時としては広い窓面積で、車内は明るかった。

また当時、国鉄では通勤電車には扇風機さえ設けないのが普通だったが、居住性改善のため扇風機を標準装備とした。1970年代以降、主に中央線特別快速に運用されていた車両など一部が国鉄時代にAU75形を搭載して冷房化された他、JR化以後も最後まで南武支線に残存していた車両も、1990年に集約分散型クーラーAU712形により冷房化された。

運転室は72系全金属車の運転室構成をほぼ踏襲する形となった。本形式では、多段式電動カム軸制御器や電磁直通空気ブレーキ等、新技術の採用があったためマスコンやブレーキ弁が新型のものとなっているが、その他メーター類やスイッチ類を初めとする設備類は72系全金属車とほとんど変わらない仕様となっている。

[編集] 走行機器

[編集] 台車

電動車の台車は新開発のDT21形であり、付随車の台車は初期車はモーター取り付け準備が施されたDT21T形から、その後は通常の付随台車のTR64形に変更されている。鋼板プレス部材を溶接組立した、ウイングバネ形のボルスター式ペデスタル台車で、気動車用のDT22形台車(ただし枕バネの吊り方は若干異なる)と主要部分を共通仕様としている。101系の開発当時、既にコイルバネより格段に乗り心地の優れる空気バネ台車が技術的に完成されており、101系にも使用可能であったが、国鉄では製造コスト削減のためコイルバネを採用したのであった。その後101系以外の通勤・近郊形電車にも用いられ、国鉄電車用の廉価な台車として、四半世紀に渡って製造され続けた。

[編集] モーター

モーターは新開発のMT46形(量産車はMT46A形)である。端子電圧375V・出力100kWの中空軸平行カルダン駆動方式。その後1963年頃までに登場した初期の国鉄新性能電車の各系列に用いられた。

[編集] 制御器

制御器も新開発のCS12形(量産車はCS12A形)である。2両分8個の主電動機を制御する多段式電動カム軸制御器で、その基本構成は東京急行電鉄5000系(1954年)に採用された東芝製電動カム軸制御器PE-11形の影響が強いと言われる。この起源をさらに遡れば、アメリカ合衆国ゼネラル・エレクトリック社のシステムに辿り着く。

これもその後、多くの国鉄電車に採用され、実に平成の時代まで製造される息の長い制御装置となった。(415系1500台に使用)

[編集] ブレーキ

ブレーキは電磁直通方式のSELD方式である。大手私鉄におけるHSC-Dブレーキ(1954年に小田急電鉄で初採用)とほぼ同一のもので、空気ブレーキと電気ブレーキを連動させ、迅速かつ強力なブレーキ性能を得られるシステムである。また乗客数(荷重)に応じてブレーキ力を自動調節する「応荷重装置」も装備され、ラッシュ時でも安定した制動力を得ている。

同時に「セルフラップ機構」が導入された。ブレーキハンドルを回した角度に比例してブレーキ力が働くシステムで、ブレーキ操作が著しく単純化・省力化されたことは重要である。

[編集] 主抵抗器

本形式では、電気ブレーキとして発電ブレーキが搭載されたことによる主抵抗器の発熱量の増大が予想されたため、従来の自然通風式を改め強制通風式の主抵抗器を採用した。主抵抗器は2群に分けたケーシングに収められ、2群の中央に置かれた冷却用送風機により送風を行う。この送風機は電動発電機も兼ねており、電動発電機の電機子軸を両側に延長してその延長部分に送風用ファンを付けた形となっている。

[編集] 形式一覧

  • クモハ101形(旧モハ90500奇数番号)
  • クモハ100形(旧モハ90500偶数番号)
  • モハ101形(旧モハ90000奇数番号)
  • モハ100形(旧モハ90000偶数番号)
  • クハ101形
  • クハ100形
  • サハ101形(旧サハ98000奇数番号)
  • サハ100形(旧サハ98000偶数番号)

※クハ100・101形は1959年の車両称号規定の改正後に登場のため、旧番号は持たない。

[編集] 番台区分別概説

[編集] 200番台

中央本線快速列車1960年に6M4T化が実施されたが、編成が基本編成7両+付属編成3両となり、基本編成中の電動発電機(MG)・空気圧縮器(CP)所要数が不足するため、MG・CP付きのサハ101形・サハ100形が誕生し、番台区分上200番台がおこされた。

後年、片町線に配置された、サハ101-258・281・289、サハ100-241~244についてはMG・CPの撤去が行われ、基本番台のサハ101-146~148、サハ100-108~111に編入された。

  • サハ101-201~301、サハ100-201~294

[編集] 800番台

中央本線臨時列車運用に用いられていた旧型国電を置き換えるため、トンネル断面の小さい中央本線高尾以西への入線に対応するためにパンタグラフ取り付け部の屋根高さを低くした構造の車両であり、1961年にパンタグラフを備えたクモハ100形およびモハ100形のみが登場した。

特徴として、他系列の低屋根車と同じく低屋根部分は扇風機に代わってファンデリアが備えられていた。なお、後年にはモハ100形808~810が鶴見線で運用されたほか、後述する「たんぽぽ」の改造種車も800番台である。

  • クモハ100-801~806、モハ100-801~811

[編集] 900番台

東京総合車両センターに静態保存されているクモハ101-902保存車
東京総合車両センターに静態保存されているクモハ101-902保存車

国鉄初の新性能電車として試作されたモハ90形を量産化改造して登場した番台区分である。量産車に合わせ、押込型通風器をグローブ型に取り替えたり、雨樋を外付け型に改造されたりしたが、一部の車両は雨樋が運転台前面に回っていたり、台車の構造が異なるなど最後まで量産車とは異なる構造になっていた。

この車両を用いた高速運転試験の成果により、国鉄初の特急形電車であり、後の国鉄特急形電車の礎となったモハ20系(称号改正に伴い151系→181系)新幹線電車の成功に大きく貢献した。この際に当時の国鉄車両における速度記録である135km/hを記録した。

老朽化のため1979年までに廃車されているが、このうちクモハ101形902号車が、この車両を製造したJR東日本東京総合車両センター(旧・大井工場)正門前に静態保存されている。2007年10月にさいたま市内に開設される鉄道博物館に移設され、静態保存を続ける予定である。

  • モハ90000~90005→モハ100・101-901~903、モハ90500~90503→クモハ100・101-901・902

[編集] 910番台

変電所容量などの問題により、当初目指した全電動車方式での投入が困難な情勢となったため、消費電力低減のために電力回生ブレーキの試験車として、1960年にクモハ100・101形の制御電動車同士の1ユニットのみが試作された。

試験結果、常用回生ブレーキは制御機器の重量増、保守困難、回生失効の問題などがあげられ、時期尚早として導入は見送られた。その原因として、当時は半導体技術が未熟であったため、磁気増幅器を用いた回生であったことがあげられる。しかし、磁気増幅器を使用した抵抗制御車の常用回生ブレーキ車は古くは戦前にすでに登場しており、101系のような大量輸送向けの車両としては小田急2600形電車が製造され、それなりに成功し、近年まで活躍していた。どちらかというと、安価な通勤車を大量導入しなければならない国鉄の財政事情が許さなかったというのが実際である。[要出典]

103系試作車に挟まれて性能試験を行っていた写真が残されている。

試験終了後は中央線編成に無動力の代用クハとして挿入されて運用され、後にそれぞれクハ100-911とクハ101-911に改造された。ともに1979年に廃車された。

[編集] 1000番台

1973年4月1日武蔵野線開業に伴い、一部区間に長大トンネルが存在する同線向けに101系初期車に対して難燃化対策(A-A基準に準拠したA基準化改造)を施したことにより登場した番台区分である。

6両編成15本の計90両が改造された。開業時に合わせて改造されたのが11本、1978年の新松戸-西船橋間延長時に追加改造されたのが4本である。先頭車はすべて制御電動車のクモハであり、電動車と付随車の比率は4:2(4M2T)である。また自動列車停止装置(ATS)は武蔵野線用のS形(当時の列車区間用)と当時の電車区間用のB形が併設された。これに加えて武蔵野線用列車無線を搭載したため、運転席後部の中央窓を閉塞していたのが特徴である。なお、改造から武蔵野線転用まで時間があった車両は、転用まで中央快速線や中央総武緩行線でも使用された。

編成:(←西船橋方面)McM'TT'MMc'(府中本町方面→)

改造(転用)後は全車が豊田電車区配置(東所沢電車区常駐)で、武蔵野線で運用されていたが、昭和61年3月3日のダイヤ改正で豊田区の青梅・五日市線用の103系5連が6連に増強されてからは、これらと共通運用となり、103系や201系とともに青梅五日市線の6連運用にも充当された。また、南武・仙石の各線に貸し出されたこともあった。種車が経年の高い初期車が中心であった事から、武蔵野線への103系投入に伴い、1987年までに基本番台よりも先に全車が営業運転から外された。これにより首都圏からオレンジ色(朱色1号)塗装の101系が消滅した。クモハ101-1006とクモハ100-1003の2両は保留車としてJRに承継されたが、1988年3月までに廃車となった。

また、サハ101-1007はすべり粘着試験台車TR910形を装着して試験用に用いられた他、後述の秩父鉄道へ譲渡された車両もある。

[編集] 運用

101系はM車が1966年、T車が1969年まで製造が続けられたが、201系の試作車が中央快速線に登場した1979年から同線を皮切りに廃車が始まった。製造数1535両中、JRに承継されたのはわずか224両であった。

[編集] 関東地区

JRからの定期運用終了直後にはさよならイベントが行われた(2003年12月、鶴見駅)
JRからの定期運用終了直後にはさよならイベントが行われた(2003年12月、鶴見駅)
南武支線で運用当時の101系(1998年2月、尻手駅)
南武支線で運用当時の101系(1998年2月、尻手駅)

首都圏では山手線京浜東北線中央快速線青梅線五日市線武蔵野線で使用されていた車両は国鉄時代に廃車または他区への転属によって姿を消し、東日本旅客鉄道(JR東日本)には210両が承継され、中央・総武緩行線南武線鶴見線で運用された。しかし民営化後間もなくこれらの各線からは次々と撤退し、1992年以降は南武線の浜川崎駅尻手駅間(南武支線)の2両編成3本6両のみとなっていた。

南武支線用の車両はJR発足後にワンマン化改造(塗色も変更)、そして冷房化改造を受けており、他線で使用されていた車両が全廃された後も長い間使われていたが、205系1000番台への置き換えにより2003年11月28日までに定期運用を終了した。

[編集] 関西地区

関西地区では大阪環状線桜島線片町線(学研都市線)・関西本線大和路線)で使用されていたが、関東地区以上にハイペースで103系への改造や廃車による撤退が進み、西日本旅客鉄道(JR西日本)に承継されたのは片町線で使用されていた14輌のみであった。片町線での編成はMM'×2が中央総武緩行線からの転入車、他は大阪環状線からの転入車であった。その後、Tを抜いて6連化されて桜島線にコンバートされたが、1991年平成3年)3月の桜島線での営業運転と同年4月29日のイベント電車運転を最後に翌1992年に全廃された。103系への改造車はその後も一部残存したが、2002年10月までにすべて廃車となった。

期は前後するが、1982年の水害で関西本線王寺駅に留置されていた60輌が使用不能(床材が水を吸って膨れ上がった)となり、急遽関東地区から廃車予定車を転属させ2年間使用に充てられた。この時元中央快速線の車輌はオレンジ地に前面黄帯入り、元中央・総武緩行線の車輌は関西地区には福知山線103系にしかなかった黄色のまま使用され、ともに異彩を放っていた。

[編集] 改造車

[編集] 冷房改造

鶴見線で使用されていた101系冷房改造車
鶴見線で使用されていた101系冷房改造車

103系冷房試作車の成功を受け、当時101系が主力であった中央快速線用として1972年からAU75系列による冷房化が行われた。主に後期製造分が改造対象とされたが、翌1973年から103系冷房量産車が同線にも直接投入された事(余剰になった101系は4月1日開通の武蔵野線へ転用)、また101系自体の経年および性能上の問題により比較的少数に留まっている。103系の場合と違い側面行先表示器は取り付けられていない。新宿~八王子・高尾で京王線の特急と競合する関係から特別快速電車を中心にした運用に限定充当されたが、冷房改造による重量増により6M4Tでは各駅停車として運転されるダイヤに合わせることが性能上困難となるため、夏季以外も同様に運用を限定した。

  • 試作冷房改造車:1972年に改造された40両はクーラーが後位寄りに位置していること、冷房用電源として210kVAMGを1編成に2台搭載した5両給電方式であることが特徴である。なお、MGはクモハ100形とモハ100形に搭載されたが、モハ100形は1編成に2両連結されているため、冷房用MGありとMGなしが存在し、MGなし車は基本的に附属編成に組み込まれた。そのため、見かけは3+7編成であるが、高圧三相引き通しが渡されているため、営業運転中の分割はできなかった。
  • 量産冷房改造車:1976年以降に改造された52両はクーラーが車体のほぼ中心に位置していること、冷房用電源が160kVAMGとなり全てのクモハ100形とモハ100形に装備されたことが試作冷房改造車と異なる。中央快速線のほか、中央総武緩行、南武、片町の各線用としても改造された。
    • 組成上の関係から、クハ101形に冷房改造車は存在しない。また、サハ100形は0番台2両のみが試作冷房改造の対象となった。

関東地区配置車は後年、全て中原電車区に集約されて南武線、鶴見線に使用された。また、片町線に配属された6連2本は同線の7連化に伴い非冷房車と混結の6M1Tになり、JR化後には6連化のうえ桜島線に転用された。これらの車両転配および車両需給の関係で、サハ101形の一部がサハ103形750番台に改造されている(後述)。

なお、南武支線用については分割民営化後の1989年に、各車屋根上に設置したSIVを用いて給電するAU712での冷房改造が行われた。

[編集] 103系への改造

サハ101形とクハ100・101形の一部が、サハ103形750番台とクハ103形2000・2050番台に改造編入されている。詳しくは国鉄103系電車の項を参照。

[編集] 「シーサイドライナーヨコスカ」への改造

この節は執筆の途中です この節は、書きかけです。加筆、訂正して下さる協力者を求めています。

[編集] 事業用車への改造

戦前からの省型電車や買収国電などからの改造車が多く、老朽化が進んでいた牽引車配給車救援車荷物車郵便車などの置き換えを目的に、救援車の機能を備えた牽引車としてクモヤ145形および配給車としてクモル145形・クル144形飯田線の新性能化に伴い登場した郵便荷物電車であるクモユニ147形が101系の改造により登場している。これらは101系からの改造とはいっても、車体を新製し、モーター・ブレーキ・台車・制御機器などを流用したものと考えて良い。これらの車両のうち、クモユニ147形全車とクモヤ145形600番台2両がクモハ123形40・600番台に再改造され、東海旅客鉄道(JR東海)の身延線で運用している。

東京総合車両センター(旧・大井工場)には、「たんぽぽ」と呼ばれる入れ換え車両が存在する。元クモハ100形1両が全長を6m程短くした14mに改造されて2両編成を組んでいる。ただし車籍はなく移動機械扱いとなっている。現在では先述のクモル145形などに役目を譲り、ほとんど稼動することなく他の保存車両とともにセンター内に留置されており、塗装などに傷みが見られる。この車両は湘南新宿ラインの車窓からも見られる。

[編集] 私鉄への譲渡車

JR線上からは消滅した101系であるが、埼玉県羽生三峰口間を走る秩父鉄道では国鉄時代の1985年頃からJR化後まで譲渡された3両編成12本(計36両)が在籍している。形式は1000形となり、McMTcの編成で譲渡された。入線当時は黄色に茶帯の塗装に前面に「秩父鉄道」と表記されていた塗装で比較的原型を保っていたが、後のワンマン化時にクリームを基調として赤と青の帯を施した塗装に変更された。その後、冷房化(中間車は非冷房のまま)・パンタグラフの2基搭載化などを経て、2006年7月現在も全車が在籍している。詳細については秩父鉄道1000形電車を参照のこと。

なお、京福電気鉄道福井支社(→えちぜん鉄道)や福井鉄道などが他社から車両を譲り受けた際、軌間が合わないなどの理由から台車や電装品を101系の廃車発生品に交換したなど、部品提供の事例がある。また、愛知環状鉄道では開業にあたって車両を製造する際、経費削減の観点からモーターなどに101系の廃車発生品を採用している。

[編集] その他

廃車になった101系の部品の一部は、その後の新製車や改造車に流用されており、クハ104形500番台、クハ118形、クハ120形などには台車が、715系0番台には歯車装置が流用されている。

2006年5月14日に閉館した交通博物館に、101系のドア装置の可動モックアップが展示されていた。

また大阪市交通科学博物館には、電車の構造を説明する目的で、101系の前面から一つ目の扉部分までのカットボディが展示されている。

[編集] 関連商品

国鉄101系電車はNゲージ鉄道模型として関水金属(KATO)、マイクロエースから数タイプずつ製品化され、グリーンマックスからはキットが発売されている。また、Bトレインショーティーでも製品化されている。

[編集] 参考文献

  • 電気車研究会『鉄道ピクトリアル』1997年11月号 No.487 特集:101系通勤形電車
  • 電気車研究会『鉄道ピクトリアル』2002年11月号 No.724 特集:101系電車
  • 手塚一之「101系が走り拔けた時代」/交友社『鉄道ファン』2004年3月号 No.515 p78~p91
  • フリーランスプロダクツ「特集:101系その顔の世界」/交友社『鉄道ファン』2005年3月号 No.527 

[編集] 関連項目

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