大船駅
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大船駅(おおふなえき)は、神奈川県鎌倉市大船一丁目と横浜市栄区の笠間一丁目にある東日本旅客鉄道(JR東日本)・湘南モノレールの駅である。駅の所在地は鎌倉市となっている。
電報略号:フナ
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[編集] 利用可能な鉄道路線
[編集] 駅構造
[編集] 東日本旅客鉄道
島式ホーム5面10線を有する地上駅。1・2番線脇には東海道貨物線の線路があるが、ホームはない。駅の藤沢寄りと戸塚寄りにそれぞれ橋上駅舎が置かれる。2つの駅舎の間を流れる砂押川に2市の境界線が引かれているため、所在地は藤沢寄りが鎌倉市、戸塚寄りが横浜市栄区となる。2つの駅舎は改札内の通路で結ばれている。
藤沢寄りの駅舎には南改札があり、東口と西口に通じている。また駅ビル内や駅ビル脇の通路からは湘南モノレールの駅に通じている。みどりの窓口やびゅうプラザが設置されている。
戸塚寄りの駅舎には北改札があり、笠間口に通じている。この駅舎は栄区側を中心とした住民の運動により建設され、2006年(平成18年)2月2日に供用を開始した。この駅舎にはみどりの窓口は設置されていないが、指定券発売機が設置されている。翌2007年(平成19年)1月29日には、改札脇に栄区の証明発行コーナーが開設された。
改札内・外に「Dila(ディラ)大船」があり、書店や飲食店など22店舗が2006年(平成18年)秋までに整備され、さらに拡張工事が行われている。
Dila大船は2006年2月2日に第1期の9店舗(ATM除く)を、7月19日に第2期の「FOOD SQUARE」9店舗を、9月9日に第3期の4店舗を、2007年4月9日南改札内外に第4期の3店舗をオープンし、グランドオープンとなった。これにより店舗面積約1390平方キロメートル、店舗数25店舗となり、年間売上約20億円を想定している。
北改札側には全ホームにエレベーターと上り・下りそれぞれのエスカレーターが設置された。北改札の整備に並行して、南改札側も既存の3・4番線ホーム1基の他、残りのホームにもエスカレーターが増設され、エスカレーターは全ホームで南北両側の設置となった。さらに、南北のコンコースと結ぶ事で一層バリアフリー化が進んだ。
JR東日本の駅では唯一10本分の列車発車時刻を表示する電光掲示板がコンコースに設置されている。これは東海道線・横須賀線・湘南新宿ラインの横浜方面を表示しており、停車駅も表示している。なお、停車駅案内の新川崎と西大井の間に武蔵小杉駅を追加する事が可能なスペースが確保されている。
[編集] のりば
1(待避線)・ 2(本線) |
■東海道線 | 横浜・川崎・品川・東京方面 |
■湘南新宿ライン(高崎線直通) | 新宿・池袋・大宮・熊谷・高崎方面 | |
3(本線)・ 4(待避線) |
■東海道線 | 藤沢・平塚・小田原・熱海・名古屋・大垣・大阪(伊東線)伊東・伊豆急下田・修善寺方面 |
5・ 6(当駅始発) |
■横須賀線(総武快速線直通) | 横浜・品川・東京・千葉・君津・成田空港方面 |
■湘南新宿ライン(宇都宮線直通) | 新宿・池袋・大宮・小山・宇都宮方面(一部7番線から発車) | |
■空港特急「成田エクスプレス」 | 成田空港方面 | |
7・8 | ■横須賀線(一部当駅始発) | 逗子・横須賀・久里浜方面 |
9・10 | ■根岸線(京浜東北線直通) | 磯子・関内・東神奈川・蒲田・上野・南浦和方面 |
■根岸線(横浜線直通) | 磯子・関内・東神奈川・新横浜・町田・八王子方面 |
[編集] 備考
- 1・2番線では、平日朝ラッシュ時の多数の列車を、交互に使用することで捌いている。
- 1・2番線の湘南新宿ライン(高崎線直通)は戸塚駅の手前で横須賀線電車と同一の線路に転じる。また、東海道線扱いのため東戸塚駅・保土ヶ谷駅・新川崎駅・西大井駅を通過する。
- 平日の夜の下り通勤快速{土曜・休日は快速アクティー(1本を除く)}の前を走る普通列車はすべて当駅で待ち合わせをする。
- 当駅で特急踊り子の待ち合わせやスーパービュー踊り子及び寝台列車の通過待ちを行う東海道線普通列車もある。
- 湘南新宿ライン(宇都宮線直通)は、5・6番線のほか、一部7番線からも発車する。
- 根岸線からの横須賀線直通逗子行は、根岸線ホームの10番線から発車する。
- 深夜に行われる線路保守作業が東海道本線の上り旅客線を支障する場合、上りムーンライトながらは6番線からの発車となる。
- 一部の湘南ライナー及び横須賀線通勤ライナーが停車する。
[編集] 駅構内設備
- 南改札側
- 東口(上りのみエスカレーターあり)
- 西口(上りのみエスカレーター・エレベーターあり)
- 1~4番線ホーム(上りのみエスカレーターあり)
- 5~10番線ホーム(上り・下りエスカレーターあり)
- 北改札側
- 笠間口(上り・下りエスカレーター・エレベーターあり)
- 各ホーム(同上)
[編集] 湘南モノレール
頭端式ホーム2面1線を持つ高架駅。1本の線路を取り囲む様にしてホームが設置されており、のりばは東側から1番線、2番線となる。当駅に到着した列車が降車専用の2番のりばを使用して客を降ろし、その後乗車専用の1番のりばを使って客を乗せる。湘南モノレールでは最も乗降客数の多い駅であり、利用者が集中する朝のラッシュ時間帯においては改札規制が行われる事もある。
出口は東側にあり、駅舎内部には自動券売機、自動改札機、自動精算機の他に有人の窓口もある。JRの東口から駅ビル「ルミネウィング」を経て湘南モノレールの駅まで通路が続いており、駅ビルやJRの駅に設置のエスカレーターを使用して外部からモノレールの駅に到達できる。エレベーターは東口交通広場、駅舎の西側に設置されている。なお、自動精算機は乗車券を入れて不足金額を入れる機種ではなく、不足した金額の精算券を購入する機種が設置されており、きっぷの場合は不足金額、定期券・回数券の場合は乗り越した区間の運賃にそれぞれ相当する精算券を購入しなければならない。
2004年には駅構内に惣菜や弁当などを販売する店が開店したが、2006年に閉店した。
[編集] その他の特徴
鉄道を中心とした交通の要衝である。
横浜市と鎌倉市の境界上に位置する駅だが、両市の中心市街地とは離れている。しかし、駅自体の規模が大きく、駅前市街地が形成されているため、“大船市”が存在し、そこに駅があると勘違いをされる事がある(1948年までは実際に鎌倉郡大船町という独立した自治体があった)。
駅北側にドリーム交通モノレール大船線が乗り入れていたが、1967年9月に運行休止し、2003年9月に正式に廃線となった。駅舎は1980年代に、軌道は2004年に撤去されている。
鎌倉市は、東口・西口それぞれの再開発に関して計画し、一部は既に実行されたが、財政面などの問題により中断している。特に西口に関しては駅ロータリーがなく、雨天時には駅周辺が大渋滞になるなど、利用者から早急な改善が求められている。
[編集] 利用状況
- JR東日本
- 1日平均乗車人員は87,333人(2005年度)で、神奈川県内では第5位。
[編集] 駅周辺
- ルミネウィング(駅ビル)
- 大船ルミネウィング内郵便局
- 西友大船店
- Oh!Plaza(旧大船サティ)
- イトーヨーカドー大船店
- 松竹大船撮影所跡地
- 大船観音
- 大船フラワーセンター
- 鎌倉武道館
- 資生堂鎌倉工場
- 芝浦メカトロニクス横浜事業所
- 住友電気工業横浜製作所
- ニコン横浜製作所
- 三菱電機情報技術総合研究所
- 鎌倉市大船行政センター
- 大船図書館
- 栄光学園中学校・高等学校
- 鎌倉市立大船中学校
- 鎌倉市立大船小学校
- 代々木ゼミナール湘南キャンパス
- 大船郵便局
- 大船駅前交番
- 大船消防署
- ホテルメッツかまくら大船
- 京急交通本社
[編集] 路線バス
[編集] 大船駅(東口交通ターミナル・ルミネ側バスターミナル)
- 江ノ島電鉄・江ノ電バス・京浜急行バス・湘南京急バス・南海バス
- 1番乗り場
- 2番乗り場
- 3番乗り場
- <船7> 鎌倉駅(深沢経由)(京急)
- <船8> 鎌倉駅(深沢・梶原経由)(京急)
- <船2> 梶原(深沢経由)(京急)
- <船3> 梶原(深沢・富士見台経由)(京急)
- 4番乗り場
- <船6> 江ノ島(深沢・鎌倉山・諏訪ヶ谷経由)(京急)
- <船5> 諏訪ヶ谷(深沢・鎌倉山経由)(京急)
- <船4> 鎌倉山(深沢経由)(京急)
- <船9> 鎌倉駅(深沢・鎌倉山経由)(京急)※土曜・休日は夜間のみ
- 5番乗り場
- 鎌倉湖畔循環(常楽寺経由/中央病院前・常楽寺経由/資生堂前経由)(江ノ電)
- 6番乗り場
- 7番乗り場
- <船50> 山の上ロータリー・桔梗山(京急)
- 羽田空港(京急、江ノ電)
[編集] 大船駅(東口バスターミナル・Oh!Plaza側バスターミナル)
- 神奈川中央交通・江ノ島電鉄
- 1番乗り場
- <船17> 公田団地(神奈中)
- <船16> 本郷車庫前(公田団地経由)(神奈中) ※夜間のみ
- <船91> 上郷ネオポリス(公田団地・本郷車庫前経由)(神奈中)※深夜バスは平日・土曜のみ
- <船14> 湘南ハイツ(神奈中)
- <船24> 湘南ハイツ循環(神奈中)※平日昼間のみ
- <船13> 栄区役所前循環(神奈中)※休日1本のみ
- 2番乗り場
- <船11> 上之(桂台・犬山経由)(神奈中)
- 戸塚駅(飯島上町経由)(江ノ電)
- 3番乗り場
- <船07> 栄プール(本郷車庫前経由)(神奈中)※1日1本のみ
- <船08> 金沢八景駅(本郷車庫前経由)(神奈中)
- <船09> みどりが丘(本郷車庫前経由)(神奈中)
- <船15> 本郷車庫前(神奈中)
- 4番乗り場
[編集] 大船駅西口
- 神奈川中央交通
- 1番乗り場
- 2番乗り場
- 3番乗り場
- <船32> 藤沢駅北口(渡内経由)
- <船101> 城廻中村循環
- <船102> 城廻中村
- 4番乗り場
- <船33> 藤沢駅北口(植木谷戸・関谷インター経由)
- <船39> 関谷インター(植木谷戸経由)
- <船34> 南岡本
- 5番乗り場
- <船35> 清泉女学院(栄光学園前経由)
- 6番乗り場
- <船27> 住友電工循環 ※平日朝夕のみ、夕方は田谷経由
[編集] 歴史
- 旧東海道沿いに駅を置くべきとの意見が明治新政府内部であり、最後まで大船駅設置については紛糾した。駅の正面は西側(観音側)であった。
- 当駅と横須賀線の開業時期が近い事から、横須賀線の分岐のために当駅が設けられたとする説もある。
- 1894年(明治27年)5月25日 - 貨物取扱を開始。
- 1966年(昭和41年)5月2日 - ドリーム交通モノレール大船線が開業。
- 1967年(昭和42年)9月24日 - モノレール大船線が休止となる。
- 1970年(昭和45年)3月7日 - 湘南モノレール江の島線が開業。
- 1972年(昭和47年)8月24日 - 国鉄駅での貨物取扱を廃止。
- 1973年(昭和48年)4月9日 - 根岸線 洋光台駅~当駅間が開業。
- 1986年(昭和61年)11月1日 - 国鉄駅での荷物取扱を廃止。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により国鉄の駅はJR東日本の駅となる。
- 2003年(平成15年)9月18日 - ドリーム開発ドリームランド線が正式に廃止。
- 2006年(平成18年)2月2日 - 北改札及び笠間口が新設され、Dila大船、第1期オープン。
[編集] 駅弁
大船軒による鯵の押し寿司が元来当駅の名物である。ホームでの駅弁売りによる販売対象となる列車はなく、売店での販売となっている。また、日本の駅弁として最初にサンドイッチ弁当を売り出した事でも知られる。
[編集] 隣の駅
- 東日本旅客鉄道
- ■東海道線
- ■横須賀線
-
- 戸塚駅- 大船駅 - 北鎌倉駅
-
- ■湘南新宿ライン
- 特別快速・快速(東海道線~高崎線)
- 戸塚駅 - 大船駅 - 藤沢駅
- 普通(横須賀線~宇都宮線)
- 戸塚駅 - 大船駅 - 北鎌倉駅
- 特別快速・快速(東海道線~高崎線)
- ■根岸線
- 本郷台駅 - 大船駅
- 湘南モノレール
- ■江ノ島線
- 大船駅 - 富士見町駅
- ドリーム開発
- ドリームランド線(廃線)
- 大船駅 - ドリームランド駅
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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(宇都宮線~横須賀線)
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