日本民間放送連盟
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社団法人日本民間放送連盟(にほんみんかんほうそうれんめい)は、無線で放送する日本の民間ラジオ・テレビジョン放送事業者による、放送倫理水準の向上ならびに業界共通問題の処理を目的に設立した業界団体。設立は1951年7月20日(1952年4月21日に社団法人化)。なお、コミュニティ放送事業者は含まれていない。略称、民放連。英文名はNAB(National Association of Commercial Broadcasters in Japanの略、「日本商業放送全国協会」の意)。また、余談ではあるが、オリンピックやワールドカップの中継を行うには民放連への加盟が必要不可欠になるものの、これに関しては意外と知られていない。詳細は「過去に会員活動を停止・除名された放送局」を参照。
目次 |
[編集] 歴代民放連会長
会長職は基本的に各民放テレビキー局の最高幹部が務める。
- 足立正 1951年7月20日創立~1968年3月(TBS初代社長→会長)
- 今道潤三 1968年4月~1974年3月(TBS2代目社長)
- 横田武夫 1974年4月~1975年1月(日本教育テレビ5代目社長)
- 小林與三次 1975年1月~1978年3月(日本テレビ代表取締役社長(4代目)→会長)
- 浅野賢澄 1978年4月~1984年3月(フジテレビ3代目社長)
- 中川順 1984年4月~1990年3月(テレビ東京代表取締役社長→会長)
- 佐々木芳雄 1990年4月~1992年3月(日本テレビ代表取締役社長)
- 桑田弘一郎 1992年4月~1994年3月(テレビ朝日社長)
- 磯崎洋三 1994年4月~1996年3月(TBS社長)
- 氏家齊一郎 1996年4月~2003年3月(日本テレビ代表取締役社長→会長→取締役会議長)
- 日枝久 2003年4月~2006年3月(フジテレビ代表取締役会長)
- 広瀬道貞 2006年4月~ (テレビ朝日会長)
[編集] 会員企業
- 地域配列は、民放連の公式発表の例によった。
- コミュニティ放送を行う放送事業者を除く全ての地上系民間放送事業者と、一部の衛星系民間放送事業者が加盟している。
[編集] 北海道
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[編集] 東北
[編集] 東京都
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[編集] 東京都以外の関東
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[編集] 甲信越
[編集] 静岡県
- 静岡放送株式会社(SBS)
- 株式会社テレビ静岡(SUTテレしず)
- 株式会社静岡朝日テレビ(SATVあさひテレビ、旧静岡県民放送株式会社)
- 株式会社静岡第一テレビ(SDT)
- 静岡エフエム放送株式会社(K-MIX)
[編集] 北陸
[編集] 中部
[編集] 近畿
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[編集] 中国
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[編集] 四国
[編集] 九州
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[編集] 沖縄県
- 琉球放送株式会社(RBC)
- 沖縄テレビ放送株式会社(OTV)
- 株式会社ラジオ沖縄(ROK)
- 株式会社エフエム沖縄(旧株式会社極東放送、1984年9月AMからFMへの転換により改組)
- 琉球朝日放送株式会社(QAB)
[編集] 衛星系
- 株式会社WOWOW(旧日本衛星放送株式会社)
- 株式会社ミュージックバード
- 株式会社BS日本(BS日テレ)
- 株式会社ビーエス朝日(BS朝日)
- 株式会社ビーエス・アイ(BS-i)
- 株式会社BSジャパン(BS JAPAN)
- 株式会社ビーエスフジ(BS FUJI)
[編集] かつて会員だった放送局・会員活動停止中の放送局
- 衛星デジタル音楽放送株式会社(St.GiGA)
- 当初はWOWOWの音声多重放送としてスタート。しかし開局以来赤字が続き、救済のため非放送事業者に吸収合併され会社が消滅したことにより退会扱いとなった。現在のWINJ。
[編集] 会員活動停止中の放送局
- 関西テレビ放送株式会社(KTV)
- 発掘!あるある大事典捏造事件により、2007年2月、会員活動停止処分を受ける。同年3月27日、民放連は除名処分を下す方針を決めた(無期限)。正式には4月に開く総会で決められる。放送ネットワークにおける準キー局の除名処分は史上初。
[編集] 過去に会員活動を停止・除名された放送局
- 株式会社福岡放送(FBS)
- 北陸放送株式会社(MRO)
- 上記2社は1997年、CM未放送(間引き)事件により、1年間の会員活動停止の処分を受けた。
- 株式会社静岡第一テレビ(SDT)
- 1999年3月、CM間引き事件により除名処分。2000年8月1日再入会(シドニーオリンピック放送に影響が出る恐れがあったため)。
[編集] テレビ回線部
民放の全国ネット番組のキー局→地方局への配信、地方局が撮影したニュース素材VTRのキー局への伝送などを行う部署。NTTコミュニケーションズ(NTT-Com)が持つテレビ中継用回線(NTT中継回線)をNTT-Comと共同で運用しており、東京・青山にあるNTT-ComのTRC(テレビジョンリレーセンター)を中心とする全国ネットワークを利用して映像伝送を行っている。
元々は「社団法人民間放送テレビ回線センター」という別組織だったが、2004年4月1日に民放連と統合され、民放連内の「テレビ回線部」となった。
なお代表取材など、在京キー局同士で映像素材の交換等が必要になる場合には、この回線は使用せずに、東京タワーに各局が引いている素材伝送用の映像回線(通称:タワー分岐回線)を利用して映像をやり取りしている。(ただし地上デジタル放送の本格化に伴い、近いうちにタワー分岐回線は廃止され、代わりに民間企業が運営する映像伝送システムをキー局が共同で利用する予定である)
[編集] 主な放送(番組)大賞
民放連主催のものとしては、主に次の2つがある。
[編集] 日本民間放送連盟賞
放送技術の向上と、放送活動の発展を図ることを目的に、1953年(昭和28年)に制定した賞。民放連加盟の各会員社(各放送局)から参加のあった番組・事績を対象に毎年1回実施し、優れた番組、優秀と認められた事績を顕彰している。表彰は、毎年秋の民間放送全国大会(民放大会、または民放連大会ともいう)で発表される。
[編集] 日本放送文化大賞
質の高い番組がより多く制作・放送されることを目的に、2005年(平成17年)に制定した賞。民放連加盟の各会員社において、放送文化の向上に寄与したと評価される番組を顕彰し、ラジオ、テレビそれぞれにグランプリ1番組、準グランプリ1番組を選定する。審査員は、民放各社の番組審議会委員、新聞社・通信社所属の記者、広告関係者らにより構成。審査結果は、毎年秋の民放大会で発表され、(事前に)エントリーされた番組が受賞されると、その番組を制作・放送した放送局には、賞牌と報奨金が送られる。表彰された番組は、原則として受賞してから3ヵ月以内に全国放送を行うこと義務付けられている。また、番組制作を協力してきた関係者(制作協力会社・制作者、出演者、当該受賞番組の広告主など)にも賞牌が送られる。
- 第1回 日本放送文化大賞作品(平成17年度)
- テレビ部門
- グランプリ「桜の花の咲く頃に」(フジテレビジョン)
- 準グランプリ「山小屋カレー ~2004秋篇」(中部日本放送)
- ラジオ部門
- グランプリ「~松山ロシア人捕虜収容所外伝~ ソローキンの見た桜」(南海放送)
- 準グランプリ「ザ・ライン ~僕たちの境界線」(エフエム東京)
- テレビ部門
- 第2回 日本放送文化大賞作品(平成18年度)
- テレビ部門
- グランプリ「無言館」(信越放送)
- 準グランプリ「終戦60年スペシャルドラマ・火垂る(ほたる)の墓」(日本テレビ放送網)
- ラジオ部門
- グランプリ「イ・ヒア ~ショパンの調べ」(日経ラジオ社)
- 準グランプリ「椎葉うた紀行 ~26文字のドラマ~」(エフエム宮崎)
- テレビ部門
[編集] CMのCMキャンペーン
2006年からはCMのCMというキャンペーンを開始、コマーさる君という、猿をモチーフにしたキャラを登場させた。
[編集] 関連項目・団体
- 民間放送教育協会
- 放送倫理・番組向上機構(BPO)