沢渡駅
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沢渡駅(さわんどえき)は、長野県伊那市西春近沢渡にある東海旅客鉄道(JR東海)・日本貨物鉄道(JR貨物)飯田線の駅である。
難読駅のひとつとして知られている。快速「みすず」と普通列車が停車する。
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[編集] 駅構造
- 相対式2面2線のホームを持つ地上駅。
- みどりの窓口設置の業務委託駅であるが、早朝および夜間は無人となる。
- 自動券売機がないため、昼間は駅窓口にて、早朝および夜間は列車内での乗車券の購入が必要。
- 跨線橋はなく、ホーム間は、下島駅側の構内踏切で連絡している。貨物列車用の側線が残っている。
[編集] のりば
1 | ■飯田線(下り) | 伊那市、辰野、岡谷、上諏訪、松本、長野方面 |
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2 | ■飯田線(上り) | 駒ヶ根、飯田、天竜峡方面 |
- 2番線は、西春近財産区が保有する専用側線が接続し、信号機も両方向に設置され、上り列車・下り列車とも入線が可能。しかし、駅舎が1番線側にあることもあり、通常は上り列車のみ使用している。1983年頃までは、朝の通勤時に辰野駅発当駅終着の上り列車があった。
[編集] 利用状況
伊那西高等学校の最寄駅のため学生も多く、朝夕の通学時はホームが混雑する。
[編集] 貨物取扱
- 取扱貨物は、臨時車扱貨物のみである。そのため貨物列車の設定はない。
- 1997年まで専用線発着車扱貨物を取り扱っており、駅周辺にあった秩父セメント(現在の太平洋セメント)サービスステーションの貨車用セメント荷役設備へ続く専用線が存在しセメント輸送を行っていた。
[編集] 駅周辺
- 駅出口である西側は長野県道221号宮田沢渡線に面し、駅前には小規模の商店街となっており、伊那市役所西春近支所(西春近公民館に併設)、JA上伊那西春近支所などもある。西方の坂を登ると伊那西高等学校がある。
- 県道221号は当駅の下島駅側で踏切にて交差している。旧国道153号線。
- 赤木駅側(南方)へ約1kmの地点に、JR最急勾配区間(40‰)がある。
- 伊那警察署西春近駐在所
- アルプス中央信用金庫春近支店
- 伊那食品工業沢渡工場・藤沢工場
- 東側は国道153号が南北に走り、その先は天竜川へ繋がる。西春近郵便局は国道に面した駅北方にある。
[編集] 歴史
- 1913年(大正2年)12月27日 - 伊那電車軌道(後の伊那電気鉄道)の駅として開業。旅客・貨物の取扱を開始。
- 1943年(昭和18年)8月1日 - 国有化により、国鉄飯田線の駅となる。
- 1962年(昭和37年) - 西春近村保有専用側線が運用開始。当時の西春近村が設置。1965年の伊那市合併後は、現在まで西春近財産区が所有している。
- 1967年(昭和42年)3月31日 - 待合室を拡張。伊那女子高校(現在の伊那西高校)の開校に伴い、利用客が増加に対応するため。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により、JR東海・JR貨物の駅となる。
- 1997年(平成9年)3月22日 - 貨物列車の設定が無くなる。
- 1998年(平成10年)3月31日 - 業務委託化。