国際連合加盟国
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国際連合加盟国(こくさいれんごうかめいこく)は、国際連合に加盟する192ヶ国(2006年現在)である。原則として国際連合に加盟できるのは主権を持った国家だけである。安全保障理事会第2章第4条によると、「国際連合加盟国となることの承認は、安全保障理事会の勧告に基いて総会の決定によって行われる。」と定められている。[1]
国際連合安全保障理事会と総会の承認が得られなければ加盟できないために主権を持っている国であっても国際的に認知がなされていなかったり、特定の加盟国からの反対があると加盟できない。
現在のところすべての加盟国が主権国家である。しかし、設立当初からの加盟国であるインド、フィリピン、ベラルーシ、ウクライナの4ヶ国については国際連合の設立当初は独立した国ではなかった。
政府間組織や非政府組織、正式に認定されていないが確かな主権を有する実体はオブザーバーとして演説を行うことはできるが投票権はない。
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[編集] 現在の加盟国
このリストは、五十音順になっている。1945年設立当初の51ヶ国のうち現在に至るまで存続している国及び継承国が存在している国(英国領インド→インド、ソビエト連邦→ロシア連邦)49ヶ国は太字であらわした。残る2ヶ国はチェコスロバキア[原加盟国:1]とユーゴスラビア[原加盟国:7]である。中国の席も1971年10月25日、中華民国から中華人民共和国に入れ替わっているが、どちらの政府もその前後に存在している。(後述)
[編集] 中国の代表権
- 詳細は台湾問題を参照
中国の代表であった中華民国は、1945年、国際連合の設立当初からの加盟国であった。しかし、国共内戦により1949年10月1日、本土の大部分を制圧した中国共産党が中華人民共和国の建国の宣言をしたのと共に、国民党率いる中華民国政府は台湾に逃れた。その後、しばらくは、中国本土の中華人民共和国が台湾の中華民国の実行支配地域に比べて著しく大きいのにもかかわらず、中華民国が国際連合の代表権を維持していた。しかし、1971年10月25日、国際連合総会で2758号決議が採択されて中華人民共和国を中国の唯一の正統な政府として中華民国の承認を取り消した。これにより、中華民国が国連機関から脱退して代わりに中華人民共和国が安全保障理事会の常任理事国をも含む代表権を獲得した。
1990年代以降、中国全土を治める中国としてではなく、人口2300万人の台湾として国際連合へ再加盟しようとさまざまな試みが行われているが、どれも委員会を通過するまでにはいたっていない。現在、24の加盟国とローマ教皇庁が中華民国との外交関係を維持している。
[編集] 国際連合総会オブザーバー
- 詳細は国際連合総会オブザーバーを参照
上記の加盟国に加えてローマ教皇庁(バチカン)が国連非加盟のオブザーバーとして国際連合に参加している。数年間、スイスもオブザーバー国として参加していたが国民投票により2002年9月10日に正式に加盟国となった。
西サハラにあるサハラ・アラブ民主共和国は、約80もの国から承認されてアフリカ連合にも加盟している。西サハラの一部を実効支配しているが、大部分は、モロッコによって軍事占領下に置かれているためにアルジェリアのティンドーフ難民キャンプに亡命政府の本部がおかれている。国際連合は、独立の是非を問う住民投票を実施しようとしているが遊牧民が多くて有権者の認定が難しいために無期延期となっている。
クック諸島とニウエは、自由連合国として自治を行っているが、外交および防衛はニュージーランドに代表権があるために国際連合に加盟していない。
ヨーロッパ連合やパレスチナ解放機構(国際連合の表記では単にパレスチナ)、赤十字国際委員会、聖ヨハネ騎士団のような国際機関や非政府組織や正式承認されていないが主権を有する実体もオブザーバーになっている。
[編集] かつての加盟国
1. ↑ チェコスロバキアは1945年10月24日の国連設立当初から加盟国であった。1992年12月10日、チェコスロバキアは1992年12月31日をもって解散し、チェコとスロバキアとして改めて加入することを国際連合事務総長に通知した。両国は1993年1月8日安全保障理事会の推薦をもらって同年1月19日に同時に加盟した。
2. ↑ ドイツ民主共和国(東ドイツ)とドイツ連邦共和国(西ドイツ)は1973年9月18日、共に加盟した。両国は1990年10月3日、東ドイツが西ドイツに吸収される形で再統合されたので、ドイツは1973年9月18日から加盟していると見なされている。
3. ↑ タンガニーカは1961年12月14日に、ザンジバルは 1963年12月16日に国際連合に加盟した。両国は1964年4月26日に合併してタンガニーカ・ザンジバル連合共和国となり、さらに1964年11月1日にタンザニア連合共和国に改称し、そのときから一つの国として加盟している。
4. ↑ エジプトとシリアは共に1945年10月24日の国連設立当初からの加盟国であった。両国は1958年2月21日に連合を組みアラブ連合共和国となり、1961年10月13日までは一つの国として加盟していた。その後、シリアがエジプトから独立し別々の加盟国となった。エジプトは1971年9月2日までアラブ連合共和国という名前で国際連合に加盟していたが、その後エジプト・アラブ共和国と改称した。
5. ↑ ソビエト社会主義共和国連邦は1945年10月24日の国連設立当初からの加盟国であった。1991年12月24日、独立国家共同体の11ヶ国の支持を受けて、ボリス・エリツィンロシア大統領が国際連合事務総長にロシア連邦がソ連消滅後、安全保障理事会をはじめとする各国際機関の地位を引き継ぐと通知した。残りの旧ソ連の共和国は現在全て国際連合に加盟している。:
- ベラルーシとウクライナは既に1945年10月24日から国際連合設立以来の加盟国であった。
- エストニア、ラトビア、リトアニアは1991年9月17日加盟。
- アルメニア、アゼルバイジャン、カザフスタン、キルギスタン、モルドバ、タジキスタン、トルクメニスタン、ウズベキスタンは1992年3月2日加盟。
- グルジアは1992年7月31日加盟。
6. ↑ イエメン(北イエメン)は1947年9月30日に加盟した。加盟時はイエメン王国であったが、その後イエメン・アラブ共和国に体制が変わった。南イエメン人民共和国(南イエメン)は1967年12月14日に加盟した。その後イエメン人民民主共和国に名称を変更した。両国は1990年5月22日に統一され、それ以降はイエメンという一つの国として加盟している。
7. ↑ ユーゴスラビアは1945年10月24日の国連設立当初からの加盟国であった。当初は民主連邦ユーゴスラビアとして、後にユーゴスラビア社会主義共和国連邦として加盟した。1992年ユーゴスラビア解散のあとは、2000年11月1日まで新たに作られたユーゴスラヴィア連邦共和国として加盟していた。しかし、国際連合は新しいユーゴスラビアが以前のユーゴスラビアを継承する国だと承認しなかったため、新規加盟とされている。かつてユーゴスラビア連邦を構成していた国々は現在全て国際連合に加盟している。:
- スロベニアは総会決議A/RES/46/236によって1992年5月22日に加盟した。
- ボスニア・ヘルツェゴビナは総会決議A/RES/46/237によって1992年5月22日に加盟した。
- クロアチアは総会決議A/RES/46/238によって1992年5月22日に加盟した。
- マケドニアは総会決議A/RES/47/225によって1993年4月8日に加盟した。しかし、国名についてギリシャと係争しているため「旧ユーゴスラビア・マケドニア共和国」の名前で加盟している。詳しくはマケドニア共和国#国名を参照。
- 残るセルビア共和国とモンテネグロ共和国はユーゴスラビア連邦共和国を作った。2001年11月1日、総会決議A/RES/55/12によって再加盟しているが旧ユーゴスラビアを継承したとは認められなかった。2003年2月4日にセルビア・モンテネグロに改称。2006年5月21日、モンテネグロは独立の是非を問う国民投票をする。その結果を受けて2006年6月3日独立を宣言した。国際連合憲章第40条に基づき、セルビア・モンテネグロの席はセルビアが引き継ぎ、モンテネグロは総会決議A/RES/60/264によって2006年6月28日に加盟した。
[編集] 命名規則など
1. ↑ ベラルーシは1945年10月24日の国連設立当初は「白ロシア・ソビエト社会主義共和国」 という名前で加盟していた。しかし、1991年9月19日に「ベラルーシ」に改名すると国際連合に通知した。
2. ↑ ブルネイは「ブルネイ・ダルサラーム」という名前で加盟している。
3. ↑ コンゴ民主共和国は1997年5月17日「ザイール」から改名した。
4. ↑ コンゴ共和国は「コンゴ」という名前で加盟している。
5. ↑ キプロスはキプロス共和国が北キプロス・トルコ共和国が実効支配している地域も含んだ島全域(但しイギリスの海外領土は除く)を代表して加盟している。
6. ↑ インドネシアは1965年1月20日、マレーシアが安全保障理事会の非常任理事国に選ばれたことを理由に脱退。1966年9月19日に復帰することを表明し、1966年9月28日国際連合に復帰した。
7. ↑ イランは「イラン・イスラム共和国」という名前で加盟している。
8. ↑ ラオスは、「ラオス人民民主共和国」という名前で加盟している。
9. ↑ リビアは、「リビア・アラブ・ジャマーヒリーヤ国」という名前で加盟している。
10. ↑ マケドニアは、「旧ユーゴスラビア・マケドニア共和国」という名前で加盟している。(詳しくは、マケドニア共和国#国名を参照。)
11. ↑ マレーシアは、1957年9月17日加盟当初は「マライ連邦」という名前であったが、1963年9月16日、シンガポール、北ボルネオ、サラワクが連邦に加盟し「マレーシア」と改名した。シンガポールは1965年8月9日独立し、1965年9月21日に国際連合へ加盟した。
12. ↑ ミクロネシアは、「ミクロネシア連邦」という名前で加盟している。
13. ↑ モルドバは、「モルドバ共和国」という名前で加盟している。
14. ↑ ミャンマーは、1948年4月19日加盟当初は「ビルマ」という名前で加盟していた。
15. ↑ オランダは、「オランダ王国」という名前で加盟している。
16. ↑ ロシアは、「ロシア連邦」という名前で加盟している。
17. ↑ シリアは、「シリア・アラブ共和国」という名前で加盟している。
18. ↑ タンザニアは、「タンザニア連合共和国」という名前で加盟している。
19. ↑ ウクライナは、1945年10月24日の国連設立当初は「ウクライナ・ソビエト社会主義共和国」という名前で加盟していた。
20. ↑ イギリスは、「グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国」という名前で加盟している。
21. ↑ アメリカは、「アメリカ合衆国」という名前で加盟している。
22. ↑ ベネズエラは、「ベネズエラ・ボリバル共和国」という名前で加盟している。
23. ↑ ベトナムは、「ベト・ナム」という名前で加盟している。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- Official list of member states, including membership history
- Growth in United Nations Membership, 1945-2006
- The World today - 加盟国・非自治地域・非加盟国オブザーバー非加盟国の4区分による地図。
国 際 連 合 | ||
国連機関 総会 安全保障理事会 経済社会理事会 信託統治理事会 事務局(事務総長) 国際司法裁判所 |
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国連決議 総会決議 安全保障理事会決議 |
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国際連合憲章 加盟国 オブザーバー |