高崎線
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高崎線(たかさきせん)は、埼玉県さいたま市大宮区の大宮駅から群馬県高崎市の高崎駅までを結ぶ東日本旅客鉄道(JR東日本)の鉄道路線(幹線)である。
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[編集] 路線データ
- 管轄(事業種別):東日本旅客鉄道(第一種鉄道事業者)・日本貨物鉄道(第二種鉄道事業者)
- 区間(営業キロ):大宮~高崎 74.7km
- 軌間:1067mm
- 駅数:19(起終点駅を含む)
- 複線区間:全線
- 電化区間:全線(直流1500V)
- 閉塞方式:(複線)自動閉塞式
- 最高速度:110km/h
[編集] 概要
大宮駅以南は全列車が東北本線に乗り入れ、うち約7割の列車は上野駅を始発・終着駅とする。また、その他約3割は途中から分岐し山手線(池袋・新宿・渋谷)経由で東海道本線に乗り入れ、平塚駅・国府津駅・小田原駅を始発・終着駅とする。一般的に、前者を高崎線列車、後者を湘南新宿ライン(東海道線直通・高崎線直通)と称すが、後者の北行きは大宮以北で高崎線列車と称す。
さらに、この高崎線列車の2割程度は高崎から上越線へと乗り入れ、さらに両毛線や吾妻線へも直通するため、駅構内の案内板や時刻表等では高崎線・上越線と表記されることが多い。一方、E231系のLED案内では、上越線を経由して両毛線前橋駅まで直通する列車でも高崎・両毛線と表示する(上越線新前橋駅まで運転する列車は高崎線と表示される)。
路線名には群馬県高崎市や高崎駅の「高崎」を冠し、管轄もJR東日本高崎支社であるが、経路上の多くの都市(上尾・桶川・北本・鴻巣・熊谷・深谷・本庄)が埼玉県にあり、高崎線の南側ではむしろ埼玉県と東京間の地域輸送に機能が偏重している。
なお、「高崎」は1600年頃、井伊直政が高崎城築城記念に僧・白庵の助言を受け、当時「和田」と呼ばれたこの地をあらためて「高崎」と称したのに由来し、以来400年余にわたり用いられた地名である。
当路線は国道17号(中山道)とほぼ並走し、一部区間を除き同じ市町村を経由している。
[編集] 歴史
日本初の私鉄である日本鉄道の第1期線として、1883年(明治16年)に上野~熊谷間で仮営業を開始したのが始まりである。翌1884年には高崎・前橋まで延長され、全通した。6月25日には、明治天皇臨席のもと上野駅で開業式典が行われている。現在も前橋に直通する列車が設定されているのもこの経緯に由来する。
なお、同社初の路線としてこの路線が開業した背景には、殖産興業の一環とされた養蚕業と製糸業の盛んな群馬県から貿易港の横浜まで製品を運ぶ手段が必要とされたことと、同線が当時東西両京を結ぶ主要鉄道と位置付けられた中山道鉄道(後に両京を結ぶ鉄道の岐阜以東は東海道経由へと変更された)の一部を形成することがあったといわれる。
第2期線である東北本線を分岐するため大宮駅が開設されたのは、さらにその翌1885年のことである。
1906年には、日本鉄道が鉄道国有法により買収・国有化され、本路線も官設鉄道に編入された。大宮~高崎間が高崎線として分離されたのは、3年後の1909年の国有鉄道線路名称設定時である。
なお、当初は上越線の開通後に上越線・高崎線を合わせて「上越本線」とする構想もあったが(そのため、上越線のキロポストは高崎線から連続している)、上越線全通前は先に開通していた長野経由で新潟県へと至る信越本線が高崎線と一体化した運行形態をとっていて、上越線全通後もそちらへ直通する列車が多く設定されていたことや、日本鉄道時代からの名残で高崎線は列車運行上・案内上は、一切意識されていないものの、「東北本線の支線」との定義のため、結局両線とも改称されずに現在に至っている。
東北新幹線建設の際、地元住民への見返りとして建設された通勤新線(現在の埼京線が走る路線であり東北本線の枝線:赤羽駅~武蔵浦和駅~大宮駅)は、宮原から高崎線へ乗り入れる計画があり、一部工事も行われたが、埼京線の車両基地候補であった戸田周辺の用地買収が難航、そのため当初の乗入予定の高崎線内に車両基地を設置できるか検討したものの断念、急遽川越線を電化し、沿線に車両基地を建設した上で、埼京線を乗り入れさせることになったため、この計画は中止された。しかし、大宮~宮原間に取得した乗り入れのための複々線化用地は、一部を除いてJR化後の現在も維持されている。また、上尾市はさいたま市との合併協議(その後合併協議は中止)の際、これを利用した埼京線もしくは京浜東北線の上尾延伸を見返りとして要求していた。
[編集] 路線の沿革
- 1883年7月28日 -【開業】日本鉄道 上野~熊谷 【駅新設】上野、王子、浦和、上尾、鴻巣、熊谷
- 1883年10月21日 -【延伸開業】熊谷~本庄 【駅新設】深谷、本庄
- 1883年12月27日 -【延伸開業】本庄~新町 【駅新設】新町
- 1884年5月1日 -【延伸開業】新町~高崎 【駅新設】高崎
- 1884年8月20日 -【延伸開業・全通】高崎~前橋 【駅新設】前橋
- 1885年3月1日 -【駅新設】赤羽、桶川、吹上
- 1885年3月16日 -【駅新設】大宮
- 1894年5月1日 -【駅新設】倉賀野
- 1897年11月15日 -【駅新設】神保原
- 1906年11月1日 -【買収・国有化】日本鉄道 → 官設鉄道
- 1908年5月1日 -【信号所新設】加茂宮
- 1909年10月12日 -【国有鉄道線路名称設定】高崎線 大宮~高崎(この区間を分離。上野~大宮間は東北本線、高崎~前橋間は両毛線に編入)
- 1909年12月16日 -【駅新設】籠原、岡部
- 1918年8月16日 -【信号所新設】本宿
- 1922年4月1日 -【信号所 → 信号場】加茂宮、本宿
- 1927年8月9日 -【複線化】加茂宮(信)~上尾
- 1927年10月15日 -【複線化】上尾~桶川
- 1927年11月20日 -【複線化】大宮~加茂宮(信)
- 1928年2月1日 -【複線化】桶川~本宿(信)
- 1928年3月30日 -【複線化】鴻巣~吹上
- 1928年5月1日 -【複線化】倉賀野~高崎
- 1928年6月1日 -【複線化】本宿(信)~鴻巣
- 1928年7月1日 -【複線化】吹上~熊谷
- 1928年8月1日 -【信号所 → 駅・改称】本宿 → 北本宿
- 1928年12月26日 -【複線化】深谷~岡部
- 1929年5月1日 -【複線化】熊谷~籠原
- 1929年7月10日 -【複線化】籠原~深谷
- 1929年8月6日 -【複線化】本庄~神保原
- 1930年5月16日 -【複線化】神保原~新町
- 1930年6月12日 -【複線化】岡部~本庄
- 1930年10月15日 -【仮信号所新設】小野(八高北線の分岐点)
- 1930年10月16日 -【複線化】新町~倉賀野
- 1931年7月1日 -【仮信号所 → 信号場】小野
- 1943年10月1日 -【操車場新設】高崎
- 1947年1月22日 -【信号場廃止】加茂宮
- 1947年4月1日 -【電化】高崎(操)~高崎(~水上)
- 1948年7月15日 -【駅新設】宮原(旧加茂宮信号場の位置)
- 1952年4月1日 -【電化】大宮~高崎(操)
- 1961年2月21日 -【信号場廃止】小野(八高線北藤岡駅構内に併合)
- 1961年3月20日 -【駅名改称】北本宿 → 北本
- 1966年7月1日 -【駅新設】行田
- 1979年10月1日 -【駅新設】(貨)熊谷貨物ターミナル
- 1982年11月15日 - 上越新幹線開業
- 1984年11月3日 -【駅新設】北鴻巣
- 1987年4月1日 -【承継】東日本旅客鉄道(第1種)・日本貨物鉄道(第2種)
- 1988年12月17日 -【駅新設】北上尾
- 1997年10月1日 - 北陸新幹線開業
- 2000年4月1日 -【駅新設】さいたま新都心
- 2001年12月1日 - 湘南新宿ラインとして一部列車が東海道線へ直通運転開始。
- 2004年6月1日 - 高崎運転所を高崎車両センターへ改組。
- 2004年12月19日 - 大宮~神保原間に東京圏輸送管理システム(ATOS)導入
- 2005年12月10日 - 新前橋電車区検修部門を高崎車両センターと統合。乗務員区を高崎運輸区・新前橋運輸区に改組。
[編集] 優等列車の沿革
以下各項目に分散して記述
[編集] 列車の運行
[編集] 広域輸送
かつては、上越線の「とき」や信越本線の「あさま」に加え、羽越本線系統の「いなほ」や北陸本線系統の「白山」「はくたか」が雁行する特急銀座であった(これらのほかに比較的運転日の多い季節・臨時特急として、中軽井沢行きの「そよかぜ」、万座・鹿沢口行きの「白根」、スキー臨時列車で石打行きの「新雪」が存在した)が、1982年11月15日の上越新幹線、1997年10月1日の北陸新幹線(長野新幹線)の開業により、広域輸送の主力を両新幹線に譲り、新幹線の恩恵を受けにくい上越線水上や吾妻線、両毛線方面への短距離特急が運転されるのみとなった。ちなみに在来線時代末期の「あさま」系統は、格上げにより削減された急行列車の代替の意味もあって全体の3分の1程度が熊谷、深谷、本庄の各駅のうち1つないし2つに選択停車していた(当時「白山」や「そよかぜ」も「あさま」系統の一部との位置付けに変容していたため、それらの停車実績もある)。残りの「あさま」は大宮~高崎間をノンストップで運転していた。
夜行列車としては、上越線経由で青森方面へ運転される「あけぼの」、北陸方面へ運転される「北陸」「能登」、新潟への快速「ムーンライトえちご」が通過する。このうち現在も「能登」が熊谷に停車する以外、夜行列車は大宮~高崎間をノンストップで運転するため、線内輸送への寄与は少ない。
また、首都圏と日本海側を直結する物流の大動脈であり、貨物列車の運転も多い。
- 昼行列車
- 特急「あかぎ」「ウィークエンドあかぎ」 - 上野~前橋
- 特急「水上」 - 上野~水上
- 特急「草津」「草津白根」 - 上野~万座・鹿沢口
- 夜行列車
[編集] 臨時列車
高崎線で、毎年一定時期に定期的に運転される臨時列車として、以下のものが挙げられる。
- 「マリンブルーくじらなみ号」(海水浴客用)
- 「シーハイル上越」(スキーヤー・スノーボーダー用)
- 「EL&SL奥利根号」(上越線内において蒸気機関車牽引)
[編集] 使用車両
- 185系(大宮総合車両センター・田町車両センター) - 「水上」「草津」「あかぎ」
- 485系(新潟車両センター) - 「ムーンライトえちご」
- 489系(JR西日本金沢総合車両所) - 「能登」
- 183系(高崎車両センター) - 臨時列車用
- 24系(青森車両センター) - 「あけぼの」
- 14系(尾久車両センター) - 「北陸」
[編集] 地域輸送
すべての列車が大宮駅以南の東北本線に乗り入れる。本来のターミナルは上野駅であったが、東北貨物線や山手貨物線を活用して池袋駅・新宿駅へ乗り入れるようになる。2001年12月1日からは、湘南新宿ラインの運行開始に伴い、東海道本線への相互直通運転を開始。2004年10月16日のダイヤ改正時に池袋・新宿での折り返し列車はなくなり、すべてが東海道本線に直通(平塚、国府津、小田原発着)するようになった。
高崎側の発着駅としては主に籠原と高崎で折り返す。列車によっては、高崎駅を経由して上越線新前橋駅や両毛線前橋駅まで直通するものもある。
普通列車の他、上野発着の快速「アーバン」及び通勤快速、湘南新宿ライン系統の快速・特別快速が運転される。湘南新宿ラインの列車については、通過する東北貨物線にホームがない関係で、浦和駅とさいたま新都心駅には停車しない。
列車の運行体系もこの10年間の間に大きく変わっており、長野新幹線開業により特急「あさま」が廃止された1997年10月以降は特急待避の削減により所要時間の短縮も実現し、その結果熊谷以北の利用客が増加し、この改正を境にかつては標準であった「上野から籠原まで15両、籠原で前10両(11両)切り離し、後5両(4両)高崎行」の設定が減少していくことになり、現在では籠原以北も10両編成(全列車グリーン車連結)での運行となっている。
籠原以北の各駅では、すべてのホーム(深谷駅下りホームを除く)の有効長が最大で14両(特急停車駅のみ。岡部・神保原・倉賀野は最大13両)となっており、籠原で切り離しが行われ10両編成(全列車グリーン車連結)となる。ホーム延伸による15両化が望まれるが、車庫(高崎車両センター)の容量の問題、閑散時間帯の問題、利用者数の頭打ちの問題などがあり、実現性は低い。
2004年10月16日よりグリーン車のサービスが開始された。当初は8割の上野発着の列車並びにすべての湘南新宿ライン列車に順次グリーン車を連結する予定であったが、利用が好調なことから2006年7月8日に高崎線・宇都宮線で行われたダイヤ改正でE231系を追加投入し、宇都宮線を含むすべての上野発着普通・快速列車にグリーン車連結編成を投入した。
2011年度(当初2009年度末としていたが遅れる見込み)に、東北新幹線建設時に分断された東北本線の列車線(秋葉原駅~東京駅間)を建設し、高崎線列車が宇都宮線列車・常磐線列車と共に東京駅経由で東海道線列車と相互直通運転を行う計画がある(東北縦貫線計画)。
競合路線がないため、路線住民からは他路線に比べてダイヤ上や料金面でのサービスの悪さが指摘されている。特に料金面において電車特定区間に全区間指定されておらず、神奈川(東海道・横須賀線)・千葉(総武・京葉線)方面に比べ比較的高めであることから、埼玉県内の適用範囲が狭いとして埼玉県知事上田清司が抗議しているが、変更される見込みは無い。また、不通時には振替輸送に上越新幹線が利用できる場合もあるが、極めて稀であり、高崎駅・熊谷駅といった新幹線停車駅では、自主的に特急料金自己負担で上越新幹線に乗り換える利用者も多い。
首都圏の主な鉄道では、主な路線で大晦日から元日にかけて終夜運転を実施しているが、高崎線でも『終夜臨時列車』という扱いで上野~籠原間において毎時上下各1本運転されている。また、おそらく実験的意味合いだったと思われるが、2004年から2005年にかけてのみ湘南新宿ライン横須賀線直通列車という通常設定されていない系統で運行された(上野発着も運行された)。
[編集] 列車種別
- 1984年運行開始の大宮行の「ホームタウン大宮」を延長する形で1988年7月6日運転開始。運行区間は上野から鴻巣までで、平日夜間に下りのみ4本運転。上野以外では乗車することができない。座席定員制であり、乗車するにはライナー券が必要である。
- 速達性よりも着席サービスの提供のための列車であり、3・5・7号は終点まで普通列車を1本も追い抜かない。
- 快速「アーバン」
- 停車駅:上野 - 赤羽 - 浦和 - 大宮 - 上尾 - 桶川 - 鴻巣 - 熊谷からの各駅
- 1989年3月11日運転開始。平日は朝下り2本と夕方上りの1本のみの運転である。通勤快速が運行されない土曜・休日には、その代わりとしても運行される。
- 長野新幹線開通の1997年10月1日改正までは熊谷以北も通過運転し、深谷・本庄・新町・高崎・新前橋・前橋に停車していた。
- 日中を中心に概ね毎時1本運転されていたが、2004年10月16日改正から湘南新宿ラインの「特別快速」運転開始に伴い、大多数が廃止となった。
- 「都市」という意味でアーバンだが、登場当初はまだこの言葉になじみがなく、多くの利用者は意味を知らずに乗っていた。
- 現在は、平日に上野発下り朝8・9時台と前橋発上り夕方16時台に1本、土曜・休日は下り7本と上り5本が運転されている。
- また、長野新幹線開通以前には朝ラッシュ時の上りに深谷まで快速運転をして深谷から各駅に停車する池袋行の快速が存在していた。
- 停車駅:上野 - 尾久 - 赤羽 - 浦和 - 大宮 - 鴻巣 - 熊谷からの各駅
- 1988年3月13日(国鉄分割民営化後、JRとして初のダイヤ改正にて)に「タウン」の名称で運転開始し、それが1991年3月16日から「通勤快速」へ名称変更された。平日夕方以降に毎時1本運行される。
- この通勤快速は、夕方以降のみの運転のため、上り列車では比較的混雑率は低く、下り列車では混雑度はかなり高いが、籠原での増・解結を行わなず、上野~籠原間においても10両編成(基本編成)で運転し、そして利用者の多い上尾・桶川を通過している。これは、上野から高崎方面への所要時間を短縮し、乗客の遠近分離を目的としているからである(後述の2本を除く)。
- 2004年10月16日改正より下りの最後の2本(上野駅21・22時台発)が、上野~籠原間で15両編成に輸送力を増強した上で、利用者の多い上尾と桶川にも停車するようになった。この中で上尾への停車は住民運動の結果実現したものであり、駅構内の横断幕が大々的にこれをPRしている。この2本に関しては15両編成に増強している効果もあり、混雑度は低めである。しかし、この2本は高崎線における通勤快速の本来の目的(所要時間短縮・遠近分離)を逸脱していると言えなくも無い。
- 停車駅:小田原 - 国府津 - 平塚 - 茅ヶ崎 - 藤沢 - 大船 - 戸塚 - 横浜 - 大崎 - 渋谷 - 新宿 - 池袋 - 赤羽 - 大宮 - 上尾 - 桶川 - 北本 - 鴻巣 - 熊谷~高崎の各駅
- 2004年10月16日運転開始。日中に毎時1本運転される。日中のアーバンを引き継いだ形式をとっている。この特別快速は、直通先の東海道線内も同線の快速「アクティー」と同じ駅に停車する(2007年3月17日までアクティーは戸塚を通過していた)。全列車高崎発着であり前橋までの運用はない。なお、日中の湘南新宿ライン快速は、籠原までの運転のため、深谷以北の各駅の湘南新宿ラインはこの種別のみとなる。
- 特別快速の運転開始以前から、横須賀線内の大崎~戸塚間のみ快速運転をし高崎線・東海道線内共に各駅に停車する快速列車(後述)が運転されていた。その上位列車として『特別快速』という種別を設定した。
- 現在、新宿駅で長期スケジュールで工事を行っていて、線路切り替え作業の日は、湘南新宿ラインが運休、一部ダイヤを大宮発着・上野発着に変更して運転するが、特別快速の場合は、高崎線内の停車駅がそのまま上野発着の「快速」として運転される。なお、北本に止まる為か列車番号上の問題かどうかは不明だが「快速アーバン」扱いにはならず、行先表示は、車両内外共に「快速」とのみ表示、次の停車駅表示もなくなり、自動アナウンスもカット(車掌によるアナウンスは当然あるが)されるため、一部の利用者の混乱の理由となっている。
- 湘南新宿ライン快速(新宿経由東海道線直通)
- 停車駅:小田原~戸塚の各駅 - 横浜 - 大崎 - 恵比寿 - 渋谷 - 新宿 - 池袋 - 赤羽 - 大宮~前橋までの各駅
- 2001年12月1日の湘南新宿ライン開業から運転開始。終日運転される。実際に快速運転するのは横須賀線区間の大崎~横浜~戸塚間のみで、高崎線内と東海道線内は各駅停車。先述の快速アーバンと区別するため、高崎線内では「普通」と案内される。この種別は、日中、籠原で折り返す。また、籠原・高崎発着に加え、本数は少ないが深谷始発と両毛線前橋発着がある。ちなみに、2004年10月16日のダイヤ改正で消滅したが、高崎線内も快速運転する(高崎線内の停車駅は特別快速と同じ。東海道線内は各駅停車)列車も存在した。
- 普通列車
- 各駅に停車する。但し上野~大宮間は京浜東北線も走っているため、宇都宮線同様同区間の快速線として機能している。高崎・籠原発着、さらには上越線直通の新前橋発着・両毛線直通の前橋発着がある。また、鴻巣始発・深谷発着の列車も本数は少ないながら運転されており、1往復のみ高崎~籠原間のみを運転する列車がある。
- また、かつて大宮~籠原間のみを運転する列車がごく一部存在したが、2005年12月10日のダイヤ改正で定期列車は消滅した。また、本庄終着の列車も存在したが、2007年3月18日のダイヤ改正で消滅した。
[編集] 現在の使用車両
- 普通列車・快速アーバン・通勤快速(上野駅~高崎駅・前橋駅)
- 211系(3ドア車、高崎車両センター所属)
- すべての基本編成(C編成)にグリーン車が4・5号車に2両連結されている。普通車はすべてロングシートとなっている。なお、基本編成と付属編成(A編成:ロングシート車、B編成:セミクロスシート車)の間の貫通路は閉鎖されており、行き来することができない。ちなみに、このタイプの車両が上野発着の高崎線で一番多く運行されている。
- 2006年7月8日のダイヤ改正前日までは5両単位で編成が組まれていて、これを複数連結することで10両または15両編成として運用され、基本編成・付属編成の区別はなかった。貫通路は増結後開放され、各編成間を行き来できるようになっていた。2005年からはA編成を組み直し、4・5号車に東海道線の211系や113系から過剰となったグリーン車2両を連結し、10両の基本編成に固定する作業が順次行われた。
- 7月のダイヤ改正以降、ボックス席を装備するB編成は付属編成となったため籠原までの運用になり、籠原以北で3ドア車の列車はすべてC編成(ロングシート車)のみとなっている。現在、B編成は籠原以南に限れば改正以前より高崎線内で姿を見る機会は増えている。また、高崎駅では両毛線・信越線列車として停車しているのを見ることはできる。
- グリーン車連結作業後は、デジタル無線対応工事を順次行っている。
- E231系(4ドア車、小山車両センター・国府津車両センター所属)
- すべての基本編成にグリーン車が4・5号車に2両連結されている。
- 2004年10月16日のダイヤ改正から2006年7月8日のダイヤ改正前日までは、籠原以南で15両編成化して運用する場合、基本編成の所属先に関わらず国府津車両センター所属の付属編成を連結していたが、車両運用数が増えたことから、小山車両センター所属の付属編成を連結する運用も復活した。
- なお、国府津車両センター所属車両は湘南新宿ライン運用の間合いに使用されるため、上野口では稀有である。国府津車は基本編成が朝下り2便、夕上り2便のみ、何れも基本編成のみ10両で運行されており、付属編成は平日3往復・土休日2往復のみ、何れも小山の基本編成に連結されて運行されている。他はすべて小山車両センター所属車両で運行される。なお2007年3月改正ダイヤの運用では「快速アーバン」と「通勤快速」には国府津車両センター所属車両は使用されていない。
- 211系(3ドア車、高崎車両センター所属)
- 湘南新宿ライン快速・特別快速(前橋駅・高崎駅~新宿駅~小田原駅(東海道線直通))
- ホームライナー鴻巣(運用によって変わる)
[編集] 過去の使用車両
[編集] 駅一覧
- 普通は熊谷貨物ターミナル駅を除き各駅に停車(湘南新宿ライン直通の普通を除く)。
正式路線名 | 駅名 | 営業 キロ |
湘南 新宿 ライン |
快速ア丨バン | 通勤快速 | ホーム ライナー 鴻巣 |
接続路線 | 所在地 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
快速 | 特別快速 | |||||||||
東北本線 | 上野駅 | 0.0 | 新宿・横浜方面 東海道線直通 |
● | ● | ● | 東日本旅客鉄道:東北新幹線(山形新幹線・秋田新幹線)・山手線・京浜東北線・常磐線(常磐快速線) 東京地下鉄:○銀座線(G-16)・○日比谷線(H-17) 京成電鉄:本線(京成上野駅)(連絡運輸なし) |
東京都 | 台東区 | |
尾久駅 | 4.8 | | | ● | | | 北区 | |||||
赤羽駅 | 9.8 | ● | ● | ● | ● | | | 東日本旅客鉄道:京浜東北線・埼京線・湘南新宿ライン | |||
浦和駅 | 20.8 | | | | | ● | ● | ● | 東日本旅客鉄道:京浜東北線 | 埼玉県 | さいたま市浦和区 | |
さいたま新都心駅 | 25.3 | | | | | | | | | | | 東日本旅客鉄道:京浜東北線 | さいたま市大宮区 | ||
大宮駅 | 26.9 | ● | ● | ● | ● | ● | 東日本旅客鉄道:東北新幹線・上越新幹線・京浜東北線・埼京線・川越線・宇都宮線(東北本線) 東武鉄道:野田線 埼玉新都市交通:伊奈線 |
|||
高崎線 | ||||||||||
宮原駅 | 30.9 | ● | | | | | | | | | さいたま市北区 | |||
上尾駅 | 35.1 | ● | ● | ● | ▲ | ● | 上尾市 | |||
北上尾駅 | 36.8 | ● | | | | | | | | | ||||
桶川駅 | 38.7 | ● | ● | ● | ▲ | ● | 桶川市 | |||
北本駅 | 43.3 | ● | ● | | | | | ● | 北本市 | |||
鴻巣駅 | 46.9 | ● | ● | ● | ● | ● | 鴻巣市 | |||
北鴻巣駅 | 51.2 | ● | | | | | | | |||||
吹上駅 | 54.2 | ● | | | | | | | |||||
行田駅 | 56.5 | ● | | | | | | | 行田市 | ||||
熊谷駅 | 61.3 | ● | ● | ● | ● | 東日本旅客鉄道:上越新幹線 秩父鉄道:秩父本線 |
熊谷市 | |||
(貨)熊谷貨物ターミナル駅 | 65.2 | | | | | | | | | 秩父鉄道:三ヶ尻線(貨物線) | ||||
籠原駅 | 67.9 | ● | ● | ● | ● | |||||
深谷駅 | 72.7 | ● | ● | ● | ● | 深谷市 | ||||
岡部駅 | 77.0 | ● | ● | ● | ● | |||||
本庄駅 | 82.6 | ● | ● | ● | ● | 本庄市 | ||||
神保原駅 | 86.6 | ● | ● | ● | ● | 児玉郡上里町 | ||||
新町駅 | 91.1 | ● | ● | ● | ● | 群馬県高崎市 | ||||
倉賀野駅 | 97.2 | ● | ● | ● | ● | 東日本旅客鉄道:八高線(高崎駅まで直通) | ||||
高崎駅 | 101.6 | ● | ● | ● | ● | 東日本旅客鉄道:上越新幹線・長野新幹線・信越本線・上越線・両毛線*・吾妻線* 上信電鉄:上信線 |
- 凡例
- ●:すべての列車が停車 ▲:一部の列車が停車 |:通過
- 東京駅からの営業キロは、表記の営業キロに3.6キロを加算する。
- 営業キロは尾久駅経由。日暮里駅(高崎線は通過するが分岐駅である)以遠(上野駅・常磐線北千住駅方面)と赤羽駅以遠(大宮駅方面)の区間を乗車する場合は、京浜東北線王子駅経由の営業キロで計算し、表記の営業キロから0.2キロを差し引く。
- 路線名は正式名称。運転系統としては高崎線と案内されている。
- 接続路線の*印は、線路名称上(戸籍上)はその駅を起・終点としたり経由したりする路線ではないが、運行上はその駅を始発・終着駅としている路線。
[編集] 新駅構想
以下の新駅建設の話が以前より出ているが、いずれも具体的計画には至っていない。
- 名称未定(大宮駅~宮原駅間)
- 名称未定(宮原駅~上尾駅間)
- 「みなみ北本駅(仮称)」(桶川駅~北本駅間)
- 「西熊谷駅(仮称)」(熊谷駅~熊谷貨物ターミナル駅間)
- 熊谷市の構想だが、近年は消極化の傾向にある。
- 「北藤岡駅」(新町駅~倉賀野駅間、八高線)の高崎線ホーム
- 駅自体の利用者数は少なくはない。
- 名称未定(倉賀野駅~高崎駅間、高崎操車場跡地付近)
- 高崎市の構想。
[編集] 過去の接続路線
- 大宮駅:西武大宮線 - 1941年2月25日廃止
- 吹上駅:行田馬車鉄道 - 1923年廃止
- 熊谷駅:東武熊谷線 - 1983年6月1日廃止
- 本庄駅:本庄電気軌道 - 1933年5月1日廃止
- 高崎駅:東武伊香保軌道線(高崎線)(高崎駅前) - 1953年7月1日廃止