全国高等学校野球選手権埼玉大会
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全国高等学校野球選手権埼玉大会(ぜんこくこうとうがっこうやきゅうせんしゅけんさいたまたいかい)は埼玉県で開催されている全国高等学校野球選手権大会の地方予選大会。第80回記念大会より、大会回数の下1桁が0の大会時のみ、東埼玉と西埼玉の2ブロックに分けて予選を行う。
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[編集] 概要
2006年現在、春の県大会でベスト16以上の結果を残した高校には、本大会ではシード権を得る。区分はAシード、Bシード、Cシード、Dシードに分かれ、順に決勝へ勝ち進んだ2校、ベスト4の2校、ベスト8の4校、ベスト16の8校がそれぞれ割り振られる。
準決勝・決勝の全試合と1回戦~準々決勝の一部はテレビ埼玉で生中継され、また決勝戦はNHKでも放映される。埼玉県勢の夏の甲子園においては未だに優勝を成し遂げたことがなく、県民にとって甲子園制覇は長年の悲願と言えよう。
[編集] 歴代の優勝校
年度 | 優勝校 | 出場回数 | 全国成績 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1975年 | 上尾 | 2年連続2回目 | 全国ベスト4 | 埼玉大会独立 |
1976年 | 所沢商業 | 初出場 | 2回戦(初戦)敗退 | |
1977年 | 川口工業 | 初出場 | 2回戦(初戦)敗退 | |
1978年 | 所沢商業 | 2年ぶり2回目 | 2回戦敗退 | |
1979年 | 上尾 | 4年ぶり3回目 | 1回戦敗退 | |
1980年 | 熊谷商業 | 10年ぶり4回目 | 1回戦敗退 | |
1981年 | 熊谷商業 | 2年連続5回目 | 3回戦敗退 | |
1982年 | 熊谷 | 31年ぶり3回目 | 2回戦敗退 | |
1983年 | 所沢商業 | 5年ぶり3回目 | 1回戦敗退 | |
1984年 | 上尾 | 5年ぶり4回目 | 2回戦敗退 | |
1985年 | 立教 | 初出場 | 2回戦敗退 | |
1986年 | 浦和学院 | 初出場 | ベスト4 | |
1987年 | 浦和学院 | 2年連続2回目 | 2回戦(初戦)敗退 | |
1988年 | 市立浦和 | 初出場 | ベスト4 | |
1989年 | 川越商業 | 初出場 | 2回戦(初戦)敗退 | |
1990年 | 大宮東 | 初出場 | 1回戦敗退 | |
1991年 | 春日部共栄 | 初出場 | 1回戦敗退 | |
1992年 | 秀明 | 初出場 | 1回戦敗退 | |
1993年 | 春日部共栄 | 2年ぶり2回目 | 準優勝 | |
1994年 | 浦和学院 | 7年ぶり3回目 | 2回戦敗退 | |
1995年 | 越谷西 | 初出場 | 2回戦敗退 | |
1996年 | 浦和学院 | 2年ぶり4回目 | 2回戦(初戦)敗退 | |
1997年 | 春日部共栄 | 4年ぶり3回目 | 3回戦敗退 | |
1998年 | 埼玉栄(東埼玉代表) | 初出場 | 2回戦敗退 | 記念大会につき東西大会に分かれる |
滑川(西埼玉代表) | 初出場 | 3回戦敗退 | 記念大会につき東西大会に分かれる | |
1999年 | 聖望学園 | 初出場 | 2回戦(初戦)敗退 | |
2000年 | 浦和学院 | 3年ぶり5回目 | 2回戦敗退 | |
2001年 | 花咲徳栄 | 初出場 | 2回戦敗退 | |
2002年 | 浦和学院 | 2年ぶり6回目 | 2回戦敗退 | |
2003年 | 聖望学園 | 4年ぶり2回目 | ベスト8 | |
2004年 | 浦和学院 | 2年ぶり7回目 | 2回戦敗退 | |
2005年 | 春日部共栄 | 8年ぶり4回目 | 1回戦敗退 | |
2006年 | 浦和学院 | 2年ぶり8回目 | 1回戦敗退 |
[編集] 使用される球場
- 地理的に県営大宮公園球場に近い。最寄り駅も同じく大宮公園駅。
- 川越初雁球場
- 熊谷公園球場
- 朝霞市営球場
- 最寄り駅は東武東上線朝霞駅。
- 川口市営球場
- 最寄り駅はJR京浜東北線西川口駅。
- 上尾市民球場
- 最寄り駅はJR高崎線上尾駅。
- 越谷市民球場
- 飯能市民球場
- 最寄り駅は東武野田線藤の牛島駅。
[編集] 問題点
[編集] 詰め込まれた日程
埼玉県大会は大阪府、神奈川、愛知、千葉、兵庫県に次いで参加校数の多い地区である。その為、必然と他の都道府県大会よりも決勝までの対戦回数が多くなるので、選手の疲労も考慮し決勝戦までに余裕のある日程を組むことが必要である。
しかし、例年それを考慮した対戦日程が組まれておらず、雨天などの悪天候に災いすると、連日連戦のハードなスケジュールになってしまうことが多い。また、土日などを中心とした日程でもなく、高校野球ファンからは酷く反感を買っている。
[編集] 地区分け問題
埼玉大会は取り分け有力校が東部地区、南部地区に偏っている。80回記念大会は、東西地区分けをした際にこれら東部地区と南部地区を東埼玉大会に編成した為、戦力が偏った大会となり批判も寄せられた。
[編集] 私立優位の現状
近年、高校野球は全国的にも私立優位の状態が続いているが、埼玉県は特にこの傾向が顕著である。これは、県の地理的な条件にあると推測される。埼玉県は密接している東京都の恩恵を少なからず受けており、都心近くに留学しようとする県外の者が多く集まりやすい傾向にある。私立高校がこれらの県外の有力選手を多く勧誘する為、公立の高校がなかなか勝てないという状態を生み出している。この傾向は県内にも現れ、東京に近い南部の高校は私立高校が強く、都心から離れた北部の高校は公立の高校がなかなか健闘しているという状態にある。大会自体は現在、単独では1995年の越谷西、東西別大会では1998年の滑川総合以来、公立高校の優勝はないが、所沢商業高校、鷲宮高校などが2004年、2006年にそれぞれ準優勝をするなど、現在も私立高校に負けず劣らず活躍している公立高校も存在する。
[編集] 関連項目
- 全国高等学校野球選手権地方大会
- テレビ埼玉
- ミラクル秀明
[編集] 外部リンク
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