ジパング (漫画) の登場人物一覧
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ジパングの登場人物一覧では、かわぐちかいじの漫画『ジパング』に登場するキャラクターについて説明する。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] 主人公
- 角松洋介(かどまつ ようすけ)(声優:稲田徹 少年期:入野自由)
- 本作の主役の一人。海上自衛隊第1護衛隊群所属イージス艦「みらい」副長兼船務長のち艦長。階級は二等海佐。
- 争乱中のエクアドルに伴う邦人保護を名目としたアメリカ海軍との合同軍事演習の為にエクアドル沖への海外派遣の途中、タイムスリップに巻き込まれる。タイムスリップで当初は皆が過去の時代への介入を躊躇う中、自らは草加を救助。やがて草加に「みらい」の第二次世界大戦やその後の世界情勢に関する情報を公開し、それを基に彼が歴史変革に乗り出したことから自責の念に駆られ、彼の行動を止めようとしたが失敗に終わる。以後は持てる武力と情報を利用し、大戦で犠牲となるはずの多くの人々を救う為の活動に出る。その後、菊池の反逆によって「みらい」を去るも、もう一度「みらい」を奪還する為に様々な壁にぶつかりながらも実現させる。そして草加の原爆阻止のため捨て身でマリアナに向かい、その夜に日米戦艦同士の砲撃戦が行われている戦場に突入し、その中で単独行動を取る大和級戦艦大和を見つけ、追跡する。
- ≪番外編「守るべきもの」では阪神・淡路大震災の災害派遣時に独断で陸上自衛隊第3特科隊と共同作戦を取った梅津の行動に反発するが後にその真意を理解し、梅津に感銘を受ける。≫
- 草加拓海(くさか たくみ)(声優:東地宏樹)
- 本作主役の一人。架空の人物。岩手県紫波村出身(現在の岩手県紫波町)。
- 大日本帝国海軍通信参謀。海兵58期。登場時の階級は少佐。
- ミッドウェー海戦の戦況報告のため、金剛級戦艦霧島から本隊へ水偵で飛行中に撃墜されて戦死するはずだったがイージス艦「みらい」に発見され、角松により救助される。その後、「みらい」の資料室で世界各国の第二次世界大戦の経過とその結末や未来世界の情勢を知り、新日本「ジパング」創生のため行動する。そして溥儀及びヒトラーへの暗殺や原爆製造を影で指揮し、途中で海軍に捕らえられるも、連合艦隊参謀として軍務に復帰。菊池の反乱後の「みらい」と共にインド攻撃(YZ作戦)を実施し、やがてタラワでの菊池の負傷が原因で「みらい」を拿捕して菊池・桃井を除く乗員らを軟禁させるも逃げられ、止む無く完成した原爆を大和級戦艦大和に積載させる。マリアナ戦には大和級戦艦武蔵で出撃。鴻上による大和での単独行動に邪魔な連合艦隊司令部を武蔵から大淀級軽巡大淀に移動させたり、その後の夜戦ではチャフで米軍のレーダー網を使えなくしたり駆逐艦の雷撃で米艦隊の陣形を乱すことで、鴻上の行動を自由に出来るようにする。
[編集] 海上自衛隊・イージス艦「みらい」クルー
ちなみに「みらい」乗組員の苗字は、全て植物に関する漢字が入っている。草加と片桐は正規の乗組員ではないが、この条件に当てはめられている。
- 梅津三郎(うめづ さぶろう)(声優:屋良有作)
- 艦長。階級は一等海佐。
- 叩き上げで部下からは「昼行灯」とあだ名づけられている。どんな戦闘でも自衛官として専守防衛を貫き、部下の生命を第一に指揮してきた。アリューシャンで日本軍守備隊救助作戦中にニューオーリンズ級重巡サン・フランシスコの同士討ちを受けたアトランタ級軽巡アトランタとの衝突で負傷。その後、横須賀で入院のため艦長の後継者には角松を指名し、降艦する。やがて草加の原爆に気付いて退院し、如月と共に南京に渡って阻止を図るが失敗、死亡。その後も幻想ではあるが倉田の前に度々現れ、使用を躊躇わせる。
- ≪番外編「守るべきもの」では人命救助を速やかに取るべくシビリアンコントロール無視を承知で陸自第3特科隊との共同作戦を取ったことで角松から反感を買う。≫
[編集] 第一分隊「砲雷科」
- 菊池雅行(きくち まさゆき)(声優:星野貴紀)
- 砲雷長。階級は三等海佐。
- 角松とは防大からの同期であり友人。とても冷静沈着であるため梅津や角松からの信頼は厚い。当初はバタフライ効果を恐れて歴史改変に反発していたが、草加や「みらい」によって歴史がだいぶ変わったことで後戻りできないと感じると、自らも違う進路へと歩み出す。そして草加の原爆で歴史改変の可能性を賭けて謀反を起こし、「みらい」を支配下に置く。その後は日本軍とインド攻略に出たがタラワ環礁のベチオ島で日本軍撤退隠蔽中に麻生の誤射により負傷。やがて一命を取り留め、パラオで療養するも角松の「みらい」奪還工作を機に如月の助力で桃井と共に密かに内地へ逃走。そして米内や如月と共に終戦工作に出る。
- 桐野(きりの)
- 砲雷科員。階級は一等海尉。
- 菊池の謀反後、彼の腹心として活躍。タラワでの菊池の負傷を機に草加,滝と共に海軍陸戦隊を率いて「みらい」を制圧するが自身も2人に裏切られ、他のクルー達と無人島に軟禁されるはめに。その後は角松と協力し、「みらい」奪還計画に参加する。
- 青梅篤志(おうめ あつし)(声優:岩崎征実)
- 砲雷科員。階級は一等海曹。
- 「みらい」の戦闘中、常にCICで戦況報告をしている人物。菊池の謀反では悩みに悩んだ末に加わるものの、退艦した角松たちの帰還により今後はどうするべきか再び悩む。
- 米倉薫(よねくら かおる)(声優:下崎紘史)
- 砲雷科員。階級は一等海尉。
- ミッドウェー沖でガトー級潜水艦ガードフィッシュの雷撃から逃れるため勝手にアスロック対潜魚雷を発射してしまい、以後補給科に追いやられるが菊池の反乱後、砲雷科に復帰する。
[編集] 第二分隊「船務科・航海科」
[編集] 船務科
- 立花(たちばな)
- 船務科通信士。階級は二等海尉。
- 菊池の謀反に抵抗するが「みらい」を忘れられず、結局残ることに。その後、YZ作戦中、空母龍驤派遣の噂を聞き、自ら志願。「みらい」との無線交信に就くが、イギリス領インド空軍戦爆航空隊の攻撃を受け、脱出不能なまま龍驤と共に海中に消える。それでも最後まで菊池に対し自分の思いを伝えようとした。
- 柏原秀行(かしわばら ひでゆき)(声優:内藤玲)
- 船務科員。階級は一等海尉。
- タイムスリップ後、再び現代に帰れるよう祈りタイムスリップ地点に向かうが全く変化が見られず、その原因は草加にあると彼を激しく非難する。
- 麻生保(あそう やすし)(声優:小嶋一成)
- 船務科掌帆長。階級は先任伍長。
- クルーの中で一番思いやりのある人物。菊池の謀反で角松と同じく退艦。その後、特高に逮捕された角松,篠原を救うべく、海軍の助力て釈放させる。「みらい」に再乗艦後、タラワでグールドを狙っていた菊池に対して角松を狙っていると誤認し、彼を誤射して瀕死の重傷を負わせた挙句、「みらい」を拿捕され他のクルー達と共に無人島に軟禁させてしまう。桃井から梅津の眼鏡と「みらい」の地図を手にし、それを角松に渡して「みらい」奪還計画に出る。サザンオールスターズのファン。
- 榎本一志(えのもと かずし)(声優:青木誠)
- 船務科員。階級は二等海曹。
- 角松・尾栗・柳と共にガダルカナル上陸中、ジャングルで偵察に出ていたアメリカ海兵隊と銃撃戦を引き起こし、皆殺しにしたことで罪悪感に苛まれる。タラワでの日本軍撤退隠蔽作戦中、ヘリコプターSH-60Jを呼ぼうと不意に懐中電灯でモールスを送ろうとしたことでアメリカ兵に見つかり、射殺される。
[編集] 航海科
- 尾栗康平(おぐり こうへい)(声優:うえだゆうじ)
- 航海長。階級は三等海佐。
- 角松、菊池とは防大や幹部候補生学校からの同期であり友人。気さくで感情に素直、情に厚い性格で部下も彼には心を開きやすい。菊池の人命に対する重圧をいち早く察知するなど、艦に溜まる「負」の緩和のためには欠かせない存在。密かに非常時に「みらい」に設置した自沈用プラスチック爆弾のリモコンを角松から託されたが、日本海軍からの脱走後に菊池に届ける。菊池の謀反には反発していたものの角松の命令で「みらい」に留まり、彼の動向を見守ったりした。
- <<番外編「至誠に悖るなかりしか」にて、元暴走族であることが判明する。>>
- 篠原(しのはら)
- 航海科員。階級は一等海尉。
- 菊池の反乱で角松らと共に「みらい」を退艦する。そして内地にある麹町の喫茶店で角松を待ち合わせをしていたところ、特高警察の刑事であることを知らずに終戦工作のことを話してしまい、後からやってきた角松と共に逮捕される。やがてバラしたことへの責任を感じ、幾度に渡る拷問により惨殺される。その後、彼の遺灰は横須賀の海へと水葬された。
- 柳一信(やなぎ かずのぶ)(声優:竹本英史)
- 航海科員。階級は一等海曹。
- 「みらい」クルーの中で戦史に詳しく、尾栗に「超がつく戦史おたく」、角松に「太平洋戦争の生き字引」とまで言わせる。外見は単なるおたくに見えるが、サイパン沖で滝の企てた「みらい」撃沈を、バッテリー切れを理由に阻止したり、その知識が作戦や会議に役立つ事も多い。ミリタリー好きの作者や自衛官を具象化だけと思いきや、実は軍事的なうんちくを読者に説明する為に設定された好キャラである。
- 杉本直人(すぎもと なおと)(声優:石井康嗣)
- 航海科員。階級は一等海曹。
- ニューギニアでアメリカ陸軍航空隊との激戦で佐竹が「みらい」を庇って亡くなったにも関わらず「みらい」と我々の存在が否定されてることに不満を抱き、皆を連れて尾栗や菊池にそのことを訴える。「みらい」クルーの中では大の酒と女好きである。
[編集] 第三分隊「機関科」
- 桜井(さくらい)
- 機関科員。階級は二等海曹。
- 「みらい」横須賀入港後、片桐に自ら帰る場所がなくて悩んでいたことを告白していたが煙草屋の娘に一目惚れし、そこでタバコを買ったことで次第に元気を取り戻す。マリアナ出撃直前、真夏の果実を聞いていた麻生からサザンオールスターズのベストアルバム「海のYeah!!」のCDをもらい、もし「みらい」が沈んでも自分達の痕跡を残すためCDを洞窟の中に置く。そのため皆の反感を買うが麻生や米倉からまた取りに行けばいいと言われ、許される。
[編集] 第四分隊「補給科・衛生科」
- 桃井佐知子(ももい さちこ)(声優:井関佳子)
- 衛生科衛生士。階級は一等海尉。
- 「みらい」の中で唯一の女性クルーで角松たちを常に見守っている。菊池の反逆で離艦を決めた角松に反発するも麻生から彼の心情を知り、許すことに。草加の「みらい」拿捕後、従軍看護婦として菊池を看病していたが如月から角松の「みらい」奪還計画を知る。一時は協力を拒むが彼から草加の原爆と梅津の死との関連性に気付き、行動に出る。そして滝から逃れるため菊池と共にパラオを脱出し、内地で米内及び如月と終戦工作に携わる。
[編集] 第五分隊「飛行科」
- 佐竹守(さたけ まもる)(声優:松山鷹志)
- 飛行科第341航空隊艦載ヘリ海鳥(架空のティルトウイング機)パイロット。階級は一等海尉。
- 小笠原での偵察活動中に二式水戦の迎撃に遭い、部下を亡くした事で自責の念にかられる。ニューギニアからの日本軍撤退支援作戦中、アメリカ陸軍航空隊に遭遇し、爆撃機B-25の反跳爆撃から「みらい」を死守すべく海鳥ごと500ポンド弾に突撃し、死亡(※遺体は発見されておらず、本作品がタイムスリップをテーマにしていることから、平成の現代に帰還している可能性も否定できないような描かれ方もされている)。後にこれが「みらい」艦内分裂やそれによる菊池のクーデター勃発のきっかけを作ってしまう。
- 森(もり)(声優:冨田真)
- 飛行科第341航空隊艦載ヘリ海鳥射撃士。階級は三等海尉。
- 小笠原での偵察活動中、二式水戦の迎撃を受け即死。「みらい」クルーの中では最初に死んだ人物である。既婚者で2歳の子供がいた。
- 林原克敏(はやしばら かつとし)(声優:宮野真守)
- 飛行科員。階級は「一等海曹」⇒「三等海尉」⇒『二等海曹』。
- 死んだ森に代わって海鳥の射撃士となり、常に作戦任務では佐竹と協力し、尊敬している。ニューギニアでのアメリカ陸軍航空隊との戦闘後はヘリコプターSH-60Jのパイロットに就く。自分や「みらい」を庇って死んだ佐竹を今でも忘れられずにいる。
[編集] 非戦闘員
- 片桐(かたぎり)(声優:川本成)
- フリージャーナリスト。
- 海外派遣の取材のため「みらい」に乗艦するがタイムスリップに遭遇。しかし、ジャーナリズム精神を捨てることなく、ピューリッツァー賞を狙っている。菊池のクーデター後は登場回数が減るが、拘束されたのでなく、作者が忘れかけた為と思われる。
[編集] 大日本帝国
[編集] 海軍
[編集] 架空の人物
「みらい」乗組員に対し、海軍の架空の人物は、大半が水に関する漢字(さんずい等)の入った苗字が多い。
- 津田一馬(つだ かずま)(声優:野島健児)
- 通信参謀。階級は大尉。海兵61期。
- 草加の元部下で、彼を尊敬していた。イージス艦「みらい」の存在については最後まで理解できなかった。ガダルカナルでの作戦をめぐって「みらい」と大和型戦艦大和が対峙した時、自決を図るも死を恐れて躊躇い、恥じるが桃井に諭される。草加が「みらい」から入手したナチスの情報を元に身分や名を偽ってドイツへ渡り、ヒトラー暗殺を謀るがナチス親衛隊にばれ、もう少しの所で暗殺は失敗。生け捕りにされれば計画が明らかになってしまうことを恐れ、自ら崖下へ転落。その後草加と吉村が救助に来るものの、敢え無く死去。やがて、同盟関係悪化防止のため彼の生死が分からぬまま病死と公表され、暗殺未遂事件の真相は闇の中へ葬られた。尚、津田の愛用していた懐中時計は草加が形見として持っている。
- 滝栄一郎(たき えいいちろう)(声優:石塚運昇)
- 登場時は軍令部参謀。草加とは海兵及び海大で同期であり、またライバルでもある。階級は少佐のち中佐。
- 当初はイージス艦「みらい」の撃沈を謀るも後に行動を共にするようになる。やがて連合艦隊参謀に転任し、満州で草加を逮捕しパラオに勾留。ラバウルで米兵に山本を殺害され、捕虜にするも密かに手にかける。それにより草加を復帰させ、「みらい」と共にインドを奇襲して勝利を収め、海軍内で中心的役割を担う。その後、梅津の死に疑問を感じて草加に問い詰めた所、「みらい」で第二次世界大戦の終末や彼の原爆の存在を知り、全ての行動を把握しつつ黙認。タラワで菊池の負傷を機に草加と共に「みらい」を拿捕し、乗員たちを軟禁するも「みらい」を奪われ、菊池と桃井を逃がす。対米講和交渉のため草加と別れて内地に帰還。瓜生と接触し、共同する。海軍を中心とした考えで、その冷静さや策略の仕方は草加をも上回るほどである。
- 鴻上一輝(こうがみ かずき)
- 大和級戦艦大和機関科参謀。階級は大尉。愛媛県出身。
- マリアナでの対米決戦に備え、草加の特命でサイパンに保管された原爆を大和に搭載し、125名の部下たちを率いて出撃する。米雷撃機TBFアベンジャーの攻撃で重傷を負い、モルヒネで痛みを和らげながらも指揮を執り、戦艦同士での夜戦の最中に駆逐艦の雷撃による米艦隊陣形の撹乱に乗じて大和司令部に反旗を翻し、大和を我が物とする。その後、サイパン上陸部隊を乗せた米輸送船団を見つける為に砲撃戦の最中に水偵を飛ばし、午前1時ちょうどに連合艦隊から離れて大和1隻で米軍のサイパン上陸を阻止すべく、輸送船団に向けて突撃を開始。その途中で大破漂流中の米駆逐艦リトルモアに衝突したことで、その衝撃で動いた原爆に危うく押し潰されそうになる。
- 河本(かわもと)(声優:永野善一)
- 特務機関員。階級は兵曹長。
- 東南アジアで草加及び角松を追ってイージス艦「みらい」に遭遇し、以来尾栗と親しくなる。トラックで草加と佐竹を乗せた「みらい」艦載ヘリ海鳥の着陸許可を出したり、パラオでは拘留中の草加の世話や潜水艦伊-152に乗った角松ら救出のために尾栗と共に横須賀鎮守府に対潜哨戒中止の電文を送ったり、如月と共に無人島に閉じ込められた「みらい」乗員救出の手助けを行ったりした。その際、尾栗から「「みらい」」乗員と共に脱走を誘われるも拒否し、自らが司令部に疑念をかけられないようにするため、被害者を装って尾栗の拳を食らう。
- 妻と2人の娘が広島市内におり、史実通りなら米爆撃機エノラ・ゲイによる原爆投下の被害を受けた一人となっている筈である。
- 如月克己(きさらぎ かつみ)
- 上海陸戦隊連絡将校。階級は特務中尉。
- 米内の特命で満州で角松と共に草加の追跡や南京で梅津と共に草加の原爆の破壊に出たり、パラオでは河本や角松ら乗員と共にイージス艦「みらい」奪還を謀り、菊池と桃井を連れ出し脱出させる。そして内地で2人と共に海軍内の情報を収集し、鴻上の存在を突き止める。
- 常に冷静沈着で任務遂行の為であれば手段を選ばない冷血な性格ではあるが、満州では草加に撃たれた角松に自分の血を輸血するなど人間味のある部分も見せた。
- 門前(もんぜん)
- 第84警備隊長。階級は大佐。
- ガダルカナルで飛行場建設の任務に就いていた設営隊の警備に当たっていたが、米軍による突然の空襲や艦砲射撃を受けて兵力を分散され、結局わずかに生き残った185名の部下達を率いて撤退せざるを得なくなる。
- 島本(しまもと)(声優:小山剛志)
- 潜水艦伊-21艦長。階級は大佐。
- 滝と共にイージス艦「みらい」を尾行し、「みらい」から移乗してきた角松と柳の2人を閉じ込める。しかし、角松が米軍との戦闘を望んでいないと滝に訴える姿を見て彼の心情を理解する。やがて柳のバッテリー切れのはったりを引き継ぎ、「みらい」への雷撃は不可能と判断し、艦を浮上させて2人を解放させる。
- 迫水(さこみず)
- キスカ守備隊長。階級は大尉。
- キスカで米軍の猛攻に晒され、ミッドウェー敗北による戦略価値喪失を理由に撤退を決断。イージス艦「みらい」が米艦隊と交戦している隙に陸海軍共に多くの将兵らを率いて潜水母艦平安丸でキスカを去る。
- 渡井(わたらい)
- キスカ守備隊所属のパイロット。階級は中尉。
- 撤退準備が進む中、迫水に二式水戦の出撃許可を得て、濃霧の最中、ノースカロライナ級戦艦ノースカロライナを発見して攻撃。イージス艦「みらい」に攻撃の機会を与えて皆を撤退へと導かせる。花子という飼い犬がいる。
- 秋山(あきやま)
- 航空機搭乗員。階級は大尉。
- ミッドウェーで空母赤城の撃沈から生還した人物。YZ作戦中にコロンボを空爆中、対空砲火や英爆撃機モスキートの追撃に遭うがイージス艦「みらい」の助力で何とか飛鷹級空母隼鷹への帰還を果たす。その後、ベンガル湾奇襲作戦で第一次攻撃隊が全滅したのを機に零戦で第二次攻撃隊の一員として空母龍驤から英印軍航空隊を迎え討つがシンの操るスピットファイアMk. Vとの空中戦に敗れ、戦死。
- 原田(はらだ)
- ベンガル奇襲作戦第一次攻撃隊隊長。
- 空母龍驤から部隊を率いてチッタゴンに向かうがシン率いる英印軍航空隊の迎撃に遭い、多くの部下を失いながらも少しでも敵にダメージを与えるべく自ら乗っていた零戦ごとタンクローリーに墜落し、戦死。その際にラングレーを巻き添えにする。
- 菅原(すがわら)
- 航空機搭乗員。航法専門。
- セイロン島奇襲作戦で対空砲火や英爆撃機モスキートの追撃に死を覚悟するが、秋山から叱咤激励を受けて何とか飛鷹級空母隼鷹へ帰還する。その後、ベンガル湾奇襲作戦で第二次攻撃隊参加を志願するも、秋山から感情的な性格を指摘されて待機する。自ら千人針としていた妻子との写真を落とした所を立花に拾ってもらったが、空母龍驤沈没時の脱出の際に紛失する。
- 青島(あおしま)
- ベンガル奇襲作戦第二次攻撃隊隊長。
- 空母龍驤から英印軍戦爆航空隊を迎え撃つが、英戦闘機ハリケーン2機の攻撃を受けて戦死。生前、秋山に何千発もの機銃弾の真ん中を飛んでも当たらないという不思議さとそれでも一発の流れ弾に当たる矛盾さを教え、その言葉が後に秋山にシンとの空中戦での敗因となり、現実のものとなった。
- 堀田(ほった)
- 潜水艦伊-152艦長。登場時の階級は少佐。
- 予備役だったが米内の特命で現役復帰し、角松らのイージス艦「みらい」奪還をサポートするためパラオへと向かわせる。その途中、島風級駆逐艦島風の攻撃に遭いながらも無事任務を遂行させる。その後再び米内の特命でフィリピンのパラワン諸島に駐留中の「みらい」の兵站任務に就く。
- 立石良則(たていし よしのり)
- 島風級駆逐艦「島風」艦長。登場時の階級は少佐。
- 対潜の鬼と恐れられている人物。艦の機関ボイラーを異常燃焼させて故障を装い艦隊を離脱、単独でフィリピンのシブヤン海で潜水艦伊-152を発見し、執拗に爆雷で攻撃。そして舵を破壊されながらも艦砲射撃で沈めようとするが尾栗と河本の機転により、阻止される。その後、中国大陸からサイパンまで草加の原爆を運ぶ輸送船の海上護衛任務に従事し、接近した米爆撃機B-25「ミッチェル」を撃墜させる。
- 高岡(たかおか)
- 上海特務機関員。
- 南京で如月の要請で原爆製造場所に潜入し、完成日の情報を掴んで伝えた後、石原の手勢により殺される。
- 高瀬進(たかせ すすむ)
- 航空機搭乗員。階級は大尉。
- 補給物資の点検を口実に大和級戦艦大和から二式水戦で鴻上を原爆のあるサイパンまで連れて行かせる。マリアナ戦では夜戦で米戦艦への接近戦を有利に持ち込むため、水偵からチャフをばら撒いて米軍のレーダー網を無効化する。その後、風向きが変わってチャフが吹き飛ばされてしまうが、その直後に米戦艦群を発見する。
- 倉本(くらもと)
- 大和級戦艦大和機関科倉庫長。階級は上等兵長。
- 鴻上の腹心で彼から原爆の極秘文書を託されて暗記してすぐに焼却するはずだったが、外部に漏れそうになり、危うい所を鴻上に助けられる。負傷して動けない鴻上に食糧を取りに行く途中、米戦艦群の弾雨で切れた空中線に頭を直撃され、戦死。
- 島津(しまづ)
- 軍医。階級は大尉。
- マリアナ戦中、大和級戦艦大和で負傷兵たちの治療に当たり、負傷した鴻上に疑念を抱きつつも痛み止めのモルヒネを与える。そして大和上層部と共に原爆の為の鴻上による反乱に遭遇し、司令部に軟禁される。
- 野尻(のじり)
- 大和級戦艦大和航海長補佐。階級は大尉。
- 夜中での日米戦艦同士の交戦中に鴻上と共に彼の反乱で大和司令部への通路を封鎖し、また米艦の攻撃による司令部壊滅という虚偽の情報を数百名の将兵たちに流し、大和を占拠する。その後は連合艦隊から離脱して大和1隻で夜明けまでサイパン上陸戦を阻止すべく、大和を操艦する。
[編集] 実在の人物
以下実在の人物の詳細は全て、名前部分のショートカット先も参照。
- 山本五十六(やまもと いそろく)(声優:外波山文明)
- 登場時は連合艦隊司令長官。階級は大将。
- 本作ではミッドウェー作戦中にイージス艦「みらい」と遭遇。やがて「みらい」の信念に理解を示し、擁護しつつ海軍への吸収を試みる。草加を厚く信頼している。草加と共に大和級戦艦大和でガダルカナル上陸中の米海兵隊殲滅を謀るが、「みらい」に阻止される。その後、「みらい」と共に戦線をパラオ・マリアナまで後退させる。草加と共にヒトラー暗殺のため津田をドイツへ渡らせるが、草加も欧州に渡って津田の名を騙って満州に渡ったことに疑念を抱き、特務機関を出動させて彼を捕らえる。史実ではブーゲンビル島にて戦死するはずだったが、本作では滝と共にラバウルで陸軍との作戦会議に参加中、米軍の空襲に遭遇。戦死した米兵を弔おうと近づいた所、まだ生きていた米兵の持っていた拳銃で撃たれる。史実にはない空白の二時間を歩むも敢えなく戦死する。どちらにしろ死を迎える悲劇の軍人である。
- 米内光政(よない みつまさ)(声優:佐々木敏)
- 三国同盟や太平洋戦争に反対した予備役大将。岩手県盛岡市出身。
- 横須賀でイージス艦「みらい」を単身訪れ日本の将来に支障をきたすことを理由に自沈を促すが、角松から後に犠牲となる人々を見捨てられないと反論され、見送ることに。やがて角松から草加の原爆の存在を知り、完成する前に終戦工作を行うことを決意。如月に角松らの支援のためパラオに行かせ、日本軍から逃亡した「みらい」を援助すべく潜水艦伊-152を派兵し、それと同時にパラオから如月と共に逃走してきた菊池と桃井を保護する。
- 俘囚長だった安倍貞任の末裔を自任する戦略的な平和主義者。同時代人には理解しがたい遠大な日本観・日本人観を抱いており、軍国主義に狂った日本が太平洋戦争で大敗北し、過ちに気付くことを願っている。
- 黒島亀人(くろしま かめと)(声優:赤星昇一郎)
- 連合艦隊総参謀。登場時の階級は大佐。
- イージス艦「みらい」艦載ヘリ海鳥で帰還した草加から「みらい」の存在と日本の第二次世界大戦の行く末を知り、関心を抱く。ガダルカナルで大和級戦艦大和の砲撃を「みらい」に妨害され草加の撤退具申に憤慨するが、山本から「大艦巨砲主義の象徴といえど時代の進歩には遅れていずれは滅びる」と言われ、堪えることに。
- 宇垣纏(うがき まとめ)(声優:坂東尚樹)
- 連合艦隊参謀長。階級は少将。
- 黒島と同じく大和級戦艦大和に帰還した草加からイージス艦「みらい」と大日本帝国の敗北を知り、連合艦隊に加勢させることで大日本帝国の勝利につながると思い、「みらい」の利用を目論む。だが、滝から「みらい」の横須賀入港が後に混乱を招くことを防ぐべく「みらい」撃沈計画を話され、黙認する。マリアナ戦では草加の提案した連合艦隊旗艦を大和級戦艦武蔵から大淀級軽巡大淀に移乗させるという内容についてはの伝統に反することを理由に猛反対するが、草加から撃墜された米軍機の破片を左腕に受けていたことから武蔵艦橋での指揮を執ることの危険性を指摘され、認める。
- 岡村徳長(おかむら とくなが)(声優:石塚堅)
- 第13設営隊長。階級は少佐のち中佐を経て大佐。
- ガダルカナルで角松に出会い、彼からガダルカナルの戦いの結末を知りつつも自分の任務を全うしようと決意し、また陸軍一木支隊を率いて上陸した辻にその真実を知らせて撤退を促したりしている。その後はマリアナ諸島・サイパンで要塞化の為にトーチカやタポチョ山に陸海軍合同司令部等を建てていたが、上陸戦を行わずに海戦で決着をつけたい草加の命令で未完成のまま中止を余儀なくされ、新たに数百機もの収容可能な大型掩体壕や樹木でのカモフラージュ可能な滑走路を建てる。マリアナ戦では日没時に翔鶴級空母瑞鶴から飛び立った攻撃隊を戦闘後の夜間着陸に備えて滑走路に灯りを整えたりしている。
- 角田覚治(かくた かくじ)
- 登場時は第二航空戦隊司令長官。階級は少将。
- 草加と滝の両名と共にインド洋侵攻作戦で旗艦の飛鷹級空母隼鷹で指揮を執る。草加と滝を厚く信頼している。
- 福留繁(ふくどめ しげる)
- 山本の戦死で古賀が連合艦隊司令長官に新任した際、宇垣に代わって新任した新連合艦隊参謀長。階級は中将。
- 滝の発案したYZ作戦(インド攻略)における内容に反発し、基地防備手薄やラバウルでの山本の警護怠慢を理由に自ら発案した作戦内容で古賀の了承を得る。撤退後のタラワで投入された米軍兵力の多さにYZは無意味だったと発言するが、これだけの戦力だからこそ作戦は成功したと滝から反論される。
- 豊田副武(とよだ そえむ)
- 登場時は横須賀鎮守府長官。階級は大将。
- イージス艦「みらい」に関して表面上は快く思っていないように見えるが特高に連行された角松と篠原を身柄引き渡しを名目に釈放させたり、「みらい」から送られた対潜哨戒中止の電文を海護総隊に返信したりと尽力を見せる。
- 古賀峯一(こが みねいち)
- ラバウルで戦死した山本の後に新任した連合艦隊司令長官。階級は大将。
- 援蒋ルート破壊作戦におけるインド洋出撃に際し、陸軍支援を理由に滝の出した陣容案を撤回してより投入戦力が少なめな福留の陣容案を採用する。やがてマリアナ戦で草加の助言を受けながらも大和級戦艦武蔵で指揮を執る。しかし、米軍の攻撃が激しくなるにつれ、翔鶴級空母翔鶴が雷撃を受けて大破されたのを機に草加の具申で大淀級軽巡大淀の水上機格納庫に司令部を移動する。そして自ら武蔵に留まろうとする草加を信じることに。
- 三川軍一(みかわ ぐんいち)(声優:高瀬右光)
- 第八艦隊司令長官。階級は中将。
- 第一次ソロモン海戦で大戦果を挙げ、残った輸送船と米海兵隊は山本に委ね、退却する。
- 岡敬純(おか たかずみ)
- 軍令部軍務局局長。階級は少将。
- イージス艦「みらい」の横須賀入港により海軍上層部の面々と議論した末、事故を装い撃沈を目論むが米内が単身「みらい」を来訪したことで入港を認めざるを得なくなる。
[編集] 陸軍
- 辻政信(つじ まさのぶ)(声優:亀山助清)
- 大本営派遣参謀。登場時の階級は中佐。
- 史実より2ヶ月早くトラック諸島を訪れ、山本に一木支隊のガダルカナル上陸許可を強要する。やがて草加と出会い、彼からイージス艦「みらい」の存在と日本の敗北を知らされ、半信半疑でありながらもそれを確かめるべく自らも上陸。そして過酷な戦況を目の当たりにし、岡村の勧めもあって大本営に撤退を具申する決意をする。また、草加に海軍の目を盗んで百式司偵で内地へ渡らせて石原に会わせたりした。
- 瓜生(うりゅう)
- 関東軍参謀。階級は大佐。
- 満州の建国10周年記念パレードで起きた安藤の溥儀暗殺未遂に裏があるとかぎつける。やがて失踪した溥儀が矢吹の家で他殺体となって発見されたとき、戒厳令下の満州に中国大陸から兵力が派兵されることで戦線縮小や満州国独立を予期し、絶好の機会と考える。そして溥儀の暗殺犯・草加を突き止めるが彼の本心を知るや否や黙認する。東京で滝に出会い、彼から今後起こり得る陸軍軍人らによる本土決戦を大義とした反乱(宮城事件)のことを記した文書を手にし、半信半疑でありながらも滝の講和工作に賛同する。好物は天津甘栗で石原曰く、彼が策を講じるときにはこれを欠かさない。
- 梅津美治郎(うめづ よしじろう)
- 関東軍総司令官。階級は大将。
- 満州の建国10周年記念パレードで起きた溥儀暗殺未遂事件により満州での内戦を恐れ、満州国軍を押さえ込むべく戒厳令を発動させる。治安維持のために中国大陸から派兵されて戦線が縮小されてくることにうろたえ、瓜生に事態収給を命じる。
- 東条英機(とうじょう ひでき)
- 登場時は第40代内閣総理大臣兼陸軍大臣。階級は大将。
- 陸軍の中国戦線縮小と海軍の絶対国防圏縮小に疑念を抱き、やがて敵対していた石原からイタリアの無条件降伏の情報を知り、早々と天皇に戦争継続を上奏する。対米講和については完全勝利でなければ日本の未来は皆無と反対するも、内心では少しの可能性を秘めている。マリアナ戦では伊勢神宮の方角に向けて勝利を願うべく、参拝する。
- 穂積松年(ほづみ まつとし)
- 独立歩兵第301大隊長。階級は少佐。
- キスカ守備隊の救援の為にアッツを放棄して出撃するも、米軍の猛攻によって戦況が悪化し、迫水が具申した撤退案に多くの部下達が難色を示す中、認める。
- 今村均(いまむら ひとし)
- 南方軍第8方面軍司令。階級は中将。
- ラバウルでニューギニア撤退作戦に出た山本に感謝し、今後の対米決戦について彼と作戦会議を開く。やがて山本からイージス艦「みらい」の話を聞かされ、疑うことなく信じる。
[編集] 宮中
- 木戸幸一(きど こういち)
- 内大臣。
- 山本の要請で二式大艇でイージス艦「みらい」を来訪。資料室で日本の敗北を知り、陸海軍の主戦派を押さえ込むため米内と共に終戦工作を行うことを決意する。やがてイタリアの敗北を機に陛下に戦争中止による対米講和を画策するが、石原の手により東条に先を越され、敢え無く失敗。マリアナ戦については勝敗に関係なく先行きに不安を感じる。
[編集] その他
- 角松洋吉(かどまつ ようきち)(声優:乃村健次)
- 東京都深川に住む指物師。洋介の祖父。
- 腕利き職人ではあるが飲んだくれが災いし、妻に逃げられ、息子の洋一郎も幼少の頃は洋吉の兄家族に引き取られていた。居酒屋でヤケ酒を煽っていたところを洋介に出会い、(本来起きなかったはずの)息子(洋介の父)の洋一郎が海軍の車にはねられて亡くなったことを彼に告白。洋介は60年後の現代に繋がっていないことに気付く。
- アニメ版では滝と海軍将校の乗る車にはねられたという設定で描写されており、洋一郎の弔問には滝が訪れている(原作では別の海軍士官)。
- 晴江(はるえ)
- トラック島で小料理屋に勤めている仲居。
- 海軍軍属としてやってきた倉田と知り合い、恋仲に。そして旅客船長安丸で内地へ帰還途中に米潜水艦の攻撃に遭遇し、その際倒れた柱に巻き込まれ、圧死。
[編集] 草加のジパング創立の為の仲間たち
- 吉村次郎(よしむら じろう)
- 元満鉄調査員。
- 学生の頃にマルクス主義に興味を持ち、特高警察による弾圧を受けたことで中国大陸に渡る。リベラルな人たちが集まる満鉄調査部に就職したが、そこでも関東軍の赤狩りを受け、それ以後草加と共に溥儀暗殺やウラン235入手及び原爆製造に関わる。その後は内地に帰還し、終戦工作のため外務省の官僚と接触していたところを菊池及び如月に拉致され、仲間に加わるよう取引きを持ちかけられて引き受け、米内にも1943年12月13日の午前1時頃に草加の原爆を積んだ大和型戦艦大和がマリアナでの戦艦同士の夜戦の最中から離脱して米上陸部隊を乗せた輸送船団に突撃することを打ち明ける。
- 倉田万作(くらた まんさく)
- 物理学者。
- 京大で仁科芳雄の下で中間子理論を研究し、湯川秀樹と同じ秀才であったが、滝川事件で滝川擁護運動に参加したことで失職した。草加の勧めで海軍軍属としてトラックに渡る。そこで晴江に出会い、恋に落ちるも米潜水艦の攻撃で彼女を亡くす。自らはイージス艦「みらい」に救助されて角松に出会い、草加について幾つか心情を問う。欧州から得たウランと「みらい」のマンハッタン計画の情報を元に南京で石原,吉村と共に原爆を製造。途中で梅津,如月に捕らえられ、破壊されかける。ウランは無事だったが部品を失い、完成した原爆は予定より大型となったため、止む無く輸送船団に紛れ込んでパラオへ向かう。しかし、急遽草加の変更でサイパンに着き、そこで原爆を保管。草加から褒美として30kgの金塊をもらい、現地で原爆と共に留まることに。時々梅津の幻影に苦しむが、それでも自分の使命を達成しようと奔走する。
- 石原莞爾(いしわら かんじ)(声優:龍田直樹)
- 登場時は日本陸軍予備役中将。
- 本作では草加がイージス艦「みらい」から得た情報と野望に賛同し、支那派遣軍総参謀長に復帰して行動する。最初は延安で毛に会ったり、南京で倉田,吉村と共に原爆製造計画に携わる。その途中、梅津,如月の破壊工作によりポルトガル船籍のルイス・フロイス号を自沈せざるを得なくなった挙句、完成した原爆は予定より大型となり航空機では搭載不可能なため、船での輸送を余儀なくされる。
[編集] アメリカ合衆国
[編集] 海軍
- クリス・エバンス(声優:堀内賢雄)
- ガトー級潜水艦ガードフィッシュ艦長。階級は中佐。
- 一番初めにイージス艦「みらい」に遭遇し、6発の魚雷を発射させるも「みらい」のアスロック攻撃を受けた人物。その後、対「みらい」特務機関「セクションS」にオブザーバーとして参加。ニューギニアで再び「みらい」と戦い、ファランクスの攻撃を受け、戦死。
- サミュエル・D・ハットン(声優:広瀬正志)
- ヨークタウン級空母ワスプに所属するVB-6航空隊隊長。階級は中佐。
- クリスとはポーカー仲間であり親友。あだ名はならず者(コーク・スクリュー)。ヨーロッパ戦線でほぼ無傷に近い戦績を誇ったことがあった。オーストラリアでクリスに会い、「みらい」の存在を知る。サイパン沖で爆撃機SBDドーントレスで率いて「みらい」と戦い、小破させるもワスプがトマホークミサイルで撃沈されたことで多くの部下を失う。その後、ニューギニアで「みらい」と再び戦い、爆撃機B-17「フライング・フォートレス」が墜落する中、機体を上げて部下たちを脱出させた後、それと共に爆死する。
- ウィリアム・テイラー
- ノースカロライナ級戦艦ノースカロライナ副長。階級は中佐。
- ノースカロライナからヨークタウン級空母ワスプ撃沈を目撃し、ハワイでハットンからイージス艦「みらい」の正体を知る。アリューシャンで「みらい」と戦い、多くの艦艇が戦闘不能となりノースカロライナをも大破される。その後、セクションSに参加してニューギニアで「みらい」と二度戦い、爆撃機B-17「フライング・フォートレス」から脱出した後捕虜となり、ニューブリテン島のラバウルに収容される。角松との出会いで次第に「みらい」の存在に心引かれていく。角松からセクションSからの報酬を受け取るに値するコインを受け取るが、皮肉にも終戦までは帰国できない事に気付く。尚、終戦後には父親の後を継ぐ為に海軍を除隊して政界進出を決めていた。
- リッチモンド・K・ターナー(声優:金子はりい)
- ガダルカナル上陸支援部隊指揮官。階級は少将。
- 第一次ソロモン海戦で日本艦隊の攻撃を受けたことで日本軍を恐れ、クラッチレーと共に退却を決意するが上陸作戦だけはヴァンデグリフトに促され、実行することに。
- グレイ(声優:小杉十郎太)
- ヨークタウン級空母ワスプ艦長。階級は大佐。
- 出撃準備を控えているハットンにガダルカナルの第1海兵師団を襲ったイージス艦「みらい」のミサイル(サジタリウスの矢)の存在を教える。そして「みらい」のトマホーク攻撃によるワスプ撃沈に遭い、ニューオーリンズ級重巡サンフランシスコへと脱出する。その後、命からがら「みらい」の攻撃から逃れたハットンから「みらい」の実体を知ることに。
- ノイズ(声優:石原凡)
- ガダルカナル攻略艦隊司令。
- イージス艦「みらい」からの第二次攻撃中止を訴える電文に対し、無視したことでワスプを攻撃され、止む無く退艦命令を下す。
- ジョージ・H・フォート
- ノースカロライナ級戦艦ノースカロライナ艦長。階級は大佐。
- アリューシャンでテイラーと共にイージス艦「みらい」撃沈を謀るが、「みらい」の砲撃を受けて負傷。その後の指揮はテイラーに託され、「みらい」のハープーンでノースカロライナが大破した後はキンケイドと共に脱出する。
- トーマス・C・キンケイド
- アリューシャン攻略作戦支援艦隊司令。階級は少将。
- アリューシャンで陸軍第7歩兵師団の上陸支援の為にノースカロライナ級戦艦ノースカロライナで指揮を執る。しかし、イージス艦「みらい」の攻撃で作戦を妨害され、止むを得ずダッチハーバーへ退却を余儀なくされる。
- リード
- ガトー級潜水艦(艦名不明)艦長。
- イージス艦「みらい」の対潜哨戒網をくぐり抜け、日本民間輸送船長安丸を砲撃するが海鳥の攻撃で艦を大破され、日本駆逐艦に拿捕される。
- アーネスト・J・キング
- 登場時は合衆国艦隊司令長官兼海軍作戦部長。階級は大将。
- マッカーサーのフィリピン侵攻案に対し、爆撃機B-29「スーパー・フォートレス」で日本への戦略爆撃を可能にすべくマリアナ侵攻案をルーズベルトに具申し、採用される。タラワでのイージス艦「みらい」の日本軍撤退隠蔽工作の罠にはまったことでスプルーアンスらを叱責するが、失態を挽回することを条件に許す。
- チェスター・W・ニミッツ
- 太平洋艦隊司令長官。階級は大将。
- 対日反攻作戦で艦隊の戦力回復を理由にマッカーサーのフィリピン侵攻案に同意する。
- グールド
- 従軍記者。大尉扱い。
- タラワ環礁・ベチオ島の日本軍の輸送船の写真を見て撤退と見抜き、それを究明すべくスプルーアンスの下で海兵隊偵察小隊と共に上陸。そこで角松や菊池とイージス艦「みらい」に遭遇し、撮影するが、写真はクラークに回収される。マリアナ戦ではヨークタウン級空母エンタープライズに乗艦し、そこで日本爆撃機彗星の急降下爆撃によるエンタープライズの大破に遭遇。その後、偵察機でサイパンに潜入し、日本軍陣地を撮影。日没直前に日本軍の来襲を予期する。また、戦艦同士の夜戦が繰り広げられている中で自らはサイパン上陸部隊輸送船団と共にレキシントン級空母サラトガで「みらい」が我々のもとにやってくることを予期する。
- ハリー・カーネル
- 海軍作戦部将校。階級は少佐。
- B-24「リベレーター」が空撮した日本軍サイパン基地の写真を見て余裕げに勝利を確信する参謀らをよそに自らは日本軍がミッドウェー敗北後、兵力を減らさずに国力を補うべく戦線をマリアナまで縮小させて迎撃に出たことを見抜く。そしてこの日本軍の行動を大きく変えた存在(草加)に気付き出す。マリアナでの対日戦では日本軍の戦法を読み取り、スプルーアンスに助言するも、ミッチャーと共にアイオワ級戦艦アイオワに搭乗中、日米戦艦同士の夜戦で撃沈された駆逐艦ポーターの破片が左目に直撃し、失明するという重傷を負う。
- マロリー
- サイパン上陸輸送船団クルー。階級は少尉。
- ジェームズ・マロリー上院議員の息子で自身は戦艦及び巡洋艦での最前線任務を希望していたが、父がルーズベルトに計らってくれたおかげで上陸兵力(海兵隊7万・陸軍5万)12万を有する輸送船団での後方任務に就く。
- ウィリアム・F・ハルゼー
- 登場時は太平洋艦隊第3艦隊提督。階級は大将。
- ガダルカナルの日本軍の暗号解読中、トラックから発信された「CX(イージス艦「みらい」)横須賀入港」の暗号文を掴み、関心を抱く。アポなし取材でやってきたグールドから対日反攻作戦の指揮を外されたことを指摘されるもスプルーアンスの失態を機に任務復帰の可能性を見込まれる。そしてスプルーアンスのギルバート諸島攻略での失敗を機に指揮権委譲が実現するかと思われたが、キングに許された為叶わなかった。
- レイモンド・A・スプルーアンス
- 太平洋艦隊第5艦隊提督。階級は中将。
- ギルバート諸島攻略をキングより命じられ、マキン・タラワに日本軍の撤退を疑いつつもポートランド級重巡インディアナポリスを旗艦に大艦隊を率いて島嶼への3万発の砲撃や380機もの航空機による爆撃を実行。その結果、占領できたが草加やイージス艦「みらい」の策略に見事はまり、無人化した島に攻撃したため燃料及び弾薬を浪費し、キングの怒りを買ってしまう。だが、何とか許されマリアナでの対日戦で指揮を執る。
- マーク・ミッチャー
- 高速空母機動部隊指揮官。階級は少将。
- マリアナ戦でスプルーアンスと共に航空機での戦闘を経て日没後、アイオワ級戦艦アイオワを中心に陸軍・海兵隊共同のサイパン上陸部隊を乗せた輸送船団を安全な場所に避難させて日本艦隊との夜戦を繰り広げる。作戦に口出しするカーネルを鬱陶しく思っている。
[編集] 陸軍
- スミス
- 爆撃機B-25「ミッチェル」パイロット。
- ラバウル空襲中に零戦の迎撃に遭い、墜落寸前に脱出。やがて茂みの中から持っていた拳銃で山本に発砲。その直後、滝に捕らえられ、密かに彼の手で射殺される。
- マイケル
- 爆撃機B-25「ミッチェル」射撃手。
- 真珠湾攻撃でペンシルバニア級戦艦アリゾナの通信士だった兄を亡くし、山本打倒に執念を燃やす。ラバウル空襲中、零戦の迎撃を受け戦死。
- ダグラス・マッカーサー
- 登場時は南西太平洋方面軍司令官。階級は大将。
- インド奇襲後の日本軍に対し、台湾及び沖縄への上陸やパレンバンからのシーレーン遮断と兵士及び植民地奪還を目的としたフィリピン侵攻案をルーズベルトに具申するが却下される。
- レズリー・R・グローヴス
- 陸軍マンハッタン工兵管区(マンハッタン計画)司令官。階級は准将。
- ワシントンD.C.にてマンハッタン計画の遂行に忙殺中、マクローリィからヨーロッパで濃縮ウランを入手した東洋人(草加)の存在と、彼がシベリア鉄道や潜水艦ではなく長距離高速機A-26を利用して満州国に渡ったことを知り、早急に事実究明に乗り出す。
- ジョン・マクローリィ
- 陸軍マンハッタン工兵管区(マンハッタン計画)メンバー。階級は少佐。
- SIS「イギリス情報局秘密情報部」からコペンハーゲンで濃縮ウランを入手した東洋人(草加)の存在とそれに関わり反ナチのデンマーク軍大佐にその事実を伝えた後に事故死したクリューゲの助手クラウス等の情報を得て、グローヴスに報告する。
[編集] 海兵隊
- アレキサンダー・A・ヴァンデグリフト(声優:柴田秀勝)
- 海兵隊第1海兵師団長。階級は少将。
- 初陣であるガダルカナルへの上陸を指揮する。第一次ソロモン海戦後、揚陸された小麦粉に放たれたイージス艦「みらい」のハープーンミサイルや、大和級戦艦大和の砲撃とそれを迎撃するスタンダードミサイル(アニメ:シースパローミサイル。しかも2発サルボー)に混乱する。
[編集] 政府首脳
- フランクリン・D・ルーズベルト
- 第32代大統領。
- 日本軍のインド奇襲攻撃でイギリスを助けるため、又はアジア共産化に向けて石原と毛の密会現場による戦後アジアの覇権喪失の危機から脱却するため、草加の策略通り大戦初期から戦力が未回復なままの太平洋艦隊をマリアナへ出撃するよう命じる。
- コーデル・ハル
- 国務長官。
- カサブランカ会談でのチャーチルとルーズベルトの無条件降伏発言に対し、自らは講和つきの条件降伏で平和的解決を模索する。その後、ルーズベルトと共に日本軍のインド攻撃と中国共産党の台頭に対抗すべく、マリアナ侵攻を史実より早めに行わせることにする。
[編集] セクションS
- ハロルド・ボーウェン
- 対「みらい」特務機関「セクションS」のリーダー。階級は少将。
- イージス艦「みらい」の実体を付き止めるべく、エバンス・ハットン・テイラーの3人にさらに詳細を調べるよう命じる。そして「みらい」の先制攻撃に備え、密かに陸軍航空隊の一部をポートモレスビーのセブンマイルズ飛行場からラビ飛行場に移転させる。
- ハワード・ヒューズ
- アメリカ石油・映画・航空産業界実業家。
- セクションSに参加し、イージス艦「みらい」の正体をつきとめるべく「みらい」に5千万ドルの懸賞金を出す。
- クラーク
- 海軍情報部分析官。階級は少佐。
- 知日派でセクションSに所属し、タラワでグールドが撮影したイージス艦「みらい」の写真を調べ、その正体を突き止める。マキン・タラワ両攻略は日本軍や「みらい」の罠だと知りつつ「セクションS」再起のために隠蔽。その後、角松が着ていた軍服の紋章から所属不明艦の艦名が「みらい」であることを読み取る。マリアナ戦ではクェゼリン環礁にあるマーシャル諸島のロイ・ナムル島で「みらい」が来ることを予期しながらもニューメキシコ州のロスアラモスにいるマクローリィからの手紙を受け取る。その手紙からクリューゲのウラン濃縮とそれを入手した東洋人(草加)の存在とその事実を知りながら反ナチ派のデンマーク軍将校と接触直後に事故死したクリューゲの助手クラウスに関する出来事を知り、報告を躊躇していたマクローリィに報告すべきと返事の手紙を送る。
[編集] アジア
[編集] シンガポール
- 照子(てるこ)(声優:仲尾あづさ)
- シンガポール「昭南市」在住の日本人。
- 自ら勤めていた昭南楼で津田と鉢合わせした草加、角松の二人を振り切るため助ける。イギリス人の夫との間に生まれた一人息子がいる。
- 楊文元(よう ぶんげん)(声優:松本吉朗)
- 抗日工作員。
- 商人・山花英男と偽り、マレー鉄道でシンガポール(昭南市)へ向かう角松,草加に出会う。その途中、憲兵隊の臨検で角松が草加のことについて問われているところを偽証して彼を追い詰めるが、自らも正体がばれてしまい、スパイ容疑に問われ、その場から逃走。明確ではないが憲兵隊に追い詰められ、拳銃自殺したものと思われる。
[編集] 満州国
- 安藤(あんどう)
- 満州国軍航空隊隊長。階級は上校(大佐)。
- 草加,吉村の手引きで満州で開催された建国10周年記念パレードの会場で編隊飛行を率いてその途中、そこから放れ、壇上にいる溥儀を殺そうとするが角松により阻止される。その後、関東軍に追われる身となり、逃亡先のモンゴルで拳銃自殺を図るが思いとどまり亡命する道を選ぶ。
- ユーリ・ダニロフ
- ハルビン在住の亡命ロシア人貴族。
- 草加のイージス艦「みらい」から手に入れた大慶油田の情報に当初は疑念を抱くもののそれを信じてOSSに提供することに。また、ウラン入手のための資金である5万スイス・フランの小切手を与える。
- 愛新覚羅溥儀(あいしんかくら ふぎ/アイシンギョロ プーイー)
- 満州国皇帝。
- 首都新京で開催された建国10周年記念パレードの最中に安藤の乗った航空機の攻撃を受けるが角松,如月により、事なきを得る。その後、矢吹の家に匿ってもらうことになったが草加,吉村に発見され、角松の護衛も空しく草加のモーゼルで射殺される。世間では病死と公表された。
- 矢吹(やぶき)
- 満州在住の元海軍軍医。
- 如月の元上官で彼から今でも少佐と呼ばれている。溥儀を連れて来た角松と如月を匿い、一時は2人を裏切って草加と共謀するがすぐに助け出し、天津のフランス租界内の民間病院に案内させる。その後は満州にいないと考えられるが、未だ失踪中。
[編集] 中国
- 毛沢東(もう たくとう/マオ ツォートン)
- 中国共産党兼八路軍指導者。
- 草加による溥儀暗殺で戒厳令下の治安維持の為、日本軍が中国戦線から満州国へ撤退した後、国共内戦を予測して中国国民党との対決を前に石原と出会い、彼の考えに賛同し、極秘支援のための密約を交わす。
- 周恩来(しゅう おんらい/チョウ エンライ)
- 毛の側近。
- 石原が密かに持ち出した日本海軍のインド洋奇襲(YZ作戦)による援蒋ルート壊滅の情報を知り彼を信用する。
- マイケル・リンジ
- イギリス情報部SIS工作員。
- ジャーナリストを装い、中国・延安で石原と毛の密会を目撃。その後、それを撮影した写真を重要証拠品として本部に提出する。やがてその写真はルーズベルトやハルのもとに届けられ、早期のマリアナ侵攻が決まるきっかけとなる。
[編集] イギリス領インド帝国
- スバス・チャンドラ・ボース
- 自由インド仮政府首班兼インド国民軍総司令官。
- 遣独潜水艦作戦にてドイツの軍港キールからUボート潜水艦U-180と伊号潜水艦伊-29を通じてスマトラ島に着き、草加と出会う。そして彼から日本海軍のインド攻略の事実を知り、彼の考えに賛同してすぐにインド本土への出撃を着々と進める。
- ナヤン・プラカシュ・シン
- イギリス領インド空軍航空隊長。階級は少佐。
- カルカッタに生まれ、名門プリンス・オブ・ウェールズ・ミリタリー・アカデミー出身のエリート。ラングレーから「みらい」と日本軍のポートモレスビー空襲を知り、「みらい」のECMによる電波妨害発生と同時に自らの部隊を率いて日本軍航空隊を迎え撃つ。そして日本空母龍驤を撃沈させて択捉級海防艦佐渡と若竹級駆逐艦若竹を大破させるが帰還途中、イージス艦「みらい」の攻撃で部隊を壊滅され、自らもスピットファイアを撃墜されて捕虜となり、ラングーンに収容される。そこで旧友だったボースと再会し、インド国民軍の入隊を誘われるがラングレーら同胞を裏切れず、断った。
- ラングレー
- イギリス領インド空軍航空隊司令。階級は大佐。
- シンが最も尊敬している人物である。シンにイージス艦「みらい」と日本軍ラバウル航空隊のニューギニア空爆を伝え、電波妨害の発生と同時に日本軍の奇襲攻撃を予期し、早々と出撃を命じる。その後、「みらい」の無線封鎖の最中、発光信号でシンに日本空母機動部隊の位置を知らせた後、日本軍機の墜落に巻き込まれ戦死。
[編集] ヨーロッパ
[編集] ドイツ第三帝国
- カール・フォン・シュタイナー
- ドイツ国防軍防諜部所属の反ナチ派将校。階級は大佐。
- A-26で訪独使節団としてやってきた津田と手を組んでヒトラー暗殺を謀る。そして空母グラーフ・ツェッペリンにある総統室に爆弾を仕掛けるが、親衛隊にバレてその場で彼らを殺害した末に自らも負傷。津田にヒトラー暗殺を託し、彼にヒトラーの目を引き付けるためわざと撃たれて持っていた爆弾で死を遂げる。
- 塚越賢爾(つかごし けんじ)
- 長距離双発試作機A-26機関士兼朝日新聞記者。
- 田中英人(津田)の行動に不審を抱きつつも彼を見守る。やがてザルツブルクで津田(草加)と出会い、目的を知るや否や黙認することに。そして田中(津田)のヒトラー暗殺未遂関与でゲシュタポに逮捕されるも、証拠不十分で釈放される。その後、濃縮ウランを手にした草加を満州へ向けて乗せる。
- 大島浩(おおしま ひろし)
- 駐独日本大使。
- A-26訪独団の人々たちを出迎え、サポートする。
- ハンス・クリューゲ
- ポーランド生まれのユダヤ人物理学者。
- ナチスのホロコーストで弟を殺され、NKVDの資金援助によりコペンハーゲンでウラン235の濃縮作業にあたっていたが、草加のイージス艦「みらい」から持ち出したカティンの森事件に関するNKVDの機密文書を手に入れたとき、ソ連に対する不信感を募らせ、完成した濃縮ウランを5万スイス・フランで草加に売る。その後、ナチスの追跡から逃れる為に助手のクラウスに核プラント処分を託し、消息を絶つ。
- クラウス
- クリューゲの助手を務める物理学者。
- 草加とクリューゲのウラン取引に関わり、クリューゲ失踪後は彼の命令で核プラントの処分に当たる。やがて、原爆の存在を証明すべく、反ナチでSIS(イギリス情報部)とパイプを持つデンマーク軍大佐に接触。原爆に関する事が記されたノートを引き渡すことを条件に中立国スウェーデンへの亡命を希望するも、その途中でトラックにはねられ、死亡。遺体は川の中に発見され、ノートは川の中に沈んだ為、表面化することなく事故死として処分された。
- アドルフ・ヒトラー
- ドイツ第三帝国総統。ナチス党首。
- ザルツブルクのベルヒテスガーデンにある別荘ケールシュタインハウスでゲッベルスと共に田中(津田)を招き入れる。そしてベランダで二人きりになったところを崖に突き落とされそうになるが、親衛隊により難を逃れる。大島からの日米マリアナ戦の報については興味を持たず、自らは独ソ戦やV2ロケットでのロンドン爆撃を推し進めようとする。
- ヨーゼフ・ゲッベルス
- 登場時はドイツ第三帝国宣伝相。
- ケールシュタインハウスを訪れた田中(津田)に彼がシュタイナーを射殺したワルサーを手にしてプロパガンダとして利用できると思い込み、ヒトラーに会わせることを許可する。
[編集] イギリス
- ウィンストン・レオナルド・スペンサー・チャーチル
- イギリス首相。
- ヨーロッパで対独伊戦に忙殺中、日本軍のインド奇襲によりインド洋における制海権喪失や援蒋ルート遮断とインド人たちの反乱を恐れ、ルーズベルトに助けを求める。日米マリアナ戦の報を受けてインドは安泰だとひとまず安心する。
[編集] ソ連
- ヨシフ・スターリン
- ソ連共産党書記局長。
- 日米間のマリアナ海戦については日本陸軍の中国大陸から満州国への退却とその後に起きる国共内戦での中国共産党の勝利によるアメリカの中国大陸進出阻止を願いつつ、自らは独ソ戦でナチス・ドイツを追い詰めようと目論む。
[編集] 番外編
- 冬馬(とうま)
- 「マレーの残照」に出てきた混血児。照子の息子。
- 第二次大戦でイギリス人である父トーマスと死別し、唯一友達としている鳩だけに心を通わせている。そして角松と出会い、2人で協力して不発弾を爆破したことで次第に生きる勇気を取り戻すことに。
- 小春(こはる)
- 「至誠に悖るなかりしか」に出てきた老婆。
- まだ幹部候補生だった尾栗の下宿先の家主で彼に若い頃に死別した恋人の海軍軍人のことや海軍の誇りについて教え込む。そして彼はそれに従って行動したことで後に学校で問題となるが、角松と菊池の2人が釈明したため退学処分は免れた。
- ポール・ハミルトン
- 「フレンドシップ」に登場したイギリス海軍航空隊隊長。階級は中尉。
- クリミア戦争で英雄だった大祖父のことを尊敬している。
- ロンドンで海軍中尉で駐英武官補だった頃の草加と出会い、意気投合。それぞれお守りとしていた物を交換し合う程までに仲良くなってきたが五・一五事件や満州事変での日本の国際連盟脱退などによる世界情勢悪化をきっかけに彼と決別する。しかし、草加に新しいお守りを送るよう手紙を出したことでまだ彼に対する友情が消えたわけではないと思われる。
- 高須四郎(たかす しろう)
- 「フレンドシップ」に登場した駐英日本大使館付武官。階級は大佐。
- ハミルトンと親しい仲を取り持つ草加を快く思っている。五・一五事件勃発を知るや否や激しく憤慨。やがて上層部からの命令で軍法会議判事長拝命のため帰国した。
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